サンノゼ飛行日誌
2001年5月以前の飛行日誌ログです。
- 2001年 5月06日 08:00−
N24373 1.1h/77.9h 53th
今日はいよいよチェックライド。朝早く空港に行って必要な書類をチェック、風を調べてフライトプランを埋めようと思ったら、なんと折角作った NAVLOG を忘れて来るというポカに気づいた。幸い WinCE の Excel ワークシートに必要な数値は入れてあるので、そちらの値を書き写すことにする。何だかんだでドタバタして、あっという間に試験開始の 11:00。試験官は女性の Sherry Diamond 氏。まずは口頭のオーラルテストだが、自信たっぷりの回答とてんでシドロモドロの回答が混在するという体たらく。Natural Refuge で高度 2000AGL 以下に下がってはいけないと言っても、「why?」ってそんな事考えたことなかったよ…(-_-;;)。結局だいぶ助け船を出して誘導回答してもらったが…。
喉がカラカラになるオーラルテストのあとは実技テスト。乗り慣れた 24373 号をプリフライトチェック、機内常備書類を提示してタキシング。ダウンウインドデパーチャーで出発するが、高度 3000ft で「高度 3500ft でレベルオフして、サウスカウンティまで何分か」といきなり訊かれる。こっちはあくまでプラン通り 5500ft まで上昇する気でいたから少々パニクるが、3500ft でレベルオフ後チャートから現在位置を推定しフライトコンピュータで概算「7分」とを出した。その後航路を左に寄せてマニューバーテスト、右のスティープターンで高度姿勢が若干乱れたのとパワー OFF ストールで左に傾いたこと以外は自分でも満足する出来。次は目隠し飛行、これもまずまず。
ここでエンジンフェールシミュレート、いつもの手順で 60kt 姿勢-着陸場所探索-リカバリ操作-メイデイコール(素振りだけ)のあとサウスカウンティに降りることに決める。WindSock は横っちょを向いているが、わずかに北風のようだ。成り行き上通常は左回りのパターンを右回りに近づき、前回の失敗を踏んで 1000AGL 少し切るくらいでベースに入る。ブラストパッド直後に接地するくらいのアプローチパスだったが、接地はせずゴーアラウンド。パターンを回ったあとソフトランディング−ソフトテイクオフ、その次は問題のショートランディング。前二回である程度風を掴んでいたので、早めにパワーを抜いてフラップを出しブラストパッドに降ろすつもりのパスでアプローチ、緩めにフレアーをかけて支持点ドンピシャに降ろすとこまでは良かったが、かなり左に流れてセンターラインを切ってしまった。しかも「make stop here」という指示をフルストップ・ランディングと勘違いして誘導路のほうに機体を向けたため、慌てた試験官がブレーキを踏む破目になった。「stop」とは滑走路上で停止せよ、という意味だったのだ。他に二機ほどパターンを回っていたから、滑走路上で悠長に止まってられないと思い込んでいたのだが。
そこからショートフィールドテイクオフをかけ、高度 1500ft R101 上でS字ターンを行う。最近定点旋回ばかりでS字はあまりやっておらず、左旋回は良いものの右旋回が食い込み気味となる。少し左からの風に押されている感じだが、充分確認する間もなく高度 2000ft に上げて RHV にアプローチ。ストレートインのパス上で着陸手順を確認しているヤヤコシイ間にラジオフェールの手順などを訊かれてまたパニクりかける。高めにパスを持ってゆき、フォワードスリップの実演。着陸はノーマルランディングだが、また悪い癖が出てセンターラインを左に切ってしまう。
タキシングしつつ「どう思う?」と聞かれて「失敗が多かったからなぁ…」と答えると「誰でも checkride じゃ完璧には飛べないものよ」との答え。これはいよいよ駄目かなぁ、と思いつつ機体を駐機場に持ってゆきエンジンカット。
「Congratulations! 」
と右手を差し出された。何とか合格したということらしい。あぁ、やれやれ。最初に考えたのは「受験料 300 ドル無駄にならずに済んだ」だったのはボンビー人の哀しい性だろうか(^_^;)。本日のログタイム 1.1 時間。
- 2001年 5月04日 11:00−
N24373 1.4h/78.2h 52th
