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 ▼現地部隊の独断専行は有り?無し?  刑事ゴロンボウ 09/9/27(日) 19:18
   ┣Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  ペドロ 09/9/27(日) 20:49
   ┃  ┗Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  刑事ゴロンボウ 09/9/27(日) 22:25
   ┃     ┗Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  ペドロ 09/9/30(水) 1:12
   ┃        ┗Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  刑事ゴロンボウ 09/10/1(木) 23:14
   ┣インドネシア独立戦争参加元日本兵の場合  アリエフ 09/9/27(日) 23:17
   ┃  ┗Re:インドネシア独立戦争参加元日本兵の場合  刑事ゴロンボウ 09/9/28(月) 0:34
   ┣Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  RNR 09/9/28(月) 3:12
   ┃  ┗Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  刑事ゴロンボウ 09/9/28(月) 22:21
   ┃     ┗Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  73式 09/9/29(火) 4:27
   ┃        ┗Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  刑事ゴロンボウ 09/9/29(火) 23:50
   ┗Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  えりっひ 09/10/6(火) 18:22

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 ■題名 : 現地部隊の独断専行は有り?無し?
 ■名前 : 刑事ゴロンボウ
 ■日付 : 09/9/27(日) 19:18
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   Warbirdsのみなさん、こんにちは。いつも楽しく拝見させてもらっています。
私のお話はこのサイトで出すような内容ではないのかも知れませんが・・・
先日、某掲示板にインドネシア独立戦争に参加した旧日本兵の団体が、現地で記念式典を行う趣旨の記事がありました。当時の彼らの行動を賞賛する書き込みが多かったのですが、私の場合、本国の指示を無視して現地に残留して戦闘行為に参加するのは軍隊としてマズイんじゃないかと思いまして、その趣旨の書き込みをしました。それに対する意見がいくつかあったのですが、その中に興味深い意見がありました。
それは要約すると「投降先の戦勝国が国際法に基づいて扱ってくれる保証はない。虐待される可能性が有る場合、本国の指示に関わらず現地での独断専行も有りだ」というものでした。(実際の書き込みはもっと過激だったんですが)
私はたとえその可能性があっても粛々と上の指示に従うのが軍隊だと思うし、そもそもインドネシアの件は投降後の虐待を恐れた訳では無いんじゃなかろうかとは思ったんですが、それ以来、その意見がどうも気になってしようがありません。
インドネシアの件に限らず、一般論として現地部隊の独断専行というのは場合によっては有りなんでしょうか。もし有りとすればそれはどのような状況下で許されるのでしょうか?よろしかったらみなさんのご意見をお聞かせ下さい。

<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; GTB6; Mozilla/4.0 (compatib...@gate200.bunbun.ne.jp>
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  ■名前 : ペドロ  ■日付 : 09/9/27(日) 20:49  -------------------------------------------------------------------------
   http://www.warbirds.jp/BBS/c-board/log/tree_186.htm

この話題については過去に議論ボードで論じられたことがあります。まずは参照ください。
個人的な考えを述べさせてもらえば、結果論で正解であれば臨機応変ともてはやされ、失敗であれば暴走と貶されるだけかなと思えますが。

<Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.1.3) Gecko/20090824 Firefo...@150.net119083060.t-com.ne.jp>
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  ■名前 : 刑事ゴロンボウ  ■日付 : 09/9/27(日) 22:25  -------------------------------------------------------------------------
   ペドロさん、さっそくのご返答ありがとうございます。
過去に議論されていたのですね。これは失礼しました。
参照先の内容を拝見させてもらいました。なるほど、一口に独断専行と言っても、許される場合と許されない場合とが有るわけですね。
(してみるとインドネシアの件はこの場合、許されない独断専行になるのかなあ。いや、独断専行などというレベルの遙か上を行っているような気が・・・)

<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; GTB6; Mozilla/4.0 (compatib...@gate200.bunbun.ne.jp>
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  ■名前 : ペドロ  ■日付 : 09/9/30(水) 1:12  -------------------------------------------------------------------------
   > (してみるとインドネシアの件はこの場合、許されない独断専行になるのかなあ。いや、独断専行などというレベルの遙か上を行っているような気が・・・)

ナポレオニックまで話は遡りますが、タウロッゲンの和約というものがあります。
プロイセン軍を率いてナポレオンのロシア遠征に参加していたヨルク将軍が独断でロシアと休戦協定を締結(これがリトアニアの都市タウロッゲンで行われました)、当の国王フリードリヒ・ヴィルヘルム三世はただ追認を余儀なくされたということです。
結果としてここからプロイセン・ロシア・オーストリアにイギリスが加わった対仏大同盟が生まれ、ライプチヒ会戦の勝利でプロイセンは勝ち組になれたのですから刑事さんのように批判されている方見たことないですが。

<Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.1.3) Gecko/20090824 Firefo...@150.net119083060.t-com.ne.jp>
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  ■名前 : 刑事ゴロンボウ  ■日付 : 09/10/1(木) 23:14  -------------------------------------------------------------------------
   ペドロさん、ご回答ありがとうございます。ナポレオン時代にそんなことがあったのですね。勉強になります。

インドネシアの日本兵の件ですが、わたしはこの出来事について、「軍隊の行動として問題だったのかどうか」という点についてだけ関心がありまして、当事者個々人が思うところあって独立闘争に関わったこと自体は否定も肯定もいたしません。「オランダは怒ったけどインドネシアは喜んだだろうなあ」と思う程度です。
「軍隊としては問題行動だけど、インドネシアからは感謝されたし、日本としては不問に伏します」ということならそれで納得しますし、
「当時の軍規や法律に照らしても、現地の独自判断として許容範囲です。なにも問題はありません」ということでも納得します。
わたしの書き方がまずいせいで誤解を招いてしまったかも知れません。それについてはすいませんです。
職場が自衛隊なもので、つい命令や根拠といった部分にこだわってしまうんですよ。職業病みたいなものでして・・・
でもペドロさんをはじめ、みなさんのご意見のおかげで色々考える手がかりが掴めました。この場を借りてみなさんには再度御礼を申し上げます。ありがとうございました。

<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; GTB6; Mozilla/4.0 (compatib...@gate200.bunbun.ne.jp>
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : インドネシア独立戦争参加元日本兵の場合  ■名前 : アリエフ  ■日付 : 09/9/27(日) 23:17  -------------------------------------------------------------------------
   日本軍の軍籍を離脱して現地に在留し、インドネシアの独立戦争に参加した行為に違法性があるかという問題でしょうね。軍籍離脱が認められた時点で、日本軍という組織の一員たる日本国国家公務員としての身分を失うことになる(他の種類の日本国公務員たる身分を得ない限り)。
そのまま、文民(シビリアン)として現地に在留しているのならば、原則的に問題はないが、元軍人としての地位を利用し、解体された日本軍の物資を横流しするような場合には、窃盗罪等の財産に関する犯罪が成立する可能性がある。
正当防衛、緊急避難が成立する余地の無い、現地での戦闘行為に自発的に参加、関与する行為については、それが元日本軍部隊といった組織集団単位で行われた場合は、20年8月15日の時点で全軍に武装解除を命じた旧日本軍の命令に対する違反、脱法行為となる可能性がある。
個別具体的なケースについて検討しないと、どの程度の違法性があるかはわかりません。ま、議論と言うより、自分で情報漁って調べるべきものではないかと・・

<Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; en-US) AppleWebKit/532.0 (KHTML, like...@KD114018120253.ppp-bb.dion.ne.jp>
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:インドネシア独立戦争参加元日本兵の場合  ■名前 : 刑事ゴロンボウ  ■日付 : 09/9/28(月) 0:34  -------------------------------------------------------------------------
   アリエフさん、ご回答ありがとうございます。
確か残留した人達は二千人くらいいたと言いますし、個々人の事情もあったでしょうから、違法性については一括りには出来ない話なのかもしれませんね。

ちなみに映画の公開時、うちの職場(自衛隊某部隊)にも優待券がいっぱい回ってきまして、隊長以下お歴々が「この人達はすごいぞ!日本人の鏡だ!」とかベタ褒めしていました。その際、日本の税金で維持している軍隊が勝手によその国の戦争に荷担することの是非については、全然話題にもなりませんでした。(うう、大丈夫なんだろうかうちの職場は)

<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; GTB6; Mozilla/4.0 (compatib...@gate200.bunbun.ne.jp>
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  ■名前 : RNR  ■日付 : 09/9/28(月) 3:12  -------------------------------------------------------------------------
    どこの軍隊組織でも「不測事態計画」ぐらいは策定していると思いますが。特別(紛争)地域などで同事態が発生した場合に、手持ちの兵力をどう使うか、どのような行動を採るべきか指揮官が決定を下すときの判断材料です。よって直属の上級司令部が吹っ飛ばされるような事態になったとしても、これを元に上級司令部から命ぜられるであろう部隊の行動を指揮官は決断し、事態に対処します。

 部隊が採った行動は軍法会議や査問委員会での事後検証などにより、軍隊内部各組織の所掌権限及び裁量権の範囲、与えられた指示・命令の内容により、当該部隊の採った行動が「独断専行」と「裁量権の範囲内での行為」のいずれに当たるのかが客観的に判定できます(少なくとも「現場」である部隊側は「正当防衛」を主張するでしょう)。

