|||| 議論ボード ||||


  新規投稿 ┃ツリー表示 ┃トピック表示 ┃番号順表示 ┃検索 ┃設定 ┃過去ログ ┃戻る  
59 / 77 ツリー ←次へ | 前へ→

真珠湾攻撃は果たして成功と呼べるのか 長門 14/4/21(月) 13:31

選択できない選択肢は選択肢と言えない おうる 14/6/2(月) 21:38
┗ Re:選択できない選択肢は選択肢と言えない じゃま 14/6/3(火) 18:57
┗ 対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題 おうる 14/6/3(火) 21:46
┗ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題 じゃま 14/6/4(水) 19:35
┗ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題 おうる 14/6/6(金) 21:04
┣ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−1 じゃま 14/6/7(土) 14:23
┃┗ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−1 おうる 14/6/7(土) 20:33
┣ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−2 じゃま 14/6/7(土) 14:24
┃┗ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−2 おうる 14/6/7(土) 21:35
┣ Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題-2 じゃま 14/6/7(土) 14:26
┗ やっぱヤメ おうる 14/6/7(土) 22:52

選択できない選択肢は選択肢と言えない
 おうる  - 14/6/2(月) 21:38 -
  
> アメリカは日本との戦争に踏み切るか、ためらったでしょうね。
> 対独との二正面作戦になるからです。

 米政府はためらいません。
 米政府は日本が本当に開戦に踏み切るとは思っていませんでしたが、戦争自体はするつもりで準備をしていたのです。ウェデマイヤーに命じて準備させた戦争計画は最初から日独伊三国を同時に相手にして戦うことを想定していましたし、米軍と英軍は1941年初頭にはすでに戦争計画について具体的な会談をしています。
 1941年秋頃の米政府は中国からの参戦要請に対し「あと3か月で戦争の準備が整うからもう少し待て」というような返事をしています。
 日本が戦争を仕掛けなければ、米側から戦争を仕掛けられていたことは疑いようがありません。そして、日本側から戦争を仕掛けるとしたら、1941年12月以外のタイミングは選択できないのは周知のとおりです。
 だいたい、モンロー主義はあくまでも欧州のイザコザには関与しないという程度のことで、太平洋方面に関していえば米国は決して孤立主義なんかとってはいません。彼らは歴史的にずっと中国市場を睨みつづけています。
 ハワイを謀略で併合したのも、スペインからフィリピンを奪ったのも、日露戦争で仲介役を買って出たのも、戦前の日本にビッグスリーを進出させたのも、日中戦争で中国寄りの態度をとりつづけたのもそのためです。
 日本の真珠湾攻撃のせいで米国がモンロー主義を捨てたというのは的外れな指摘としか思えません。
 モンロー主義は米国の国力を西に集中させるために東のことは無視するというものにすぎず、アジア地域を「解放」した以上、いつまでも西にだけ力を集中し東を放置する必要は無い。
 真珠湾攻撃がなかったとしてもモンロー主義は役割を終え、必然的に放棄されたことでしょう。


> 目的は、日本が必要とする物資を確保することで、対米開戦することではない。
>
> 山本五十六は、この政治問題を、アメリカ海軍との対決という軍事問題に
> 矮小化してしまったのですね。

 政治問題の解決は政府・政治家・外交官の仕事であって軍人の仕事ではありません。軍人が問題解決に自らの専門分野で貢献しようとするのは当然のことです。ましてや5・15事件後の帝国海軍軍人に政治問題に関与しろというのは無理な要求です。
 そして政府・政治家・外交官らは結果的に間違った(あるいは足りなかった)とはいえ、やるべきことはおおむねやっています。
 国全体・軍全体の問題を山本五十六個人の問題に矮小化しているのはあなたではありませんか?


> アメリカの主力艦をいくらか沈めても、大勢には何の影響もない。
> アメリカは、新しく戦艦を造るでしょう。

 初戦で主力艦隊を撃破して米国を屈服させるなんてことはもちろん夢物語です。そんな夢物語を真面目に吹聴していたのは山本五十六だけです。
 真珠湾攻撃で重要だったのは、初手で米主力艦隊の作戦能力を奪うことで日本が南方進出の時間を得ることです。
 そして、その目的はおおむね達成されています。
 日本がソロモン方面に到達するまでの間、米海軍は有効な対抗措置をとれなかったのですから。


> わがほうはミッドウェイ大敗で背骨を折られて、ついに回復できなかった。

 ミッドウェー海戦のことは真珠湾攻撃の是非とは関係ありません。
 国力や生産力の差について指摘したいのでしょうが、それは対米戦自体を否定する材料にはなっても真珠湾攻撃を否定する材料にはなりえません。
 実力差のある相手とどうしても戦わなければならないとしたら、先手必勝で初戦で稼げるだけ戦果を稼ぐのは常套手段です。


> 井上成美が言っていたように、「油が無ければ、買ってくればよい」のです。

 どこから買えたというんですか?
 当時の産油国で日本に石油を売ってくれる国なんかありません。
 蘭印総督との交渉も失敗に終わっています。
引用なし
パスワード
<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.2; WOW64; rv:29.0) Gecko/20100101 Firefox/29.0@FL1-118-108-120-6.tcg.mesh.ad.jp>

Re:選択できない選択肢は選択肢と言えない
 じゃま  - 14/6/3(火) 18:57 -
  
> > アメリカは日本との戦争に踏み切るか、ためらったでしょうね。
> > 対独との二正面作戦になるからです。
>
>  米政府はためらいません。

ためらったと思いますよ。
米軍参謀本部では、イギリスと日本を同時に敵にした場合を想定した
「レッド・オレンジ・オペレーション」
がありまして、その場合、軍事資源が不足するので、対英戦を優先することにしていました。

>  米政府は日本が本当に開戦に踏み切るとは思っていませんでしたが、戦争自体はするつもりで準備をしていたのです。

 米国は日本以外にもカナダ、メキシコ、フランスなどいろいろな国を敵にした場合を想定して、色で区別して「カラーコード戦争計画」を準備していたので、日本はそのひとつにすぎません。

>  1941年秋頃の米政府は中国からの参戦要請に対し「あと3か月で戦争の準備が整うからもう少し待て」というような返事をしています。

待たせたのはなぜかというと、アジア方面はヨーロッパより優先度が低いからです。

>  日本が戦争を仕掛けなければ、米側から戦争を仕掛けられていたことは疑いようがありません。

それはどうですかね?
おおいに疑わしいですね。
米国が戦争を仕掛けて得るものはほとんどありませんよ。
げんに、中国は蒋介石に援助するだけで、米軍が介入することはなかった。
あ、フライング・タイガースがありますけど。

>そして、日本側から戦争を仕掛けるとしたら、1941年12月以外のタイミングは選択できないのは周知のとおりです。

浅学にして「周知のとおり」を知りません。
ご説明願いたく。

>  だいたい、モンロー主義はあくまでも欧州のイザコザには関与しないという程度のことで

あの、欧州のイザコザというのは、田舎のアジアよりずっと優先度が高いのですよ。
大西洋経由の貿易額は、アジアなんか問題にならないほど大きかった。

>  日本の真珠湾攻撃のせいで米国がモンロー主義を捨てたというのは的外れな指摘としか思えません。

いえいえ、それまで米国は対独宣戦すらしていなかったのですよ。

>  モンロー主義は米国の国力を西に集中させるために東のことは無視するというものにすぎず、アジア地域を「解放」した以上、いつまでも西にだけ力を集中し東を放置する必要は無い。

あの、米国がヨーロッパ方面に投入した兵力はアジアよりずっと大きいので。
ナチス・ドイツは1940年にイギリス以外の全ヨーロッパをほぼ統一していて、
たいへんな勢力圏だった。

> > 目的は、日本が必要とする物資を確保することで、対米開戦することではない。
> >
> > 山本五十六は、この政治問題を、アメリカ海軍との対決という軍事問題に
> > 矮小化してしまったのですね。
>
>  政治問題の解決は政府・政治家・外交官の仕事であって軍人の仕事ではありません。軍人が問題解決に自らの専門分野で貢献しようとするのは当然のことです。ましてや5・15事件後の帝国海軍軍人に政治問題に関与しろというのは無理な要求です。

でも、彼らは関与したがった。
「統帥権干犯」が殺し文句ですね。

>  そして政府・政治家・外交官らは結果的に間違った(あるいは足りなかった)とはいえ、やるべきことはおおむねやっています。

そうは思えませんね。
ではなぜ、負けるに決まっている戦争をはじめてしまったのでしょう?