チェックライドを二日後に控え最後の飛行練習。いつものコースでマニューバー復習、エンジンフェールのシミュレートでサウスカウンティに降りるが風がわからない。WindSock は辛うじて南を向いているようなので北の 14 に降りることにするが、1000AGL くらいでベースに入ったのに高度が残りすぎている。慌ててフラップを出しスリップをかけるが追いつかない。見かねた師匠がコントロールを取りS字ターンで蛇行しながら高度を落とし、滑走路上でゴーアラウンド。次はショートランディングだが風の具合がよくわからない。さっきと同じ 14 にアプローチし、パワー抜き気味で手前を狙って高度を下げてゆくのだが、ここぞと思うところでフレアーをかけるとスイスイ前方に流れてしまう。二度三度繰り返してもうまくゆかない。うーむ・・・。
14 からダウンウインドで出て空港の北で定点旋回。どうも北からの風に押されている気がする。上昇し UTC を超えて RHV にアプローチ、珍しく 31R を指定される。ATC の連絡では 31L に降りる奴が左後方に一機いるはずなのだが、右後方に別の機体が居るのしか見えない。もう一度ショートランディングを行うべく慎重にアプローチ、ショッピングモール上空で吹き上げられてパワーを抜いたあと降下率を再調整するが、わずかにパワーが足りず狙った点の手前に降りてしまった。ATC やマニューバーにはかなりの自信があるが、ショートランディグをうまく決められるかどうかがチェックライドのキーになりそうだな…本日のログタイム 1.4 時間。
- 2001年 4月22日 11:00−
N24373 1.6h/76.8h 51th
風もなく雲もなく絶好の飛行日和。…に思えた。いつものように南へ出てマニューバーの練習、その後サウスカウンティでタッチ&ゴーの練習に入る。ところが風が無風に近く、スロットルを絞ってもスイスイ流れてしまって思ったところに接地しない。高度と距離ばかりに集中しすぎると機速が狂って失速しそうになる。天気が良いので出てゆく機体や入ってくる機体が多く、CTAF アナウンスとモニター、トラフィック監視も忙しい。結局5周パターンを回ったが狙ったとこには降ろせず、一度などは高度が残りすぎてゴーアラウンドしてしまった。空港の北へ出て定点旋回、風がよくわからないがまぁこんなもんか。UTC に向けて上昇しつつフードをかぶり計器飛行の練習、最後に RHV に降ろすときにもう一度ショートランディングを試みるが、ウィンドシアに騙され狙った点より手前に降りてしまった。風があったら定点旋回が難しいし、風が無ければ着陸が難しい…。チェックライドの日には「丁度よい風」が吹いていることを祈ろう(^^;)。本日のログタイム 1.6 時間。
- 2001年 4月15日 16:00−
N6321M 1.4h/75.2h 50th
記念すべき?50回目の飛行が End Of Course のテストとなる。とりあえず Fresno まで 100 マイル強のフライトプランを作るが、風もなく天候も良く絶好のフライトコンディション。ただし少々ミストがあって視界はベストではない。乗機の「ツー・ワン・マイク」は気紛れな機体という事で定評があり、左タンクのメーターは振り切ってしまうし、カウリングストッパーやら主翼上のネジが何個所か緩んでいるし、右主輪はトレッドすれすれまで減っているしで今一つ信用が置けない。師匠の話によれば先日減ったタイヤで無理なブレーキをかけバーストした飛行機があったそうだ。
31R から離陸し高度 3500 へ。アンダーソン湖上でスローフライト、ストール、スティープターンなどのマニューバーを行う。失速からの回復手順が今一つドタバタしてる感じ。また、マニューバー前に「クリアリング・ターン」をかけなかった事も指摘された。
そこからフライトプランをダイバージョンしてホリスター(Holister)の空港へ。丁度チャートの折り目上なので手間取ったが、ヘディング 120 距離 10nm で変針する。ふと目の前を見ると、あそこに見える滑走路がホリスターじゃないの?!チャートと地形を見比べることしばし、あそこに間違いないと CTAF アナウンスをかけつつ TPA+1000 の 2300MSL に高度を下げて上空を旋回する。ホリスターには 13/31 と 24/6 の二本の滑走路があるが、CTAF を聞く限り 24 を使っているようだ。風が弱くて吹き流しがよくわからない。テトラヘドロン(三角錐)の向きを逆に読むポカをかましたが、結局 24 に降りることにする。チャートには RP(ライト・パターン)の表記があるが吹き流しにはハンド・マークが描かれておらず、デフォルトで左回りパターンを作る。ショートフィールドアプローチでナンバーを目指し、55kts の若干深い角度で降りて着地寸前にちょいとスロットルを吹いて距離を伸ばして滑り込んだ。
