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真珠湾攻撃は果たして成功と呼べるのか 長門 14/4/21(月) 13:31

Re:真珠湾攻撃は大失敗 おうる 14/6/1(日) 20:03
┗ 目的と手段のとり違い じゃま 14/6/1(日) 21:23
┣ 起こらなかった歴史の評価は難しい ささき 14/6/2(月) 5:34
┃┗ 「御前会議」大江志乃夫 じゃま 14/6/2(月) 19:18
┃┗ 論理の飛躍 ささき 14/6/3(火) 5:13
┃┗ Re:論理の飛躍 じゃま 14/6/3(火) 7:54
┃┗ 補足するならば ささき 14/6/3(火) 11:06
┣ Re:目的と手段のとり違い ダッチ・カイザー 14/6/2(月) 20:20
┃┗ Re:目的と手段のとり違い じゃま 14/6/3(火) 8:27
┃┣ アホに戦争を止めさせる方法は 豪腕少年タイフーン 14/6/3(火) 19:10
┃┗ 日本と英米の利害対立 ダッチ・カイザー 14/6/3(火) 21:04
┃┗ Re:日本と英米の利害対立 じゃま 14/6/6(金) 20:06
┃┣ Re:日本と英米の利害対立 その1 ダッチ・カイザー 14/6/7(土) 12:53
┃┗ Re:日本と英米の利害対立 その2 ダッチ・カイザー 14/6/7(土) 13:16
┣ 選択できない選択肢は選択肢と言えない おうる 14/6/2(月) 21:38
┃┗ Re:選択できない選択肢は選択肢と言えない じゃま 14/6/3(火) 18:57
┃┗ 対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題 おうる 14/6/3(火) 21:46
┃┗ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題 じゃま 14/6/4(水) 19:35
┃┗ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題 おうる 14/6/6(金) 21:04
┃┣ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−1 じゃま 14/6/7(土) 14:23
┃┃┗ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−1 おうる 14/6/7(土) 20:33
┃┣ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−2 じゃま 14/6/7(土) 14:24
┃┃┗ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−2 おうる 14/6/7(土) 21:35
┃┣ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題-2 じゃま 14/6/7(土) 14:26
┃┗ やっぱヤメ おうる 14/6/7(土) 22:52
┗ 目的と手段のとり違い 14/6/3(火) 2:22
┗ 高橋是清 じゃま 14/6/3(火) 17:32
┗ 目的? 手段? 14/6/3(火) 20:34
┗ Re:目的? 手段? じゃま 14/6/4(水) 8:04

Re:真珠湾攻撃は大失敗
 おうる  - 14/6/1(日) 20:03 -
  
 では、真珠湾を攻撃しなければどんな展開になっていましたか?

 史実で真珠湾攻撃に使われた戦力を南方作戦に振り向けたとしても、南方作戦は史実より早く展開できるようになるわけではありません。陸上戦力の展開速度には限界があるからです。

 フリーハンドを得た米太平洋艦隊に横っ腹をいつ突かれるかわからないので、日本海軍は戦力をどこにも集中することができなくなります。
 つまり、1942年後半以降の、何をどうしていいかわからない状態が開戦劈頭から生起してしまうことになり、戦局の推移は史実以上に悪いものにならざるを得なくなるでしょう。

 真珠湾攻撃は対米開戦するうえで、欠くべからざる作戦であったことは疑いようがありません。あらゆる屈辱に耐えて対米開戦を避けるべきだったというのであれば、それはそれで間違ってはいませんが、対米戦は仕方ないが真珠湾は攻撃すべきでなかったというのであれば、それはどうかと思います。

 まぁ、原爆完成前に無条件降伏ということになれば、それは「よかった」の一つになるのかもしれませんが・・・
引用なし
パスワード
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目的と手段のとり違い
 じゃま  - 14/6/1(日) 21:23 -
  
>  では、真珠湾を攻撃しなければどんな展開になっていましたか?

アメリカは日本との戦争に踏み切るか、ためらったでしょうね。
対独との二正面作戦になるからです。

>>  真珠湾攻撃は対米開戦するうえで、欠くべからざる作戦であったことは疑いようがありません。

いや、それが間違っているので。

目的は、日本が必要とする物資を確保することで、対米開戦することではない。

山本五十六は、この政治問題を、アメリカ海軍との対決という軍事問題に
矮小化してしまったのですね。

アメリカの主力艦をいくらか沈めても、大勢には何の影響もない。
アメリカは、新しく戦艦を造るでしょう。

わがほうはミッドウェイ大敗で背骨を折られて、ついに回復できなかった。

井上成美が言っていたように、「油が無ければ、買ってくればよい」のです。
引用なし
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起こらなかった歴史の評価は難しい
 ささき  - 14/6/2(月) 5:34 -
  
アメリカ合衆国に10年以上居住し、「トレンチャラス・アタック」だの
「デイ・オブ・インファミー」だのをさんざん聞かされてきた私としては、
結果論として真珠湾は米国民の世論を一気に参戦側に傾けたというじゃまさんの
見解にはおおむね賛同いたします。そのうえでしかし、1940年末の段階で
対米戦争を避ける選択が可能だったのか、対米戦争が不可避であるならば
真珠湾奇襲をやらない選択が可能だったのか、という問いに答えるのは
難しいと感じています。

> アメリカは日本との戦争に踏み切るか、ためらったでしょうね。
> 対独との二正面作戦になるからです。

しかし、アメリカの対独参戦は時間の問題だったと思います。
そして日独伊三国同盟がある以上、アメリカが対独開戦すれば日本も戦争に
巻き込まれる可能性は非常に高いです。
三国同盟の条文では「攻撃を受けた場合」の相互援助義務が定められて
おり、ドイツがアメリカに対し宣戦布告した場合は日本がそれに呼応する
義務はないのですが(独ソ戦に際して日本が対ソ戦に参加しなかったように)、
アメリカがドイツに対して宣戦布告した場合、日本はこれを座視できません。
仮にドイツ側が先に宣戦布告し、日本側が条文を建前として対米開戦を
控えたとしても、三国同盟がある以上日米関係はますます悪化するでしょう。

同盟を無視ないし破棄して中立を維持するという選択も理屈としては
可能ですが、当時の状況でそれを選ぶのは非常に困難であったろうと思います。
もともと中国問題で世界の総スカンを食って国連の椅子を蹴り、藁にもすがる
思いで頼ったのが三国同盟ですから、その「総スカン」の最先鋒であった
アメリカが日本を攻撃してこないことを信じて藁を自ら手放すことができるか
どうか?

> >>  真珠湾攻撃は対米開戦するうえで、欠くべからざる作戦であったことは疑いようがありません。
>
> いや、それが間違っているので。
>
(中略)
>
> 井上成美が言っていたように、「油が無ければ、買ってくればよい」のです。

買えるものなら戦争など起きなかったと思うのですが…。

ハルノートを突きつけられている以上、中国から撤兵しなければもはや米国は
石油を売ってくれません。仮に中国から撤兵しても、米国が石油を売り続けて
くれる保証などどこにもありません。もしハルノートをやり過ごしたとしても、
独米戦が勃発すればアメリカはおそらく一方的に日本への資源輸出を止める
でしょう。

ソ連も英国も対独戦争の真っ最中ですし、その敵国ドイツと同盟を結んでいる
日本に石油を売ってくれるほどお人好しではないでしょう。
同盟相手のドイツもイタリアも自分自身がピーピー言っている有様で、
これまた日本に石油を売ってくれる見込みなどありません。

…よくもまぁ、こんな八方塞がりの状況にまで追い詰められたものだと
思ってしまいますが(あるいは自ら選んだ選択がどんどん自分の首を
締めていったとも)、1940年末の段階では、今までやってきた事
(大陸進出、三国同盟、ノモンハン、仏印進駐)を全部無かったことにして、
「ゴメンなさいもうドイツとは縁を切りました、中国からも仏印からも
撤退します、これからはおとなしい良い子の日本になりますから石油を
売ってください」とでも言わなければ、「買ってくればよい」というわけ
にはゆかないのではないでしょうか。

そして破れかぶれだろうが何だろうが対米戦争をやるならば、南方展開に
あたって目の上のコブになるとわかりきっている真珠湾の米海軍艦隊に
あえて手を出さないというのも、これまたかなり難しい選択ではないかと
思います。
(もっとも開戦直後に洋上艦隊決戦やってボロ負けに負けていれば、
日本の軍部・政治家の継戦意識も揺らいだでしょうし、アメリカ側と
しても「クソ生意気な黄色い猿が仕掛けてきたが返り討ちにして
やったぜ」と溜飲を下げるでしょうから、結果的に史実より早く、より
少ない被害で終戦になっていた可能性もありますが…しかし、それが
日本国民や日本国にとって良い歴史につながったかどうかもまた
「起こらなかった歴史」です)
引用なし
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<Mozilla/5.0 (Windows NT 5.1; rv:29.0) Gecko/20100101 Firefox/29.0@adsl-71-156-55-185.dsl.irvnca.sbcglobal.net>

「御前会議」大江志乃夫
 じゃま  - 14/6/2(月) 19:18 -
  
対米戦となれば、ほぼ確実に負けることを海軍は知っていたと言われる。
しかし、今さら「できない」とは天皇と国民の前で言えなかった。

開戦前、天皇が支那方面の戦況がはかばかしくないことを板垣征四郎に質し、
「支那の奥地が広いと言うなら、太平洋はなおさら広いではないか。
如何なる確信あって5ヶ月と申すか」
と激怒したという。

「日本海軍 400時間の証言」というNHKの放送や本があってごらんになった方も多いと思いますが、非常に不愉快でした。
当時の将官が「あのときは、あれで仕方なかった、だから俺たちは悪くない」
と開き直っているからです。

米国と対戦して勝てる見込みなどまったくなかった。
狂気の沙汰だった。
職業軍人とは一種の畸形ではないか。
引用なし
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<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; Trident/7.0; rv:11.0) like Gecko@aa20111001946f573a28.userreverse.dion.ne.jp>

Re:目的と手段のとり違い
 ダッチ・カイザー  - 14/6/2(月) 20:20 -
  
> >  では、真珠湾を攻撃しなければどんな展開になっていましたか?
>
> アメリカは日本との戦争に踏み切るか、ためらったでしょうね。
> 対独との二正面作戦になるからです。
> 

真珠湾攻撃を実行しない(もしくは対米戦回避する)場合、フィリピンが主戦場になります。戦争前にフィリピンにアメリカ海軍の主力艦が派遣されなかったのは、マッカーサーが戦力を十分だと報告していたことと奇襲回避などの意味があったものと思われます。戦争が始まってから派遣すれば余裕だと考えていました。
対独二正面になりえません。なぜなら日本軍は半人前で1.5正面になるからと考えられていたからです。戦争初期にマッカーサーが日本軍機のパイロットはドイツ人だと判断していた逸話の通りです。それに東洋一の要塞(海側のみだが)シンガポールが簡単に陥落することはないはずでした。フィリピンからの航空攻撃、シンガポールからの艦隊出撃で日本軍を撃破し、真珠湾の太平洋艦隊が完全に台湾沖の制海権を握る予定でした。
アメリカは満州→中国→仏印への進出から東南アジアの欧米植民地が次の目標であると考えていました。南シナ海に面するフィリピンを日本軍が素通りするのをアメリカは黙ってみているのでしょうか。36年の時点から大統領候補は民主党、共和党ともに参戦派が主流でボブ・タフトのようなモンロー主義者は姿を見せません。
それにアメリカは親中一色でした。(宣教師曰く)貧しいが勤勉なクリスチャンの国、中国。中世を抜け出し、高潔なクリスチャンの指導者(蒋介石)のもとで第二のアメリカになろうともがく悲運の国、中国。完全に間違った認識でしたが、ルーズベルトを筆頭に政治家は中国が重要なアメリカ寄りの国だと考えていました。対独戦ごときで中国を指を加えて失うのを見ているわけにはいかないのです(のちに現実を知ったトルーマンが見捨てるまでは)。
> >>  真珠湾攻撃は対米開戦するうえで、欠くべからざる作戦であったことは疑いようがありません。
>
> いや、それが間違っているので。
>
> 目的は、日本が必要とする物資を確保することで、対米開戦することではない。
>
> 山本五十六は、この政治問題を、アメリカ海軍との対決という軍事問題に
> 矮小化してしまったのですね。
>

山本五十六だけでなく、ほとんどの日本人が英米を見限りました。完全に中国に非がある(そうことになっている)にも関わらず、日本いじめをする彼らに我慢の限界を迎えていたからです。日本は欧米に負けないアジアの一等国で、それが面白くない英米は日本を潰そうとしていると思っていたのです。禁輸措置はほとんど大義名分を得たも同然でした。これまで何度も譲歩に譲歩を重ねてきた(と思っていた)日本は爆発寸前でした。東條英機がどうあがこう
がもう話し合いの段階は終わったと人々が感じていたのです。

> アメリカの主力艦をいくらか沈めても、大勢には何の影響もない。
> アメリカは、新しく戦艦を造るでしょう。
>

その戦艦を造る金は誰が出すのか。攻撃の優位を全面に押し出して、初戦で一気に圧倒すれば出血を嫌うアメリカ国民は対日戦への意欲を失うはずでした。進歩的な欧米社会は精神的に脆弱だと考えられていました。国力はアメリカが勝っていても戦争継続力は日本に優位があるのです。

> わがほうはミッドウェイ大敗で背骨を折られて、ついに回復できなかった。
>
珊瑚海では敵空母二隻、ミッドウェイで敵空母二隻を撃破し(戦果誤認)、アメリカも日本同様に大きな損害を受けているはずでした。この調子で戦えば、アメリカはどこかで出血多量から戦争への意欲を失うと考えられていました。

> 井上成美が言っていたように、「油が無ければ、買ってくればよい」のです。
ノーと言えるようになった大日本帝国は頭を下げることはできません。

アメリカと戦ってはいけないのは誰もが知っていることです。しかし、ベトナムやイラクの例もあるように信じる物の前では合理性など意味がありません。あの当時に対米戦を避ける方法を取ることは誰にもできませんでした。明治から築いてきた大日本帝国は欧米を超越しているはずでした。愛国者たちはそう考えていました。傲慢な人種差別主義者の白人とはもはや付き合えないと。目に物見せて日本の凄さを見せるつもりでした。そんな世の中では現代日本のような政策は取れるはずがなかったのです。
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選択できない選択肢は選択肢と言えない
 おうる  - 14/6/2(月) 21:38 -
  
> アメリカは日本との戦争に踏み切るか、ためらったでしょうね。
> 対独との二正面作戦になるからです。

 米政府はためらいません。
 米政府は日本が本当に開戦に踏み切るとは思っていませんでしたが、戦争自体はするつもりで準備をしていたのです。ウェデマイヤーに命じて準備させた戦争計画は最初から日独伊三国を同時に相手にして戦うことを想定していましたし、米軍と英軍は1941年初頭にはすでに戦争計画について具体的な会談をしています。
 1941年秋頃の米政府は中国からの参戦要請に対し「あと3か月で戦争の準備が整うからもう少し待て」というような返事をしています。
 日本が戦争を仕掛けなければ、米側から戦争を仕掛けられていたことは疑いようがありません。そして、日本側から戦争を仕掛けるとしたら、1941年12月以外のタイミングは選択できないのは周知のとおりです。
 だいたい、モンロー主義はあくまでも欧州のイザコザには関与しないという程度のことで、太平洋方面に関していえば米国は決して孤立主義なんかとってはいません。彼らは歴史的にずっと中国市場を睨みつづけています。
 ハワイを謀略で併合したのも、スペインからフィリピンを奪ったのも、日露戦争で仲介役を買って出たのも、戦前の日本にビッグスリーを進出させたのも、日中戦争で中国寄りの態度をとりつづけたのもそのためです。
 日本の真珠湾攻撃のせいで米国がモンロー主義を捨てたというのは的外れな指摘としか思えません。
 モンロー主義は米国の国力を西に集中させるために東のことは無視するというものにすぎず、アジア地域を「解放」した以上、いつまでも西にだけ力を集中し東を放置する必要は無い。
 真珠湾攻撃がなかったとしてもモンロー主義は役割を終え、必然的に放棄されたことでしょう。


> 目的は、日本が必要とする物資を確保することで、対米開戦することではない。
>
> 山本五十六は、この政治問題を、アメリカ海軍との対決という軍事問題に
> 矮小化してしまったのですね。

 政治問題の解決は政府・政治家・外交官の仕事であって軍人の仕事ではありません。軍人が問題解決に自らの専門分野で貢献しようとするのは当然のことです。ましてや5・15事件後の帝国海軍軍人に政治問題に関与しろというのは無理な要求です。
 そして政府・政治家・外交官らは結果的に間違った(あるいは足りなかった)とはいえ、やるべきことはおおむねやっています。
 国全体・軍全体の問題を山本五十六個人の問題に矮小化しているのはあなたではありませんか?