> > アメリカの主力艦をいくらか沈めても、大勢には何の影響もない。
> > アメリカは、新しく戦艦を造るでしょう。
>
>  初戦で主力艦隊を撃破して米国を屈服させるなんてことはもちろん夢物語です。そんな夢物語を真面目に吹聴していたのは山本五十六だけです。
>  真珠湾攻撃で重要だったのは、初手で米主力艦隊の作戦能力を奪うことで日本が南方進出の時間を得ることです。
>  そして、その目的はおおむね達成されています。

その「目的」は全く無意味だったわけで、進出した南方を確保できたのは、たかだか3年に過ぎない。
3年のために260万人を戦死させる意味は全く無い。

そもそも、奇襲をやったのは、正攻法ではとても勝ち目がないからでしょう。
小手先を弄したところで、どうにもなりません。

>  日本がソロモン方面に到達するまでの間、米海軍は有効な対抗措置をとれなかったのですから。

そして到達したソロモンは、あっという間に奪回されたわけです。 
>
> > わがほうはミッドウェイ大敗で背骨を折られて、ついに回復できなかった。
>
>  ミッドウェー海戦のことは真珠湾攻撃の是非とは関係ありません。
>  国力や生産力の差について指摘したいのでしょうが、それは対米戦自体を否定する材料にはなっても真珠湾攻撃を否定する材料にはなりえません。

いえいえ、真珠湾を攻撃するというのは、米国と全面戦争にはいることと同義です。

>  実力差のある相手とどうしても戦わなければならないとしたら、先手必勝で初戦で稼げるだけ戦果を稼ぐのは常套手段です。


「先手必勝」の意味がわかりませんが。
あっという間に負けてしまったのだから。
警備兵力に毛の生えた程度の場所に乗り込んで「戦果」といわれてもねえ。

>
> > 井上成美が言っていたように、「油が無ければ、買ってくればよい」のです。
>
>  どこから買えたというんですか?

第三国経由で、どうにでもできたでしょう。
もちろん、スポット価格で、おそろしく高くついたでしょうけれど、それでも戦争を始めるより遥かに安価である。
当時のオランダは、亡命政府がロンドンにあるだけで、何の力も無かったのだから。
引用なし
パスワード
<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; Trident/7.0; rv:11.0) like Gecko@aa20111001946f573a28.userreverse.dion.ne.jp>

対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題
 おうる  - 14/6/3(火) 21:46 -
  
> ためらったと思いますよ。
> 米軍参謀本部では、イギリスと日本を同時に敵にした場合を想定した
> 「レッド・オレンジ・オペレーション」
> がありまして、その場合、軍事資源が不足するので、対英戦を優先することにしていました。

 あなたがおっしゃっているのはカラーコード戦争計画の一部ですね。それは1920年代に米軍内で行われたシミュレーションで、時勢に適合しなくなってきたため1939年に凍結されています。
 同年6月からレインボープランの策定が行われ、大まかに5つの方針が想定されていました。チャーチルとルーズベルトの会談の結果、このうちの5つ目の対日&対独伊の二正面作戦を大西洋方面優先で遂行する方針が採用されますが、それは真珠湾攻撃の半月後のことであり、真珠湾攻撃によって米太平洋艦隊の戦力が大幅に低下してしまったことが理由の一つになっています。
 本来、真珠湾攻撃までは米海軍の意向により、対日&対独伊の二正面作戦を対日優先で遂行するレインボー2が最有力方針となっていました。

 米軍が欧州を優先したというのは、真珠湾攻撃の影響を受けた結果の一つでしかないのですよ。
 

> 待たせたのはなぜかというと、アジア方面はヨーロッパより優先度が低いからです。

 前述の通りで、それはあなたの事実誤認です。
 純粋に、準備が整っていなかったからにすぎません。


> 米国が戦争を仕掛けて得るものはほとんどありませんよ。
> げんに、中国は蒋介石に援助するだけで、米軍が介入することはなかった。
> あ、フライング・タイガースがありますけど。

 日本の対米開戦が無ければ、史実のドゥーリットル爆撃のように爆撃隊が米空母から発艦し、日本を爆撃してから中国へ向かうという計画も存在しています。
 が、そんな些末なことはともかく対枢軸参戦はほぼ既定路線でした(ただし、米国民は知らなかった)し、前述のとおりレインボープランでは本来対日戦を先に片付けることが有力視されていました。


> 浅学にして「周知のとおり」を知りません。
> ご説明願いたく。

 12月を逃せば北太平洋は冬を迎え作戦遂行が困難になり、春まで太平洋北部での積極的な作戦を展開できません。
 対して侵攻先の太平洋南部は気候が安定しているので作戦遂行は問題ないのですが、これは敵にとっても同じです。
 米艦隊にフリーハンドを残したままこの状態になれば、侵攻先の太平洋南部を制圧する前に米艦隊の迎撃を受けることになり、しかも海戦の主導権は米艦隊側に与えてしまう可能性が高くなります。
 米艦隊にフリーハンドを与えないように事前に撃破、ないし牽制するためには先手を打つしか方法がなく、それが実行できるのは12月が最後のタイミングだったのです。
 その辺の解説は真珠湾攻撃を扱った書籍を漁ればいくらでも出てきませんか?


> あの、欧州のイザコザというのは、田舎のアジアよりずっと優先度が高いのですよ。
> 大西洋経由の貿易額は、アジアなんか問題にならないほど大きかった。

> あの、米国がヨーロッパ方面に投入した兵力はアジアよりずっと大きいので。
> ナチス・ドイツは1940年にイギリス以外の全ヨーロッパをほぼ統一していて、
> たいへんな勢力圏だった。

 戦争は必ず強い敵から倒さなければならないわけではありませんし、経済は利益の絶対額だけで評価されるわけでもありません。
 徳川家康は本能寺の変の後、所領に戻ってからその戦力を未だ混乱している「表舞台」である近畿地方へは向けず、「田舎」である東へ向けました。
 産業を興すうえで重工業と軽工業では利益の総額が大きいのは間違いなく重工業です。しかし、明治から戦前までの日本でも他の発展途上国でも投資家は軽工業へ投資したがり、政府が何らかの施策で誘導しなければ重工業への投資は集まりにくい。
 あなたのいう事が正しいならば、こうした事象は不条理そのものであり起こらないはずですが、現実にはそうした事象が起きています。そこにはそれなりの理由がありますが、あなたはそれを無視しているように思えます。
 そもそも、そこまで貿易額の規模が重要ならそもそもモンロー主義が採用されること自体があり得ません。最初から欧州に積極介入していたはずです。

 
> いえいえ、それまで米国は対独宣戦すらしていなかったのですよ。

 対独参戦がモンロー主義とそこまで密接な関係があるのなら、なぜ真珠湾攻撃の前年から米国は戦争の準備を始めていたのですか?
 米国はWW1でも対独参戦しましたが、あれはどう説明されるのですか?


> でも、彼らは関与したがった。
> 「統帥権干犯」が殺し文句ですね。

 統帥権云々は政府が軍人に介入しようとしている時の話ですね。
 海軍についていえば、海軍軍縮条約の交渉時期にありましたが、それは対米開戦を促すような場面であったのですか?


> そうは思えませんね。
> ではなぜ、負けるに決まっている戦争をはじめてしまったのでしょう?

