Page 299 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼四式戦のプロペラ直径 ヒドゥン 09/6/30(火) 23:28 ┣デカくしたかったんじゃないかなあ、事情が許すなら 片 09/7/1(水) 13:41 ┃ ┣Re:デカくしたかったんじゃないかなあ、事情が許すなら ヒドゥン 09/7/2(木) 0:55 ┃ ┃ ┗Re:デカくしたかったんじゃないかなあ、事情が許すなら 片 09/7/2(木) 21:50 ┃ ┃ ┣独り空回り、思ったより皆さんこうした話題に興味ないんですね ヒドゥン 09/7/3(金) 22:21 ┃ ┃ ┃ ┣Re:独り空回り、思ったより皆さんこうした話題に興味ないんですね ヒドゥン 09/7/3(金) 23:17 ┃ ┃ ┃ ┗Re:独り空回り、思ったより皆さんこうした話題に興味ないんですね SUDO 09/7/4(土) 0:00 ┃ ┃ ┃ ┗概ね、考えに大きな相違はなさそうに思うのですが ヒドゥン 09/7/6(月) 19:18 ┃ ┃ ┗Re:デカくしたかったんじゃないかなあ、事情が許すなら ヒドゥン 09/7/3(金) 23:26 ┃ ┃ ┗だから、デカくしたかったんでしょ、といったわけなんですが 片 09/7/4(土) 9:57 ┃ ┃ ┗Re:だから、デカくしたかったんでしょ、といったわけなんですが ヒドゥン 09/7/6(月) 19:50 ┃ ┗Re:デカくしたかったんじゃないかなあ、事情が許すなら い 09/7/2(木) 23:45 ┃ ┗事情が許すなら小さくしたかった彩雲のペラ 片 09/7/3(金) 5:20 ┃ ┣Re:事情が許すなら小さくしたかった彩雲のペラ ヒドゥン 09/7/3(金) 20:58 ┃ ┃ ┗Re:事情が許すなら小さくしたかった彩雲のペラ ヒドゥン 09/7/3(金) 22:58 ┃ ┃ ┗本題とは関係ないのに失礼しました 片 09/7/4(土) 8:10 ┃ ┃ ┗Re:本題とは関係ないのに失礼しました ヒドゥン 09/7/6(月) 19:42 ┃ ┗Re:事情が許すなら小さくしたかった彩雲のペラ い 09/7/3(金) 22:39 ┗詳しい理屈は知らないのですが・・・呼び水レス おうる 09/7/1(水) 20:09 ┣Re:詳しい理屈は知らないのですが・・・呼び水レス SUDO 09/7/1(水) 23:22 ┃ ┗Re:詳しい理屈は知らないのですが・・・呼び水レス ヒドゥン 09/7/2(木) 0:03 ┗Re:詳しい理屈は知らないのですが・・・呼び水レス ヒドゥン 09/7/1(水) 23:37 ┗呼び水の役割は終わったのでこれがこのスレでの最後のレス おうる 09/7/2(木) 20:14 ┗Re:呼び水の役割は終わったのでこれがこのスレでの最後のレス ヒドゥン 09/7/3(金) 21:38 ┗Re:呼び水の役割は終わったのでこれがこのスレでの最後のレス mikey 09/7/4(土) 2:25 ┗プロペラの速度と効率 ヒドゥン 09/7/6(月) 18:52 ┗Re:プロペラの速度と効率 SUDO 09/7/6(月) 21:54 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 四式戦のプロペラ直径 ■名前 : ヒドゥン ■日付 : 09/6/30(火) 23:28 -------------------------------------------------------------------------
俗に、四式戦のプロペラ直径は過小であった、と言われます。根拠薄弱な俗説と言われても反論できる十分な根拠も持たず、与太話を承知の上で申し上げるのですが、これは一理あるのではないかと思います。 全く資料レスな意見で愚かしいことこの上無いのですが、純粋なプロペラ効率を考えれば、少なくとも運転制限の無い誉には約3mというプロペラ直径は過小であろうと考えています。無論直径だけでプロペラ効率が決まるものではないでしょうが、2000馬力程度のエンジンであれば最低3.5〜3.6mはないとプロペラ効率は落ちるとどこかで聞いた気がします。 気がします…… 自分で書いていて「最低限○○くらい読んで来いよ」と言われて終了みたいな気がしてきましたが、めげずに続けます。勿論戦闘機の性能は様々なトレードオフの上に成立しており、プロペラ効率のみ追求すれば高性能機ができあがるわけではありません。プロペラ効率の追求はプロペラ直径の拡大に伴うプロペラそのものの重量及び主脚延長に伴う重量増その他諸々があって簡単に実現できるものではないでしょう。 しかしそれにしてもF4Fあたりよりも小さいというのはいくらなんでも小さすぎやしないかいと、何の知識もないド素人は思ってしまうわけです。様々なバランス、制約を考えれば、全く別の戦闘機とプロペラ直径だけ比べることなど馬鹿馬鹿しいことこの上ないのかもしれませんが、この時代であれば馬力及びプロペラ直径で飛行性の相当の部分は決まってしまうのではないかと思うのですよ。 で、そもそも何を議論しようとしているのかというと、次の2点です。 1. 本当に四式戦のプロペラ直径は小さ過ぎるのか。 2. だとすると、それはなぜか。一体、どの程度が望ましかったのか。 1.に関しては、殆ど単なる思い込みのレベルですが、過小ではなかったか、と考えています。 で、2ですが、これはなぜかというと、プロペラや主脚延長以外に、主翼のホ5が重量増に影響していたのではないかと思います。ホ5って、確か機関部が航空機銃としては大きかったと思うのですが、そのせいか四式戦の主翼の後桁って変に曲がってますよね?プロペラ直径を拡大すれば当然機銃装備位置はより外翼側に移り、それだけで重量増なのに(主翼根元に掛かるモーメント増えるから強度増さないとダメですよね?)、さらにホ5を収めようとすると桁の間隔が狭すぎ主翼設計に無理が出て構造的に強度面≒重量面でより一層不利。設計陣は、多少のプロペラ効率悪化には目を瞑った方が、トータルでは高性能と考えた、と。 重量増はそれだけで場合によっては致命的ですが、重量増で主輪が大きくなると(当時の技術だと、そうなりますよね?)、今度は彩雲よろしく主翼に収めるのに苦労しそうなのもありますね。 まあ僕はとても頭が下等にできているので、仮定をいくつ重ねているのかわかりませんが、「だったら20mmは機首装備にして(連射速度や事故のリスクに目を瞑り)銀河のペラつけよーぜ」とか十代並の発想で代案を考えています(ちなみにかなり昔に成人した記憶があります)。ほら、初期のペラの問題もこれで一気に解決(根拠レス)です! あ、あの与太ですので、あまり怒らず生暖かい視線で見守る…見逃すくらいの気持ちを持ってうえでお付き合いいただければ、嬉しく思うのですが。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
