サンノゼ飛行日誌
9月以前の飛行日誌ログです。
- 2000年 9月14日 20:00−
N24373 1.5h/42.5h 32th
今夜ははぢめての…そう、初めてのナイトフライトである。夜はやけに視界が狭まりタキシングしにくい。セスナ 152 にも機内灯はあるがこれを点けるのはプリフライトチェックの時だけで、Ready to takeoff の時には計器版に灯る薄暗く赤い照明だけが明りである。もっとも、RHV 周辺は人口密集地であり機内より機外の方が明るい程で、暗くて困るということはない。どこが中心かわかりにくい滑走路上でフルスロットル、見えにくい速度計が 50Kts を指したところでローテイト。機首が上を向くと地平線がわからなくなり少々慌てるが、ADI(姿勢計)を便りに 67Kts でクライムを続ける。クロスウィンド、ダウンウインドまでの手順はいつも通り。RHV 名物の乱気流もなく、気温が低いせいか機体の上昇力もいい。
ところがダウンウインドで滑走路と並行に飛んでいても、どこが滑走路なのかわからない!街灯や民家の照明がまぶしすぎて、滑走路のイルミネーションが見えないのだ。空港は周囲より暗いから大体の場所はわかるが、着陸旋回の基準点になるナンバー(「31」と離着陸方位を書いてあるとこ)の場所がわからない。仕方ないので滑走路手前にあるショッピングモールを目標にフラップを出し、パワーを抜いてアプローチしてゆく。フルフラップ、60Kts のグライドパスに乗ったあたりでようやく滑走路が見えてきた。
「えっ、滑走路ってこんなに狭かったっけ?!」
夜間は遠近感や大小感が狂いやすい。白色の Runway Edge Light で照らされた滑走路は昼間見るよりずっと小さく見えるが、これは遠距離にあるものを近いと錯覚しているため。高度感も狂っており、地面に突っ込みそうな気がしてついつい操縦桿を引きすぎになり、55kts くらいの低速でアプローチしてしまう。それでも一回目のランディングはまぁまぁの出来だったが、この晩は8回ほど離着陸を繰り返したが、回を重ねるごとに段々変な癖が強調されていくようだった。今夜のログタイム 1.5 時間。
- 2000年 9月10日 7:00−
N24373 1.4h/41.0h 31th
日曜の早朝フライト。サンノゼは季節の変わり目で暑くなったり急に冷え込んだりを繰り返しているが、朝の7時はもう肌寒いくらいになっている。6時半に家を出たときは 5000ft くらいに層雲があったが、7時には全部南のほうへ流れて行ったらしく Sky Clear になっていた。
今日はいきなりフードをかぶって計器飛行の練習、しかも VOR のインターセプトや ATC の書き取りもやらされる。例によってコンパスローズ(真北を 0 度とし右回りに 360 まで目盛を振ったアレ)が頭に入っておらず、「サンノゼ VOR ラディアル 025 を 45 度でインターセプト」と言われても侵入角がわからずパニクりかける。ただ計器を睨んで飛ぶならまだしも、他の計器やら無線機やらメモ帳に注意が行くと姿勢が乱れがち。もっとも教官いわく「セスナ 152 は座りが悪いので計器は難しいです。一回り大きい 172 ならもっと安定してるんですが」とのこと。
フードを取ると、そこは荒涼とした丘陵地帯だった。目隠し飛行だったので位置がわかりかねたが、RHV から真方位でほぼ真北 25 マイルにあるリバモア(Livermore)という空港である。フリーウェイ 580 が通っている以外周辺には何もなさそうな田舎空港だが、サウスカウンティと違ってちゃんとタワーもあり、立派な計器着陸施設(ILS)まで整っている。ここには DC-9 旅客機も降りるそうだが、一体どんなエアラインが飛んでいるのやら。ここでしばらく離着陸のパターンを回るが、滑走路が 5200ft と長いうえ(RHV やサウスカウンティ 3100ft) 着陸経路の下に民家だのショッピングモールだの車道などがないから心理的に降ろしやすい。