 ひょっとして開戦の責任が日本にだけあると考えているからそういうおかしな疑問から抜け出せないのではありませんか?
 日本はハルノートが出される直前まで対米開戦を外交交渉で回避できる目算があったのです。列強がそうであったように当時の日本も外国の外交暗号解読に成功しており、米中間の外交交渉がどんな様子かはある程度把握していました。
 その分析結果によれば、米政府は現状以上の強硬策をとってくる可能性は低く、時間が稼げればより日本に有利に交渉を進めることができると期待していました。現状が自身にとって好ましく進展している状況で「余計なこと」をすれば、事態は不利な方向へ進みかねない。だったら「余計なこと」はしない方がいい。
 ところが、南シナ海を航行していた日本の船団は東南アジアへ派兵される新たな日本軍部隊であると誤った報告が米政府にもたらされ、米政府は予想外の方針転換を行い、ハルノートという最後通牒に等しいカードが切られてしまいます。
 ハルノートは本当に日本にとっても中国にとっても、当の米国自身にとってすら「予想外」のカードだったんですよ。


> その「目的」は全く無意味だったわけで、進出した南方を確保できたのは、たかだか3年に過ぎない。
> 3年のために260万人を戦死させる意味は全く無い。
>
> そもそも、奇襲をやったのは、正攻法ではとても勝ち目がないからでしょう。
> 小手先を弄したところで、どうにもなりません。

 勝ち目があろうが無かろうが始まってしまった以上は戦わなければならないのが戦争です。そして、戦う以上はなるべく勝つように、勝てないまでも負けないように、負けるにしても少しでもマシな負け方をするようにするものです。
 戦争を戦うかやめるかは軍人が決めることではありません。政府が決断し、外交によって決するものです。
 そして、山本五十六自身が「是非私にやれと言われれば一年や一年半は存分に暴れて御覧にいれます。しかしその先の事は全く保証出来ません」と近衛首相に言っていますし、戦前の総力戦研究所で行われた机上演習でも「開戦後、緒戦の勝利は見込まれるが、その後の推移は長期戦必至であり、その負担に青国(日本)の国力は耐えられない。戦争終末期にはソ連の参戦もあり、敗北は避けられない。ゆえに戦争は不可能」と、日本必負という結果が出ています。
 日本政府は「日本必敗」を理解したうえで開戦に踏み切っています。
 つまり、問題の根本は政府や国民、もっと言ってしまえば日本全体にあるのです。
 なのに、なぜあなたはその責任がすべて真珠湾攻撃に集約されるかのように言われるのか、私には全く理解できません。


> いえいえ、真珠湾を攻撃するというのは、米国と全面戦争にはいることと同義です。

 私は対米全面戦争に入らないなどと言っていませんが、この言葉はどういう意味で書かれたものですか?


> 「先手必勝」の意味がわかりませんが。
> あっという間に負けてしまったのだから。
> 警備兵力に毛の生えた程度の場所に乗り込んで「戦果」といわれてもねえ。

 強い敵を避けて防備の弱いところを突くのは戦の常套ですよ。
 敵が守りを固める前に可能な限り地歩を稼いで、防備を固めるのは当然のことです。しかも、その地域には日本が欲しかった資源があり、かつその策源地を守るための陣地を構築するための土地でもあったのですから。
 日本は南方へ進出しなければ戦争継続のための資源を手に入れる目途さえ立たちません。そして南方へ進出するための一番の障害は米太平洋艦隊です。
 対米開戦が決定した以上、ほかにどんな手段があったというのですか?
 「目的」は全く無意味だったという評価を下す以上、他により有効な手段があったという確信がおありだと思いますので、是非ご披露していただきたく思います。


> 第三国経由で、どうにでもできたでしょう。
> もちろん、スポット価格で、おそろしく高くついたでしょうけれど、それでも戦争を始めるより遥かに安価である。
> 当時のオランダは、亡命政府がロンドンにあるだけで、何の力も無かったのだから。

 だから、どこの国から買えたというんですか?
 どこの国でとれた石油を、どの国を経由して買えたんですか?
 オランダは亡命政府があるだけとは言っても、交渉権は蘭印総督が持っていましたし、その総督との交渉は失敗しているんですよ。


 そもそも、このスレッドは真珠湾攻撃の是非を扱うものであって、対米開戦の是非を問うものではないと思います。
 なぜ、対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非を一緒に扱っているのですか?
 両者が次元の異なる話であることは理解しておられますよね?
引用なし
パスワード
<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.2; WOW64; rv:29.0) Gecko/20100101 Firefox/29.0@FL1-118-108-120-6.tcg.mesh.ad.jp>

Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題
 じゃま  - 14/6/4(水) 19:35 -
  
>  同年6月からレインボープランの策定が行われ、大まかに5つの方針が想定されていました。チャーチルとルーズベルトの会談の結果

それは違いますよ。
チャーチルとルーズベルトの会談が行われたのは、真珠湾奇襲の2週間あとですよ。
>
>  米軍が欧州を優先したというのは、真珠湾攻撃の影響を受けた結果の一つでしかないのですよ。

真珠湾攻撃にもかかわらず、欧州優先が確認されたわけですね。
チャーチルは米国の欧州参戦をのぞんでいたのですから、太平洋なんて後回しでいいのです。
 
>
> > 米国が戦争を仕掛けて得るものはほとんどありませんよ。
> > げんに、中国は蒋介石に援助するだけで、米軍が介入することはなかった。
> > あ、フライング・タイガースがありますけど。
>
>  日本の対米開戦が無ければ、史実のドゥーリットル爆撃のように爆撃隊が米空母から発艦し、日本を爆撃してから中国へ向かうという計画も存在しています。
>  が、そんな些末なことはともかく対枢軸参戦はほぼ既定路線でした(ただし、米国民は知らなかった)し、前述のとおりレインボープランでは本来対日戦を先に片付けることが有力視されていました。

でも、チャーチルとの会談の結果、それは覆されたわけでしょう?
せっかく真珠湾を攻撃してあげたのに、振り向いてもらえなかった。
太平洋なんて、裏庭なんですよ。
>
>
> > 浅学にして「周知のとおり」を知りません。
> > ご説明願いたく。
>
>  12月を逃せば北太平洋は冬を迎え作戦遂行が困難になり、春まで太平洋北部での積極的な作戦を展開できません。
>  対して侵攻先の太平洋南部は気候が安定しているので作戦遂行は問題ないのですが、これは敵にとっても同じです。

天候がどうしたとか、まったく戦術的な判断ですね。
もうちょっと気のきいたリクツを期待していましたが。

>  戦争は必ず強い敵から倒さなければならないわけではありませんし、経済は利益の絶対額だけで評価されるわけでもありません。

でも、現に欧州優先ということになったのですし。
日本軍は連戦連敗の弱敵だったでしょう?
後回しでいいんですよ。

それに、経済は貿易の絶対額で評価できると思いますよ。

>  産業を興すうえで重工業と軽工業では利益の総額が大きいのは間違いなく重工業です。しかし、明治から戦前までの日本でも他の発展途上国でも投資家は軽工業へ投資したがり、政府が何らかの施策で誘導しなければ重工業への投資は集まりにくい。
>  あなたのいう事が正しいならば、こうした事象は不条理そのものであり起こらないはずですが、現実にはそうした事象が起きています。そこにはそれなりの理由がありますが、あなたはそれを無視しているように思えます。

軽工業と重工業の話が唐突にでてきましたね。
ご説明願いたく。

>  そもそも、そこまで貿易額の規模が重要ならそもそもモンロー主義が採用されること自体があり得ません。最初から欧州に積極介入していたはずです。

モンロー主義が意味するのは政治的中立です。
そして、それを放棄したとき、最初に介入するのは欧州と決めたわけです。
 
> > いえいえ、それまで米国は対独宣戦すらしていなかったのですよ。
>
>  対独参戦がモンロー主義とそこまで密接な関係があるのなら、なぜ真珠湾攻撃の前年から米国は戦争の準備を始めていたのですか?

軍隊は自らの存在理由を常に必要とするのですよ。
「米国が」ではなくて、「米国陸海軍が」準備していたのですね。

日本では陸軍がソ連を、海軍が米国を仮想敵にしていたように。

>  米国はWW1でも対独参戦しましたが、あれはどう説明されるのですか?

ウィルソン大統領の方針ですね。
「正義は戦争に優越する」
という。
>
>
> > でも、彼らは関与したがった。
> > 「統帥権干犯」が殺し文句ですね。
>
>  統帥権云々は政府が軍人に介入しようとしている時の話ですね。
>  海軍についていえば、海軍軍縮条約の交渉時期にありましたが、それは対米開戦を促すような場面であったのですか?

ちょっと理解できませんのでパス。
>
> 
> > そうは思えませんね。
> > ではなぜ、負けるに決まっている戦争をはじめてしまったのでしょう?
>
>  ひょっとして開戦の責任が日本にだけあると考えているからそういうおかしな疑問から抜け出せないのではありませんか?