> アメリカの主力艦をいくらか沈めても、大勢には何の影響もない。
> アメリカは、新しく戦艦を造るでしょう。

 初戦で主力艦隊を撃破して米国を屈服させるなんてことはもちろん夢物語です。そんな夢物語を真面目に吹聴していたのは山本五十六だけです。
 真珠湾攻撃で重要だったのは、初手で米主力艦隊の作戦能力を奪うことで日本が南方進出の時間を得ることです。
 そして、その目的はおおむね達成されています。
 日本がソロモン方面に到達するまでの間、米海軍は有効な対抗措置をとれなかったのですから。


> わがほうはミッドウェイ大敗で背骨を折られて、ついに回復できなかった。

 ミッドウェー海戦のことは真珠湾攻撃の是非とは関係ありません。
 国力や生産力の差について指摘したいのでしょうが、それは対米戦自体を否定する材料にはなっても真珠湾攻撃を否定する材料にはなりえません。
 実力差のある相手とどうしても戦わなければならないとしたら、先手必勝で初戦で稼げるだけ戦果を稼ぐのは常套手段です。


> 井上成美が言っていたように、「油が無ければ、買ってくればよい」のです。

 どこから買えたというんですか?
 当時の産油国で日本に石油を売ってくれる国なんかありません。
 蘭印総督との交渉も失敗に終わっています。
引用なし
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目的と手段のとり違い
   - 14/6/3(火) 2:22 -
  
じゃまさんのいう「物資確保」「油」だって対中戦争を維持するための手段としてのものなのじゃないかな?


> 目的は、日本が必要とする物資を確保することで、対米開戦することではない。

> 井上成美が言っていたように、「油が無ければ、買ってくればよい」のです。
引用なし
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論理の飛躍
 ささき  - 14/6/3(火) 5:13 -
  
> 対米戦となれば、ほぼ確実に負けることを海軍は知っていたと言われる。
> しかし、今さら「できない」とは天皇と国民の前で言えなかった。
> (中略)
> 米国と対戦して勝てる見込みなどまったくなかった。
> 狂気の沙汰だった。
> 職業軍人とは一種の畸形ではないか。

軍隊はお役所であり、職業軍人は役人です。そして国家意思決定機関から下例された命令には自他の生命を省みずに従うのが軍人です。それを奇形と呼ぶなら奇形なのでしょう。
戦前日本にはその「国家意思決定機関」すなわち内閣に多くの職業軍人が参画していたという事実もありますが、ならばその軍人たちはどのようにして政権に入り込んだのでしょう?武力に訴えて政権を奪取したわけではありません。2.26事件も5.15事件も制圧され責任者は処罰されました。

いわゆるタカ派軍人が「欧米何するものぞ」と鼻息の荒い論調で日本を戦争へ導いたことは否定しませんが、その背後で「そうだそうだ」「やっちまえ」と調子を合わせていたのは日本国民そのものであり、戦後はすべて「軍部」が悪かったことにして「自分達も被害者だった」と言い逃れている節は感じませんか?私はそう感じています。ゆえに、対米戦争の責任を「職業軍人」に問おうとするじゃまさんの主張には論理の飛躍を感じます。
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Re:論理の飛躍
 じゃま  - 14/6/3(火) 7:54 -
  
> いわゆるタカ派軍人が「欧米何するものぞ」と鼻息の荒い論調で日本を戦争へ導いたことは否定しませんが、その背後で「そうだそうだ」「やっちまえ」と調子を合わせていたのは日本国民そのものであり、戦後はすべて「軍部」が悪かったことにして「自分達も被害者だった」と言い逃れている節は感じませんか?私はそう感じています。ゆえに、対米戦争の責任を「職業軍人」に問おうとするじゃまさんの主張には論理の飛躍を感じます。

おっしゃるとおり、ですね。
これはわたしが悪い。
引用なし
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Re:目的と手段のとり違い
 じゃま  - 14/6/3(火) 8:27 -
  
>
> 真珠湾攻撃を実行しない(もしくは対米戦回避する)場合、フィリピンが主戦場になります。

いいえ、フィリピンに手を出す必要はありません。
米国の権益の及ぶところは回避すべきです。
フィリピンにはさしたる資源も市場もない。

> 対独二正面になりえません。なぜなら日本軍は半人前で1.5正面になるからと考えられていたからです。

それは、ちと大げさな気がしますが。
半人前だったのは事実ですけれど。

> アメリカは満州→中国→仏印への進出から東南アジアの欧米植民地が次の目標であると考えていました。南シナ海に面するフィリピンを日本軍が素通りするのをアメリカは黙ってみているのでしょうか。

黙ってみていたかもしれません。
オランダもフランスもポーランドもベルギーだってあっさりと見捨てられたのですから。

東南アジアなどという、地球の東の果ての田舎で、黄色いサルが少々暴れたからといって、何ほどのこともないでしょう。

> 対独戦ごときで中国を指を加えて失うのを見ているわけにはいかないのです

いえいえ、蒋介石が大事にされたのは、あれが日本軍が大陸に大兵力を置く理由になっていたからです。
友邦たるイギリスはドイツ軍の本土上陸におびえていて、中国なんてどうでもよかった。

> > 山本五十六は、この政治問題を、アメリカ海軍との対決という軍事問題に
> > 矮小化してしまったのですね。
> >
>
> 山本五十六だけでなく、ほとんどの日本人が英米を見限りました。

それはフェータル・エラーでしたね。

> その戦艦を造る金は誰が出すのか。

アメリカは第一次大戦の結果、世界最大の債権国になっていました。
世界一の金持ちでした。
大戦中に13隻の戦艦を進水させています。

攻撃の優位を全面に押し出して、初戦で一気に圧倒すれば出血を嫌うアメリカ国民は対日戦への意欲を失うはずでした。

でも、そんなことになるわけないと、大井篤などが考えていたので。

>国力はアメリカが勝っていても戦争継続力は日本に優位があるのです。

1943年、日本は開戦時の船腹600万トンの半分を失っていて、生産が破綻していました。

> 珊瑚海では敵空母二隻、ミッドウェイで敵空母二隻を撃破し(戦果誤認)、アメリカも日本同様に大きな損害を受けているはずでした。この調子で戦えば、アメリカはどこかで出血多量から戦争への意欲を失うと考えられていました。

米国はエセックス級空母だけで24隻も進水させていた。
補助空母にいたっては一週間に1隻のペースでつくられていましたし。

わが海軍が進水させることができたのは「大鵬」ぐらいなものでしょう。

> ノーと言えるようになった大日本帝国は頭を下げることはできません。

 ノーと言ったために、あれほどコテンパンにやられてしまった。
 土下座しなきゃいけない場面でしたね。

> アメリカと戦ってはいけないのは誰もが知っていることです。

それなのに、戦争を始めてしまったのだから、単なる阿呆でしょう。
引用なし
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補足するならば
 ささき  - 14/6/3(火) 11:06 -
  
> > いわゆるタカ派軍人が「欧米何するものぞ」と鼻息の荒い論調で日本を戦争へ導いたことは否定しませんが、その背後で「そうだそうだ」「やっちまえ」と調子を合わせていたのは日本国民そのものであり、戦後はすべて「軍部」が悪かったことにして「自分達も被害者だった」と言い逃れている節は感じませんか?私はそう感じています。ゆえに、対米戦争の責任を「職業軍人」に問おうとするじゃまさんの主張には論理の飛躍を感じます。
>
> おっしゃるとおり、ですね。
> これはわたしが悪い。

しかし対米開戦の是非はとりあえず置いたとして、もし戦争に負けたらどうなるのか、負けたらどうするのかという検討が真剣になされていない(と私には思える)のは、戦争のプロである職業軍人の職務怠慢として批判されるべき点かもしれません。勝てないかもしれない・負けるかもしれない強大な国家を相手に戦争を始めるにあたり、「負けたらどうする」というプランがほとんど無いというのはあまりに杜撰だったのではないかと思います。
あるいは私が不勉強なだけで何らかのプランがあったのかも知れません(よく言われているのはソ連の仲介に期待していたという話ですが)、史実でそれを実行に移せなかったのはご存知の通りです。

私の見解をまとめると、

対米戦争は不可避であったか?
回避が不可能だったわけではないが、1941年末の段階では非常に困難な状況にあったと思います。仮にハルノートを飲んで中国から撤兵してもアメリカが石油を売り続けてくれる保証はなく、日独伊三国同盟がある以上日本は常にアメリカの仮想敵国であり、石油・鉄鋼の禁輸やアメリカ側からの日本への宣戦布告はいつでも起きる可能性があったと考えます。そして20年近くにわたって国費と流血を注いできた中国からの撤兵は日本国民にとって受け入れがたいものであり、それを断行すれば暴動・クーデター・経済破綻などが起こる危険があったことが、日本が対米開戦に踏み切った理由の1つであると考えます。

対米開戦は必然であったか?
もしあんな結末になると判っていれば、クーデターや経済破綻などのリスクを侵してでも対米開戦回避に努力したであろうと私は考えます。しかしそれはあくまで結果を知っている後世の後知恵であり、当時の軍部・政治家・国民にその視点が欠けていたことをもって責めるのは酷ではないかと思います。

真珠湾攻撃は成功であったか?
戦術的には一定の成功を収めた作戦であったと評価すべきでしょう。ただしアメリカ国民の半日感情を爆発させ、アメリカ世論を参戦に傾けたばかりでなく、生半可な条件では講和を受け入れられない状況を作り出してしまったことは大失敗であったといえるかもしれません。

他にどんな選択肢があったのか?
「起きなかった歴史」の評価は難しいです。仮にハルノートを受諾していたとしても、それで対米戦争が回避できた保証はありません。もちろん回避できた可能性もありますが、そこから先は水掛け論になってしまいます。
ただし、対米戦争が当時としては「多分にやむを得ない」選択だったとしても、「負けたらどうなる・どうする」という具体的方策が曖昧であったことは批判されて然るべきではないかと思います。
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高橋是清
 じゃま  - 14/6/3(火) 17:32 -
  
> じゃまさんのいう「物資確保」「油」だって対中戦争を維持するための手段としてのものなのじゃないかな?
>

同感です。
何のための戦争なのか、わからないところがあります。

昭和初期、高橋是清が軍事予算増額でデフレから逃れようとして、
まあまあ成功していた。

軍需景気で、一時的にせよ、完全雇用が実現して、「小春日和」と呼ばれた。

そのせいかな?とも思いますが。
引用なし
パスワード
<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; Trident/7.0; rv:11.0) like Gecko@aa20111001946f573a28.userreverse.dion.ne.jp>

Re:選択できない選択肢は選択肢と言えない
 じゃま  - 14/6/3(火) 18:57 -
  
> > アメリカは日本との戦争に踏み切るか、ためらったでしょうね。
> > 対独との二正面作戦になるからです。
>
>  米政府はためらいません。

ためらったと思いますよ。
米軍参謀本部では、イギリスと日本を同時に敵にした場合を想定した
「レッド・オレンジ・オペレーション」
がありまして、その場合、軍事資源が不足するので、対英戦を優先することにしていました。

>  米政府は日本が本当に開戦に踏み切るとは思っていませんでしたが、戦争自体はするつもりで準備をしていたのです。

 米国は日本以外にもカナダ、メキシコ、フランスなどいろいろな国を敵にした場合を想定して、色で区別して「カラーコード戦争計画」を準備していたので、日本はそのひとつにすぎません。

>  1941年秋頃の米政府は中国からの参戦要請に対し「あと3か月で戦争の準備が整うからもう少し待て」というような返事をしています。

待たせたのはなぜかというと、アジア方面はヨーロッパより優先度が低いからです。

>  日本が戦争を仕掛けなければ、米側から戦争を仕掛けられていたことは疑いようがありません。

それはどうですかね?
おおいに疑わしいですね。
米国が戦争を仕掛けて得るものはほとんどありませんよ。
げんに、中国は蒋介石に援助するだけで、米軍が介入することはなかった。
あ、フライング・タイガースがありますけど。

>そして、日本側から戦争を仕掛けるとしたら、1941年12月以外のタイミングは選択できないのは周知のとおりです。

浅学にして「周知のとおり」を知りません。
ご説明願いたく。

>  だいたい、モンロー主義はあくまでも欧州のイザコザには関与しないという程度のことで

あの、欧州のイザコザというのは、田舎のアジアよりずっと優先度が高いのですよ。
大西洋経由の貿易額は、アジアなんか問題にならないほど大きかった。

>  日本の真珠湾攻撃のせいで米国がモンロー主義を捨てたというのは的外れな指摘としか思えません。

いえいえ、それまで米国は対独宣戦すらしていなかったのですよ。

>  モンロー主義は米国の国力を西に集中させるために東のことは無視するというものにすぎず、アジア地域を「解放」した以上、いつまでも西にだけ力を集中し東を放置する必要は無い。

あの、米国がヨーロッパ方面に投入した兵力はアジアよりずっと大きいので。
ナチス・ドイツは1940年にイギリス以外の全ヨーロッパをほぼ統一していて、
たいへんな勢力圏だった。

> > 目的は、日本が必要とする物資を確保することで、対米開戦することではない。
> >
> > 山本五十六は、この政治問題を、アメリカ海軍との対決という軍事問題に
> > 矮小化してしまったのですね。
>
>  政治問題の解決は政府・政治家・外交官の仕事であって軍人の仕事ではありません。軍人が問題解決に自らの専門分野で貢献しようとするのは当然のことです。ましてや5・15事件後の帝国海軍軍人に政治問題に関与しろというのは無理な要求です。

でも、彼らは関与したがった。
「統帥権干犯」が殺し文句ですね。

>  そして政府・政治家・外交官らは結果的に間違った(あるいは足りなかった)とはいえ、やるべきことはおおむねやっています。

そうは思えませんね。
ではなぜ、負けるに決まっている戦争をはじめてしまったのでしょう?