しばしパターンを回った後 Left-crosswind でデパーチャーし、キャラヴェラス湖を超えて RHV に戻る。RHV には Right-45 から入って 31R に降りたが、着陸経路の下を建造物やら車道がゴチャゴチャ横切っているのでついついパスが高くなる。よくこんな人口密集地に空港があるなと改めて感心するやら呆れるやら。本日のログタイム 1.4 時間。
- 2000年 9月2日 9:00−
N67889 1.5h/39.6h 30th
今日はソロでサウスカウンティへ行く。シーリング(雲の底)が 4500ft、1500ft に断雲がありあまり良い天候ではない。夜に降っていた雨のため飛行機はずぶ濡れ、こんな朝は南風が吹き 31 ではなく 13 を使うことになる。Reid-Heillview はリニューアル工事の真っ最中で誘導路は寸断され片側(13R)の滑走路も使えず混雑が予想されたが、さすがに朝一番のうちはまだ空いていた。ストレイトデパーチャーで進路を 120 に取りアンダーソンレイクを目指す。有視界飛行(VFR)では雲から上に 1000ft, 下に 500ft, 水平 2000ft の距離を取るよう規定されているので、断雲を避けつつ高度 4000ft まで上げる。幸いサウスカウンティ上空はクリアだったが、吹き流し(ウインドソック)が垂れていて風がどちらから吹いているのかわからない。ちょうど方位 32 から着陸していた一機から「Wind is Slightly favor for 14」とアナウンスがあったので、左回りのパターンで 14 から降りることにする。
最初はタッチダウン寸前にパワーを入れる Soft-field landing を試みるが高度がつきすぎて失敗。タキシーバックして再離陸、パターンを回って今度は短距離に降ろす Short-field landing のトライ。しかしソロだと機体が軽いぶん沈みが小さくて距離が伸びてしまった。次の離陸ではフラップを使う Soft-field takeoff を試みたが、アップウインドからクロスウインド−ダウンウインドに入れる旋回の操作が荒くて激しくGがかかり、気分が悪くなってしまった。三度目はとにかく通常のランディングを行い、窓を開けてゆっくりタクシーバックしながら呼吸を整える。もう一度 Soft-filed takeoff/landing を行ったあと、ダウンウインドで高度を 3500ft に上げてアンダーソンレイクの上空へ。ここでストールリカバリの訓練をやってみるが、再び急速に気分が悪くなってきたので諦めて Reid-Hillview に帰る。管制塔から指示された通り距離 2nm で 13L の left-45 に入りパターンを回って着陸。
着陸と同時にグラウンドの許可をもらい、いつもの調子で Taxyway 1 から帰ろうとしたら閉鎖されていて、180 度回頭して Taxyway 2 に戻る必要があった。飛行機を Nice Air の列線に戻すとき、向こうに妙なプロペラ機が停めてあるのに気づく。一見 AT-6 テキサンに似ているが固定脚のバルティ BT-13 中等練習機。改良型 BT-15 と合わせ 11537 機も生産された機体だが飛行状態で残っているものは多くないので、以前ワトソンビルのエアショーに来ていた機体と同一のようだ。
今日はかなり疲れたので、教官の帰りを待たずにログをしまって帰宅しベッドに倒れて昼寝してしまった(^_^;)。本日のログタイム 1.5 時間(すべてソロ)。
- 2000年 8月28日 9:00−
N6321M 1.8h/38.1h 29th
朝一番のフライト、サウスカウンティ方面は雲が低かったので離着陸は先延ばしにし、一時間ほどフードを被って無視界飛行の練習を行う。今回は無視界での失速、異常姿勢からの復帰、VOR に従った飛行の練習。無視界で失速させたら酔うんじゃないかと心配したが、むしろ外が見えないだけ落ち着いて対処できた(ある意味フライトシミュレータ的かも)。異常姿勢は教官が操縦桿を握り斜め上昇や下降の姿勢に入れた状態で姿勢指示計だけを見て機体を立て直すもので、これもシミュレータで慣れた身にはそれほど難しくない。VOR のトラッキングやインターセプトは初めてで、原理はわかっていても目盛を逆読みしてしまったりして、少々慣れが要る。ちなみにシミュレータで VOR の練習をやろうと思うと、OBS のツマミを回すのが猛烈に面倒臭くてイライラさせられる。