開戦に踏み切ったのは日本です。
開戦の責任は日本にあります。

米国が先に手を出させたのは、うまいやりかたです。

>
>
> > その「目的」は全く無意味だったわけで、進出した南方を確保できたのは、たかだか3年に過ぎない。
> > 3年のために260万人を戦死させる意味は全く無い。
> >
> > そもそも、奇襲をやったのは、正攻法ではとても勝ち目がないからでしょう。
> > 小手先を弄したところで、どうにもなりません。
>
>  勝ち目があろうが無かろうが始まってしまった以上は戦わなければならないのが戦争です。

このロジックには飛躍がありますね。
勝ち目が無い戦争はやめなければいけない。


>  日本政府は「日本必敗」を理解したうえで開戦に踏み切っています。
>  つまり、問題の根本は政府や国民、もっと言ってしまえば日本全体にあるのです。

そういう「みんなが有罪なのだから、みんな無罪だ、なかよくしようや」
という、日本流議論がまかりとおってしまうのが問題なので。

当時の民衆にどれだけ政治的な力があったというのでしょう。
大政翼賛会のあとで抵抗を続けたのは共産党と創価学会ぐらいなものでしょう。

>  なのに、なぜあなたはその責任がすべて真珠湾攻撃に集約されるかのように言われるのか、私には全く理解できません。

だって、真珠湾攻撃は、米国と全面戦争やりますよ、というサインだから。
もう、外交や局地紛争で終わらせるつもりはないですよ、というわけです。
>
>
> > いえいえ、真珠湾を攻撃するというのは、米国と全面戦争にはいることと同義です。
>
>  私は対米全面戦争に入らないなどと言っていませんが、この言葉はどういう意味で書かれたものですか?

でも、真珠湾攻撃と対米戦は区別されるべきだとおっしゃっている。
>
>
> > 「先手必勝」の意味がわかりませんが。
> > あっという間に負けてしまったのだから。
> > 警備兵力に毛の生えた程度の場所に乗り込んで「戦果」といわれてもねえ。
>
>  強い敵を避けて防備の弱いところを突くのは戦の常套ですよ。
>  敵が守りを固める前に可能な限り地歩を稼いで、防備を固めるのは当然のことです。しかも、その地域には日本が欲しかった資源があり、かつその策源地を守るための陣地を構築するための土地でもあったのですから。
>  日本は南方へ進出しなければ戦争継続のための資源を手に入れる目途さえ立たちません。そして南方へ進出するための一番の障害は米太平洋艦隊です。

それが間違い。
日本が資源を求めた地域に、米国領はありません。

>  対米開戦が決定した以上、ほかにどんな手段があったというのですか?
>  「目的」は全く無意味だったという評価を下す以上、他により有効な手段があったという確信がおありだと思いますので、是非ご披露していただきたく思います。

対米開戦を決定すべきではありませんでしたね。
仏印撤兵、満州を除く大陸からの撤兵。
できない相談ではありませんよ。
>
> > 第三国経由で、どうにでもできたでしょう。
> > もちろん、スポット価格で、おそろしく高くついたでしょうけれど、それでも戦争を始めるより遥かに安価である。
> > 当時のオランダは、亡命政府がロンドンにあるだけで、何の力も無かったのだから。
>
>  だから、どこの国から買えたというんですか?
>  どこの国でとれた石油を、どの国を経由して買えたんですか?
>  オランダは亡命政府があるだけとは言っても、交渉権は蘭印総督が持っていましたし、その総督との交渉は失敗しているんですよ。

いいえ、あきらめたというのが正解でしょう。
儲けがあれば、売ったでしょう。
イギリスは、イタリアにRe2000戦闘機を60機、注文しています。
>
>
>  そもそも、このスレッドは真珠湾攻撃の是非を扱うものであって、対米開戦の是非を問うものではないと思います。
>  なぜ、対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非を一緒に扱っているのですか?
>  両者が次元の異なる話であることは理解しておられますよね?

いえいえ、真珠湾を攻撃するのは、対米開戦と全く同じ意味です。
真珠湾を奇襲すれば、それでオワリ、ではない。

あれを起点に、日本軍の連戦連敗がスタートするのですから。
引用なし
パスワード
<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; Trident/7.0; rv:11.0) like Gecko@aa20111001946f573a31.userreverse.dion.ne.jp>

Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題
 おうる  - 14/6/6(金) 21:04 -
  
> > >  あなたがおっしゃっているのはカラーコード戦争計画の一部ですね。それは1920年代に米軍内で行われたシミュレーションで、時勢に適合しなくなってきたため1939年に凍結されています。
> > > 同年6月からレインボープランの策定が行われ、大まかに5つの方針が想定されていました。チャーチルとルーズベルトの会談の結果、このうちの5つ目の対日&対独伊の二正面作戦を大西洋方面優先で遂行する方針が採用されますが、それは真珠湾攻撃の半月後のことであり、真珠湾攻撃によって米太平洋艦隊の戦力が大幅に低下してしまったことが理由の一つになっています。
> > > 本来、真珠湾攻撃までは米海軍の意向により、対日&対独伊の二正面作戦を対日優先で遂行するレインボー2が最有力方針となっていました。


> それは違いますよ。
> チャーチルとルーズベルトの会談が行われたのは、真珠湾奇襲の2週間あとですよ。

 そうですが?
 ちゃんと「真珠湾攻撃の半月後のこと」と私は書いてますよ?
 あなたは相手がいう事を理解せずに言葉のうわべだけに反応してレスを返しているのですか?


> >  米軍が欧州を優先したというのは、真珠湾攻撃の影響を受けた結果の一つでしかないのですよ。
>
> 真珠湾攻撃にもかかわらず、欧州優先が確認されたわけですね。
> チャーチルは米国の欧州参戦をのぞんでいたのですから、太平洋なんて後回しでいいのです。

 欧州優先はチャーチル(英国)の都合であって、米国の意向によるものではありません。米国がチャーチルの要望通りに欧州優先に切り替えたのは、真珠湾攻撃による状況変化を受けての事です。
 レインボープラン立案の中心人物であるウェデマイヤー自身は、ルーズベルトがチャーチルの口車に乗って戦争計画を引っ掻き回さなければ戦争は史実より2年早く終結したはずだったと回顧録に記しています。


> でも、チャーチルとの会談の結果、それは覆されたわけでしょう?
> せっかく真珠湾を攻撃してあげたのに、振り向いてもらえなかった。
> 太平洋なんて、裏庭なんですよ。

 なんで、「振り向いてもらう」必要があるんですか?
 本来なら米国はレインボー2に定めた方針に沿い、太平洋方面(つまり対日戦)を優先するはずだったのが、真珠湾攻撃によって太平洋艦隊の主力が消滅したため、大西洋方面優先のレインボー5に切り替えた。
 これによって日本海軍は本来の目的である南方進出への時間を稼ぐことを成し遂げたわけです。


> 天候がどうしたとか、まったく戦術的な判断ですね。
> もうちょっと気のきいたリクツを期待していましたが。

 歴史はあなたを面白がらせるために存在しているわけではありません。
 事実は事実です。
 変な期待を抱いているから、事実と異なる理解をしてしまうのではないのですか?


> でも、現に欧州優先ということになったのですし。
> 日本軍は連戦連敗の弱敵だったでしょう?
> 後回しでいいんですよ。

 米国にとってはもともとどちらを優先させたとしても短期的には大きな違いはありません。どうせ両方を相手にするつもりだったのですから。
 結果的に米国をして太平洋方面を後回しにさせることに成功したのは真珠湾攻撃の一つの成果であり、南方進出のための時間を稼ぎたかった日本にとっては最大の戦果と言っていいでしょう。


> 軽工業と重工業の話が唐突にでてきましたね。
> ご説明願いたく。

 経済の話が出てきたので、経済の話をしたがる人に合わせて理解しやすいようにたとえ話をするつもりで重工業/軽工業の違いを出したのですが、総額だけでしか経済を見れない人にはやはり理解できないようですね。
 費用対効果とか効率の話です。 
 これでもわからなければ別のレスで説明します。


> モンロー主義が意味するのは政治的中立です。
> そして、それを放棄したとき、最初に介入するのは欧州と決めたわけです。

 それも史実と異なります。というか、あなたはモンロー主義自体を誤解しています。


> 軍隊は自らの存在理由を常に必要とするのですよ。
> 「米国が」ではなくて、「米国陸海軍が」準備していたのですね。

 レインボープランの立案を命令したのは米陸海軍ではなくルーズベルト大統領であって、戦争の準備は米政府の主導によるものです。
 あなたのその認識は全く事実に反します。