> > アメリカの主力艦をいくらか沈めても、大勢には何の影響もない。
> > アメリカは、新しく戦艦を造るでしょう。
>
>  初戦で主力艦隊を撃破して米国を屈服させるなんてことはもちろん夢物語です。そんな夢物語を真面目に吹聴していたのは山本五十六だけです。
>  真珠湾攻撃で重要だったのは、初手で米主力艦隊の作戦能力を奪うことで日本が南方進出の時間を得ることです。
>  そして、その目的はおおむね達成されています。

その「目的」は全く無意味だったわけで、進出した南方を確保できたのは、たかだか3年に過ぎない。
3年のために260万人を戦死させる意味は全く無い。

そもそも、奇襲をやったのは、正攻法ではとても勝ち目がないからでしょう。
小手先を弄したところで、どうにもなりません。

>  日本がソロモン方面に到達するまでの間、米海軍は有効な対抗措置をとれなかったのですから。

そして到達したソロモンは、あっという間に奪回されたわけです。 
>
> > わがほうはミッドウェイ大敗で背骨を折られて、ついに回復できなかった。
>
>  ミッドウェー海戦のことは真珠湾攻撃の是非とは関係ありません。
>  国力や生産力の差について指摘したいのでしょうが、それは対米戦自体を否定する材料にはなっても真珠湾攻撃を否定する材料にはなりえません。

いえいえ、真珠湾を攻撃するというのは、米国と全面戦争にはいることと同義です。

>  実力差のある相手とどうしても戦わなければならないとしたら、先手必勝で初戦で稼げるだけ戦果を稼ぐのは常套手段です。


「先手必勝」の意味がわかりませんが。
あっという間に負けてしまったのだから。
警備兵力に毛の生えた程度の場所に乗り込んで「戦果」といわれてもねえ。

>
> > 井上成美が言っていたように、「油が無ければ、買ってくればよい」のです。
>
>  どこから買えたというんですか?

第三国経由で、どうにでもできたでしょう。
もちろん、スポット価格で、おそろしく高くついたでしょうけれど、それでも戦争を始めるより遥かに安価である。
当時のオランダは、亡命政府がロンドンにあるだけで、何の力も無かったのだから。
引用なし
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アホに戦争を止めさせる方法は
 豪腕少年タイフーン  - 14/6/3(火) 19:10 -
  
> > アメリカと戦ってはいけないのは誰もが知っていることです。
> それなのに、戦争を始めてしまったのだから、単なる阿呆でしょう。

当時日本には、軍人も民間人にも、多くの留学生などの知米人がおられました。しかしながら、「アメリカと戦ってはいけない」ことを十分に知っていた多くの知識人たちは、その恐ろしい結果についての想像に対して、モラトリウムにおちいっていたように感じております。つまり、彼らは一種のスノッブをきどって、最終的な悲惨な結末までのシミュレーションを巡らせることを、自己の意思か社会的にかはわかりませんが、わざと止めてしまっていたように思っています。

自分の命をかけても、「アメリカと戦ってはいけない」と世間に広めようと努力した、当時の軍民の知識人は、どのくらいおられたのでしょうか?逆に、米国では、リンドバーグを始めとして、多くの軍民の有名人が「ドイツとは戦ってはならない」との自分の主義主張に、命をかけて世間に広めようとしていたように効いております。

もしも、当時に一番自由を謳歌して、社会的にも一目置かれていた、高等学校の学生たちが、団結して、精力的に「アメリカと戦ってはいけない」と世間に広めようと努力したとしたら、もしかしたら、なんとか止められていたかもしれないかな〜と想像しております。

実際は、そんなことよりも、寮歌を歌いながら「エッセンないか?ゲルないか?ラーへんあったら?」などと、これまた一種のスノッブを気取ったモラトリウム生活に(誇りをもって)安住していたのですから、やはり「単なる阿呆」に戦争を始めるのを止めるのは、なにをどうやっても、不可能だったのかもしれないな〜と思っております。あとは、陛下の介入しか残っていなかったのかもしれません。
引用なし
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<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64; Trident/7.0; rv:11.0) like Gecko@p1068-ipbfp3204osakakita.osaka.ocn.ne.jp>

目的? 手段?
   - 14/6/3(火) 20:34 -
  
> 昭和初期、高橋是清が軍事予算増額でデフレから逃れようとして、
> まあまあ成功していた。
>
> 軍需景気で、一時的にせよ、完全雇用が実現して、「小春日和」と呼ばれた。
>
> そのせいかな?とも思いますが。

それすら満州事変のための戦費捻出のためでしょう。

並べ立てれば並べ立てるほどに、こうした社会的な事象に「大目的」など設定し得ないのではないか、という気がしてきます。
現実に起こっていることにどう応じて行くか、という「手段」的な部分しか、実のところ、存在し得ないのではないかと思えてしまいます。

だとするならば、「目的」を掲げてそれを根拠に物事の是非を判断しようとするじゃまさんの考え方は楽天主義、ということになってきてしまうのですが。
引用なし
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<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chr...@nttkyo286009.tkyo.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp>

日本と英米の利害対立
 ダッチ・カイザー  - 14/6/3(火) 21:04 -
  
> いいえ、フィリピンに手を出す必要はありません。
> 米国の権益の及ぶところは回避すべきです。
> フィリピンにはさしたる資源も市場もない。
>

フィリピンは南方と台湾・沖縄の間に突き出たナイフも同然です。満州問題での警告、日中戦争での国民党への肩入れ、仏印進駐への制裁、フライング・タイガースの派遣を行ったアメリカは、極東に関わりたがらない孤独な大国には見えません。当時の日本から見れば、いつ手を出してくるかわかったものではないと感じたことでしょう。この状態ではフィリピンの戦略的価値を無視することは不可能です。フィリピンを無視することはリスクが大きすぎました(もっとも対米戦が最大のリスクでしたが)。

> > 対独二正面になりえません。なぜなら日本軍は半人前で1.5正面になるからと考えられていたからです。
>
> それは、ちと大げさな気がしますが。
> 半人前だったのは事実ですけれど。
>

アメリカ軍の伝統です。朝鮮戦争での北朝鮮軍、ベトナム戦争での北ベトナム軍のように最初は相手をよく調べずに手痛い失敗をし、そこから敵の実力を認識するのです。太平洋戦争初戦の敗北はアメリカの慢心が大きな理由だと私は思います。

> > アメリカは満州→中国→仏印への進出から東南アジアの欧米植民地が次の目標であると考えていました。南シナ海に面するフィリピンを日本軍が素通りするのをアメリカは黙ってみているのでしょうか。
>
> 黙ってみていたかもしれません。
> オランダもフランスもポーランドもベルギーだってあっさりと見捨てられたのですから。
>

経験不足で数個師団しかない陸軍、経験不足で旧式の航空機も多かった陸軍航空隊、まあ海軍はルーズベルトの軍艦好きでマシでしたが、アメリカは準備不足でした。アメリカが初期の段階で参戦しなかったのは、誤解されがちなイギリスのチェンバレンの宥和外交の二の舞ではなく、ミュンヘン会談時のイギリスと同じように圧倒的に戦力と軍事費が不足していたからです。ポーランド侵攻以降の連合国の腰の重さは優柔不断の産物ではなく、ドイツの電撃戦に対応することができなかったからです。アメリカの中西部が無関心であろうが、東部エスタブリッシュメントが幅を利かせるアメリカ議会と政府の前では無意味です。対中支援は可決され、レンドリースも始まるのは時間の問題だったのです。

> 東南アジアなどという、地球の東の果ての田舎で、黄色いサルが少々暴れたからといって、何ほどのこともないでしょう。
>

血と金を費やした東の果てです。アジア植民地のインフラや工業への投資、国民党の法幣のための銀の提供などが無駄になってしまいます。それにその「黄色い猿」は「世界征服を企む(田中上層文)」、「冷酷で無慈悲(南京事件、パネイ号事件)」な「全体主義国家(天皇制」だとアメリカは考えていました。北朝鮮が韓国へ、北ベトナムが南ベトナムへ侵攻した時、それはナショナリズムの要素(祖国統一)がもっぱらでしたが、アメリカはイデオロギー(共産主義)だと考えていました。同様に日本の侵攻も「自衛・生存圏」ではなく、「帝国主義」によるものだと考えていました。日本の行動は自分の想像を遥かに越える影響・イメージを相手に与えていた当時の情勢を鑑みる必要があります。

> > 対独戦ごときで中国を指を加えて失うのを見ているわけにはいかないのです
>
> いえいえ、蒋介石が大事にされたのは、あれが日本軍が大陸に大兵力を置く理由になっていたからです。
> 友邦たるイギリスはドイツ軍の本土上陸におびえていて、中国なんてどうでもよかった。
>

イギリスはそうですが、アメリカはそうではありません。アメリカは蒋介石こそがクリスチャンの愛国者で中国を統一し、アジアに第二のアメリカを建設すると考えていたからです。

> > その戦艦を造る金は誰が出すのか。
>
> アメリカは第一次大戦の結果、世界最大の債権国になっていました。
> 世界一の金持ちでした。
> 大戦中に13隻の戦艦を進水させています。
>

それでも戦争後半の戦時国債は危うい状況でした。1944年にノルマンディー上陸や硫黄島の星条旗の前までは目に見える勝利のイメージを国民に見せることは難しかったのです(もっとも今の視点では大勢は決していたように見えるかもしれません)。

> 攻撃の優位を全面に押し出して、初戦で一気に圧倒すれば出血を嫌うアメリカ国民は対日戦への意欲を失うはずでした。
>
> でも、そんなことになるわけないと、大井篤などが考えていたので。
>

それは各国も同じです。ドイツはロンドンへの戦略爆撃がイギリスの戦意を挫くと考え、皮肉にもその後にイギリスは戦略爆撃がドイツの戦意を挫くと考えたように。アメリカが真珠湾攻撃で戦意を高揚させたのに、日本本土への戦略爆撃が日本人の戦意を挫くと考えたように(もっとも日本への戦略爆撃は産業・インフラへの効果を狙っていましたが)

> >国力はアメリカが勝っていても戦争継続力は日本に優位があるのです。
>
> 1943年、日本は開戦時の船腹600万トンの半分を失っていて、生産が破綻していました。
>

それは第一段階作戦終了後に拡大戦略を取った結果、ただでさえ軽視され金も物資も不足していた海上護衛が完全に破綻した結果でしかありません。国民はひたすら従順に徴兵され、軍需産業のために働き、物資を供出して節約していました。もっともそれはアメリカも同じでしたが、日本は日本人の方が精神的に長期戦争に耐えうると考えていました。ボーナスアーミーの反乱などに見るように、アメリカ人は必ず不平不満を政府にぶつけると(もっともそれは妄想でしかなかったが)。

> > 珊瑚海では敵空母二隻、ミッドウェイで敵空母二隻を撃破し(戦果誤認)、アメリカも日本同様に大きな損害を受けているはずでした。この調子で戦えば、アメリカはどこかで出血多量から戦争への意欲を失うと考えられていました。
>
> 米国はエセックス級空母だけで24隻も進水させていた。
> 補助空母にいたっては一週間に1隻のペースでつくられていましたし。
>

日本軍の(誤認)戦果ではアメリカ艦艇は数十隻撃沈し、航空機を数千機撃墜していました。アメリカ軍は大出血し、アメリカはこれ以上の被害を出したくないと考えて、どこかで講和するはずでした。そして、日本軍は艦船を失うにつれて、航空攻撃へとシフトしていきます。マリアナ、レイテ、台湾沖の通りです。いずれも大戦果をあげ(誤認)、アメリカの戦意を挫いたと考えられていました。アメリカが物質的には圧倒していても国民や政府は戦争継続を躊躇すると。もっともそれが現実になるのは硫黄島と沖縄が終わってからで、その時は日本は死に体となり、ソ連とアメリカのどちらに負けるのかという状態になっていましたけれども。

> > ノーと言えるようになった大日本帝国は頭を下げることはできません。
>
>  ノーと言ったために、あれほどコテンパンにやられてしまった。
>  土下座しなきゃいけない場面でしたね。
> 
1923年から対米戦を想定していた国には無理でしょう。また土下座したところで、アメリカが許してくれるかわかりません。土下座するには巨大なり過ぎた、勝ち過ぎたと言ったところでしょう。その辺りは今の中国と似たようなところでしょう。欧米不信と愛国のなせる業です。

> > アメリカと戦ってはいけないのは誰もが知っていることです。
>
> それなのに、戦争を始めてしまったのだから、単なる阿呆でしょう。
やはり日清戦争、日露戦争の経験と大日本帝国の歴史の浅さ(国際社会での経験不足)、軍部の台頭などの複雑な問題が絡んできます。

先を見通すことはいつの時代も難しいことです。
ジョージ・ケナンは中ソの対立と離反を予測し、いずれ米中はなんらかの形で接近すると1950年代に予測しました。ケナンは赤狩りの餌食にされ表舞台から消えましたが、後年には中ソは離反して、レーガンの訪中と国交改善がなされます。予言者いつの世も不遇なものです。
まあ、歴史を振り返れば阿呆ばかりです。シャーマン戦車の装甲が不安だったアメリカ兵は土嚢を積み上げました。タイガー戦車の88ミリの前では無意味です。それは阿呆と呼ぶのは誰にでもできます。しかし、なぜそうなったのか、何が人々を駆り立てたのか、人々はどう予想して実際にどうなったのか、当時どうしてそうしたのかを考えてみることの方が私は好きです。また答えは一つではありません。
同様に日本が戦争に至るまでの道のりからその結果までは限りない要因があります。それについて一言阿呆で終わらせるのも悪くありませんし、結果論でもその人がそれでいいならそれでよいでしょう。ただ、それだけではこのwarbirdで議論する醍醐味に欠けるのではと私は思います。
引用なし
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<Mozilla/5.0 (iPhone; CPU iPhone OS 7_1_1 like Mac OS X) AppleWebKit/537.51.2 (...@KD106160019013.ppp-bb.dion.ne.jp>

対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題
 おうる  - 14/6/3(火) 21:46 -
  
> ためらったと思いますよ。
> 米軍参謀本部では、イギリスと日本を同時に敵にした場合を想定した
> 「レッド・オレンジ・オペレーション」
> がありまして、その場合、軍事資源が不足するので、対英戦を優先することにしていました。