 ただどなたも述べられていないようなのですが、「連合軍の一員」として参加した場合には、指揮系統だけではなく、自軍の使命や自軍に対する任命の責任の所在が必ずしも明確ではない(統一指揮している国の軍と自軍のそれは必ずしも合致しないので、連合軍運用マニュアルは都度作るか、基礎的なことしか書いていない)ことがあります。連合軍へ参加した状態で独自の指揮権を維持し、連合軍の指揮を一切受けないというのは考えにくいです(それをやったら代償に現地における情報収集や各種支援を受けられなくなる)。

 本国からの命令や指示があいまいだと上記にさらに輪をかけて混乱するでしょう。

<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; YTB720; GTB6; ...@PPPa1317.e11.eacc.dti.ne.jp>
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  ■名前 : 刑事ゴロンボウ  ■日付 : 09/9/28(月) 22:21  -------------------------------------------------------------------------
   RNRさん、ご回答ありがとうございます。
なるほど、連合軍ともなれば参加国の数だけ軍規があるから、現場の裁量で実施できる行動も参加国によって異なってきますね。よほどうまく事前調整しておかないといざというとき大変ですね。

と、書いている途中で気付いたんですが、これって自衛隊と米軍が共同作戦やる場合にもそっくりそのまま当てはまる問題じゃないでしょうか。
米軍の軍規や現場指揮官の裁量を自衛隊のそれと摺り合わせるなんて話、少なくとも現場レベルでは見たことも聞いたこともありません。(私が知らないだけかもしれませんが)
上の人達はそのあたり、ちゃんと考えているのかなあ。うーむ。

<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; GTB6; Mozilla/4.0 (compatib...@gate200.bunbun.ne.jp>
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  ■名前 : 73式  ■日付 : 09/9/29(火) 4:27  -------------------------------------------------------------------------
    空自市ヶ谷で勤務しています。

> 米軍の軍規や現場指揮官の裁量を自衛隊のそれと摺り合わせるなんて話、少なくとも現場レベルでは見たことも聞いたこともありません。(私が知らないだけかもしれませんが)
> 上の人達はそのあたり、ちゃんと考えているのかなあ。うーむ。

ちゃんとしてますよ。協同訓練時等、連絡幹部を米軍に派遣して、お互いの行動や協同要領等を擦り合わせてから実施してます。

<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; KDDI-KC3B) Opera 8.60 [ja]@pv51proxy06.ezweb.ne.jp>
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  ■名前 : 刑事ゴロンボウ  ■日付 : 09/9/29(火) 23:50  -------------------------------------------------------------------------
   73式さん、ご回答ありがとうございます。
なるほど、そのあたりぬかりはないわけですね。安心しました。

それにしても市ヶ谷でお仕事されているんですか。大変ですね、頑張って下さい。

<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; GTB6; Mozilla/4.0 (compatib...@gate200.bunbun.ne.jp>
 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:現地部隊の独断専行は有り?無し?  ■名前 : えりっひ  ■日付 : 09/10/6(火) 18:22  -------------------------------------------------------------------------
   そもそも、一般論としては、これは独断専行の例じゃないよね。
これは「組織崩壊時の身の処し方」とでも表現すべき内容じゃない?

んで、一般論で独断専行が許されない軍隊というのはあり得ないでしょう。
ただ、それをどうコントロールするかは、軍隊誕生以来現代に至る最大の問題です。
ただ、停戦(終戦としての)命令を無視して戦闘を続行するのは、すでに独断専行ではなく、「反乱」と言います。

戦国時代でも抜け駆けの功名は手柄になりません。
賎ケ岳の佐久間勢は、現地指揮官が大局を見ずに独断専行し、占領地を確保しつづけたため敗走=悪い例、として名高く、その後の秀吉軍の追走、小姓までも含め全勢力を投入し、彼らの自由に任せたのは、柔軟な運営=よい例、と言われます。
ロンメルの神髄は最前線で指揮するので、情勢の変化に付け込める=指揮官身づからの命令なんで独断専行ではないが、何度も行方不明になって、全軍を危機にもさらしている=あまり正しいとも言えない指揮ぶりかもしれません。
映画「遠すぎた橋」で、レッドフォードが独断専行しない戦車隊指揮官をなじるくだりがあるが(歩兵の到着を待って)、これはしちゃいけない気がします。
そんなこんなで考えると、独断専行とは、予め裁量の余地を与えられていない限りはなるべく避けるべき、しかし緊急時には銃殺覚悟でするような(成功すれば英雄だ!)、ぎりぎりの判断が必要なことなんですね。

<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR...@fw-ext.library.mitaka.tokyo.jp>
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