> ウィルソン大統領の方針ですね。
> 「正義は戦争に優越する」
> という。

 正義が戦争に優先するのであれば、モンロー主義は堅持されなければなりません。
 WW1への参戦はモンロー主義の事実上の放棄です。 
 せめてWikiのモンロー主義のページで良いですから読んでください。あなたは明らかに誤解しています。


> 米国が先に手を出させたのは、うまいやりかたです。

 「先に手を出させた」と考えている時点で、一方に責任があるという主張は成立しません。


> このロジックには飛躍がありますね。
> 勝ち目が無い戦争はやめなければいけない。

 飛躍しているのはあなたの考え方です。
 戦争をやめる権限は軍隊にはありません。戦争をするかしないか、どうやめるかは政府が決定することです。軍は政府の下部組織に過ぎず、戦争は外交手段の一つです。軍は政府の方針に従って戦争をするのです。軍隊が勝手にやって勝手にやめるものではありません。


> そういう「みんなが有罪なのだから、みんな無罪だ、なかよくしようや」
> という、日本流議論がまかりとおってしまうのが問題なので。
>
> 当時の民衆にどれだけ政治的な力があったというのでしょう。
> 大政翼賛会のあとで抵抗を続けたのは共産党と創価学会ぐらいなものでしょう。

 当時の陸海軍であれ政府であれ、民衆の影響力は無視できませんよ。
 民衆の影響力を無視できるくらいなら、ハルノートを呑んで是が非でも戦争を回避したでしょう。それをしなかったのは、日本国民の怒りが自分たちに向かうのを恐れたために他なりません。誰も第2の小村寿太郎にはなりたがらなかった。
 ロシア革命の混乱をついて軍事行動に出ようとした日本政府および陸軍は、米騒動の影響で寺山内閣が総辞職に追い込まれています。
 その後、陸軍はマスコミを使って大衆を扇動し、民意の後押しを受けられるように世論をコントロールしようとしていきますが、北進派・対支一撃派の対立といった内紛もあってコントロールしきれなくなっていっています。当時の軍と国民の関係は、今の中国と似たような状況だったと言えます。
 ついでに言うと「なかよくしようや」なんて私は一言も言っていません。そういうニュアンスを含んだ発言をした記憶もありません。


> だって、真珠湾攻撃は、米国と全面戦争やりますよ、というサインだから。
> もう、外交や局地紛争で終わらせるつもりはないですよ、というわけです。

 結果的に前後したとはいえ全面戦争をやりますよというサインは「宣戦布告」であって、攻撃そのものではありません。第一、攻撃自体は真珠湾以外でも実施されています。
 真珠湾攻撃だけを実行しなかったとしても、全面戦争自体はすでにすることが御前会議で決定されていますから、海軍に全面戦争を回避する術なんかありません。真珠湾攻撃は政府の決定に従って行われた戦争の、数ある軍事作戦の一つでしかありません。


> でも、真珠湾攻撃と対米戦は区別されるべきだとおっしゃっている。

 あたりまえじゃないですか。
 真珠湾攻撃は対米戦の中で行われた軍事作戦の一つでしかありません。
 源平合戦のすべてが「富士川の戦い」に集約できるわけではありません。


> それが間違い。
> 日本が資源を求めた地域に、米国領はありません。

 あなたの国際感覚はWW1以前の時代のもののようです。
 あるいは、現在の中国が持っている国際感覚に近い。
 国際問題は当事国だけではなく国際社会全体で解決していく方針はすでに定着しています。失敗したとはいえ、国際連盟がすでにあるのです。
 日米両国とも当時は国際連盟に加わっていませんが、2国間の外交問題であっても世界大戦に発展してしまう可能性を排除するために、当事国以外も含めた国際社会全体で取り組まねばならないという考えは、当時の国際社会の共通認識となっています。
 ただ、その具体的な手法が確立されていなかっただけです。


> 対米開戦を決定すべきではありませんでしたね。
> 仏印撤兵、満州を除く大陸からの撤兵。
> できない相談ではありませんよ。

 それは政府の責任であって日本海軍に、ましてや山本五十六個人に集約できる責任ではありません。


> いいえ、あきらめたというのが正解でしょう。
> 儲けがあれば、売ったでしょう。
> イギリスは、イタリアにRe2000戦闘機を60機、注文しています。

 で、あなたの考える当時の日本に石油を売ってくれる国はどこですか?

 当時の産油国がどこか、それらの国が日本とどういう関係にあったかを調べれば自分がどれだけ見当違いなことを言っているか自ずと理解できるでしょう。
 ついでに「ABCD包囲網」で検索することをお勧めします。


> いえいえ、真珠湾を攻撃するのは、対米開戦と全く同じ意味です。
> 真珠湾を奇襲すれば、それでオワリ、ではない。
>
> あれを起点に、日本軍の連戦連敗がスタートするのですから。

 それはあなたの頭の中だけで成立する理屈であって、世の中の一般常識には適合しないものだと思います。論理的ではなく、感情的、あるいは感傷的なモノの見方でしかありません。
 繰り返しになりますが1941年12月8日に日本軍が攻撃を開始したのは真珠湾だけではありません。仮に、全くどこも攻撃しなかったとしても宣戦布告はしてしまうのですから、全面戦争は避けようがないのです。
 そして「宣戦布告」は日本海軍が行ったものではなく、日本国外務省がやったことであり、それを決定したのは日本政府です。
引用なし
パスワード
<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.2; WOW64; rv:29.0) Gecko/20100101 Firefox/29.0@FL1-118-108-120-6.tcg.mesh.ad.jp>

Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−1
 じゃま  - 14/6/7(土) 14:23 -
  
>  そうですが?
>  ちゃんと「真珠湾攻撃の半月後のこと」と私は書いてますよ?
>  あなたは相手がいう事を理解せずに言葉のうわべだけに反応してレスを返しているのですか?

これはわたしが悪い。
すみませんでした。
>
> > >  米軍が欧州を優先したというのは、真珠湾攻撃の影響を受けた結果の一つでしかないのですよ。
>
>  欧州優先はチャーチル(英国)の都合であって、米国の意向によるものではありません。米国がチャーチルの要望通りに欧州優先に切り替えたのは、真珠湾攻撃による状況変化を受けての事です。
>  レインボープラン立案の中心人物であるウェデマイヤー自身は、ルーズベルトがチャーチルの口車に乗って戦争計画を引っ掻き回さなければ戦争は史実より2年早く終結したはずだったと回顧録に記しています。

これは矛盾していますね。
というか、トリレンマに陥っている。

A.チャーチルの要請によって欧州優先となった。
B.真珠湾攻撃の結果、欧州優先となった。
C.ウェデマイヤーの判断が正しいなら、A.、B.いずれにもかかわらず、太平洋を優先すべきであった。

という、A.、B.、C.、三つの、相互に相容れない原因があったことになる。

>  なんで、「振り向いてもらう」必要があるんですか?
>  これによって日本海軍は本来の目的である南方進出への時間を稼ぐことを成し遂げたわけです。

南方へ進出して、わずか半年後には米軍の反攻が開始されている。
真珠湾で数隻の戦艦を沈めても、さして影響はなかったわけです。

> > 天候がどうしたとか、まったく戦術的な判断ですね。
> > もうちょっと気のきいたリクツを期待していましたが。

>  事実は事実です。
>  変な期待を抱いているから、事実と異なる理解をしてしまうのではないのですか?