ハ45-44型装備型で3500ミリ、ハ44-14型装備型で3600ミリへのプロペラ径拡大はどんどん計画されてますね。 四式戦のプロペラについてヒドゥンさんは「約3m」と書いておられますが、正しい数値はご存知でしょうか。 3000ミリだとか3100ミリだとか複数の説があると思います。 どうも、極初期には3000ミリだったものが、途中から3100ミリに拡大されたのではないかと思っています。 と同時に、ピッチの可変角もローピッチ側に変えられているようです。 本来は大直径にするべきだとわかっていつつ思い切って小直径にしてみたり、思い直して少し大きな径に変えてみたり、発動機側の出力条件が変わってきたら大直径のものに変えてみたり、様々なせめぎ合いがあったのではないかと見受けられます。 何との間でせめぎ合ってたのかといえば、機体重量、翼面荷重、そのあたりだったのではないかと思います。 ともあれ、当初案の軽い機体では3000ミリでも660km/h出ると計算されていたわけですから、まあ、ギリギリいい線出てると考えられていたのではないかとも思われるわけです。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@p3110-ipad507marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp> |
>ハ45-44型装備型で3500ミリ、ハ44-14型装備型で3600ミリへのプロペラ径拡大はどんどん計画されてますね。 あー、このご意見を伺って、そもそもどの「四式戦」だよっていう定義が抜けていたことに気が付きました。まあ普通に考えれば一型甲か乙あたりを想定いただけるとは思いますが、自分も無意識にその想定で話をしておりました。以後、そういう定義とさせて下さい。 で、私実はこの拡大計画についてはよく存じ上げておりません。取り敢えずご提示いただいた値をまるまる信じますと、「一気に拡大したなあ」という印象を受けます。プロペラ拡大は変更必要箇所が多いから、発動機変更その他比較的大規模の改修時に一緒にやってやろうという意図を汲み取るのは流石に夢想が過ぎますかね? でもやっぱり一型の感覚でいうともっと小さくなりそうなもので、より発動機の出力や全開高度に見合った直径になっているように見えて仕方がないです。 やっぱり設計陣も、上手い事重量と折り合いが付くならば、もっとプロペラ径大きくしたかったんじゃないかなあ…… と思えてきます。 ホ5の方を機首装備とした場合、どの位重量削減できるんでしょうかね? 火力のさらなる強化を求められている(将来的に求められそうな時流の)中で、火力的に発展性の無い方向で妥協してまでプロペラ直径を拡大するという発想は不健全だし、この程度の変更でプロペラ直径3.5mまで重量増加なしで拡大とかできるわけもないでしょうけれども、それを承知の上でも気になる点ですね。日本にもNS-23とかあれば考え方も変わってくるかもですが、そりゃ順番が逆ですな。 > 四式戦のプロペラについてヒドゥンさんは「約3m」と書いておられますが、正しい数値はご存知でしょうか。 よくわからなにので“約”ってつけてごまかしました! > ともあれ、当初案の軽い機体では3000ミリでも660km/h出ると計算されていたわけですから、まあ、ギリギリいい線出てると考えられていたのではないかとも思われるわけです。 高度がわからないと何とも言えませんが、まあ誉的に6000mくらいでの速度と仮定すると、660km/hは全然遅くありませんよねえ。P-51Dでもそのくらいか精々680km/hってところじゃないですか? 6000mなら。高度8000mとかで速度が欲しけりゃプロペラ直径がどうのこうの言う前に加給器どうにかするのが先でしょうし、米軍戦闘機の詳細なスペックが不明な状況下においても、「ギリギリいい線出てると考えられて」も少しも不思議ではないと思います。 ただ、ただですね、何とか航続距離を殆ど落とさずに、最高速度を後20〜30km/hくらい稼げないものか、と、その程度のことが言いたいわけですよ。上昇力も馬力と機体重量を考えるとちと寂しい値が散見されますし、いい線行ってるだけにもうひと頑張りできなかったものかな、と。もうひと頑張りするとすれば、多分プロペラ直径の拡大が先ず最初にくるのではないかなあと思ったわけです。本当に足りていないのは馬力でしょうけれども。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
> ただ、ただですね、何とか航続距離を殆ど落とさずに、最高速度を後20〜30km/hくらい稼げないものか、と、その程度のことが言いたいわけですよ。 陸軍からの要求はそもそも「680km/h」でした。 中島で検討した結果、様々な条件のバランスをとったところ「660km/h」なら可能と回答され、それがそののちも公式見解となっています。 > そもそもどの「四式戦」 > 一型甲か乙あたりを想定 飛行機の設計と性能の話なのですから、出力が変わったらここまで条件が変えられる、翼面積が変わったらここまで条件が変えられる、という風に考えたほうがよいように思います。 逆に言えば、キ84Iはどのあたりでバランスが取られているか、ということです。 一型甲を想定した上でのお話なんです。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@nttkyo038109.tkyo.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp> |