フード飛行をやっている内に雲が晴れてきたので、いつものように離着陸練習。サウスカウンティにはイーグルという黄色いアクロバット複葉機の先客がいて、内側のトラフィックを凄いスピードで回っている。小柄な一人乗りの機体に 200hp ものエンジンを積んでいるそうで、二人乗り 100hp のセスナ 152 などスイスイ追い抜かれてしまう。
離着陸は特に悪くもなく、さりとて良くもなし。横風が無かったから機首が振れることはなかっただけで、まだアクティブに当て舵が使えない。これはシミュレータでも勘が掴みにくく、実機とイメージトレーニングを重ねるしかないようだ…本日のログタイム 1.8 時間。
- 2000年 8月27日 16:00−
N25914 1.5h/36.5h 28th
丸々一ヶ月ぶりのフライト。N25914 は初めての機体で、乗りなれた N24373 とは無線機などの装備品仕様が異なり少々戸惑う。今日はデュアルでクロスカウントリーの練習、20 マイルほど南のサウスカウンティ空港へ飛ぶ。ここはノンタワー空港なので自分の行動を逐一「CTAF」周波数で告げるのだが、一ヶ月ぶりの ATC なので少々ぎこちない。飛行場上空 TPA+1000ft(2300ft) を旋回、吹き流し(WindSock)を見て着陸方向を決める。ここから高度を落としつつパターンに入るのだが、三割頭で経路設定がわからず教官に逐一聞くはめになった。一ヶ月ぶりの割にはピッチ・パワーの制御はそれなりに出来たものの、左右に流れるともういけない。当て舵がうまく取れずにガクン、という感じのタッチダウンになってしまう。サウンスカウンティで3回離着陸をやった後 Reid-HillView に戻って教習終了。本日のログタイム 1.5 時間。
- 2000年 7月27日 19:00−
N24373 1.0h/35.0h 27th
今日は二度めのソロフライト。前回は教官を乗せてデュアルで上空を回ってから一度地上に降りてソロで再出発したのだが、今回は地上からソロでの出発。何か忘れ物したような不安を抱えたままタキシング開始、ランナップして「Ready to takeoff」。最初は31Lから左回りのパターン。左回りはあまり慣れていないので着陸パスが安定しないが何とか軟着陸。一度誘導路を回って再び出発地点へ戻る(フル・ストップ)。二度目も左からの離陸、慌てていたのでミクスチャやトランスポンダを地上設定のまま上がってしまった。危ない危ない。着陸は今度もまぁまぁ。
三度目は右からの離陸で右旋回、パスを引っ張りすぎてかなり奥に着地してしまう。四度目も右パターン、今度は引き起こしが早すぎてフラフラと流されたあとドスンと付いてしまった。陽が急に傾いてきて西の空がオレンジ色に染まっているが、あと2、3回は飛べる。五度目、六度目はまた変わって左からのアプローチ。段々とパスが読めるようになってくる。左から軽い横風があったのでクロスウィンド・ランディングを試みたが、操縦桿を傾けたままフレアーをかけるのが怖くてうまくゆかなかった。ここで8時になったので飛行停止、「ターミネイト」の要請を出して駐機場へ帰る。
前回は飛行機が浮きすぎてパスが高くなったが、今回はもう少しマシになったと思う。ただし飛行ぶりはまだフラフラのヒヨッコ。軽くなる為なのか視界が広くなる為なのかはわからないが。ソロで飛ぶと飛行機の流れかたがよくわかり、上昇旋回や下降旋回で妙な横滑りをしているのが実感できるのだ。本日のログタイム 1.0 時間(すべてソロ)。
- 2000年 7月24日 19:00−
久々の地上講習、やがて出るクロスカウントリーに向けてフライトプラン(飛行計画)作成の演習。そもそも、有視界飛行(VFR)でのフライトプランとは何か?航路図(チャート)とニラメッコしながら出発点から目的地までのチェックポイント(地上目標物)を探し、各チェックポイントにおける予定高度や方位を表に記し、出発直前には風の情報を仕入れて偏差角(ウィンドコレクション・アングル)と対地速度(GS)を算出、チェックポイント間(レッグと呼ぶ)の所要時間と消費燃料などを求めるとゆう手順である。