 あなたがおっしゃっているのはカラーコード戦争計画の一部ですね。それは1920年代に米軍内で行われたシミュレーションで、時勢に適合しなくなってきたため1939年に凍結されています。
 同年6月からレインボープランの策定が行われ、大まかに5つの方針が想定されていました。チャーチルとルーズベルトの会談の結果、このうちの5つ目の対日&対独伊の二正面作戦を大西洋方面優先で遂行する方針が採用されますが、それは真珠湾攻撃の半月後のことであり、真珠湾攻撃によって米太平洋艦隊の戦力が大幅に低下してしまったことが理由の一つになっています。
 本来、真珠湾攻撃までは米海軍の意向により、対日&対独伊の二正面作戦を対日優先で遂行するレインボー2が最有力方針となっていました。

 米軍が欧州を優先したというのは、真珠湾攻撃の影響を受けた結果の一つでしかないのですよ。
 

> 待たせたのはなぜかというと、アジア方面はヨーロッパより優先度が低いからです。

 前述の通りで、それはあなたの事実誤認です。
 純粋に、準備が整っていなかったからにすぎません。


> 米国が戦争を仕掛けて得るものはほとんどありませんよ。
> げんに、中国は蒋介石に援助するだけで、米軍が介入することはなかった。
> あ、フライング・タイガースがありますけど。

 日本の対米開戦が無ければ、史実のドゥーリットル爆撃のように爆撃隊が米空母から発艦し、日本を爆撃してから中国へ向かうという計画も存在しています。
 が、そんな些末なことはともかく対枢軸参戦はほぼ既定路線でした(ただし、米国民は知らなかった)し、前述のとおりレインボープランでは本来対日戦を先に片付けることが有力視されていました。


> 浅学にして「周知のとおり」を知りません。
> ご説明願いたく。

 12月を逃せば北太平洋は冬を迎え作戦遂行が困難になり、春まで太平洋北部での積極的な作戦を展開できません。
 対して侵攻先の太平洋南部は気候が安定しているので作戦遂行は問題ないのですが、これは敵にとっても同じです。
 米艦隊にフリーハンドを残したままこの状態になれば、侵攻先の太平洋南部を制圧する前に米艦隊の迎撃を受けることになり、しかも海戦の主導権は米艦隊側に与えてしまう可能性が高くなります。
 米艦隊にフリーハンドを与えないように事前に撃破、ないし牽制するためには先手を打つしか方法がなく、それが実行できるのは12月が最後のタイミングだったのです。
 その辺の解説は真珠湾攻撃を扱った書籍を漁ればいくらでも出てきませんか?


> あの、欧州のイザコザというのは、田舎のアジアよりずっと優先度が高いのですよ。
> 大西洋経由の貿易額は、アジアなんか問題にならないほど大きかった。

> あの、米国がヨーロッパ方面に投入した兵力はアジアよりずっと大きいので。
> ナチス・ドイツは1940年にイギリス以外の全ヨーロッパをほぼ統一していて、
> たいへんな勢力圏だった。

 戦争は必ず強い敵から倒さなければならないわけではありませんし、経済は利益の絶対額だけで評価されるわけでもありません。
 徳川家康は本能寺の変の後、所領に戻ってからその戦力を未だ混乱している「表舞台」である近畿地方へは向けず、「田舎」である東へ向けました。
 産業を興すうえで重工業と軽工業では利益の総額が大きいのは間違いなく重工業です。しかし、明治から戦前までの日本でも他の発展途上国でも投資家は軽工業へ投資したがり、政府が何らかの施策で誘導しなければ重工業への投資は集まりにくい。
 あなたのいう事が正しいならば、こうした事象は不条理そのものであり起こらないはずですが、現実にはそうした事象が起きています。そこにはそれなりの理由がありますが、あなたはそれを無視しているように思えます。
 そもそも、そこまで貿易額の規模が重要ならそもそもモンロー主義が採用されること自体があり得ません。最初から欧州に積極介入していたはずです。

 
> いえいえ、それまで米国は対独宣戦すらしていなかったのですよ。

 対独参戦がモンロー主義とそこまで密接な関係があるのなら、なぜ真珠湾攻撃の前年から米国は戦争の準備を始めていたのですか?
 米国はWW1でも対独参戦しましたが、あれはどう説明されるのですか?


> でも、彼らは関与したがった。
> 「統帥権干犯」が殺し文句ですね。

 統帥権云々は政府が軍人に介入しようとしている時の話ですね。
 海軍についていえば、海軍軍縮条約の交渉時期にありましたが、それは対米開戦を促すような場面であったのですか?


> そうは思えませんね。
> ではなぜ、負けるに決まっている戦争をはじめてしまったのでしょう?

 ひょっとして開戦の責任が日本にだけあると考えているからそういうおかしな疑問から抜け出せないのではありませんか?
 日本はハルノートが出される直前まで対米開戦を外交交渉で回避できる目算があったのです。列強がそうであったように当時の日本も外国の外交暗号解読に成功しており、米中間の外交交渉がどんな様子かはある程度把握していました。
 その分析結果によれば、米政府は現状以上の強硬策をとってくる可能性は低く、時間が稼げればより日本に有利に交渉を進めることができると期待していました。現状が自身にとって好ましく進展している状況で「余計なこと」をすれば、事態は不利な方向へ進みかねない。だったら「余計なこと」はしない方がいい。
 ところが、南シナ海を航行していた日本の船団は東南アジアへ派兵される新たな日本軍部隊であると誤った報告が米政府にもたらされ、米政府は予想外の方針転換を行い、ハルノートという最後通牒に等しいカードが切られてしまいます。
 ハルノートは本当に日本にとっても中国にとっても、当の米国自身にとってすら「予想外」のカードだったんですよ。


> その「目的」は全く無意味だったわけで、進出した南方を確保できたのは、たかだか3年に過ぎない。
> 3年のために260万人を戦死させる意味は全く無い。
>
> そもそも、奇襲をやったのは、正攻法ではとても勝ち目がないからでしょう。
> 小手先を弄したところで、どうにもなりません。

 勝ち目があろうが無かろうが始まってしまった以上は戦わなければならないのが戦争です。そして、戦う以上はなるべく勝つように、勝てないまでも負けないように、負けるにしても少しでもマシな負け方をするようにするものです。
 戦争を戦うかやめるかは軍人が決めることではありません。政府が決断し、外交によって決するものです。
 そして、山本五十六自身が「是非私にやれと言われれば一年や一年半は存分に暴れて御覧にいれます。しかしその先の事は全く保証出来ません」と近衛首相に言っていますし、戦前の総力戦研究所で行われた机上演習でも「開戦後、緒戦の勝利は見込まれるが、その後の推移は長期戦必至であり、その負担に青国(日本)の国力は耐えられない。戦争終末期にはソ連の参戦もあり、敗北は避けられない。ゆえに戦争は不可能」と、日本必負という結果が出ています。
 日本政府は「日本必敗」を理解したうえで開戦に踏み切っています。
 つまり、問題の根本は政府や国民、もっと言ってしまえば日本全体にあるのです。
 なのに、なぜあなたはその責任がすべて真珠湾攻撃に集約されるかのように言われるのか、私には全く理解できません。


> いえいえ、真珠湾を攻撃するというのは、米国と全面戦争にはいることと同義です。

 私は対米全面戦争に入らないなどと言っていませんが、この言葉はどういう意味で書かれたものですか?


> 「先手必勝」の意味がわかりませんが。
> あっという間に負けてしまったのだから。
> 警備兵力に毛の生えた程度の場所に乗り込んで「戦果」といわれてもねえ。

 強い敵を避けて防備の弱いところを突くのは戦の常套ですよ。
 敵が守りを固める前に可能な限り地歩を稼いで、防備を固めるのは当然のことです。しかも、その地域には日本が欲しかった資源があり、かつその策源地を守るための陣地を構築するための土地でもあったのですから。
 日本は南方へ進出しなければ戦争継続のための資源を手に入れる目途さえ立たちません。そして南方へ進出するための一番の障害は米太平洋艦隊です。
 対米開戦が決定した以上、ほかにどんな手段があったというのですか?
 「目的」は全く無意味だったという評価を下す以上、他により有効な手段があったという確信がおありだと思いますので、是非ご披露していただきたく思います。


> 第三国経由で、どうにでもできたでしょう。
> もちろん、スポット価格で、おそろしく高くついたでしょうけれど、それでも戦争を始めるより遥かに安価である。
> 当時のオランダは、亡命政府がロンドンにあるだけで、何の力も無かったのだから。

 だから、どこの国から買えたというんですか?
 どこの国でとれた石油を、どの国を経由して買えたんですか?
 オランダは亡命政府があるだけとは言っても、交渉権は蘭印総督が持っていましたし、その総督との交渉は失敗しているんですよ。


 そもそも、このスレッドは真珠湾攻撃の是非を扱うものであって、対米開戦の是非を問うものではないと思います。
 なぜ、対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非を一緒に扱っているのですか?
 両者が次元の異なる話であることは理解しておられますよね?
引用なし
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Re:目的? 手段?
 じゃま  - 14/6/4(水) 8:04 -
  
> 現実に起こっていることにどう応じて行くか、という「手段」的な部分しか、実のところ、存在し得ないのではないかと思えてしまいます。

答えになるか、わからないのですが。。。

フランス革命のあとに出現した新しい政治思想は、コミュニズムかファシズムしか
ない。
「こうすれば、理想の社会が実現できる」というような、グランド・セオリーは、
もはや存在しない。

問題が起きるたびに、その都度、てんでバラバラな判断を迫られる。

現実の諸問題は未解決なままなので、なんとなく鬱屈がたまって
「どうにかしろよ」
という1968年パリの5月革命が世界に波及する。

でもそれすら、何をしようというのか、はっきりしない。
学生運動を経験した人に聞くと、
「あれで世の中が変わると思って、真面目に議論していたんだからなあ」
と苦笑いする。

「神田を解放区にするんだ」と言われていたそうです。
引用なし
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Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題
 じゃま  - 14/6/4(水) 19:35 -
  
>  同年6月からレインボープランの策定が行われ、大まかに5つの方針が想定されていました。チャーチルとルーズベルトの会談の結果

それは違いますよ。
チャーチルとルーズベルトの会談が行われたのは、真珠湾奇襲の2週間あとですよ。
>
>  米軍が欧州を優先したというのは、真珠湾攻撃の影響を受けた結果の一つでしかないのですよ。

真珠湾攻撃にもかかわらず、欧州優先が確認されたわけですね。
チャーチルは米国の欧州参戦をのぞんでいたのですから、太平洋なんて後回しでいいのです。
 
>
> > 米国が戦争を仕掛けて得るものはほとんどありませんよ。
> > げんに、中国は蒋介石に援助するだけで、米軍が介入することはなかった。
> > あ、フライング・タイガースがありますけど。
>
>  日本の対米開戦が無ければ、史実のドゥーリットル爆撃のように爆撃隊が米空母から発艦し、日本を爆撃してから中国へ向かうという計画も存在しています。
>  が、そんな些末なことはともかく対枢軸参戦はほぼ既定路線でした(ただし、米国民は知らなかった)し、前述のとおりレインボープランでは本来対日戦を先に片付けることが有力視されていました。

でも、チャーチルとの会談の結果、それは覆されたわけでしょう?
せっかく真珠湾を攻撃してあげたのに、振り向いてもらえなかった。
太平洋なんて、裏庭なんですよ。
>
>
> > 浅学にして「周知のとおり」を知りません。
> > ご説明願いたく。
>
>  12月を逃せば北太平洋は冬を迎え作戦遂行が困難になり、春まで太平洋北部での積極的な作戦を展開できません。
>  対して侵攻先の太平洋南部は気候が安定しているので作戦遂行は問題ないのですが、これは敵にとっても同じです。

天候がどうしたとか、まったく戦術的な判断ですね。
もうちょっと気のきいたリクツを期待していましたが。

>  戦争は必ず強い敵から倒さなければならないわけではありませんし、経済は利益の絶対額だけで評価されるわけでもありません。

でも、現に欧州優先ということになったのですし。
日本軍は連戦連敗の弱敵だったでしょう?
後回しでいいんですよ。

それに、経済は貿易の絶対額で評価できると思いますよ。

>  産業を興すうえで重工業と軽工業では利益の総額が大きいのは間違いなく重工業です。しかし、明治から戦前までの日本でも他の発展途上国でも投資家は軽工業へ投資したがり、政府が何らかの施策で誘導しなければ重工業への投資は集まりにくい。
>  あなたのいう事が正しいならば、こうした事象は不条理そのものであり起こらないはずですが、現実にはそうした事象が起きています。そこにはそれなりの理由がありますが、あなたはそれを無視しているように思えます。

軽工業と重工業の話が唐突にでてきましたね。
ご説明願いたく。

>  そもそも、そこまで貿易額の規模が重要ならそもそもモンロー主義が採用されること自体があり得ません。最初から欧州に積極介入していたはずです。

モンロー主義が意味するのは政治的中立です。
そして、それを放棄したとき、最初に介入するのは欧州と決めたわけです。
 
> > いえいえ、それまで米国は対独宣戦すらしていなかったのですよ。
>
>  対独参戦がモンロー主義とそこまで密接な関係があるのなら、なぜ真珠湾攻撃の前年から米国は戦争の準備を始めていたのですか?

軍隊は自らの存在理由を常に必要とするのですよ。
「米国が」ではなくて、「米国陸海軍が」準備していたのですね。

日本では陸軍がソ連を、海軍が米国を仮想敵にしていたように。

>  米国はWW1でも対独参戦しましたが、あれはどう説明されるのですか?

ウィルソン大統領の方針ですね。
「正義は戦争に優越する」
という。
>
>
> > でも、彼らは関与したがった。
> > 「統帥権干犯」が殺し文句ですね。
>
>  統帥権云々は政府が軍人に介入しようとしている時の話ですね。
>  海軍についていえば、海軍軍縮条約の交渉時期にありましたが、それは対米開戦を促すような場面であったのですか?

ちょっと理解できませんのでパス。
>
> 
> > そうは思えませんね。
> > ではなぜ、負けるに決まっている戦争をはじめてしまったのでしょう?
>
>  ひょっとして開戦の責任が日本にだけあると考えているからそういうおかしな疑問から抜け出せないのではありませんか?