  外交交渉や、米独の関係の方が考慮されるべき局面だったでしょう。
 奇襲なんて、小手先を弄したところで、どうにもならない。 
>
> > でも、現に欧州優先ということになったのですし。
> > 日本軍は連戦連敗の弱敵だったでしょう?
> > 後回しでいいんですよ。
>
>  米国にとってはもともとどちらを優先させたとしても短期的には大きな違いはありません。どうせ両方を相手にするつもりだったのですから。

いいえ、そんなことはありません。
真珠湾攻撃がなければ、日米の全面戦争は生起しなかったかもしれない。

>  結果的に米国をして太平洋方面を後回しにさせることに成功したのは真珠湾攻撃の一つの成果であり、南方進出のための時間を稼ぎたかった日本にとっては最大の戦果と言っていいでしょう。

たった半年でガダルカナル反攻が開始されたわけで、真珠湾攻撃で数隻の戦艦をしずめても、いくらも影響しなかった。
なんのための奇襲だったのか。

> > 軽工業と重工業の話が唐突にでてきましたね。
> > ご説明願いたく。
>
>  経済の話が出てきたので、経済の話をしたがる人に合わせて理解しやすいようにたとえ話をするつもりで重工業/軽工業の違いを出したのですが、総額だけでしか経済を見れない人にはやはり理解できないようですね。
>  費用対効果とか効率の話です。 
>  これでもわからなければ別のレスで説明します。

やはり、わかりません。
軽工業と重工業と、真珠湾攻撃の関連は、どこにあるのでしょうか。
> 
>
> > モンロー主義が意味するのは政治的中立です。
> > そして、それを放棄したとき、最初に介入するのは欧州と決めたわけです。
>
>  それも史実と異なります。というか、あなたはモンロー主義自体を誤解しています。

??ここでおっしゃられている「史実」とは?
>
> > 軍隊は自らの存在理由を常に必要とするのですよ。
> > 「米国が」ではなくて、「米国陸海軍が」準備していたのですね。
>
>  レインボープランの立案を命令したのは米陸海軍ではなくルーズベルト大統領であって、戦争の準備は米政府の主導によるものです。
>  あなたのその認識は全く事実に反します。

いいえ、レインボープランは米陸海軍統合会議で提出されたものです。

> > ウィルソン大統領の方針ですね。
> > 「正義は戦争に優越する」
> > という。
>
>  正義が戦争に優先するのであれば、モンロー主義は堅持されなければなりません。

いいえ、正義のためなら、悪である戦争も仕方が無い、ということですよ。
ウィルソンはユートピアニストでしたから。

>  WW1への参戦はモンロー主義の事実上の放棄です。

まったくそのとおりです。
そして、WW1以後はモンロー主義に回帰してしまった。

ズデーテン割譲、ダンツィヒ回廊割譲、オーストリア併合いずれにも介入しなかったのですから。
 
>  せめてWikiのモンロー主義のページで良いですから読んでください。あなたは明らかに誤解しています。

Wiki以外の本も読んで見ましょうや。
>
>
> > 米国が先に手を出させたのは、うまいやりかたです。
>
>  「先に手を出させた」と考えている時点で、一方に責任があるという主張は成立しません。

 いえ、先に攻撃をしたのは日本でしたから。
愚かなことでした。
>
> > このロジックには飛躍がありますね。
> > 勝ち目が無い戦争はやめなければいけない。
>
>  飛躍しているのはあなたの考え方です。
>  戦争をやめる権限は軍隊にはありません。戦争をするかしないか、どうやめるかは政府が決定することです。軍は政府の下部組織に過ぎず、戦争は外交手段の一つです。軍は政府の方針に従って戦争をするのです。軍隊が勝手にやって勝手にやめるものではありません。

それは理想論であって、実際には陸海軍主導で政策が引っ張られていたでしょう。

>
> > そういう「みんなが有罪なのだから、みんな無罪だ、なかよくしようや」
> > という、日本流議論がまかりとおってしまうのが問題なので。
> >
> > 当時の民衆にどれだけ政治的な力があったというのでしょう。
> > 大政翼賛会のあとで抵抗を続けたのは共産党と創価学会ぐらいなものでしょう。
>
>  当時の陸海軍であれ政府であれ、民衆の影響力は無視できませんよ。
>  民衆の影響力を無視できるくらいなら、ハルノートを呑んで是が非でも戦争を回避したでしょう。それをしなかったのは、日本国民の怒りが自分たちに向かう

本当に「日本国民の怒」っていたか、大いに疑問です。
徴兵忌避のような事態は絶えず起こっていたのだから。

>  ロシア革命の混乱をついて軍事行動に出ようとした日本政府および陸騒動の影響で寺山内閣が総辞職に追い込まれています。

米騒動などではなく、シベリア出兵の失敗が原因でしょう。

>  その後、陸軍はマスコミを使って大衆を扇動し、民意の後押しを受けられるように世論をコントロールしようとしていきますが、北進派・対支一撃派の対立といった内紛もあってコントロールしきれなくなっていっています。当時の軍と国民の関係は、今の中国と似たような状況だったと言えます。

「民意」を過剰評価されていますね。
「民意」などより、三井、三菱、住友といった財閥が、アジア進出によって不況から逃れようとしていた、その影響の方が遥かに大きい。
おカネが無いと、できないことなのだから。

>  ついでに言うと「なかよくしようや」なんて私は一言も言っていません。そういうニュアンスを含んだ発言をした記憶もありません。

でも、日本国民みんなが、多かれ少なかれ、開戦に傾いていたというご意見でしょう?

>
> > だって、真珠湾攻撃は、米国と全面戦争やりますよ、というサインだから。
> > もう、外交や局地紛争で終わらせるつもりはないですよ、というわけです。
>
>  結果的に前後したとはいえ全面戦争をやりますよというサインは「宣戦布告」であって、攻撃そのものではありません。第一、攻撃自体は真珠湾以外でも実施されています。

真珠湾攻撃は、対米全面戦争に踏み切ることを意味しています。
ほかの軍事行動とはわけが違う。

>  真珠湾攻撃だけを実行しなかったとしても、全面戦争自体はすでにすることが御前会議で決定されていますから、

全面戦争にしたいのは陸海軍と財閥の意向だったわけです。
>
> > でも、真珠湾攻撃と対米戦は区別されるべきだとおっしゃっている。
>
>  あたりまえじゃないですか。
>  真珠湾攻撃は対米戦の中で行われた軍事作戦の一つでしかありません。
>  源平合戦のすべてが「富士川の戦い」に集約できるわけではありません。

真珠湾攻撃は、対米全面戦争に踏み切ることを意味しています。
ほかの軍事行動とはわけが違う。
引用なし
パスワード
<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; Trident/7.0; rv:11.0) like Gecko@aa20111001946f573a31.userreverse.dion.ne.jp>

Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−2
 じゃま  - 14/6/7(土) 14:24 -
  
> > それが間違い。
> > 日本が資源を求めた地域に、米国領はありません。
>
>  あなたの国際感覚はWW1以前の時代のもののようです。
>  あるいは、現在の中国が持っている国際感覚に近い。
>  国際問題は当事国だけではなく国際社会全体で解決していく方針はすでに定着しています。失敗したとはいえ、国際連盟がすでにあるのです。

国際連盟は何もできなかったでしょう?
枢軸国は全て戦争を始めていて、「国際社会全体で解決」したことなどなかった。

>  日米両国とも当時は国際連盟に加わっていませんが、2国間の外交問題であっても世界大戦に発展してしまう可能性を排除するために、当事国以外も含めた国際社会全体で取り組まねばならないという考えは、当時の国際社会の共通認識となっています。
>  ただ、その具体的な手法が確立されていなかっただけです。

「共通認識」ではありませんよ。
現に戦争をはじめているのだから。

>
> > 対米開戦を決定すべきではありませんでしたね。
> > 仏印撤兵、満州を除く大陸からの撤兵。
> > できない相談ではありませんよ。
>
>  それは政府の責任であって日本海軍に、ましてや山本五十六個人に集約できる責任ではありません。

政府は軍の意向に沿って動いていたのですし、真珠湾奇襲というプランは山本五十六が案出したものでしょう。

>
> > いいえ、あきらめたというのが正解でしょう。
> > 儲けがあれば、売ったでしょう。
> > イギリスは、イタリアにRe2000戦闘機を60機、注文しています。
>
>  で、あなたの考える当時の日本に石油を売ってくれる国はどこですか?