> > ただ、ただですね、何とか航続距離を殆ど落とさずに、最高速度を後20〜30km/hくらい稼げないものか、と、その程度のことが言いたいわけですよ。 > 飛行機の設計と性能の話なのですから、出力が変わったらここまで条件が変えられる、翼面積が変わったらここまで条件が変えられる、という風に考えたほうがよいように思います。 > 逆に言えば、キ84Iはどのあたりでバランスが取られているか、ということです。 > 一型甲を想定した上でのお話なんです。 何か微妙に話が噛み合っていない印象ですが……。 それは議論の焦点が不明瞭だからで、僕に議論の焦点を明確とする努力も能力も足りないのが原因なのは明白ですが、一応与太は与太なりに話してみたいと思います。 実際に四式戦がああなっていることについて、あれがベストでないかもしれないもののそれに近づくべく努力され実際に近づいた結果であろうことは疑っていません。実際に高性能ですし。 で、その設計の指針について異を唱えるのであれば、何をどうすればどうなったのか、具体的根拠とともに提示すべきですよね。プロペラ直径が小さすぎるように思う。そうでないというなら根拠を示せ、などといったら筋違いも甚だしいわけで。 そうしたことをするつもりは一応ないので、「あれで問題ないだろ」といわれてしまえばそれまで、そんな下らないテーマです。 それはそう、そうなんですけれども、非常に安直に、“3m”というプロペラ直径が、誉に対して極端に小さいと感じる方は、結構いらっしゃるように思えてならなかったわけです。 もちろんそれも単なる印象にすぎないということも理解はしているつもりです。直径そのものを見れば同級にそんな小さい直径のプロペラを使用している機体は殆ど見られないのでそう感じるだけで、小型高速を狙う場合プロペラ直径が多少小さくてもそのインパクトも相対的に小さくなるので、必ずしも極端とはいえないというのが事実でしょう。 しかしながら、より大直径のプロペラを装備し、上昇力や加速、旋回戦での速度維持、そしてなにより速度をより重視するという方向性もまた、おかしなものではないと思います。特に欧米ではむしろそちらの方が主流と感じます。強く軽量を志向している機体もあるものの、そうした機体であっても概ね大馬力大直径プロペラの方向に向かって改良が進んでおり、重量削減のためにプロペラ直径を大きく削ることはかなり珍しいアプローチであるように思われます。 これらは全て印象であり、議論の題材足りえる意見でないのは承知の上ですが、かといって誰の何の興味も引かない内容とも思えないのですが…… 戦闘機の性能の、それも特定の機体の性能の多少の差なぞ、全く興味の無い方にとってはそれこそどうでもよい話題で、実際大した話でもないです。が、war birdsを中心的に扱う場においては、戦闘機の性能って興味を惹かれる話題ではないのですかね? そう思って提唱してみたのですが。 四式は明らかに高速を志向していて、結構まわりますが操縦桿は重めで失速速度も速めです。でもそれは欠点でもなんでもなくて、高速時の一撃離脱ないしは優速を維持している間に限定しての旋回戦というリスクの少ない戦術を取る際に非常に有利な設計となっており、良くできていると思います。 ただ、やはり最高速および高速旋回戦を考えればペラ直径はもっと欲しいですし、四式の降下性能は断じて悪くないものの降下で米戦とはりあうのは分が悪いので相対的に軽量であること活かし上昇力を追求しよう、と考えてもやっぱりプロペラ直径はもっと欲しい。 そこらあたりについて、「まあ、あの設計でだいたい妥当だったんだろう?」としか思われない方しかいらっしゃなければ、もうそれでこの話はおしまいです。それは事実でしょうし、異論もありませんから。それを承知の上で、こういうアプローチもありえたのではないかとか、より具体的な値を検討してみて妥当性を検証してみるとか、そうした話がないかなあと思って立てたのです。 正直、あまりクールにあしらわれても困るます……。与太は承知しておりますので。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
先の題名はおかしいですね。 興味がないのではなく単に既に語り尽くした、議論し尽くしただけかもしれないし、空回りはそもそも私の提示やりかたのマズさが最大の問題でしょうし。 お気にさわった方ごめんなさい、調子に乗って筆が滑りました。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
> ただ、やはり最高速および高速旋回戦を考えればペラ直径はもっと欲しいですし、四式の降下性能は断じて悪くないものの降下で米戦とはりあうのは分が悪いので相対的に軽量であること活かし上昇力を追求しよう、と考えてもやっぱりプロペラ直径はもっと欲しい。 そもそも実用機ではペラ径を変えても最高速度は殆ど変わりません。 一般的に設計想定最高速度時の大気密度と全開出力で必要な推進性能を得られるようにペラ性能は設定されており、疾風は当初の予定速度をおおむねクリアしてる以上、速度に関しては、ペラの径はあれで間に合ってるのです。 あれで間に合ってる以上、あれよりも大きくしても最高速度(高速時の推進効率)は殆ど変化しないでしょうし、あの径で作ったことは間違ってなかったとしか言いようが無いでしょう。 もちろん低速からのダッシュとか、高高度巡航性能、上昇力、離陸性能等には径の拡大は効いてくるはずですが、高速時だけに焦点を絞ったのだと考えれば、径が小さいというのは、同時代に類例を探しにくい独特の方向性ではありますが、一つのやり方というか割り切りとして一定の評価を与えることも可能です。 まあ個人的には実用戦闘機である以上、もうちっと低速側や巡航側にリソースを割り振れる大径ペラを選択しても良かったような気はしますが。 <Opera/9.64 (Windows NT 5.1; U; ja) Presto/2.1.1@p3024-ipbf6701marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp> |
> あれで間に合ってる以上、あれよりも大きくしても最高速度(高速時の推進効率)は殆ど変化しないでしょうし、あの径で作ったことは間違ってなかったとしか言いようが無いでしょう。 > もちろん低速からのダッシュとか、高高度巡航性能、上昇力、離陸性能等には径の拡大は効いてくるはずですが、高速時だけに焦点を絞ったのだと考えれば、径が小さいというのは、同時代に類例を探しにくい独特の方向性ではありますが、一つのやり方というか割り切りとして一定の評価を与えることも可能です。 一定の評価は与えているつもりです。少なくとも間違っているとは全然思っていもいないですし書いてもいないと思います。時間や人手といったリソース上、ああまとめるしかなかったんだろうし、厳しい状況下でまとめたわりに性能的に不足する部分は殆どなく、優秀な機体であると考えていますし、その考えから大きく逸脱する発言をしたつもりのないのですが…… 繰り返しですが、四式戦が優秀な機体であることを認めたうえで、あるいはもっと追求できた部分もあったのではではないか、という話なんです。所詮与太なので、どんな案がでようとも、「その案の実現には時間が掛かり、当時の情勢はそれを許さなかったであろう」となりそうだとは思っています。