開戦に踏み切ったのは日本です。
開戦の責任は日本にあります。

米国が先に手を出させたのは、うまいやりかたです。

>
>
> > その「目的」は全く無意味だったわけで、進出した南方を確保できたのは、たかだか3年に過ぎない。
> > 3年のために260万人を戦死させる意味は全く無い。
> >
> > そもそも、奇襲をやったのは、正攻法ではとても勝ち目がないからでしょう。
> > 小手先を弄したところで、どうにもなりません。
>
>  勝ち目があろうが無かろうが始まってしまった以上は戦わなければならないのが戦争です。

このロジックには飛躍がありますね。
勝ち目が無い戦争はやめなければいけない。


>  日本政府は「日本必敗」を理解したうえで開戦に踏み切っています。
>  つまり、問題の根本は政府や国民、もっと言ってしまえば日本全体にあるのです。

そういう「みんなが有罪なのだから、みんな無罪だ、なかよくしようや」
という、日本流議論がまかりとおってしまうのが問題なので。

当時の民衆にどれだけ政治的な力があったというのでしょう。
大政翼賛会のあとで抵抗を続けたのは共産党と創価学会ぐらいなものでしょう。

>  なのに、なぜあなたはその責任がすべて真珠湾攻撃に集約されるかのように言われるのか、私には全く理解できません。

だって、真珠湾攻撃は、米国と全面戦争やりますよ、というサインだから。
もう、外交や局地紛争で終わらせるつもりはないですよ、というわけです。
>
>
> > いえいえ、真珠湾を攻撃するというのは、米国と全面戦争にはいることと同義です。
>
>  私は対米全面戦争に入らないなどと言っていませんが、この言葉はどういう意味で書かれたものですか?

でも、真珠湾攻撃と対米戦は区別されるべきだとおっしゃっている。
>
>
> > 「先手必勝」の意味がわかりませんが。
> > あっという間に負けてしまったのだから。
> > 警備兵力に毛の生えた程度の場所に乗り込んで「戦果」といわれてもねえ。
>
>  強い敵を避けて防備の弱いところを突くのは戦の常套ですよ。
>  敵が守りを固める前に可能な限り地歩を稼いで、防備を固めるのは当然のことです。しかも、その地域には日本が欲しかった資源があり、かつその策源地を守るための陣地を構築するための土地でもあったのですから。
>  日本は南方へ進出しなければ戦争継続のための資源を手に入れる目途さえ立たちません。そして南方へ進出するための一番の障害は米太平洋艦隊です。

それが間違い。
日本が資源を求めた地域に、米国領はありません。

>  対米開戦が決定した以上、ほかにどんな手段があったというのですか?
>  「目的」は全く無意味だったという評価を下す以上、他により有効な手段があったという確信がおありだと思いますので、是非ご披露していただきたく思います。

対米開戦を決定すべきではありませんでしたね。
仏印撤兵、満州を除く大陸からの撤兵。
できない相談ではありませんよ。
>
> > 第三国経由で、どうにでもできたでしょう。
> > もちろん、スポット価格で、おそろしく高くついたでしょうけれど、それでも戦争を始めるより遥かに安価である。
> > 当時のオランダは、亡命政府がロンドンにあるだけで、何の力も無かったのだから。
>
>  だから、どこの国から買えたというんですか?
>  どこの国でとれた石油を、どの国を経由して買えたんですか?
>  オランダは亡命政府があるだけとは言っても、交渉権は蘭印総督が持っていましたし、その総督との交渉は失敗しているんですよ。

いいえ、あきらめたというのが正解でしょう。
儲けがあれば、売ったでしょう。
イギリスは、イタリアにRe2000戦闘機を60機、注文しています。
>
>
>  そもそも、このスレッドは真珠湾攻撃の是非を扱うものであって、対米開戦の是非を問うものではないと思います。
>  なぜ、対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非を一緒に扱っているのですか?
>  両者が次元の異なる話であることは理解しておられますよね?

いえいえ、真珠湾を攻撃するのは、対米開戦と全く同じ意味です。
真珠湾を奇襲すれば、それでオワリ、ではない。

あれを起点に、日本軍の連戦連敗がスタートするのですから。
引用なし
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Re:日本と英米の利害対立
 じゃま  - 14/6/6(金) 20:06 -
  
> フィリピンは南方と台湾・沖縄の間に突き出たナイフも同然です。満州問題での警告、日中戦争での国民党への肩入れ、仏印進駐への制裁、フライング・タイガースの派遣を行ったアメリカ

アメリカは1942年にフィリピンをコモンウエルスとして独立させるつもりであって、さして重要さはない。
重要だと勘違いしたのは日本でしょう。
それに、アメリカは中国大陸には陸上兵力を全く送らなかった。

> アメリカ軍の伝統です。朝鮮戦争での北朝鮮軍、ベトナム戦争での北ベトナム軍のように最初は相手をよく調べずに手痛い失敗をし、

過去の例を「伝統」で説明するのは、不可能でしょう。
自己言及になってしまう。


> 経験不足で数個師団しかない陸軍、経験不足で旧式の航空機も多かった陸軍航空隊、まあ海軍はルーズベルトの軍艦好きでマシでしたが、アメリカは準備不足でした。アメリカが初期の段階で参戦しなかったのは、誤解されがちなイギリスのチェンバレンの宥和外交の二の舞ではなく、ミュンヘン会談時のイギリスと同じように圧倒的に戦力と軍事費が不足していたからです

いえ、それは完全に間違い。
世界恐慌のあとで、アメリカは軍事費を大幅に増やしている。
軍事ケインズ主義だったのですね。

> 血と金を費やした東の果てです。アジア植民地のインフラや工業への投資、国民党の法幣のための銀の提供などが無駄になってしまいます。

アメリカはアジアの「植民地」には、ほとんど投資していませんよ。
だいいち、植民地主義と帝国主義は区別しなければならない。
アメリカは、アジアには「植民」していません。

> イギリスはそうですが、アメリカはそうではありません。アメリカは蒋介石こそがクリスチャンの愛国者で中国を統一し、アジアに第二のアメリカを建設すると考えていたからです。

そんな珍説は初めてですね。
アメリカが中国に与えたのは物資と成都のB-29基地だけで、陸兵は送らなかった。
蒋介石が参ってしまえば、大陸の百万の日本軍が太平洋戦線に投入される。
それがこわかっただけですよ。

> それでも戦争後半の戦時国債は危うい状況でした。

まったく違いますね。
第一次大戦中に膨れ上がった生産設備と貨幣を動かすのに、戦時国債は最良の手段だった。

> > >国力はアメリカが勝っていても戦争継続力は日本に優位があるのです。
> >
> > 1943年、日本は開戦時の船腹600万トンの半分を失っていて、生産が破綻していました。
> >
>
> それは第一段階作戦終了後に拡大戦略を取った結果、ただでさえ軽視され金も物資も不足していた海上護衛が完全に破綻した結果でしかありません。

海上護衛が破綻したのではなく、海上護衛をやるおカネがそもそもなかったのが
原因ですよ。
作戦の巧拙で説明できることではない。

>日本は日本人の方が精神的に長期戦争に耐えうると考えていました。

それは、まちがっていたわけでしょう?
そもそも、「精神的に長期戦争に耐え」たってあまり意味は無い。
資金と原材料と労働力が尽きれば、何もできないのだから。

> > > 珊瑚海では敵空母二隻、ミッドウェイで敵空母二隻を撃破し(戦果誤認)、アメリカも日本同様に大きな損害を受けているはずでした。この調子で戦えば、アメリカはどこかで出血多量から戦争への意欲を失うと考えられていました。


あの、「その当時はこう考えられていた」と何回も主張なさいますが、意味をなしませんよ。
それは誤りであったわけですから。

> > > ノーと言えるようになった大日本帝国は頭を下げることはできません。
> >
> >  ノーと言ったために、あれほどコテンパンにやられてしまった。
> >  土下座しなきゃいけない場面でしたね。
> > 
> 1923年から対米戦を想定していた国には無理でしょう。また土下座したところで、アメリカが許してくれるかわかりません。土下座するには巨大なり過ぎた、勝ち過ぎたと言ったところでしょう。その辺りは今の中国と似たようなところでしょう。欧米不信と愛国のなせる業です。

どの国の軍隊も、仮想敵をつくって予算を獲得しなければいけない。
日本海軍も一例にすぎない。

土下座の結果がどうなるかは不明だが、開戦すれば負けるのは確実なのだから、
土下座すべきだった。
開戦はあきらかに誤りだった。

> やはり日清戦争、日露戦争の経験と大日本帝国の歴史の浅さ(国際社会での経験不足)、軍部の台頭などの複雑な問題が絡んできます。

複雑だからわからないのだ、と座りこんでしまうと、
何も言えなくなりますよ。
>
> 先を見通すことはいつの時代も難しいことです。
> ジョージ・ケナンは中ソの対立と離反を予測し、いずれ米中はなんらかの形で接近すると1950年代に予測しました。ケナンは赤狩りの餌食にされ表舞台から消えましたが、後年には中ソは離反して、レーガンの訪中と国交改善がなされます。予言者いつの世も不遇なものです。

ジョージ・ケナンの予測は間違っていたけれど、同様に日本政府だって間違っていた。
ジョージ・ケナンも日本政府も、非難に値しますね。

> まあ、歴史を振り返れば阿呆ばかりです。シャーン戦車の装甲が不安だったアメリカ兵は土嚢を積み上げました。タイガー戦車の88ミリの前では無意味です。

シャーマン戦車についていうなら、土嚢は無効ではありませんよ。
弾丸のエネルギーを失わせるのに有用です。
弾丸は装甲を貫通したあと、車内を跳弾となって飛び回りますが、そのエネルギーは確実に減少する。
何もしなかった日本戦車の方がむしろ例外。

それは阿呆と呼ぶのは誰にでもできます。しかし、なぜそうなったのか、何が人々を駆り立てたのか、人々はどう予想して実際にどうなったのか、当時どうしてそうしたのかを考えてみることの方が私は好きです。また答えは一つではありません。
> 同様に日本が戦争に至るまでの道のりからその結果までは限りない要因があります。それについて一言阿呆で終わらせるのも悪くありませんし、結果論でもその人がそれでいいならそれでよいでしょう。ただ、それだけではこのwarbirdで議論する醍醐味に欠けるのではと私は思います。

その手の、「昔の人も悩んでいたんだなあ、同じだよなあ」という、
怠惰な感傷にもぐりこんでしまうのが、一番キケンだといいたい。

開戦の決定は絶対に間違いだった。

死ななくてもいい人がたくさん死んでしまった。
その責任は追求されねばならない。

あの戦争を、天災のような不可避のできごとだと思う人がいて、
「陛下は我々と辛苦を共にされた」
などと、いう。

ポツダム宣言を受諾するのに、国体は保持されるのか否か、官僚が脳天気に議論しているあいだ、家を焼かれ肉親を失った人がたくさんいたのです。
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Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題
 おうる  - 14/6/6(金) 21:04 -
  
> > >  あなたがおっしゃっているのはカラーコード戦争計画の一部ですね。それは1920年代に米軍内で行われたシミュレーションで、時勢に適合しなくなってきたため1939年に凍結されています。
> > > 同年6月からレインボープランの策定が行われ、大まかに5つの方針が想定されていました。チャーチルとルーズベルトの会談の結果、このうちの5つ目の対日&対独伊の二正面作戦を大西洋方面優先で遂行する方針が採用されますが、それは真珠湾攻撃の半月後のことであり、真珠湾攻撃によって米太平洋艦隊の戦力が大幅に低下してしまったことが理由の一つになっています。
> > > 本来、真珠湾攻撃までは米海軍の意向により、対日&対独伊の二正面作戦を対日優先で遂行するレインボー2が最有力方針となっていました。


> それは違いますよ。
> チャーチルとルーズベルトの会談が行われたのは、真珠湾奇襲の2週間あとですよ。

 そうですが?
 ちゃんと「真珠湾攻撃の半月後のこと」と私は書いてますよ?
 あなたは相手がいう事を理解せずに言葉のうわべだけに反応してレスを返しているのですか?


> >  米軍が欧州を優先したというのは、真珠湾攻撃の影響を受けた結果の一つでしかないのですよ。
>
> 真珠湾攻撃にもかかわらず、欧州優先が確認されたわけですね。
> チャーチルは米国の欧州参戦をのぞんでいたのですから、太平洋なんて後回しでいいのです。

 欧州優先はチャーチル(英国)の都合であって、米国の意向によるものではありません。米国がチャーチルの要望通りに欧州優先に切り替えたのは、真珠湾攻撃による状況変化を受けての事です。
 レインボープラン立案の中心人物であるウェデマイヤー自身は、ルーズベルトがチャーチルの口車に乗って戦争計画を引っ掻き回さなければ戦争は史実より2年早く終結したはずだったと回顧録に記しています。


> でも、チャーチルとの会談の結果、それは覆されたわけでしょう?
> せっかく真珠湾を攻撃してあげたのに、振り向いてもらえなかった。
> 太平洋なんて、裏庭なんですよ。

 なんで、「振り向いてもらう」必要があるんですか?
 本来なら米国はレインボー2に定めた方針に沿い、太平洋方面(つまり対日戦)を優先するはずだったのが、真珠湾攻撃によって太平洋艦隊の主力が消滅したため、大西洋方面優先のレインボー5に切り替えた。
 これによって日本海軍は本来の目的である南方進出への時間を稼ぐことを成し遂げたわけです。


> 天候がどうしたとか、まったく戦術的な判断ですね。
> もうちょっと気のきいたリクツを期待していましたが。

 歴史はあなたを面白がらせるために存在しているわけではありません。
 事実は事実です。
 変な期待を抱いているから、事実と異なる理解をしてしまうのではないのですか?