蘭印か、スウェーデンかスイス経由でアメリカだって売ったでしょう。
げんに鉄鉱石の輸入は可能だった。

>  当時の産油国がどこか、それらの国が日本とどういう関係にあったかを調べれば自分がどれだけ見当違いなことを言っているか自ずと理解できるでしょう。
>  ついでに「ABCD包囲網」で検索することをお勧めします。

「ABCD包囲網」とは、日本の政治家が考えたコトバです。
イギリスはドイツの本土上陸におびえ、オランダは亡命政府がロンドンにあるだけで、なんの力もない。
中国では国共合作は実現したが、大陸から日本軍を叩き出すことはできていない。
真に恐るべきはアメリカです。

その、もっとも忌避しなければいけない国と開戦してしまった。
本当に愚行です。

「ABCD包囲網」なんて、被害妄想ですよ。

だいいち、日本が資源を求めた地域に、米国領は無いのです。

> > いえいえ、真珠湾を攻撃するのは、対米開戦と全く同じ意味です。
> > 真珠湾を奇襲すれば、それでオワリ、ではない。
> >
> > あれを起点に、日本軍の連戦連敗がスタートするのですから。
>
>  それはあなたの頭の中だけで成立する理屈であって、世の中の一般常識には適合しないものだと思います。論理的ではなく、感情的、あるいは感傷的なモノの見方でしかありません。

そのような考え方もまた、「あなたの頭の中だけで成立する理屈であって、世の中の一般常識には適合しないものだと思います。論理的ではなく、感情的、あるいは感傷的なモノの見方でしか」ない、
とも言えます。
そうでないとは、絶対に証明できない。

>  繰り返しになりますが1941年12月8日に日本軍が攻撃を開始したのは真珠湾だけではありません。仮に、全くどこも攻撃しなかったとしても宣戦布告はしてしまうのですから、全面戦争は避けようがないのです。

そうとも言えない。
独仏のファニー・ウォーのような状態が存在しうる。
全面戦争が不可避という見方は間違っていますね。

>  そして「宣戦布告」は日本海軍が行ったものではなく、日本国外務省がやったことであり、それを決定したのは日本政府です。

日本政府は、日本陸海軍、財閥の意向を受けて、開戦に踏み切った。
日本陸海軍が反対していたら、戦争など起きなかったでしょう。
引用なし
パスワード
<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; Trident/7.0; rv:11.0) like Gecko@aa20111001946f573a31.userreverse.dion.ne.jp>

Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題-2
 じゃま  - 14/6/7(土) 14:26 -
  
> > それが間違い。
> > 日本が資源を求めた地域に、米国領はありません。
>
>  あなたの国際感覚はWW1以前の時代のもののようです。
>  あるいは、現在の中国が持っている国際感覚に近い。
>  国際問題は当事国だけではなく国際社会全体で解決していく方針はすでに定着しています。失敗したとはいえ、国際連盟がすでにあるのです。

国際連盟は何もできなかったでしょう?
枢軸国は全て戦争を始めていて、「国際社会全体で解決」したことなどなかった。

>  日米両国とも当時は国際連盟に加わっていませんが、2国間の外交問題であっても世界大戦に発展してしまう可能性を排除するために、当事国以外も含めた国際社会全体で取り組まねばならないという考えは、当時の国際社会の共通認識となっています。
>  ただ、その具体的な手法が確立されていなかっただけです。

「共通認識」ではありませんよ。
現に戦争をはじめているのだから。

>
> > 対米開戦を決定すべきではありませんでしたね。
> > 仏印撤兵、満州を除く大陸からの撤兵。
> > できない相談ではありませんよ。
>
>  それは政府の責任であって日本海軍に、ましてや山本五十六個人に集約できる責任ではありません。

政府は軍の意向に沿って動いていたのですし、真珠湾奇襲というプランは山本五十六が案出したものでしょう。

>
> > いいえ、あきらめたというのが正解でしょう。
> > 儲けがあれば、売ったでしょう。
> > イギリスは、イタリアにRe2000戦闘機を60機、注文しています。
>
>  で、あなたの考える当時の日本に石油を売ってくれる国はどこですか?

蘭印か、スウェーデンかスイス経由でアメリカだって売ったでしょう。
げんに鉄鉱石の輸入は可能だった。

>  当時の産油国がどこか、それらの国が日本とどういう関係にあったかを調べれば自分がどれだけ見当違いなことを言っているか自ずと理解できるでしょう。
>  ついでに「ABCD包囲網」で検索することをお勧めします。

「ABCD包囲網」とは、日本の政治家が考えたコトバです。
イギリスはドイツの本土上陸におびえ、オランダは亡命政府がロンドンにあるだけで、なんの力もない。
中国では国共合作は実現したが、大陸から日本軍を叩き出すことはできていない。
真に恐るべきはアメリカです。

その、もっとも忌避しなければいけない国と開戦してしまった。
本当に愚行です。

「ABCD包囲網」なんて、被害妄想ですよ。

だいいち、日本が資源を求めた地域に、米国領は無いのです。

> > いえいえ、真珠湾を攻撃するのは、対米開戦と全く同じ意味です。
> > 真珠湾を奇襲すれば、それでオワリ、ではない。
> >
> > あれを起点に、日本軍の連戦連敗がスタートするのですから。
>
>  それはあなたの頭の中だけで成立する理屈であって、世の中の一般常識には適合しないものだと思います。論理的ではなく、感情的、あるいは感傷的なモノの見方でしかありません。

そのような考え方もまた、「あなたの頭の中だけで成立する理屈であって、世の中の一般常識には適合しないものだと思います。論理的ではなく、感情的、あるいは感傷的なモノの見方でしか」ない、
とも言えます。
そうでないとは、絶対に証明できない。

>  繰り返しになりますが1941年12月8日に日本軍が攻撃を開始したのは真珠湾だけではありません。仮に、全くどこも攻撃しなかったとしても宣戦布告はしてしまうのですから、全面戦争は避けようがないのです。

そうとも言えない。
独仏のファニー・ウォーのような状態が存在しうる。
全面戦争が不可避という見方は間違っていますね。

>  そして「宣戦布告」は日本海軍が行ったものではなく、日本国外務省がやったことであり、それを決定したのは日本政府です。

日本政府は、日本陸海軍、財閥の意向を受けて、開戦に踏み切った。
日本陸海軍が反対していたら、戦争など起きなかったでしょう。
引用なし
パスワード
<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; Trident/7.0; rv:11.0) like Gecko@aa20111001946f573a31.userreverse.dion.ne.jp>

Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−1
 おうる  - 14/6/7(土) 20:33 -
  
> これは矛盾していますね。
> というか、トリレンマに陥っている。
>
> A.チャーチルの要請によって欧州優先となった。
> B.真珠湾攻撃の結果、欧州優先となった。
> C.ウェデマイヤーの判断が正しいなら、A.、B.いずれにもかかわらず、太平洋を優先すべきであった。
>
> という、A.、B.、C.、三つの、相互に相容れない原因があったことになる。

 相容れない原因ではありません。
 もともと米政府は太平洋側を優先したかったが、太平洋方面の作戦で必要不可欠な太平洋艦隊主力が無力化されてしまった。対して大西洋方面の現有艦隊は無傷なうえ、欧州の枢軸国は米艦隊はもちろん英艦隊と対決するだけの艦隊を持っていないから計画通りの作戦実施が可能な状態。
 この状況ではチャーチルから欧州優先の要請を断るだけの理由付けができない。「どうせ太平洋艦隊は再編するまで時間がかかるだろ?だったら太平洋にリソースを振り向けても遊兵化してしまうんだから欧州を先に片付けてくれよ」と言われたら反論できない。
 で、大西洋方面優先のレインボー2に切り替えることになったが、そこから更に本来のレインボー2なら無視するはずだったアフリカ方面へもチャーチルの言われるままにずるずると兵力を割り振っていってしまった。それらが無ければ・・・


> 南方へ進出して、わずか半年後には米軍の反攻が開始されている。
> 真珠湾で数隻の戦艦を沈めても、さして影響はなかったわけです。

 それは結果論でしかありません。

 
>   外交交渉や、米独の関係の方が考慮されるべき局面だったでしょう。
>  奇襲なんて、小手先を弄したところで、どうにもならない。 

 だから、それはもう担当が違う話なんですよ。
 外交交渉は外務省の仕事、戦争は陸海軍の仕事。外交交渉ではもう打開できないと政府が判断したから戦争に踏み切ることになった。
 で、戦争を担当する陸海軍が己の職掌で最善を尽くそうとした結果が奇襲だった。ついでに言うと奇襲は戦術の基本です。


> いいえ、そんなことはありません。
> 真珠湾攻撃がなければ、日米の全面戦争は生起しなかったかもしれない。

 何を根拠にそんなことを言ってるのか理解できません。
 WW1を経験した人類はすでに戦争を起こせば総力戦になってしまうということを理解しています。だから国際連盟を作ったのです。


> たった半年でガダルカナル反攻が開始されたわけで、真珠湾攻撃で数隻の戦艦をしずめても、いくらも影響しなかった。
> なんのための奇襲だったのか。

 その半年を稼ぐための奇襲です。

 
> やはり、わかりません。
> 軽工業と重工業と、真珠湾攻撃の関連は、どこにあるのでしょうか。

 真珠湾攻撃との関連で出たたとえ話でははなく、米国の戦略の話です。


> ??ここでおっしゃられている「史実」とは?