が、あれだけ大勢の人が、それも優秀な技師を含む集団が関わった設計に対して、所詮は素人(でない方がいらっしゃったらごめんなさい)がより良い断案を出せるわけもないのは当然で、それ故与太なのですが、与太を与太として楽しむ余地くらい、素人にも与えられているのではないでしょうか? > まあ個人的には実用戦闘機である以上、もうちっと低速側や巡航側にリソースを割り振れる大径ペラを選択しても良かったような気はしますが。 いやまあそういうことを言ってるつもりなんですが…… 加えて言うなら、純粋に高速を志向しているとしても、戦闘機なのですから、機動によって失われる速度を小さくすること、失われた速度を可能であればすみやかに回復する事も重要と思われます。その点、小径ペラは不利なはずです。 また、機体が持つエナジーという観点で言えば運動エナジーだけでなく位置エナジーも極めて重要だと思います。迎撃戦では位置エナジーの確保には上昇力が大きく関わってくるはずで、四式戦は馬力加重の割にはいまいち残念な印象です(まあ、単なる印象で絶対値としは全然低くないので問題とはいえないのですけれども)。 四式戦は速いし、加速も上昇も悪くはないと思う、とは以前書いたとおり。が、もう多少は速くできたでしょうし、加速力・上昇力は絶対値としては低くないものの、伸び代は大きかったのではないか、という印象を持っているわけです。それについてどうでしょうという話であって、四式戦の設計は誤りですあるとかそんな話しましょうという意図は全然ないです。 議論の焦点を明確にする能力のなさを痛感する次第です。ひたすらに皆さんを混乱させているだけですね…… <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
一応。 > 一型甲を想定した上でのお話なんです。 ええ、その点はお互い理解できていると思いますが。 > 飛行機の設計と性能の話なのですから、出力が変わったらここまで条件が変えられる、翼面積が変わったらここまで条件が変えられる、という風に考えたほうがよいように思います。 > 逆に言えば、キ84Iはどのあたりでバランスが取られているか、ということです。 やはり具体的数値を出して検証しないと、だめそうですね……。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
キ84はキ44の基本設計を基礎としつつ、それに継ぎ足し継ぎ足し徐々に機体規模が大きくなっていった機体です。 キ44が3000ミリ3翅だったから、キ84は3000ミリ4翅というところから始まったんじゃないか。 単純すぎるかもしれませんが、主翼の拡大のされ方なんかを見てもプロペラもそんな感じがしてしまうのです。 要するに小直径は成り行きの産物であり、でもそこそこきちんと設計全体とのバランスはとられていた。 でもどこか成り行きだったことが否めないような気もしますし、それは、途中でやっぱり足らなかったので3100ミリに換えられたことや、のちの性能向上型でプロペラ径が大幅に拡大していることでも明らかですよね。 ・・・・・・ということをいわんとしたまでで、それなりに噛み合う話だったはずなんですけどね。 そこで、「設計の方針に異を唱えよ」といっているのではなく、その設計たらしめている条件の検討が必要ですよね、といってるつもりなのです。 が、いきなり「航続力はそのままで」というのは大甘に過ぎますよね。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@p3110-ipad507marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp> |
> キ84はキ44の基本設計を基礎としつつ、それに継ぎ足し継ぎ足し徐々に機体規模が大きくなっていった機体です。 > キ44が3000ミリ3翅だったから、キ84は3000ミリ4翅というところから始まったんじゃないか。 > 単純すぎるかもしれませんが、主翼の拡大のされ方なんかを見てもプロペラもそんな感じがしてしまうのです。 > 要するに小直径は成り行きの産物であり、でもそこそこきちんと設計全体とのバランスはとられていた。 > でもどこか成り行きだったことが否めないような気もしますし、それは、途中でやっぱり足らなかったので3100ミリに換えられたことや、のちの性能向上型でプロペラ径が大幅に拡大していることでも明らかですよね。 > ・・・・・・ということをいわんとしたまでで、それなりに噛み合う話だったはずなんですけどね。 確かにどこにも噛み合わないところはないですね……。僕の読解力不足であったようです。 > そこで、「設計の方針に異を唱えよ」といっているのではなく、その設計たらしめている条件の検討が必要ですよね、といってるつもりなのです。 やっぱりそうなんですよね……。ただこれ、機体設計の見積もり出す程度の能力が必要で、僕には全然無理でして。単純に、「四式のペラを彩雲・銀河と同じものに変更した場合の重量増はどの程度か」という基本的な部分からして、正直なところわかりません。 結論としては、議論の題材が能力に見合ってないので議論足りえないってことになってしまうのでしょうか。 > が、いきなり「航続力はそのままで」というのは大甘に過ぎますよね。 巡航時の条件としては大直径ペラは有利な気がしましたが、重量増大はそれを帳消しにしてあまりあるって事ですかね……。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
> 本来は大直径にするべきだとわかっていつつ思い切って小直径にしてみたり、思い直して少し大きな径に変えてみたり、発動機側の出力条件が変わってきたら大直径のものに変えてみたり、様々なせめぎ合いがあったのではないかと見受けられます。 > 何との間でせめぎ合ってたのかといえば、機体重量、翼面荷重、そのあたりだったのではないかと思います。 > ともあれ、当初案の軽い機体では3000ミリでも660km/h出ると計算されていたわけですから、まあ、ギリギリいい線出てると考えられていたのではないかとも思われるわけです。 同じ中島飛行機の彩雲の設計者 内藤子生先生のご意見 「飛行力学の実際」(増補6版) 日本航空技術協会 1982 153頁に「世界のプロペラ直径図表」という両対数グラフがありまして、 横軸に出力、縦軸にプロペラ径としてさまざまな機体がプロットされていますが、2000hpクラスではki-84が最小になっています。(単発戦闘機のプロットが少ないようにも思えますが,,,) 「2000hp級では彩雲機(C6N1)が小さめの線上にある。同機の側面図には特長(ママ)があり、プロペラ直径が大なために、主脚の長さが大と言われたが、むしろ妥当最小限であり、フレンドシップとも一致している。したがってキー84の直径は過小であったと言える。」 同署84頁 「彩雲は、,(中略)主脚が前方へ突出した彩雲独特の形になったが、脚重量の増加を補って余りある上昇力の向上が算定されたによる。」 2000Hp級の戦闘機としては過小だったとの判断をなさっています。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 6.0; ja; rv:1.9.0.11) Gecko/2009060215 Fir...@eAc1Ach017.osk.mesh.ad.jp> |
