なんといっても日本の代表選手といえば、やっぱゼロ戦ですよね。 正式には 「零式艦上戦闘機」って名称だから、レイ戦というべきだけれど・・・ ドイツメッサーシュミットBf109、アメリカのPー51ムスタング、イギリスの スーパーマリン・スピットファイアと並ぶ世界の傑作戦闘機と称してよいでしょう。 どの個体が最強であるか?という比較はナンセンスでしょう。 実戦参加した時期も違うし、おのおのいろんな仕様の機体があります。 例えば零戦 21型(A6M2b)と52型(A6M5)とではまったく違う性質の機体といっても いいくらいです。Bf109だったらB型とF型というようにね。 しかも零戦が艦載機である というハンデを背負っているにもかかわらず 陸上基地で運用された彼らと肩をならべている!というのが、最大のポイントです。 とにもかくにもこの零戦が 「日本人の本質的なこころを表現した飛行機である」 という意味で非常に興味があり、また存在感のある機体である訳です。 この零戦の設計主任であった堀越氏は、この機体について 「12試艦戦(零戦の試作名称)の要求の一つ一つの項目は、航続力と空戦性能を 除けば外国の新鋭戦闘機と比べ最高の水準であったが、特別高いものではない。 しかしその項目の全てを一身に兼ね備える戦闘機を、実際に創り出すとなると これは容易ならぬ要求であった。いわば十種競技の選手に対して、その種目の 一部に単一競技としてのレコードを、大部分の種目に単一競技のレコードと同等か、 叉は極めて近いレコードを要求したもので、もし実現したならば世界の驚異であった」 と著書「零戦の遺産」の中で述べられています。 この不可能を可能にしてしまった零戦について 次回に続きます。