> でも、現に欧州優先ということになったのですし。
> 日本軍は連戦連敗の弱敵だったでしょう?
> 後回しでいいんですよ。

 米国にとってはもともとどちらを優先させたとしても短期的には大きな違いはありません。どうせ両方を相手にするつもりだったのですから。
 結果的に米国をして太平洋方面を後回しにさせることに成功したのは真珠湾攻撃の一つの成果であり、南方進出のための時間を稼ぎたかった日本にとっては最大の戦果と言っていいでしょう。


> 軽工業と重工業の話が唐突にでてきましたね。
> ご説明願いたく。

 経済の話が出てきたので、経済の話をしたがる人に合わせて理解しやすいようにたとえ話をするつもりで重工業/軽工業の違いを出したのですが、総額だけでしか経済を見れない人にはやはり理解できないようですね。
 費用対効果とか効率の話です。 
 これでもわからなければ別のレスで説明します。


> モンロー主義が意味するのは政治的中立です。
> そして、それを放棄したとき、最初に介入するのは欧州と決めたわけです。

 それも史実と異なります。というか、あなたはモンロー主義自体を誤解しています。


> 軍隊は自らの存在理由を常に必要とするのですよ。
> 「米国が」ではなくて、「米国陸海軍が」準備していたのですね。

 レインボープランの立案を命令したのは米陸海軍ではなくルーズベルト大統領であって、戦争の準備は米政府の主導によるものです。
 あなたのその認識は全く事実に反します。


> ウィルソン大統領の方針ですね。
> 「正義は戦争に優越する」
> という。

 正義が戦争に優先するのであれば、モンロー主義は堅持されなければなりません。
 WW1への参戦はモンロー主義の事実上の放棄です。 
 せめてWikiのモンロー主義のページで良いですから読んでください。あなたは明らかに誤解しています。


> 米国が先に手を出させたのは、うまいやりかたです。

 「先に手を出させた」と考えている時点で、一方に責任があるという主張は成立しません。


> このロジックには飛躍がありますね。
> 勝ち目が無い戦争はやめなければいけない。

 飛躍しているのはあなたの考え方です。
 戦争をやめる権限は軍隊にはありません。戦争をするかしないか、どうやめるかは政府が決定することです。軍は政府の下部組織に過ぎず、戦争は外交手段の一つです。軍は政府の方針に従って戦争をするのです。軍隊が勝手にやって勝手にやめるものではありません。


> そういう「みんなが有罪なのだから、みんな無罪だ、なかよくしようや」
> という、日本流議論がまかりとおってしまうのが問題なので。
>
> 当時の民衆にどれだけ政治的な力があったというのでしょう。
> 大政翼賛会のあとで抵抗を続けたのは共産党と創価学会ぐらいなものでしょう。

 当時の陸海軍であれ政府であれ、民衆の影響力は無視できませんよ。
 民衆の影響力を無視できるくらいなら、ハルノートを呑んで是が非でも戦争を回避したでしょう。それをしなかったのは、日本国民の怒りが自分たちに向かうのを恐れたために他なりません。誰も第2の小村寿太郎にはなりたがらなかった。
 ロシア革命の混乱をついて軍事行動に出ようとした日本政府および陸軍は、米騒動の影響で寺山内閣が総辞職に追い込まれています。
 その後、陸軍はマスコミを使って大衆を扇動し、民意の後押しを受けられるように世論をコントロールしようとしていきますが、北進派・対支一撃派の対立といった内紛もあってコントロールしきれなくなっていっています。当時の軍と国民の関係は、今の中国と似たような状況だったと言えます。
 ついでに言うと「なかよくしようや」なんて私は一言も言っていません。そういうニュアンスを含んだ発言をした記憶もありません。


> だって、真珠湾攻撃は、米国と全面戦争やりますよ、というサインだから。
> もう、外交や局地紛争で終わらせるつもりはないですよ、というわけです。

 結果的に前後したとはいえ全面戦争をやりますよというサインは「宣戦布告」であって、攻撃そのものではありません。第一、攻撃自体は真珠湾以外でも実施されています。
 真珠湾攻撃だけを実行しなかったとしても、全面戦争自体はすでにすることが御前会議で決定されていますから、海軍に全面戦争を回避する術なんかありません。真珠湾攻撃は政府の決定に従って行われた戦争の、数ある軍事作戦の一つでしかありません。


> でも、真珠湾攻撃と対米戦は区別されるべきだとおっしゃっている。

 あたりまえじゃないですか。
 真珠湾攻撃は対米戦の中で行われた軍事作戦の一つでしかありません。
 源平合戦のすべてが「富士川の戦い」に集約できるわけではありません。


> それが間違い。
> 日本が資源を求めた地域に、米国領はありません。

 あなたの国際感覚はWW1以前の時代のもののようです。
 あるいは、現在の中国が持っている国際感覚に近い。
 国際問題は当事国だけではなく国際社会全体で解決していく方針はすでに定着しています。失敗したとはいえ、国際連盟がすでにあるのです。
 日米両国とも当時は国際連盟に加わっていませんが、2国間の外交問題であっても世界大戦に発展してしまう可能性を排除するために、当事国以外も含めた国際社会全体で取り組まねばならないという考えは、当時の国際社会の共通認識となっています。
 ただ、その具体的な手法が確立されていなかっただけです。


> 対米開戦を決定すべきではありませんでしたね。
> 仏印撤兵、満州を除く大陸からの撤兵。
> できない相談ではありませんよ。

 それは政府の責任であって日本海軍に、ましてや山本五十六個人に集約できる責任ではありません。


> いいえ、あきらめたというのが正解でしょう。
> 儲けがあれば、売ったでしょう。
> イギリスは、イタリアにRe2000戦闘機を60機、注文しています。

 で、あなたの考える当時の日本に石油を売ってくれる国はどこですか?

 当時の産油国がどこか、それらの国が日本とどういう関係にあったかを調べれば自分がどれだけ見当違いなことを言っているか自ずと理解できるでしょう。
 ついでに「ABCD包囲網」で検索することをお勧めします。


> いえいえ、真珠湾を攻撃するのは、対米開戦と全く同じ意味です。
> 真珠湾を奇襲すれば、それでオワリ、ではない。
>
> あれを起点に、日本軍の連戦連敗がスタートするのですから。

 それはあなたの頭の中だけで成立する理屈であって、世の中の一般常識には適合しないものだと思います。論理的ではなく、感情的、あるいは感傷的なモノの見方でしかありません。
 繰り返しになりますが1941年12月8日に日本軍が攻撃を開始したのは真珠湾だけではありません。仮に、全くどこも攻撃しなかったとしても宣戦布告はしてしまうのですから、全面戦争は避けようがないのです。
 そして「宣戦布告」は日本海軍が行ったものではなく、日本国外務省がやったことであり、それを決定したのは日本政府です。
引用なし
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Re:日本と英米の利害対立 その1
 ダッチ・カイザー  - 14/6/7(土) 12:53 -
  
> アメリカは1942年にフィリピンをコモンウエルスとして独立させるつもりであって、さして重要さはない。
> 重要だと勘違いしたのは日本でしょう。

ですから上記に挙げた例を見るように、勘違いするに十分な理由がありました。B-17爆撃機や(わずかばかりだが)増強されたフィリピン陸軍の存在もその理由の一つです。1941年の情勢では「アジアに無関心なアメリカ」の姿を見ることはできません。

> それに、アメリカは中国大陸には陸上兵力を全く送らなかった。
> 
中国の優先度の前にまずアメリカ本土を守らねばなりません。ただでさえ少ない兵力を中国に派遣するのは非現実的です。それ以前に蒋介石には「精強な300個師団」があるので、欲しいのはアメリカ兵でなく資金援助と兵器でした。国民党軍の実態はお粗末でしたが、少なくともそう宣伝する必要がありましたし、資金は将軍の忠誠を買うのに役立ちました。
陸上兵力は送られなくても軍事顧問としてスティルウェル将軍が送られていますし、フライング・タイガースのケースもあります。それに戦争後期からは中国は日本軍を釘づけにする重要な場所でもありました。

> > アメリカ軍の伝統です。朝鮮戦争での北朝鮮軍、ベトナム戦争での北ベトナム軍のように最初は相手をよく調べずに手痛い失敗をし、
>
> 過去の例を「伝統」で説明するのは、不可能でしょう。
> 自己言及になってしまう。
>
人種差別(他民族、他宗教の軽視や無理解)はインディアン戦争の頃からの「伝統」です。まあ、伝統と言うのは語弊があるかもしれませんが、他国との直接戦闘を何度も経験しているアメリカにはよくあることとでも言うべきでしょう。


> 世界恐慌のあとで、アメリカは軍事費を大幅に増やしている。
> 軍事ケインズ主義だったのですね。
>
その軍事費の増大の割りには開戦の時点でアメリカは日本を兵力で圧倒できていません。それにヨーロッパ戦線・太平洋戦線で大規模な反攻をかけるのは1943年からです。明らかにアメリカは大国にしては少ない兵力でした。


> アメリカはアジアの「植民地」には、ほとんど投資していませんよ。
> だいいち、植民地主義と帝国主義は区別しなければならない。
> アメリカは、アジアには「植民」していません。
>
投資にフィリピンでの教育改革やインフラ整備などの例があります。直接的な植民はありませんね。ただ、中国への宣教師派遣やその権益保護の為の砲艦や陸軍(17連隊)の派遣などもありますし、いわゆる(帝国主義の結果獲得した領土・権益)「植民地」であり、なにもせずに見捨てられないことは確かです。


> そんな珍説は初めてですね。
> アメリカが中国に与えたのは物資と成都のB-29基地だけで、陸兵は送らなかった。
> 蒋介石が参ってしまえば、大陸の百万の日本軍が太平洋戦線に投入される。
> それがこわかっただけですよ。
> 
もちろん、日本軍の釘づけも理由の一つです。しかし、中国とアメリカの繋がりは太平洋戦争以前からです。「Who lost china」で調べればアメリカの国民党及び中国政策すぐにわかります。ルーズベルト=ハリー・ルース=蒋介石(宗美歳)の繋がりの深さは有名です。さらにアメリカ宣教師の影響力もあります。ハリー・トルーマンが現実を見るまで中国はアメリカ(の親中ロビー)にとって特別な意味を持つでした。そして、親中ロビーはルーズベルトを筆頭に影響力を持っていました。

> > それでも戦争後半の戦時国債は危うい状況でした。
>
> まったく違いますね。
> 第一次大戦中に膨れ上がった生産設備と貨幣を動かすのに、戦時国債は最良の手段だった。
「戦争はそれまでに会計年度予算990億ドルのうち880億ドルをむさぼっていた。だが、政府が徴収した歳入は460億ドルにすぎなかった。第七回国債ツアーがかなり大きな数字をもたらすことがどうしても不可欠だった」
モーゲンソー国務長官
金があっても戦争の費用は政府の予算外だと考えられてしまいましたので、戦争国債に頼らざるを得ません。いつ終わるともしらない戦争に国民がいつまで付き合ってくれるかはわかりません。もっとも「硫黄島の星条旗」によってその問題は吹き飛んでしまいましたが。


> 海上護衛が破綻したのではなく、海上護衛をやるおカネがそもそもなかったのが
> 原因ですよ。
> 作戦の巧拙で説明できることではない。
>
ですから「金も物資もなく」と書いてあります。海上護衛は南方と日本に関してはギリギリアウトでしたが、第一段階作戦での拡大の結果破滅的になりました。ですが、そのことは真珠湾攻撃と関係のないことです。1941年当時は日米ともに太平洋での長きに渡る戦いを予想していませんでした。どちらも短期で終わると思っていましたし、日本もまさかあれほどの勢力拡大がなされるとは思ってもいなかったのですから。

> それは、まちがっていたわけでしょう?
> そもそも、「精神的に長期戦争に耐え」たってあまり意味は無い。
> 資金と原材料と労働力が尽きれば、何もできないのだから。
>
もちろん間違っていました。それは日米で予想されませんでした。なぜなら第一次大戦の総力戦は間違いであり、今後は大量の物資を消費するような直接的な火力戦ではなく、間接アプローチ的な機動戦が速やかに戦争を終えると考えられていました。ポーランドとフランスで実証されたことで、戦争は第一次世界大戦の悪夢を繰り返すことないはずでした。

> あの、「その当時はこう考えられていた」と何回も主張なさいますが、意味をなしませんよ。
> それは誤りであったわけですから。
>
もちろん誤りです。しかし、その種の誤りを孕みつつも勝利したケースもあれば、そのまま敗北に直結するケースもあります。誤った考えだったから失敗した、戦争に負けたとは一概に言えません。誤った内容でもどこかで転換点があります。太平洋戦争の転換点は真珠湾攻撃ではないと考えています。ある種、政治に似ています。民主党政権の失敗は「知っていた」と言う人もいれば、「裏切られた」と言う人もいる。それは今だから言えることであって、その当時の情勢を考えれば色々と見えてくるものもあるのです。

> > 1923年から対米戦を想定していた国には無理でしょう。また土下座したところで、アメリカが許してくれるかわかりません。土下座するには巨大なり過ぎた、勝ち過ぎたと言ったところでしょう。その辺りは今の中国と似たようなところでしょう。欧米不信と愛国のなせる業です。
>
> どの国の軍隊も、仮想敵をつくって予算を獲得しなければいけない。
> 日本海軍も一例にすぎない。
>
> 土下座の結果がどうなるかは不明だが、開戦すれば負けるのは確実なのだから、
> 土下座すべきだった。
> 開戦はあきらかに誤りだった。
>
もちろんそうでしょう。長期的に見れば、敗北の可能性も高く、土下座すべきですし、開戦を回避すべきだったと思います。しかし、1941年の開戦に至るまでの経緯の中でそれが実現する可能性はゼロです。可能性は何一つ見当たりません。太平洋戦争に至るまでの道のりは一つの決断でどうにかなるものではなく、様々な政策や情勢を経て到達したものでした。それを当時の人に避けろと言うのは酷と言うものです。

> > やはり日清戦争、日露戦争の経験と大日本帝国の歴史の浅さ(国際社会での経験不足)、軍部の台頭などの複雑な問題が絡んできます。
>
> 複雑だからわからないのだ、と座りこんでしまうと、
> 何も言えなくなりますよ。
> >
複雑だからわからないのではなく、説明すれば限りなく長くなるし、一つの一つの要因が決定打であった訳ではないということです。だから、「今の時代で戦場の霧もなく外交政策や国の認識を知っている人が、歴史の流れを無視して一つの事柄だけを取り上げて、こうすれば良かったなんて言うのはちょっとどうかな。もっとよく調べれる必要があるのではないか」と言いたかっただけです。

> ジョージ・ケナンの予測は間違っていたけれど、同様に日本政府だって間違っていた。
> ジョージ・ケナンも日本政府も、非難に値しますね。
いいえ、ジョージ・ケナンの予測は当たっていました。ケナンの中国政策が採用されていれば、朝鮮戦争の流れや中国義勇軍流入の結果も別のようになっていた可能性があります。なぜなら「共産国は一枚岩で戦争が起きれば全面核戦争になる」と言う誤った考えが蔓延するアメリカではケナンの「中国接近論」は裏切りでしたなかったからです。しかし、今から見れば、共産国との対決の方法は必ずしも(アメリカ流の強硬策)一つではなかったことは明白です。この共産国への認識はリンドン・B・ジョンソンがベトナムで払うことになります。

> シャーマン戦車についていうなら、土嚢は無効ではありませんよ。
> 弾丸のエネルギーを失わせるのに有用です。
> 弾丸は装甲を貫通したあと、車内を跳弾となって飛び回りますが、そのエネルギーは確実に減少する。
> 何もしなかった日本戦車の方がむしろ例外。
>
では、なぜアメリカ軍では土嚢の禁止令が出ていたのでしょうか。それにあれほど多くのアメリカ軍戦車が対戦車砲・戦車砲・野砲に撃破されたのか。土嚢によって撃破される確率は減ったのか。そもそもハルダウン戦術を取る戦車が車体下部に土嚢をなぜ積むのか。土嚢によって大きく失われた機動性は、土嚢によって得られるわずかな装甲の安心感より大きい要素だったのではないか。明らかに土嚢にはマイナス面の方が多かった。それは断言できます。それでもイタリア兵もイギリス兵もアメリカ兵も土嚢を積みました。誤りか否かなら誤りです。しかし、それでも兵士たちは土嚢を選んだのです。
日本軍ですが、土嚢のことなど考えもしなかったでしょう。代わりに車体をハルダウンさせて戦ってはいました。しかし、土嚢を積んだM4シャーマンが90式野砲に手痛い打撃を受けたことは確かにです。沖縄戦に至ってはシャーマン戦車の三割以上が擱座で失われています。土嚢の重さと抜かるんだ地面のどちらが原因か難しい問題です。