実際には、三方転びなどと工夫された彩雲の脚はやはり長すぎ、翼側の変形によって収納不良となる事故が「毎日のように出た」と海軍の整備側では述べられています。 この辺の兼ね合いはなかなか難しいものです。 そのような中、彩雲には「3200ミリ 3翅」という実験機も存在していまして、この機体は主翼上半角も通常より1.3倍にとられています。 彩雲でもそういうチャレンジは行われていたわけです。 (ついでに申し添えておきますと、その2ページ前のところで挙げられている彩雲三面図に添えられた諸元にはちょっとした誤差がありまして、「プロペラ3翅3500ミリ」「最高速342.8kt」とされてはいますが、実は3翅3500ミリの彩雲は300ノット内外〜313ノットというべきなのです。342.8ノットはそのプロペラでは出されていません。これはVDM4翅(直径未詳)での値です) <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@nttkyo038109.tkyo.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp> |
> 実際には、三方転びなどと工夫された彩雲の脚はやはり長すぎ、翼側の変形によって収納不良となる事故が「毎日のように出た」と海軍の整備側では述べられています。 > この辺の兼ね合いはなかなか難しいものです。 この問題って、主脚長より重量の問題ではないんですかね。前縁の薄い翼径を採用したが故に、主輪が納まらないからこそのあの主脚構造であって、主脚が長かったからではないのでは? まあ、重量削減を行う上でてっとり早い方法のひとつはペラ径ひいては主脚長の減でしょうが、それするくらいなら多少翼形が乱れても已むを得ずとして通常の主脚にするという手もあるわけで(推力を減らすくらいなら抗力を増やす)。 そもそも、彩雲の主脚問題って、本当にそこまで大きかったんでしょうかね? 加工に特殊な治具かなんか要りそうだなあとは思うものの、一般的な主脚と異なるのは取付角度のみなのに、そんなに問題となるものなんですねえ。まあ斜めに収まる都合で許容される誤差が小さいとか、そうした理由からなんでしょうけれど。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
> > 実際には、三方転びなどと工夫された彩雲の脚はやはり長すぎ、翼側の変形によって収納不良となる事故が「毎日のように出た」と海軍の整備側では述べられています。 > > この辺の兼ね合いはなかなか難しいものです。 > > この問題って、主脚長より重量の問題ではないんですかね。前縁の薄い翼径を採用したが故に、主輪が納まらないからこそのあの主脚構造であって、主脚が長かったからではないのでは? ちと説明不足で第三者が見ると解り辛そうなので補足します。 ・当時の技術だと、大重量を受けるには、大きな主輪が必要だった(あってる?) ・彩雲は高速を狙って採用した層流翼に近い翼形のため主翼前縁が薄く、自身の重量を支えきれる主輪が主翼前縁に収まらない。 ・こうした場合、対策は翼の形状を変えるか主脚の格納方法を工夫するかに大きくわかれるが、抵抗増大を懸念し格納方法の工夫で対応する事となった。 ・とはいえ構造は非常に単純で、主脚を主桁の前ではなく後に配置したのみである。 ・四式戦闘機くらいの重量であれば、同様の翼形でも主桁を後退させることで十分前縁に主輪がおさまるが、あくまで主輪の大きさ、すなわち機体重量の問題であって、主脚の長さは直接的には関係ない。 余談ですが、主脚が主桁より後ろに配置された機体はいくつかあり、やや珍しいとはいえ彩雲のみが特殊というわけでもないですね。さらに、回転軸で工夫しているといえばまっさきに思いつくのはF4Uで、あれに比べればまだまだ全然変態度(褒め言葉)は低い気がします。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
> この問題って、主脚長より重量の問題ではないんですかね。前縁の薄い翼径を採用したが故に、主輪が納まらないからこそのあの主脚構造であって、主脚が長かったからではないのでは? 脚が長い。 ↓ 主翼の中に形成される中空の函が大きくなる。 しかも函の一面がインテグラルタンク。 ↓ 変形しやすい。 ↓ 脚の根元が緩んで、上げても収まらない。 翼前縁に取り付けたのならまだしも、主翼中央のあの部分でこれです。 翼自体の変形もあって、速度低下も招いていたのではないかなどとも考えてしまいます。 > そもそも、彩雲の主脚問題って、本当にそこまで大きかったんでしょうかね? 「脚上がらず」「脚降りず」というクレームが実施部隊で毎日のように発生していたのですから、これは重大です。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@nttkyo038109.tkyo.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp> |
> > この問題って、主脚長より重量の問題ではないんですかね。前縁の薄い翼径を採用したが故に、主輪が納まらないからこそのあの主脚構造であって、主脚が長かったからではないのでは? > > 脚が長い。 > ↓ > 主翼の中に形成される中空の函が大きくなる。 > しかも函の一面がインテグラルタンク。 > ↓ > 変形しやすい。 > ↓ > 脚の根元が緩んで、上げても収まらない。 > > 翼前縁に取り付けたのならまだしも、主翼中央のあの部分でこれです。 > 翼自体の変形もあって、速度低下も招いていたのではないかなどとも考えてしまいます。 ああ、なるほど。 ただ、変形しやすいというのは剛性?の面で不利、というだけで、「変形しないようにするには脚が短い場合よりは重量が大きくなる」とは言えても、必ずしも変形しやすいとは限らないのではないでしょうか。 まあ、実際脚が出なかったり収まらなかったりしたということは、「変形しやすかった」のでしょうが、それを持って設計指針そのものに疑問を投げかけるには、ちと弱いかな? とも思えます。