試しに RHV から北東約 55 マイルにあるオークデール(OAKDALE)空港へのプランを作ってみるが、これがなかなか難しい。直線で飛べば良いに決まっているが直線路上は山岳地帯で標高も高いうえ目標物もなく、故障が起きても不時着する場所がなさそうだ。丁度山岳が切れるあたりにリバモア(LIVERMORE)の空港があるので、ここまで北上したあと東へ
飛ぶコースを作ってみる。オークデールの少し北にストックトン(STOCKTON)の VOR(電波燈台)があり、これを頼ってゆけば航法が楽そうに思えるが、たかだか30分くらいのレッグに VOR を使う必要もない、とのことで地上物を拾って直線で飛ぶことにする。
VFR における目標物の拾いかたは難しい。目立たない物を拾っても仕方がないし、いくら目立っても何処にでもあるような物では目標にならない。師匠の話によれば線路・高速道路・川など長いものは空からみつけやすいそうだ。池や街も見つけやすいが、区別がつきにくいので要注意とのこと。
コースが決まったらレッグ間の真方位(True Course)を求める。しかし飛行機は磁石を便りに飛ぶが、真方位と磁方位は地域によって違う誤差が出る(バリエーション)ので、これを補正した値も表に書き込む。次に来るのは飛行高度。出発点と目的地は空港情報から標高を拾えばいいが、その間の高度が問題。FAR によって磁方位に対して西向きは偶数、東向きは奇数の千フィート単位+500フィート(VFR)の高度を取ることが決まっている。今回のテストプランでは逆L字のコースだがバリエーションが東へ16度あるので、真方位で北に飛ぶレッグは磁方位だと西向きとなり高度変更が必要となる。
時と場合によるが、巡航後に高度を「高い方」へ変えるとエンジンをフルパワーにして上昇速度に設定せねばならず、この前後で燃料計算や対地速度計算がややこしくなるので、下げたほうが楽になるとのこと。このことから
・第一レッグ 4500ft
・第二レッグ 3500ft
の高度を選ぶことにする。
ここまでかなり長々と書いたが、これでもまだナビゲーションには使えない。風の情報を入れて対地速度に変換しなければならないからだ。前述したように気象情報は嫌というほど手に入るが、とりあえず航法に必要なのは FA と呼ばれる広域上空気流予報。これによって巡航高度における風向・風速・気温を予想し、飛行機のパフォーマンスチャートからエンジン使用率と対気速度を求め、風向と進行方向・対気速度から対地速度(GS)と機首方位(ウィンド・コレクション・アングル)を求め、対地速度から所要時間および燃料消費量を求める作業が待っている。
めんどくせー、どうせ1時間もかからない距離なんだ、燃料満タンにしてチャート片手に飛び出して、上空で適当に目標拾ったら辿り着けるだろ!
…なんて言ってるようでは良い飛行機乗りにはなれない。のだけど今日は疲れた…(x_x;)。本日の座学 2.0 時間。
- 2000年 7月23日 17:00−
N24373 1.4h/34.0h 26th
今日はクロスカウントリーに備えて条件の悪い飛行場におけるソフトフィールド・ランディングおよびショートフィールド・ランディングの実習。日曜日夕刻からの飛行だが、あちこちに出ていた機体が帰ってくる時間なのでトラフィックが混雑する。東西南北あちこちからアプローチの要請が飛び込み、なかには無線の要領の悪い奴もおり、その合間に飛行場の回りをぐるぐる回っているヒヨコの面倒も見ねばならず、ATCがイライラしている様子が無線を通じて伝わってくる(^_^;)。
ソフトフィールドランディングは草地など抵抗の多い滑走路に降ろすときに使うテクニックで、フレアー直後にパワーを入れて飛行機を吊り上げ、降下率を殺す方法。パワーの入れ加減、操縦桿の引き加減にコツがいる。おまけに今日は左斜前方からの横風があり、当て舵を取らないと滑走路上で流されてしまう難しい条件。最初の一回目は意外に上手くいったのだが、二回目以降は意識しすぎてパワーを入れすぎ、飛行機が浮きすぎて速度を失いドスンと落ちる傾向になってしまう。
