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コンソリデーテッド P-30 単発単葉複座戦闘機の最終型

 P-30 は YP-24 および Y1P-25 の系列に属する、単発単葉複座戦闘機の最終型です。全金属製低翼単葉、金属製の三翅可変ピッチプロペラ、完全引き込み式の着陸脚(ただし手動クランク式)、機首左側面には排気タービンを装備しており、高々度飛行に備え酸素ボンベとコクピット暖房も完備していました(ただし与圧はありません)。1934 年に試作機4機が製作され、同年 12 月には正式採用が決定し量産型 P-30A 50機が発注されました。納入後は「複座戦闘機」PB というカテゴリーが新設され、P-30A は PB-2A に改称されています。
 P-30/PB-2A は高速のため、機動中に振り回される後席銃手はしばしばブラックアウトや(視野喪失)やバーディゴ(空間失調)を引き起こしました。このため複座戦闘機というカテゴリが疑問視され、1936 年には P-30A を単座化した試作機も作られています。また P-30A を複座のままエンジンを空冷プラット&ホィットニー R-1830(800hp)に換装した発展型 P-33 も提案されましたが、計画だけに終わりました。また、排気タービンを外した軽爆型 A-11 の試作も指示されていましたが、製作には至っていません。
(文・ささき)


緒元(P-30A)
製作1934年
生産数54機
乗員2
全幅43ft 11in(13.39m)
全長30ft(9.14m)
全高8ft 3in(2.51m)
主翼面積297ft2(27.8m2)
乾燥重量4306LBs(1953Kg)
全備重量5643LBs(2560Kg)
武装7.62mm機銃×2(機首)
7.62mm機銃×1(後方旋回)
発動機カーチス V-1570-61+排気タービン 液冷12気筒 700hp
最高速度274.5mph(442Km/h) 高度 25000ft(7620m)
実用上昇限度28000ft(8534m)
航続距離508ml(818Km)

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