結果論ではないかなあ、と。そんなことないか(笑) 設計時に、こうした問題が浮上する事が予想できなかったわけではないでしょうから…… ただ、主桁の後に主脚をおいたのは「速くしたかったから」なわけで、別に主脚が長すぎたからああ配置したわけではないですよね? もし通常の形式であれば主脚が正常に稼動しない問題ももっとずっと発生しづらかったのではないかと思います。つまり、ペラ径が大きかったから、主脚の稼動に関する問題が発生したわけではないと考えられるということです。 主脚の稼動に関する問題は、プロペラ直径の大小と関連づけるには飛躍が大きすぎるように感じるのですがいかがでしょうか。 あ、「本題とは関係ないのに〜」というのはもしかしてそういう意味ですか? > 「脚上がらず」「脚降りず」というクレームが実施部隊で毎日のように発生していたのですから、これは重大です。 あーすみません、クレームと主脚構造を因果づける十分な根拠となる資料を私が持ち合わせていない故に疑問に思ったわけで、それは自分で調べるべき事であってこうした場で発言すべきではありませんでした。 主脚構造が原因でそうした事故が多発していたとすれば、それは由々しき問題であるという事自体には異論の余地はないと思います。失礼いたしました。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
片 様 ご指摘ありがとうございます。 彩雲は調べれば調べるほど面白い設計です。 異常に長い主脚を三方転びで翼弦中央に無理やり押し込んでるわけですが, 結果として翼前縁下面がクリーンな面になっています。 彩雲と同じく層流翼を採用したP-51の抵抗計測で主翼の乱流遷移点を計測しているのですが、下面については主脚ドアの部分でトリップがかかっているということで、従来型の翼断面の機体と層流領域の大きさは同じということです。 これに対して彩雲の場合は、主脚ドアがかなり後ろにあることで摩擦抵抗面で得をしているように思えます。 これが設計段階で意図的に行われたかということについては言及された資料がない上に、引き込んだ状態で主翼面と面一に収まるとはとても思えない薄い主脚ドアがついています。 収納状態での抵抗を減らすために主脚ドアの剛性、工作精度を上げるべきという主張をしておられた方がいたような記憶があるのですが、彩雲の関係者ではなかったような,,, <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 6.0; ja; rv:1.9.0.11) Gecko/2009060215 Fir...@eAc1Ach017.osk.mesh.ad.jp> |
プロペラは直径の大きいプロペラをゆっくり回した方が効率が良いといわれています。 しかし、プロペラの回転速度も流体速度(ここでは機体の飛行速度)も一定に保たれるのであれば…という条件が付いていて、戦闘機のように加速や減速を繰り返す場合、プロペラの直径と速度の関係は一定に保てません。プロペラピッチやプロペラの回転速度を変えることで最適な状態を保つようにはしていますが、低速運転から高速運転へ…というような状態の変更をより早く行うには、プロペラ自体の重量が大きいと慣性抵抗が働くため好ましくありません。回転が高速になると慣性抵抗のみならず大気との摩擦も大きく影響してきます。 効率よく推力を発揮するという点では大直径の方が好ましいけど、加速/減速のレスポンスを良くするには小直径の方が好ましい…んだったかな? 低速域での加速力を良くするなら大直径、高速域での加速力を良くするなら小直径の方が良い…だったかな? とにかく、ただ単純に推力効率を追求するなら大直径の方がいいけど、空戦を戦う際の加速力を最適にするためにはいたずらに大直径化しない方が良い…という話だったと思います。 詳しい理屈は別の方の解説にお任せします。(←がなければ、これをヒントにご自分でお調べください) あとは着陸脚の長さとの兼ね合い…というのもありますが、疾風は関係なかったはずですね。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; GTB6; SLCC1; .NET CLR 2.0.5...@FL1-119-241-157-28.tcg.mesh.ad.jp> |
この時代の飛行機は恒速ペラですので、回転数を変化させたりしません。 よって回転質量の大小により回転数変動の容易さは事実上無関係です。 ペラは飛行機の翼と略同じ理屈ですから、径が小さい=面積が小さいなのです。 よって、大きな吸収馬力を稼ぐには、高い対気速度と大きなピッチ(迎え角)が必要になります。 ペラの対気速度は飛行速度との合成であり、また音速の限界がありますから、極端に速い値はできません。よって径の小さいペラはピッチで大きな吸収馬力を稼ぐ必要があります。 このピッチで稼ぐ度合いは対気速度の小さい低速時ほど顕著になります。 ペラも翼と同じ理屈ですから、揚抗比が良好なピッチ=対気迎え角は限られます。ある角度より迎え角を増やしても、抵抗は増えても揚力はあまり増えません。抵抗=吸収馬力、揚力=推力ですから、ピッチがある範囲を超えると推進効率は大きく低下してしまうわけです。 つまり径の小さいペラは、低速での推進効率が悪く、高速になればさほど悪くないということになります。 だから疾風は小さいペラですが最高速度は結構高いわけです。最高速度近辺での推進効率は悪いものではなかったのでしょう。しかし、この小さいペラでは低速時の推進効率まで良いとは考えがたく、上昇や離陸といった低速では馬力ほどの加速を行えない可能性もあります。 しかし疾風のような戦闘機ではペラの重量も無視できません。全備で200〜400kgに達するペラですから、ペラを軽く小さくすれば機体全体を数%軽くできます。つまり推進効率が数%悪化してもトントンなんです。 逆に言えば、推進効率を良くしようと大きくしても、重くなるほうが大きかったら無意味で、脚が長くなったり、重たいペラの為に減速歯車やピッチ制御機構が大型化して重くなったりすれば更に効率は悪化します。 つまり適正な大きさというのはおのずから存在し、疾風の場合は適正より小さいだろうと想像しますが、高速機として問題になるほど小さいともいえません。 <Opera/9.64 (Windows NT 5.1; U; ja) Presto/2.1.1@p3024-ipbf6701marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp> |