ショートフィールドランディングは文字どおり短距離で飛行機を降ろす方法。55ノットの低速で降ろし滑走路端ぎりぎりで着地させるのだが、本当にぎりぎりだと危ないので VASI を目標に降ろすことにする。ショートフィールドでも操縦桿の引き加減にコツがあり、低速なので高めでフレアーをかけると高度が残った状態で速度を失うので危険だとのこと。一回目は師匠が手本を見せてくれたが、向かい風が予想より強く VASI の 10m ほど手前でドスンと落ちてしまった。私も二回ほどやってみたが、3〜5m ほど手前に付けてしまった。低速での着地は風の影響を強く受けるので、パワーの抜きかたや引き起こし加減はその日の条件によって変わる由。本日のログタイム 1.4 時間。
- 2000年 7月22日 11:30−
N24373 1.1h/32.6h 25th
日曜9:00からの予約だと勘違いしていて、師匠から電話で呼び出されて慌てて空港へ飛んで行った。この日は Stage1 の実技テスト。久々にダウンウインドで出発し高度 3500ft でアンダーソン湖の上空に出る。ここで低速飛行、パワー OFF/ON ストールの実演。長いこと離着陸ばかり飛んでいたので不安だったが、パワー ON ストールのリカバリで若干ミスった以外は大丈夫。意外と身体で覚えてるものだなー。その後エマージェンシーデセント、エンジンフェールシミュレーションのあとサウスカウンティ空港で一度フルストップの着陸。見慣れた風景と違うのでアプローチパスの決めかたを戸惑う。
サウスカウンティを出て RHV に戻るとき延々と長いストレートアプローチで降下角を見誤ってしまい、高く入りすぎて接地できなかったので急遽パワーを入れてゴーアラウンド。左旋回でパターンを回って二度めはノーフラップで接地。Stage1 はこれで卒業、飛行機の取り回しは一人前にできるという事になり、今後は長距離飛行(クロスカウントリー)に向けた練習メニューに移ることになる。本日のログタイム 1.1 時間。
- 2000年 7月16日 9:00−
N24373 1.1h/31.5h 24th
早朝のフライト。風は若干追い風気味だが風向風速は安定している模様。教官同乗で右パターンを3回ほど回るが、若干高めに寄せられた高度をエンジンパワーを減らして処理しうまくタッチダウンできた。さていよいよソロ飛行。一度誘導路端の「インストラクター・ベンチ」という駐機場までタキシングしたあとソロの手順を聞き、教官を降ろして一人で滑走路に戻る。とりあえず最初は3回のフルストップ・ランディング。一人乗りのセスナは視界がぐっと良くなり、上昇率も良くなってダウンウインドに入る前にTPA(トラフィックパターン高度、空港の海抜+1000ft)に到達できるようになるが、降ろすときにもフワフワ浮いてしまってなかなか高度が落ちず、アプローチ角が深くなって高度処理に苦労する。また最後の経路が決まったあとふっと気を抜くと機軸が滑走路から逸れたり機首が上がりすぎになってしまい冷や汗もので元に戻す。「高名の木登り」ではないが、着陸直前に安心して気を抜くのが一番危ないようだ。とにかくファーストソロは無事終了!いぇーい!本日のログタイム 1.1 時間、うちソロ飛行 0.5 時間。
- 2000年 7月15日 11:00−
N68475 1.5h/30.4h 23th
今日も朝から風が悪い。地表では若干向かい風だが上空では斜めの追い風となっており、離着陸のパスが風にあおられて苦労する。追い風があると対地速度が付いてしまうので狙った所に持ってゆけず、滑走路の奥まで流されたあとドスンと着地、というパターンを繰り返す。タキシーバックしながら他機の着陸を見ていても苦労しているようだが、中に一風変わった奴がいた。星型9気筒エンジンでタンデム複座のオープンコクピット、ワイヤー張り低翼単葉のライアン練習機である。銀色ピカピカのライアンはショートカットでアプローチパスを回ってきたかと思うと大胆なサイドスリップで減速、定位置にピタリとホイールランディングを決めて見せた。流石にあんな飛行機を買って乗り回そうという好き者だけあって腕がいい。飛行開始から1時間ほど経つと徐々に風も安定してきて、後半 31L の左手パターンに変わったあとはうまくタッチダウンできるようになってきたが、時間切れでソロに出ることはできなかった。本日のログタイム 1.5 時間。