 モンロー主義の目指すところは政治的中立ではありません。
 欧州への不干渉を掲げることで、欧州からの米大陸以西への干渉をけん制しようというものです。


> いいえ、レインボープランは米陸海軍統合会議で提出されたものです。

 米陸海軍投稿会議で提出されたのが大統領の指示によるものです。


>  いえ、先に攻撃をしたのは日本でしたから。
> 愚かなことでした。


> それは理想論であって、実際には陸海軍主導で政策が引っ張られていたでしょう。

 陸軍が戦いたがっていたのはソ連であって、陸軍は対米戦には関心がありません。というより米国と戦えば負けることは分かりきっているから、海軍や外務省が回避するだろうという程度にしか考えていませんでした。
 そして海軍は対米戦になれば負けることがわかっているから対米開戦には反対しています。
 日本陸海軍が日本の政策を対米開戦へと導いたというような事実は私は存じません。
 具体的にご説明願います。


> 本当に「日本国民の怒」っていたか、大いに疑問です。
> 徴兵忌避のような事態は絶えず起こっていたのだから。

 国民が怒っていたとは言っていませんし、事実、1941年の段階で陸海軍に国民の怒りが向けられていたわけではありません。
 彼らは米国の圧力に屈して大陸から撤退すれば、日本国民が怒ってその矛先を自分たちに向ける「かもしれない」と恐れていた。
 実際にはそれが国を救うことになると分かってはいても、ヒステリーを起こした国民が理解してくれるとは限らない。日露戦争終結後の暴動や小村寿太郎に対する国民の評価がどんなものだったか、彼らは忘れていなかったからです。


> 米騒動などではなく、シベリア出兵の失敗が原因でしょう。

 米騒動はシベリア出兵失敗の原因の一つでもあります。


> >  ついでに言うと「なかよくしようや」なんて私は一言も言っていません。そういうニュアンスを含んだ発言をした記憶もありません。
>
> でも、日本国民みんなが、多かれ少なかれ、開戦に傾いていたというご意見でしょう?

 それがなんで「なかよくしようや」ってことになるんですか?
 関係者全員が大なり小なり責任を持っている。にもかかわらず、あなたのように海軍や山本五十六個人に責任を集約してしまっては、それ以外の責任ある人物らはどうなるんですか?
 責任を追及したいのであれば、責任ある者全員を追求すべきであって、特定の団体や個人だけを追求するのは甚だ不当です。
 まして、このスレッドは真珠湾攻撃の作戦内容を云々するものであって、開戦の是非を扱うものではないでしょう。あなたは最初の書き込みから脱線して、再三の指摘にもかかわらずそこから戻ろうとすらしていない。


> 真珠湾攻撃は、対米全面戦争に踏み切ることを意味しています。
> ほかの軍事行動とはわけが違う。

 だから順序が逆なんですよ。
 真珠湾攻撃があったから対米全面戦争があるのではなく、対米全面戦争があるから真珠湾攻撃があったんです。


> 全面戦争にしたいのは陸海軍と財閥の意向だったわけです。

 その根拠を開示願います。
 私の知る限りでは、陸海軍が全面戦争をしたがっていたという事実はありません。


> 真珠湾攻撃は、対米全面戦争に踏み切ることを意味しています。
> ほかの軍事行動とはわけが違う。

 先述しましたとおり、順序が逆です。
引用なし
パスワード
<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.2; WOW64; rv:29.0) Gecko/20100101 Firefox/29.0@FL1-118-108-120-6.tcg.mesh.ad.jp>

Re:対米開戦の是非と真珠湾攻撃の是非は別問題−2
 おうる  - 14/6/7(土) 21:35 -
  
> 国際連盟は何もできなかったでしょう?
> 枢軸国は全て戦争を始めていて、「国際社会全体で解決」したことなどなかった。

 国際連盟が何もできなかったのは結果だけの話です。
 何もしようとしなかったわけではありません。


> 「共通認識」ではありませんよ。
> 現に戦争をはじめているのだから。

 その評価軸では、今現在でも「共通認識ではない」ということになります。
 枢軸国はいずれも一度は国際連盟に加盟しており、そこのある理念は理解しています。ただ、自らの意志でその枠組みから飛び出したというだけで、自分たち以外(つまり国際社会)が国際問題には当事国だけに任せずに全体で介入しとうとするであろうことは理解しています。


> 政府は軍の意向に沿って動いていたのですし、真珠湾奇襲というプランは山本五十六が案出したものでしょう。

 別のレスですでに回答していますが、政府が軍の意向に従って対米開戦を決断したという事実はありません。


> 蘭印か、スウェーデンかスイス経由でアメリカだって売ったでしょう。
> げんに鉄鉱石の輸入は可能だった。
 
> 「ABCD包囲網」とは、日本の政治家が考えたコトバです。
> イギリスはドイツの本土上陸におびえ、オランダは亡命政府がロンドンにあるだけで、なんの力もない。
> 中国では国共合作は実現したが、大陸から日本軍を叩き出すことはできていない。
> 真に恐るべきはアメリカです。

 蘭印との交渉は失敗して必要量は確保できませんでした。そして蘭印は米英の石油の全面禁輸と同調し、対日資産凍結と民間石油協定の停止を行っています。
 日本は三井物産の力で民間ルートでの石油輸入を画策しますが、すべて失敗しています。


> その、もっとも忌避しなければいけない国と開戦してしまった。
> 本当に愚行です。
>
> 「ABCD包囲網」なんて、被害妄想ですよ。
>
> だいいち、日本が資源を求めた地域に、米国領は無いのです。

 被害妄想ではなく、明確に意図して行われたものです。
 開戦の是非についていえば、確かに愚行でしかありません。ですが、それはこのスレッドで扱う議題ではありません。


> そのような考え方もまた、「あなたの頭の中だけで成立する理屈であって、世の中の一般常識には適合しないものだと思います。論理的ではなく、感情的、あるいは感傷的なモノの見方でしか」ない、
> とも言えます。
> そうでないとは、絶対に証明できない。

 たしかに、世の中には不条理なモノの考え方をする人はたくさんいます。しかし、それは例外的な存在であり、ほとんどの人は物事を順序立てて考えます。
 軍人は上官の命令には従うものです。そして、その命令に従った結果生じた責任は、命令した者が負い、命令を受けて実行した者が負わされることはありません。それが原則です。むろん、しばしば原則が捻じ曲げられることはありますが、それは不正であって、本来あるべき姿ではありません。
 しかし、あなたは率先してその不正を働いていらっしゃる。


> そうとも言えない。
> 独仏のファニー・ウォーのような状態が存在しうる。
> 全面戦争が不可避という見方は間違っていますね。

 独仏の状態は両者の間に船倉の準備が整っていなかったために生じた一時的な状態に過ぎません。
 ドイツはポーランド制圧を終えていませんでしたし、英仏は戦力の動員が間に合っていなかったから、激しい衝突が起きなかっただけのことです。
 全面戦争が起きないという根拠にはなりえません。


> 日本政府は、日本陸海軍、財閥の意向を受けて、開戦に踏み切った。
> 日本陸海軍が反対していたら、戦争など起きなかったでしょう。

 もう少し、陸軍や海軍の内情について調べてみることをお勧めします。
引用なし
パスワード
<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.2; WOW64; rv:29.0) Gecko/20100101 Firefox/29.0@FL1-118-108-120-6.tcg.mesh.ad.jp>

やっぱヤメ
 おうる  - 14/6/7(土) 22:52 -
  
 スレッドの趣旨から大きく脱線したままレスをし続け、結果的にスレッドを荒らしてしまいました。申し訳ありません。

 反省し、これ以上の書き込みをやめます。

 別の枝で返答を求めるようなことを書き込んでしまいましたが撤回します。このスレッドを覗きに来るのもやめます。
 
引用なし
パスワード
<Mozilla/5.0 (Windows NT 6.2; WOW64; rv:29.0) Gecko/20100101 Firefox/29.0@FL1-118-108-120-6.tcg.mesh.ad.jp>

  新規投稿 ┃ツリー表示 ┃トピック表示 ┃番号順表示 ┃検索 ┃設定 ┃過去ログ ┃戻る  
59 / 77 ツリー ←次へ | 前へ→
ページ:  ┃  記事番号:   
(SS)C-BOARD v3.5.1 is Free.