うがあ間が悪い…… すません投稿前に他のメッセージが無いか確認を怠っておりました。 > つまり適正な大きさというのはおのずから存在し、疾風の場合は適正より小さいだろうと想像しますが、高速機として問題になるほど小さいともいえません。 いや全くそのとおりで、疾風は速いし、加速も上昇力もそんなに悪くないし、追加要求で重量が増大を続ける中、一刻も早い実用化が望まれれば、差し当たりあの範囲で纏めたのはきっと妥当だったんだろうとは思うのですよ。航続距離の要求は厳しいし、着陸速度も速くできないし…… これ以上重量増大は無理ってことだったんでしょう。 最初の投稿では述べませんでしたが、プロペラ直径の拡大はカウンタートルクの拡大につながり適正速度以外での直進性に支障をきたしたり、大迎え角でのプロペラ後流の影響を大きくしたりといった問題もありそうです。射撃時の安定を重視し、二式戦で着陸の難しさを叩かれている立場からするとどちらも歓迎できませんね。 ただ、やっぱり「適正より小さいだろう」と思えてならない……歯痒いんですよ! カウルまわりとか排気管の処理とかを見るとフューリーあたりと比べると洗練され切ってはいない感じもしますが、全体的にみてエアフレームとしてはWWII日本レシプロ戦闘機最高峰に見えますし、誉ももうちとボアが欲しいですがまあ当時の情勢を考えるとほぼベストに見えます(あの時期にもっとビックボアでまともに回せるならハ44とかが先にできてますわな)。ここまでやったなら……あと一声欲しかった! と、思われる方は他にもいらっしゃらないかな〜 そもそもそんな事はなくてあの位の径がベストだったのかな〜 とそこら辺りがお話できればな、と考えていた次第です。 まあ何を持って「過小」とするのか、「適正」とはどういう状態をいうのかを定義せずに議論しろなどと無茶な話ですが、私にはそこら辺りをきちんと定義・提示する能力に欠けており、本議題に関心を持ってくださった有識者の方々にお力添え頂ければ……などと都合の良い期待をしております。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
ご意見いただきありがとうございます。しかしながらどうも私の認識との食い違いが目立つので、まことに失礼ながら、他の方のご意見も伺ってみたいのですが……。 >プロペラピッチやプロペラの回転速度を変えることで最適な状態を保つようにはしていますが、 え、ピッチは解るんですが、回転速度まで変わっちゃう(定速ペラじゃない)機体なんてWWIIの軍用機じゃ殆ど存在しないのではないのですか? よってそれ以下のお話も良く理解できないのですが…… 巡航時はエンジンの回転を落とす=ペラの回転速度を落とす、というなら理解できますが、巡航から全力飛行に移る際の回転速度の変化のレスポンスなんて気にしてもしょうがないですよね。例えば巡航中奇襲を受けたとか、そんなシーンでも、そんなレスポンスが多少良かったところでどうせ急激に機速を得る方法は降下しかないんですし。降下を考えなくても、結局大直径大推力の方が有利だとは思いますが(まさか回転が上がるまで数十秒を要したりするわけじゃないでしょうから)。 なんか大間違いしてます? >低速域での加速力を良くするなら大直径、高速域での加速力を良くするなら小直径の方が良い そうなんですか? 低速域については完全に同意です。離陸性能を要求される機体ほど大直径プロペラを装備する傾向が強いですが、(限界はあるものの)大直径の方が静止推力大きいですもんね。 解らないのが高速域です。加速は推力と抗力、質量あたりで決まると思うんですが、プロペラ直径が影響するのは推力と質量ですよね(音速近いと抗力への影響も目立ったりするのかな?)。質量的には大直径は不利ですが、推力は速度を問わず大直径が有利だと思っていたのですが……。 高速って、まさかプロペラの回転速度の話ではないですよね……? >あとは着陸脚の長さとの兼ね合い…というのもありますが、疾風は関係なかったはずですね。 ないんですか? 主脚って大加重掛かるから強度が必要=重い、長いと構造上強度的に不利=重い、で、機体重量増大に悩んだ四式戦闘機にとってはすんごい重要な問題な気が…… <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
> え、ピッチは解るんですが、回転速度まで変わっちゃう(定速ペラじゃない)機体なんてWWIIの軍用機じゃ殆ど存在しないのではないのですか? よってそれ以下のお話も良く理解できないのですが…… 変わっちゃうというか、回転速度は任意に設定できるはずですね。たしか… あと、可変ピッチとはいっても本当に無段階にスムーズに変わってくれるような高性能な可変ピッチプロペラばかりではなかったという話も聞いたことがあります。 まぁ、どれがそうというような詳しい話は存じません。 > 巡航時はエンジンの回転を落とす=ペラの回転速度を落とす、というなら理解できますが、巡航から全力飛行に移る際の回転速度の変化のレスポンスなんて気にしてもしょうがないですよね。例えば巡航中奇襲を受けたとか、そんなシーンでも、そんなレスポンスが多少良かったところでどうせ急激に機速を得る方法は降下しかないんですし。降下を考えなくても、結局大直径大推力の方が有利だとは思いますが(まさか回転が上がるまで数十秒を要したりするわけじゃないでしょうから)。 操縦の訓練を受けたことはありませんし、教本を読んだこともないのでわかりません。 > 解らないのが高速域です。加速は推力と抗力、質量あたりで決まると思うんですが、プロペラ直径が影響するのは推力と質量ですよね(音速近いと抗力への影響も目立ったりするのかな?)。質量的には大直径は不利ですが、推力は速度を問わず大直径が有利だと思っていたのですが……。 > > 高速って、まさかプロペラの回転速度の話ではないですよね……? プロペラブレード先端部の対気速度の話ですね。 したがって機体の飛行速度でもあり回転速度でもあり、といったところです。 > ないんですか? 主脚って大加重掛かるから強度が必要=重い、長いと構造上強度的に不利=重い、で、機体重量増大に悩んだ四式戦闘機にとってはすんごい重要な問題な気が…… 重要は重要ですが、たとえば逆ガル翼にしなきゃいけなかったりするほどの設計上無理のあるような苦労を強いられているわけでもないです。 むしろ、そうした細かい部分の問題を奇をてらうかのような工夫ではなく、愚直というか泥臭いまでに手堅い手法で解決しているところに疾風の傑作機たる所以があるわけで <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; GTB6; SLCC1; .NET CLR 2.0.5...@FL1-119-241-157-28.tcg.mesh.ad.jp> |
