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> そこで気になったのですけれども、自衛隊は航空基地の無力化を目的とした仮想敵国の先制攻撃に対して、有益な対策を取ることはできないのでしょうか。
多少潰されても生き残れるような強靭な基地施設、比較的安全性の高いより遠方の代替基地、各種防空装備による先制攻撃力の減勢といった手段で、なんとか生き残れたら嬉しいな、生き残れるといいな、が我が国の航空基地防衛体制です。
> それでは、艦船の仕事をレーダーなどで仮想敵の動向を監視するだけにして、攻撃力を持った艦艇を廃止するという案はどうでしょうか?水上艦は艦艇の利点を活かし、索敵を受け持つ。航空機はその利点を活かして、仮想敵の侵攻に即座に対応、迎撃する。
対潜水艦戦で艦船と搭載ヘリが同様の手立てを使ってます。ですが艦船にもアスロック等の直接攻撃手段が搭載されてます。リアクションタイム等を考えれば航空機を呼ぶより自前で対処したほうが有効な場面もあるわけです。
爆撃機あるから戦車要らないよねとならないように、最前線に出張ってひと通りのことが出来る存在というのは一定の価値が有るわけですし、対艦攻撃手段なんて自衛・威嚇でも使う速射砲と、ちょっとスペースさえあれば積める対艦ミサイルで十分なんですから、あえて積まないという選択をするほうが逆に多大なリソースを費やす艦船の有効活用手段として勿体無いわけです。
また此方の艦船が見張りに徹してても、相手からしたら厄介な邪魔者ですから排除を試みるでしょう。つまり敵の近くに進出するだけで護衛・防衛手段を講じる必要はあり、艦船の対艦攻撃装備の有無とは必ずしも関連しません。せっかく見張り出来る場所に移動できるのならばついでに撃っても悪いことではないでしょう。
そして対艦攻撃手段がないと判明してる船舶の排除なら一般的な戦闘艦で楽勝ですよね、わざわざ飛行機を使わなくても良いのです。これが排除したい艦船に相応の対艦攻撃手段がある場合ですと、艦船で排除に向かうのは相打ちの危険もあり悩ましいことになってきます。潤沢に航空戦力があるなら良いですが必ずしもそうとは限りません。相手としては対艦ミサイルを積んでるかどうかだけで苦悩が一つ増えるのです。
護衛艦隊が大規模な艦隊を組んで対艦攻撃をするかどうかは誰にもわかりません、それにはリスクも無駄もあるでしょう。でも「そうするかもしれない」という可能性は武器になるのです。
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