1.概要
屠龍に搭載されて大活躍した機関砲で、陸軍がB29に対して最も効果上げた機関砲である。重量60kgとそれ以前に用いていた同一口径の94式戦車砲(130kg)の約半分であったし、同戦車砲が単発方式であったのに対し、ホ203は弾倉方式で16発も連続で射てた。 20mmのホ3は発射速度が400発毎分と低く、750発毎分のホ5は故障続きで腔発まで起こし、翼や胴体取り付け部が吹っ飛ばす事故が相次ぎ、まともな20ミリ機関砲を最後まで持てなかった陸軍であったから、このホ203が無ければB29に対してもっと苦戦したものと思われる。
2.経 過
1)試作会社に日本特殊鋼(株)を選定。同社製造の特殊強力鋼を使用
2)昭和18年初め試作5門が日本特殊鋼に注文される。
3)各種審査を経て暫定的に屠龍の胴体先端に装備、昭和18年8月頃南方戦場に送り出す。(日本特殊鋼(株)元陸軍砲兵大佐大角氏の熱心な努力有り。)
4)南方戦場より、「2発でB24を空中分解させた。」とか、「1発で火災を惹起させた。」等の快報相次ぎ、上記の大角氏以下は特殊賞を受賞する。
5)日本特殊鋼(株)にて量産開始
6)日本特殊鋼(株)にてハ401の量産を開始したため、思うような量産を実施できずに終わった。
3.使用状況
- 4.その他
- 榴弾弾薬筒と「マ351」
- 信管 初期 100式小瞬発信管
- 後期 剛発信管(空気信管で4式剛発信管と言われているが調査中)
- 榴弾の平時訓練用弾薬に榴弾代用弾弾薬筒があった。
- 「マ301」は陸軍独特の特殊炸裂焼夷弾である。
- 5.参考文献