> その手の、「昔の人も悩んでいたんだなあ、同じだよなあ」という、
> 怠惰な感傷にもぐりこんでしまうのが、一番キケンだといいたい。
>
> 開戦の決定は絶対に間違いだった。
>
> 死ななくてもいい人がたくさん死んでしまった。
> その責任は追求されねばならない。
>
> あの戦争を、天災のような不可避のできごとだと思う人がいて、
> 「陛下は我々と辛苦を共にされた」
> などと、いう。
>
> ポツダム宣言を受諾するのに、国体は保持されるのか否か、官僚が脳天気に議論している
あいだ、家を焼かれ肉親を失った人がたくさんいたのです。

私自身は大叔父が戦争で死んでいるので、戦争の悲惨さや無意味さへの(体験者や団塊世代にははるかに及ばないが)認識はもちろん持っています。もちろん「馬鹿なことをしたなあ」と言う思いはあります。南方の話を聞くと特にそうですね。けれども、それは歴史や軍事について研究する時は切り離しています。
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Re:日本と英米の利害対立 その2
 ダッチ・カイザー  - 14/6/7(土) 13:16 -
  
確かにじゃまさんのように太平洋戦争への「義憤」に駆られる気持ちはわからなくはありません。政府や軍の内実を知れば知るほど嫌いになりますので、「太平洋戦争は自衛のためだった。アジア解放の聖戦だ」なんて口が裂けても言えません。逆に日本軍嫌いですし(嫌いものほど叩くためによく調べてしまうのですが)、非難しようと思えば好き放題言えます。
ただ、研究するならばフェアな立場を取りたいのです。好き嫌いの視点から探せば、いくらでも自分に有利なものを見れるし、見たくないものは見なければいい。けれどもそれはフェアとは言えません。戦争で苦難を経験した人のことを思えば、戦争責任や戦争が間違いだったという話は彼らの仕事です。しかし、それ以外のことはまた別問題です。否定され、とっくの昔に死んだ国を動かしていた人々や歴史のダイナミズムに彼らはあまり目を向けません。無論、肯定する気もありませんが、その一方で何がどうしてそうなったのかを調べる必要はあると思います。膨大な資料の山々を「誤った戦争だった」の一言で無視するのは、過去への冒涜です。「誤った武田勝頼」、「誤った北条氏政」のようにミスを犯し、破滅を引き起こした歴史上の人々は無限にいます。「誤った」の一言で済ますのは簡単です。
では、勝利はどうなのか。日清戦争や日露戦争の勝利は勝ったから正しかったのか。それともあの勝利がさらに状況を悪化させたのか。勝利は正しかったが、勝利の後の対応に誤りがあったのかではないか。それとも勝利したことが誤りだったのか。では、負ければ良かったのか。負ければ誤りを正せたのか。敗北がさらなる誤りを招いた可能性もあった。
詰まる所、真珠湾を回避した「正しい」日本の姿も不明瞭です。戦争を回避し、生き残った「正しい大日本帝国」。しかし、中国問題や国民・軍部の不満、欧米敵視は未解決のままでしょう。中国大陸で流した血は太平洋で流されなかった血よりも重要になります。いずれまた似たような事態が生じる可能性もあります。そして、太平洋戦争を回避した不満からさらなる戦争へと続く可能性があります。そう言えば、欧米を敵視するが、禁輸されても戦わない国が幾つかありました。はたして、イランや北朝鮮は大日本帝国の生き残った姿なのか。それともスペインのようにいずれ民主化していたのか、中国やロシアのように独立した強権国家になったのか。見てみたいような見てみたくないような。
なんだか言葉遊びのようになってしまいましたが、歴史の「正しい」や「誤り」は簡単には断言できません。事実を積み上げたり、仮説を立てたりして実像を明らかにしていくものです。そこにあるのは善悪ではありません。
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Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−1
 じゃま  - 14/6/7(土) 14:23 -
  
>  そうですが?
>  ちゃんと「真珠湾攻撃の半月後のこと」と私は書いてますよ?
>  あなたは相手がいう事を理解せずに言葉のうわべだけに反応してレスを返しているのですか?

これはわたしが悪い。
すみませんでした。
>
> > >  米軍が欧州を優先したというのは、真珠湾攻撃の影響を受けた結果の一つでしかないのですよ。
>
>  欧州優先はチャーチル(英国)の都合であって、米国の意向によるものではありません。米国がチャーチルの要望通りに欧州優先に切り替えたのは、真珠湾攻撃による状況変化を受けての事です。
>  レインボープラン立案の中心人物であるウェデマイヤー自身は、ルーズベルトがチャーチルの口車に乗って戦争計画を引っ掻き回さなければ戦争は史実より2年早く終結したはずだったと回顧録に記しています。

これは矛盾していますね。
というか、トリレンマに陥っている。

A.チャーチルの要請によって欧州優先となった。
B.真珠湾攻撃の結果、欧州優先となった。
C.ウェデマイヤーの判断が正しいなら、A.、B.いずれにもかかわらず、太平洋を優先すべきであった。

という、A.、B.、C.、三つの、相互に相容れない原因があったことになる。

>  なんで、「振り向いてもらう」必要があるんですか?
>  これによって日本海軍は本来の目的である南方進出への時間を稼ぐことを成し遂げたわけです。

南方へ進出して、わずか半年後には米軍の反攻が開始されている。
真珠湾で数隻の戦艦を沈めても、さして影響はなかったわけです。

> > 天候がどうしたとか、まったく戦術的な判断ですね。
> > もうちょっと気のきいたリクツを期待していましたが。

>  事実は事実です。
>  変な期待を抱いているから、事実と異なる理解をしてしまうのではないのですか?

  外交交渉や、米独の関係の方が考慮されるべき局面だったでしょう。
 奇襲なんて、小手先を弄したところで、どうにもならない。 
>
> > でも、現に欧州優先ということになったのですし。
> > 日本軍は連戦連敗の弱敵だったでしょう?
> > 後回しでいいんですよ。
>
>  米国にとってはもともとどちらを優先させたとしても短期的には大きな違いはありません。どうせ両方を相手にするつもりだったのですから。

いいえ、そんなことはありません。
真珠湾攻撃がなければ、日米の全面戦争は生起しなかったかもしれない。

>  結果的に米国をして太平洋方面を後回しにさせることに成功したのは真珠湾攻撃の一つの成果であり、南方進出のための時間を稼ぎたかった日本にとっては最大の戦果と言っていいでしょう。

たった半年でガダルカナル反攻が開始されたわけで、真珠湾攻撃で数隻の戦艦をしずめても、いくらも影響しなかった。
なんのための奇襲だったのか。

> > 軽工業と重工業の話が唐突にでてきましたね。
> > ご説明願いたく。
>
>  経済の話が出てきたので、経済の話をしたがる人に合わせて理解しやすいようにたとえ話をするつもりで重工業/軽工業の違いを出したのですが、総額だけでしか経済を見れない人にはやはり理解できないようですね。
>  費用対効果とか効率の話です。 
>  これでもわからなければ別のレスで説明します。

やはり、わかりません。
軽工業と重工業と、真珠湾攻撃の関連は、どこにあるのでしょうか。
> 
>
> > モンロー主義が意味するのは政治的中立です。
> > そして、それを放棄したとき、最初に介入するのは欧州と決めたわけです。
>
>  それも史実と異なります。というか、あなたはモンロー主義自体を誤解しています。

??ここでおっしゃられている「史実」とは?
>
> > 軍隊は自らの存在理由を常に必要とするのですよ。
> > 「米国が」ではなくて、「米国陸海軍が」準備していたのですね。
>
>  レインボープランの立案を命令したのは米陸海軍ではなくルーズベルト大統領であって、戦争の準備は米政府の主導によるものです。
>  あなたのその認識は全く事実に反します。

いいえ、レインボープランは米陸海軍統合会議で提出されたものです。

> > ウィルソン大統領の方針ですね。
> > 「正義は戦争に優越する」
> > という。
>
>  正義が戦争に優先するのであれば、モンロー主義は堅持されなければなりません。

いいえ、正義のためなら、悪である戦争も仕方が無い、ということですよ。
ウィルソンはユートピアニストでしたから。

>  WW1への参戦はモンロー主義の事実上の放棄です。

まったくそのとおりです。
そして、WW1以後はモンロー主義に回帰してしまった。

ズデーテン割譲、ダンツィヒ回廊割譲、オーストリア併合いずれにも介入しなかったのですから。
 
>  せめてWikiのモンロー主義のページで良いですから読んでください。あなたは明らかに誤解しています。

Wiki以外の本も読んで見ましょうや。
>
>
> > 米国が先に手を出させたのは、うまいやりかたです。
>
>  「先に手を出させた」と考えている時点で、一方に責任があるという主張は成立しません。

 いえ、先に攻撃をしたのは日本でしたから。
愚かなことでした。
>
> > このロジックには飛躍がありますね。
> > 勝ち目が無い戦争はやめなければいけない。
>
>  飛躍しているのはあなたの考え方です。
>  戦争をやめる権限は軍隊にはありません。戦争をするかしないか、どうやめるかは政府が決定することです。軍は政府の下部組織に過ぎず、戦争は外交手段の一つです。軍は政府の方針に従って戦争をするのです。軍隊が勝手にやって勝手にやめるものではありません。

それは理想論であって、実際には陸海軍主導で政策が引っ張られていたでしょう。

>
> > そういう「みんなが有罪なのだから、みんな無罪だ、なかよくしようや」
> > という、日本流議論がまかりとおってしまうのが問題なので。
> >
> > 当時の民衆にどれだけ政治的な力があったというのでしょう。
> > 大政翼賛会のあとで抵抗を続けたのは共産党と創価学会ぐらいなものでしょう。
>
>  当時の陸海軍であれ政府であれ、民衆の影響力は無視できませんよ。
>  民衆の影響力を無視できるくらいなら、ハルノートを呑んで是が非でも戦争を回避したでしょう。それをしなかったのは、日本国民の怒りが自分たちに向かう

本当に「日本国民の怒」っていたか、大いに疑問です。
徴兵忌避のような事態は絶えず起こっていたのだから。

>  ロシア革命の混乱をついて軍事行動に出ようとした日本政府および陸騒動の影響で寺山内閣が総辞職に追い込まれています。

米騒動などではなく、シベリア出兵の失敗が原因でしょう。

>  その後、陸軍はマスコミを使って大衆を扇動し、民意の後押しを受けられるように世論をコントロールしようとしていきますが、北進派・対支一撃派の対立といった内紛もあってコントロールしきれなくなっていっています。当時の軍と国民の関係は、今の中国と似たような状況だったと言えます。

「民意」を過剰評価されていますね。
「民意」などより、三井、三菱、住友といった財閥が、アジア進出によって不況から逃れようとしていた、その影響の方が遥かに大きい。
おカネが無いと、できないことなのだから。

>  ついでに言うと「なかよくしようや」なんて私は一言も言っていません。そういうニュアンスを含んだ発言をした記憶もありません。

でも、日本国民みんなが、多かれ少なかれ、開戦に傾いていたというご意見でしょう?

>
> > だって、真珠湾攻撃は、米国と全面戦争やりますよ、というサインだから。
> > もう、外交や局地紛争で終わらせるつもりはないですよ、というわけです。
>
>  結果的に前後したとはいえ全面戦争をやりますよというサインは「宣戦布告」であって、攻撃そのものではありません。第一、攻撃自体は真珠湾以外でも実施されています。

真珠湾攻撃は、対米全面戦争に踏み切ることを意味しています。
ほかの軍事行動とはわけが違う。

>  真珠湾攻撃だけを実行しなかったとしても、全面戦争自体はすでにすることが御前会議で決定されていますから、

全面戦争にしたいのは陸海軍と財閥の意向だったわけです。
>
> > でも、真珠湾攻撃と対米戦は区別されるべきだとおっしゃっている。
>
>  あたりまえじゃないですか。
>  真珠湾攻撃は対米戦の中で行われた軍事作戦の一つでしかありません。
>  源平合戦のすべてが「富士川の戦い」に集約できるわけではありません。

真珠湾攻撃は、対米全面戦争に踏み切ることを意味しています。
ほかの軍事行動とはわけが違う。
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Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−2
 じゃま  - 14/6/7(土) 14:24 -
  
> > それが間違い。
> > 日本が資源を求めた地域に、米国領はありません。
>
>  あなたの国際感覚はWW1以前の時代のもののようです。
>  あるいは、現在の中国が持っている国際感覚に近い。
>  国際問題は当事国だけではなく国際社会全体で解決していく方針はすでに定着しています。失敗したとはいえ、国際連盟がすでにあるのです。

国際連盟は何もできなかったでしょう?
枢軸国は全て戦争を始めていて、「国際社会全体で解決」したことなどなかった。

>  日米両国とも当時は国際連盟に加わっていませんが、2国間の外交問題であっても世界大戦に発展してしまう可能性を排除するために、当事国以外も含めた国際社会全体で取り組まねばならないという考えは、当時の国際社会の共通認識となっています。
>  ただ、その具体的な手法が確立されていなかっただけです。

「共通認識」ではありませんよ。
現に戦争をはじめているのだから。

>
> > 対米開戦を決定すべきではありませんでしたね。
> > 仏印撤兵、満州を除く大陸からの撤兵。
> > できない相談ではありませんよ。
>
>  それは政府の責任であって日本海軍に、ましてや山本五十六個人に集約できる責任ではありません。

政府は軍の意向に沿って動いていたのですし、真珠湾奇襲というプランは山本五十六が案出したものでしょう。

>
> > いいえ、あきらめたというのが正解でしょう。
> > 儲けがあれば、売ったでしょう。
> > イギリスは、イタリアにRe2000戦闘機を60機、注文しています。
>
>  で、あなたの考える当時の日本に石油を売ってくれる国はどこですか?