とりあえず一度滑走路から出て 24 に戻る。ホリスターには P-51 などの Warbirds がよく出てくるとの話だが残念ながらエプロンにその姿は見えず、代わりにフランスのジェット練習機フーガの特徴あるV尾翼が見えた。師匠の話ではここに F-86 セイバーも一機ある筈だとのこと。
24 から出て進路 30 で RHV へ戻るが、途中でエンジンフェールのシミュレート。回りは畑ばかりなので畑に降ろそうかと考えるが、ふとこの辺に妙な空港があったことを思い出す。左席から見えにくい位置に芝生と水路だけの変わり種空港 Frazier Lake があった。芝生に降りるのは初めてなので思わず誘導路に軸線を合わせてしまうが、師匠に指摘されて芝生の滑走路に軸線を合わせ直す。接地直前にパワーを入れる「ソフトフィールド」で降り、誘導路を出て再び離陸。近くの運河の交点を目標にグラウンドリファレンス、その後フードをかぶって San Jose VOR にホーミング。UTC 上空近くでフード解除し、タワーコンタクトして 31L に降りる。普段使わない誘導路 Hotel(旧名 Inner Lamp)を走っていると、なるほど片脚を台車に載せたセスナがあった。例のバースト事故を起こした機体だという。
マニューバ前にクリアを徹底しなかった件、ストールからの快復手順がもたついた件、ダイバージョン時に飛行場情報の確認が遅れ CTAF が後回しになった件を指摘されたが、とりあえず及第点ということで End Of Course は合格。これで法的に要求されている Private Pilot の教習は一通り済ませたことになる。あとは CheckRide を待つのみ…今の予定だと5月初旬になるようだ。それまでに苦手項目の練習とオーラルテストの復習をやっとかなきゃ。本日のログタイム 1.4 時間。
- 2001年 4月08日 11:00−
N6321M 1.4h/73.8h 49th
春のカリフォルニアは天候が不安定。泳げるほどの暖気の翌日に肌寒い雨がしょぼしょぼ降ったりする。今日はそんな雨模様、しかも 10〜15kts の風が変な方向から吹いている。とりあえず管制の指示どおり 13L から離陸してパターンを回るが、北のほうから雨雲が寄ってきて一気に視界が悪くなる。こんな天気なのに飛行機が多く、おまけに風向きが変わりつつありウインドシアが起きている。13L にショートランディングを試みるが、軽い追い風のためアイドルに絞ってもスイスイ飛行機が流されてちっとも着地しない。一度フルストップで 13R から離陸、ダウンウインドで管制塔から 13L に降りるよう指示されるが、レフトパターンから一機・ストレートインで一機の先客が居る。仕方ないので大きく旋回し先客を行かせてから降りようと試みるが、先の機体も追い風に流されて滑走路の奥まで滑ってしまい、クリアにならなかったのでゴーアラウンド。13L から左パターンで再びショートアプローチ、またもや雨に飛び込んでけむった視界の中でグライドパスを決めて降りてゆくが、少々角度が浅くて高度が足りず、パワーで引っ張ったら滑走路の中ほどまで流されてしまった。
どうやら本格的に風向きが変わってきたらしく、管制塔から離着陸を 31 に変更するようアナウンスがある。そのまま滑走路端までタキシングし、一度滑走路を出たあと 180 度ターンして離陸要請。31L からパターンを回って三度目のショートアプローチ、ところが今度は向かい風なので目標点よりだいぶ手前に降りてしまう。ゴーアラウンドして 31R に滑走路を変更、風は右斜め前方からのクロスウインド(横風)。四度目も短く付け過ぎたが横風補正は上手く行った。五回目でようやく風の具合を計って目標点に降ろしたが、横風補正のラダーが足りず滑走路上で斜めを向いてしまった。
普通の着陸パスが充分読めていないと、ショートフィールドの着陸でボロが出てしまう。試験のときは指定点より手前に降りれば即アウトで、もし駄目だった場合はゴーアラウンドしてやり直すとのこと。また早めに落ちそうなときはパワーを足して引っ張り、逆に風に押されて伸びそうなときは横滑りを使って高度を殺すのも一手だそうな。本日のログタイム 1.4 時間。
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