- 2000年 7月9日 11:00−
N24373 1.4h/28.9h 22th
初ソロになるかも知れない日。ちょっとドキドキ。風は落ち着いているが、落ち着きすぎ。地表では無風に近く、上空では若干追い風になっている嫌な天候。着陸時の対地速度が高いので引き起こし点を間違えやすい。日曜の午前で飛行機がどんどん出てくるし、今日は ATIS(気象情報アナウンス装置) が故障しているので管制官(ATC) も大変らしく何度か呼び出し符号を間違えている。何度めかの離陸時にでっかい星型エンジンの機体が出てきた。ノースアメリカン T-28 トロージャン、日本の大戦機マニアには見向きもされないような大戦後の練習機だが、滑走路上で見るとなかなか貫禄があって格好いい。今日は風が悪いのとトラフィックが多いのでソロには出ずじまいだった。本日のログタイム 1.4 時間。
- 2000年 7月7日 19:00−
N24373 1.1h/27.5h 21th
夕陽を見ながらのフライト。風は結構強いが風向風速が安定しているのでかえってやりやすい。前2回がかなりへこむ結果だったのに、今回はノーフラップもパワーオフも一発で決まって名パイロットになった気分。自分の体調とか風の具合とか光線の具合とか使用する滑走路(右回りか左回りか)によって調子が変わるもんだなー。今日はいよいよ教官殿からソロフライトの証人を貰ってしまった。次回からは気象やトラフィック状態が許せばソロで飛ぶことになる。どーしよ。こんなヘタクソが一人で飛んじゃっていいものかしら?!本日のログタイムは短めの 1.1 時間。
- 2000年 7月2日 15:00−
N24373 1.4h/26.4h 20th
毎回毎回同じ飛行機で同じ飛びかたを繰り返しているのでなんだか記憶がゴチャゴチャになってくる。今日もひたすら離着陸の訓練。風はそれほど強くないがガスティ(風向・風速が一定しない)なコンディションでアプローチパスを作るのに苦労する。妙に早くパワーを抜いてしまってドスンと落ちる変な癖が出てきて閉口。本日のログタイム 1.4 時間。
- 2000年 7月1日 18:00−
N24373 1.4h/25.0h 19th
時間を5時と間違えて一時間待ちぼうけしてしまった(^^;)。今日もひたすら離着陸の練習だが、若干強く風向が一定しない嫌な風が吹いており、フレアーで左右に流されてしまう。流れが気になりだすとピッチの引きが甘くなり、例のドスンと落ちる着陸になってしまう。エルロンを風上側に切り、風下側のラダーを踏んで飛行機を傾けた状態(フォワードスリップとは若干ニュアンスが違い、これをサイドスリップと呼ぶ)で風上側の脚からタッチダウンさせれば良いのだが、頭ではわかっていてもなかなか身体が動かない。しかも着陸直前のフレアーでエルロンを切るのは生理的に怖い。怖くともこれをやらねばクロスウィンド・ランディングはできないのだが。
今日の新メニューはエマージェンシー・ランディング。エンジン停止状態で 1000AGL(地上高)まで持ってきたと仮定して、そこから滑走路に降ろすまでの手順をアイドリング回転でシミュレートする。律義に定点旋回すると高度が足りなくなってしまうので、滑らかな経路で滑走路に入れるようショートカットコースを通り、速度 60kts(揚抗比が最大になるベスト・グライド速度)で滑走路 1/3 くらい奥を狙って飛行機を持ってゆき、最後にフラップを出して速度を殺しつつタッチダウン点に降りてゆく。口で言うと簡単(でもないか?)だが、実際には風の影響もあって思った通りのパスが描けなくって苦労する。
今までずっと右側滑走路で右回りのパターンを飛ぶことが多かったが、今日は土曜日の夕刻で着陸機が多かったこともあってか、ずっと左側滑走路の左回りパターンでいい練習になった。本日のログタイム 1.4 時間。
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