蘭印か、スウェーデンかスイス経由でアメリカだって売ったでしょう。
げんに鉄鉱石の輸入は可能だった。

>  当時の産油国がどこか、それらの国が日本とどういう関係にあったかを調べれば自分がどれだけ見当違いなことを言っているか自ずと理解できるでしょう。
>  ついでに「ABCD包囲網」で検索することをお勧めします。

「ABCD包囲網」とは、日本の政治家が考えたコトバです。
イギリスはドイツの本土上陸におびえ、オランダは亡命政府がロンドンにあるだけで、なんの力もない。
中国では国共合作は実現したが、大陸から日本軍を叩き出すことはできていない。
真に恐るべきはアメリカです。

その、もっとも忌避しなければいけない国と開戦してしまった。
本当に愚行です。

「ABCD包囲網」なんて、被害妄想ですよ。

だいいち、日本が資源を求めた地域に、米国領は無いのです。

> > いえいえ、真珠湾を攻撃するのは、対米開戦と全く同じ意味です。
> > 真珠湾を奇襲すれば、それでオワリ、ではない。
> >
> > あれを起点に、日本軍の連戦連敗がスタートするのですから。
>
>  それはあなたの頭の中だけで成立する理屈であって、世の中の一般常識には適合しないものだと思います。論理的ではなく、感情的、あるいは感傷的なモノの見方でしかありません。

そのような考え方もまた、「あなたの頭の中だけで成立する理屈であって、世の中の一般常識には適合しないものだと思います。論理的ではなく、感情的、あるいは感傷的なモノの見方でしか」ない、
とも言えます。
そうでないとは、絶対に証明できない。

>  繰り返しになりますが1941年12月8日に日本軍が攻撃を開始したのは真珠湾だけではありません。仮に、全くどこも攻撃しなかったとしても宣戦布告はしてしまうのですから、全面戦争は避けようがないのです。

そうとも言えない。
独仏のファニー・ウォーのような状態が存在しうる。
全面戦争が不可避という見方は間違っていますね。

>  そして「宣戦布告」は日本海軍が行ったものではなく、日本国外務省がやったことであり、それを決定したのは日本政府です。

日本政府は、日本陸海軍、財閥の意向を受けて、開戦に踏み切った。
日本陸海軍が反対していたら、戦争など起きなかったでしょう。
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Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題-2
 じゃま  - 14/6/7(土) 14:26 -
  
> > それが間違い。
> > 日本が資源を求めた地域に、米国領はありません。
>
>  あなたの国際感覚はWW1以前の時代のもののようです。
>  あるいは、現在の中国が持っている国際感覚に近い。
>  国際問題は当事国だけではなく国際社会全体で解決していく方針はすでに定着しています。失敗したとはいえ、国際連盟がすでにあるのです。

国際連盟は何もできなかったでしょう?
枢軸国は全て戦争を始めていて、「国際社会全体で解決」したことなどなかった。

>  日米両国とも当時は国際連盟に加わっていませんが、2国間の外交問題であっても世界大戦に発展してしまう可能性を排除するために、当事国以外も含めた国際社会全体で取り組まねばならないという考えは、当時の国際社会の共通認識となっています。
>  ただ、その具体的な手法が確立されていなかっただけです。

「共通認識」ではありませんよ。
現に戦争をはじめているのだから。

>
> > 対米開戦を決定すべきではありませんでしたね。
> > 仏印撤兵、満州を除く大陸からの撤兵。
> > できない相談ではありませんよ。
>
>  それは政府の責任であって日本海軍に、ましてや山本五十六個人に集約できる責任ではありません。

政府は軍の意向に沿って動いていたのですし、真珠湾奇襲というプランは山本五十六が案出したものでしょう。

>
> > いいえ、あきらめたというのが正解でしょう。
> > 儲けがあれば、売ったでしょう。
> > イギリスは、イタリアにRe2000戦闘機を60機、注文しています。
>
>  で、あなたの考える当時の日本に石油を売ってくれる国はどこですか?

蘭印か、スウェーデンかスイス経由でアメリカだって売ったでしょう。
げんに鉄鉱石の輸入は可能だった。

>  当時の産油国がどこか、それらの国が日本とどういう関係にあったかを調べれば自分がどれだけ見当違いなことを言っているか自ずと理解できるでしょう。
>  ついでに「ABCD包囲網」で検索することをお勧めします。

「ABCD包囲網」とは、日本の政治家が考えたコトバです。
イギリスはドイツの本土上陸におびえ、オランダは亡命政府がロンドンにあるだけで、なんの力もない。
中国では国共合作は実現したが、大陸から日本軍を叩き出すことはできていない。
真に恐るべきはアメリカです。

その、もっとも忌避しなければいけない国と開戦してしまった。
本当に愚行です。

「ABCD包囲網」なんて、被害妄想ですよ。

だいいち、日本が資源を求めた地域に、米国領は無いのです。

> > いえいえ、真珠湾を攻撃するのは、対米開戦と全く同じ意味です。
> > 真珠湾を奇襲すれば、それでオワリ、ではない。
> >
> > あれを起点に、日本軍の連戦連敗がスタートするのですから。
>
>  それはあなたの頭の中だけで成立する理屈であって、世の中の一般常識には適合しないものだと思います。論理的ではなく、感情的、あるいは感傷的なモノの見方でしかありません。

そのような考え方もまた、「あなたの頭の中だけで成立する理屈であって、世の中の一般常識には適合しないものだと思います。論理的ではなく、感情的、あるいは感傷的なモノの見方でしか」ない、
とも言えます。
そうでないとは、絶対に証明できない。

>  繰り返しになりますが1941年12月8日に日本軍が攻撃を開始したのは真珠湾だけではありません。仮に、全くどこも攻撃しなかったとしても宣戦布告はしてしまうのですから、全面戦争は避けようがないのです。

そうとも言えない。
独仏のファニー・ウォーのような状態が存在しうる。
全面戦争が不可避という見方は間違っていますね。

>  そして「宣戦布告」は日本海軍が行ったものではなく、日本国外務省がやったことであり、それを決定したのは日本政府です。

日本政府は、日本陸海軍、財閥の意向を受けて、開戦に踏み切った。
日本陸海軍が反対していたら、戦争など起きなかったでしょう。
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Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−1
 おうる  - 14/6/7(土) 20:33 -
  
> これは矛盾していますね。
> というか、トリレンマに陥っている。
>
> A.チャーチルの要請によって欧州優先となった。
> B.真珠湾攻撃の結果、欧州優先となった。
> C.ウェデマイヤーの判断が正しいなら、A.、B.いずれにもかかわらず、太平洋を優先すべきであった。
>
> という、A.、B.、C.、三つの、相互に相容れない原因があったことになる。

 相容れない原因ではありません。
 もともと米政府は太平洋側を優先したかったが、太平洋方面の作戦で必要不可欠な太平洋艦隊主力が無力化されてしまった。対して大西洋方面の現有艦隊は無傷なうえ、欧州の枢軸国は米艦隊はもちろん英艦隊と対決するだけの艦隊を持っていないから計画通りの作戦実施が可能な状態。
 この状況ではチャーチルから欧州優先の要請を断るだけの理由付けができない。「どうせ太平洋艦隊は再編するまで時間がかかるだろ?だったら太平洋にリソースを振り向けても遊兵化してしまうんだから欧州を先に片付けてくれよ」と言われたら反論できない。
 で、大西洋方面優先のレインボー2に切り替えることになったが、そこから更に本来のレインボー2なら無視するはずだったアフリカ方面へもチャーチルの言われるままにずるずると兵力を割り振っていってしまった。それらが無ければ・・・


> 南方へ進出して、わずか半年後には米軍の反攻が開始されている。
> 真珠湾で数隻の戦艦を沈めても、さして影響はなかったわけです。

 それは結果論でしかありません。

 
>   外交交渉や、米独の関係の方が考慮されるべき局面だったでしょう。
>  奇襲なんて、小手先を弄したところで、どうにもならない。 

 だから、それはもう担当が違う話なんですよ。
 外交交渉は外務省の仕事、戦争は陸海軍の仕事。外交交渉ではもう打開できないと政府が判断したから戦争に踏み切ることになった。
 で、戦争を担当する陸海軍が己の職掌で最善を尽くそうとした結果が奇襲だった。ついでに言うと奇襲は戦術の基本です。


> いいえ、そんなことはありません。
> 真珠湾攻撃がなければ、日米の全面戦争は生起しなかったかもしれない。

 何を根拠にそんなことを言ってるのか理解できません。
 WW1を経験した人類はすでに戦争を起こせば総力戦になってしまうということを理解しています。だから国際連盟を作ったのです。


> たった半年でガダルカナル反攻が開始されたわけで、真珠湾攻撃で数隻の戦艦をしずめても、いくらも影響しなかった。
> なんのための奇襲だったのか。

 その半年を稼ぐための奇襲です。

 
> やはり、わかりません。
> 軽工業と重工業と、真珠湾攻撃の関連は、どこにあるのでしょうか。

 真珠湾攻撃との関連で出たたとえ話でははなく、米国の戦略の話です。


> ??ここでおっしゃられている「史実」とは?

 モンロー主義の目指すところは政治的中立ではありません。
 欧州への不干渉を掲げることで、欧州からの米大陸以西への干渉をけん制しようというものです。


> いいえ、レインボープランは米陸海軍統合会議で提出されたものです。

 米陸海軍投稿会議で提出されたのが大統領の指示によるものです。


>  いえ、先に攻撃をしたのは日本でしたから。
> 愚かなことでした。


> それは理想論であって、実際には陸海軍主導で政策が引っ張られていたでしょう。

 陸軍が戦いたがっていたのはソ連であって、陸軍は対米戦には関心がありません。というより米国と戦えば負けることは分かりきっているから、海軍や外務省が回避するだろうという程度にしか考えていませんでした。
 そして海軍は対米戦になれば負けることがわかっているから対米開戦には反対しています。
 日本陸海軍が日本の政策を対米開戦へと導いたというような事実は私は存じません。
 具体的にご説明願います。


> 本当に「日本国民の怒」っていたか、大いに疑問です。
> 徴兵忌避のような事態は絶えず起こっていたのだから。

 国民が怒っていたとは言っていませんし、事実、1941年の段階で陸海軍に国民の怒りが向けられていたわけではありません。
 彼らは米国の圧力に屈して大陸から撤退すれば、日本国民が怒ってその矛先を自分たちに向ける「かもしれない」と恐れていた。
 実際にはそれが国を救うことになると分かってはいても、ヒステリーを起こした国民が理解してくれるとは限らない。日露戦争終結後の暴動や小村寿太郎に対する国民の評価がどんなものだったか、彼らは忘れていなかったからです。


> 米騒動などではなく、シベリア出兵の失敗が原因でしょう。

 米騒動はシベリア出兵失敗の原因の一つでもあります。


> >  ついでに言うと「なかよくしようや」なんて私は一言も言っていません。そういうニュアンスを含んだ発言をした記憶もありません。
>
> でも、日本国民みんなが、多かれ少なかれ、開戦に傾いていたというご意見でしょう?

 それがなんで「なかよくしようや」ってことになるんですか?
 関係者全員が大なり小なり責任を持っている。にもかかわらず、あなたのように海軍や山本五十六個人に責任を集約してしまっては、それ以外の責任ある人物らはどうなるんですか?
 責任を追及したいのであれば、責任ある者全員を追求すべきであって、特定の団体や個人だけを追求するのは甚だ不当です。
 まして、このスレッドは真珠湾攻撃の作戦内容を云々するものであって、開戦の是非を扱うものではないでしょう。あなたは最初の書き込みから脱線して、再三の指摘にもかかわらずそこから戻ろうとすらしていない。


> 真珠湾攻撃は、対米全面戦争に踏み切ることを意味しています。
> ほかの軍事行動とはわけが違う。

 だから順序が逆なんですよ。
 真珠湾攻撃があったから対米全面戦争があるのではなく、対米全面戦争があるから真珠湾攻撃があったんです。


> 全面戦争にしたいのは陸海軍と財閥の意向だったわけです。

 その根拠を開示願います。
 私の知る限りでは、陸海軍が全面戦争をしたがっていたという事実はありません。


> 真珠湾攻撃は、対米全面戦争に踏み切ることを意味しています。
> ほかの軍事行動とはわけが違う。

 先述しましたとおり、順序が逆です。
引用なし
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Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−2
 おうる  - 14/6/7(土) 21:35 -
  
> 国際連盟は何もできなかったでしょう?
> 枢軸国は全て戦争を始めていて、「国際社会全体で解決」したことなどなかった。

 国際連盟が何もできなかったのは結果だけの話です。
 何もしようとしなかったわけではありません。


> 「共通認識」ではありませんよ。
> 現に戦争をはじめているのだから。

 その評価軸では、今現在でも「共通認識ではない」ということになります。
 枢軸国はいずれも一度は国際連盟に加盟しており、そこのある理念は理解しています。ただ、自らの意志でその枠組みから飛び出したというだけで、自分たち以外(つまり国際社会)が国際問題には当事国だけに任せずに全体で介入しとうとするであろうことは理解しています。


> 政府は軍の意向に沿って動いていたのですし、真珠湾奇襲というプランは山本五十六が案出したものでしょう。

 別のレスですでに回答していますが、政府が軍の意向に従って対米開戦を決断したという事実はありません。


> 蘭印か、スウェーデンかスイス経由でアメリカだって売ったでしょう。
> げんに鉄鉱石の輸入は可能だった。
 
> 「ABCD包囲網」とは、日本の政治家が考えたコトバです。
> イギリスはドイツの本土上陸におびえ、オランダは亡命政府がロンドンにあるだけで、なんの力もない。
> 中国では国共合作は実現したが、大陸から日本軍を叩き出すことはできていない。
> 真に恐るべきはアメリカです。

 蘭印との交渉は失敗して必要量は確保できませんでした。そして蘭印は米英の石油の全面禁輸と同調し、対日資産凍結と民間石油協定の停止を行っています。
 日本は三井物産の力で民間ルートでの石油輸入を画策しますが、すべて失敗しています。


> その、もっとも忌避しなければいけない国と開戦してしまった。
> 本当に愚行です。
>
> 「ABCD包囲網」なんて、被害妄想ですよ。
>
> だいいち、日本が資源を求めた地域に、米国領は無いのです。

 被害妄想ではなく、明確に意図して行われたものです。
 開戦の是非についていえば、確かに愚行でしかありません。ですが、それはこのスレッドで扱う議題ではありません。


> そのような考え方もまた、「あなたの頭の中だけで成立する理屈であって、世の中の一般常識には適合しないものだと思います。論理的ではなく、感情的、あるいは感傷的なモノの見方でしか」ない、
> とも言えます。
> そうでないとは、絶対に証明できない。

 たしかに、世の中には不条理なモノの考え方をする人はたくさんいます。しかし、それは例外的な存在であり、ほとんどの人は物事を順序立てて考えます。
 軍人は上官の命令には従うものです。そして、その命令に従った結果生じた責任は、命令した者が負い、命令を受けて実行した者が負わされることはありません。それが原則です。むろん、しばしば原則が捻じ曲げられることはありますが、それは不正であって、本来あるべき姿ではありません。
 しかし、あなたは率先してその不正を働いていらっしゃる。


> そうとも言えない。
> 独仏のファニー・ウォーのような状態が存在しうる。
> 全面戦争が不可避という見方は間違っていますね。

 独仏の状態は両者の間に船倉の準備が整っていなかったために生じた一時的な状態に過ぎません。
 ドイツはポーランド制圧を終えていませんでしたし、英仏は戦力の動員が間に合っていなかったから、激しい衝突が起きなかっただけのことです。
 全面戦争が起きないという根拠にはなりえません。


> 日本政府は、日本陸海軍、財閥の意向を受けて、開戦に踏み切った。
> 日本陸海軍が反対していたら、戦争など起きなかったでしょう。

 もう少し、陸軍や海軍の内情について調べてみることをお勧めします。
引用なし
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やっぱヤメ
 おうる  - 14/6/7(土) 22:52 -
  
 スレッドの趣旨から大きく脱線したままレスをし続け、結果的にスレッドを荒らしてしまいました。申し訳ありません。

 反省し、これ以上の書き込みをやめます。

 別の枝で返答を求めるようなことを書き込んでしまいましたが撤回します。このスレッドを覗きに来るのもやめます。
 
引用なし
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