1.概要
連装式の八九式旋回機関銃の左銃を改修し、単銃身、回転弾倉にしたもの。開発時は試製単銃身旋回機関銃二型と呼ばれ後にテ4と呼ばれた。テは小口径機関銃の呼び名に付く記号で、機関砲はホ○○と呼ぶ。
この機関銃の前に開発されたテ1:試製単銃身旋回機関銃一型は、ビッカース機銃を参考として開発された銃身後座、反動利用の機関銃で、八九式固定機銃の上に回転弾倉が乗ったような形をしている。テ4はガス駆動の特徴であるガスシリンダーが銃身の横に付いているので両者の判別は容易である。
テ4=試製単銃身旋回機関銃二型は既述のように、ガス反動利用式で口径7.7粍、全長1,059粍、全備重量9.27kg、発射速度670発/分(730発との資料も有る)、初速810メートル/秒であった。
2.使用状況
昭和15年から量産に入る。
九七式司令部偵察機X1後上方,九七式重爆撃機甲および乙X4前、左右側、後下,九七式重爆撃機丙X3、左右側、後下,九八式直協機X1,百式司令部偵察機一型および二型X1後上,九九式双軽一型X2後上、下,九九式双軽二型甲及び乙X後下,百式重爆一型X5前、前側、後下,尾部、九九軍偵後上,一式双発高練乙X4などに搭載された。
- 3.その他
- 弾薬は、八九式旋回機関銃に同じ
- 4.参考文献
- Japanese Aircraft Taic Manual No.1
- 100式重爆機説明書
- 試製単銃身旋回機関銃(二型)取扱法 昭和17年7月 陸軍航空本部
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Japanese Aircraft Taic Manual No.1にはテ4の写真が八九式旋回機関銃として掲載されている。八九式旋回機関銃は連装機銃だから明らかに間違いであり、この写真の機銃はテ4である。