> 変わっちゃうというか、回転速度は任意に設定できるはずですね。たしか… 巡航用と全力飛行用で二種類くらい設定できる機体はそう珍しくなさそうな気がします。ただ、そういう意味にはとれなかったので……。定速プロペラの回転数って、そんなに頻繁に変更しないでしょう? > あと、可変ピッチとはいっても本当に無段階にスムーズに変わってくれるような高性能な可変ピッチプロペラばかりではなかったという話も聞いたことがあります。 > まぁ、どれがそうというような詳しい話は存じません。 そ、それは四式戦に対する皮肉でしょうかw 増加試作機のあたりでは、まさに大問題を抱えた四式戦の可変ピッチプロペラですが、それは大直径に起因するわけでもないし(そもそも従来と比較しても大直径っていうほどの直径ではないですし)、最終的にはほぼ解消されましたし、本スレとはほぼ関係ないと言えそうに思います。もっと径が大きければ問題は拡大した可能性もありますので無関係とは言えませんが、良い方向に作用する可能性だってあったわけですし。 > > 高速って、まさかプロペラの回転速度の話ではないですよね……? > > プロペラブレード先端部の対気速度の話ですね。 > したがって機体の飛行速度でもあり回転速度でもあり、といったところです。 回転と機体の進行方向は直交しますから、両方関係あるとおっしゃられると少々混乱いたします。 たしかに大直径ペラを高速回転させ、先端付近が音速に達すれば何かと問題でしょうが、当時としても少なくともペラをあまりに高速回転させると効率は落ちることくらいはわかっていたはずではないでしょうか。 そもそも、ターボプロップならともかく、レシプロエンジンでプロペラ先端部の音速問題が深刻化することなんてありえるんでしょうか? 当時の定速ペラだと、直径にもよりますが回転速度は大体1500rpmくらいですか? 先端速度は直径4mとしても単純計算で2^2π*1500/60=314.16m/sくらいで、遷音速ってほどでもないですよね? これ以上先端速度が上がるようであれば、単に減速器の減速比を大きくするだけで、プロペラ先端速度を理由に大直径化をためらうほどのことはないと思います。無論、減速比を大きくすれば、基本的に重量も増大しますが、減速比が2から2.1になったとかそんな程度なら深刻な問題でもないでしょうし。 また、機体速度により対気速度が増大する分も、高速ほど差が小さくなるとはいえ大直径優位には違いないと思うのですが…… > > ないんですか? 主脚って大加重掛かるから強度が必要=重い、長いと構造上強度的に不利=重い、で、機体重量増大に悩んだ四式戦闘機にとってはすんごい重要な問題な気が…… > > 重要は重要ですが、たとえば逆ガル翼にしなきゃいけなかったりするほどの設計上無理のあるような苦労を強いられているわけでもないです。 それはそうかもしれませんが、「関係ない」かというと、そんなことはないですよね? <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
横から失礼します。 > 回転と機体の進行方向は直交しますから、両方関係あるとおっしゃられると少々混乱いたします。 直交する事と、独立している事とは別問題ですよ。 直交している場合は、その対角線が合成速度になります。 > たしかに大直径ペラを高速回転させ、先端付近が音速に達すれば何かと問題でしょうが、当時としても少なくともペラをあまりに高速回転させると効率は落ちることくらいはわかっていたはずではないでしょうか。 世界の傑作機No.110「ツポレフTu-95/-142"ベア"」で鳥養氏が紹介していますが、 プロペラ先端速度と飛行機の前進速度との合成速度がマッハ0.9以上になると、空気の圧縮性の影響で効率が悪くなる といった感じのことが、戦前の教科書に記されていたそうです。 あと補足すると、高度で高度が上がると音速が低下する事も考慮する必要があります。 > そもそも、ターボプロップならともかく、レシプロエンジンでプロペラ先端部の音速問題が深刻化することなんてありえるんでしょうか? 当時の定速ペラだと、直径にもよりますが回転速度は大体1500rpmくらいですか? 先端速度は直径4mとしても単純計算で2^2π*1500/60=314.16m/sくらいで、遷音速ってほどでもないですよね? 600km/h@6000mで、上記のペラ運転条件だった場合を計算すると 合成速度が約356m/s、マッハ1.12となります。 ペラの直径を4m→3mに変更して、その他の条件を変えなかった場合だと 合成速度は約289m/s、マッハ0.91になり、 ペラ効率がピークか、若干それを過ぎた辺りになっている事が伺えます。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB6; .NET CLR 1.1.4322)@actkyo020165.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
そりゃあそうですね。全くその通りで、私の発言のうちご指摘部分は完全に誤りです。誤った発言をえらそうに行ってごめんなさい。お詫びのうえ訂正いたします。 ただ、これが高速領域では相対的に大直径のペラの優位性は小さくなるという事実の論拠となることは当然認めつつも、結論が大きくかわることはないかと思っています。 当時のレシプロ航空機の減速器のギア比はそんなに大きくなかったと思います。ペラの回転速度が速すぎた場合、直径を減ずるのだけではなく、減速比の変更でも対応できたと思います。 根拠に乏しいですが、700km/hクラスの機体でも3.5m〜4m超の機体は少なくなく(むしろそのくらいが普通では?)、この程度であればプロペラ速度が効率に与える影響は支配的ではなかったと想像します。想像するだけですが……。 ターボプロップ実用化後はプロペラ形状の工夫など、色々限界に直面していたのであろう様子が伺えるものの、WWII当時は効率に影響がでていたが比較的容易に対応できる範囲に収まっていたのではないでしょうか? <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; GTB6; .NET CLR 2.0.507...@pd3c252.tkyoac00.ap.so-net.ne.jp> |
少し整理したほうがよろしいですね。 別に私はペラの対気速度が問題だったとは考えていません。烈風や紫電改がもっと大きなペラを選べてるんですから、不可能な話ではないことは明らかです。 しかし、あるプロペラが最大の推進効率を発揮できる条件はたった一つしかなく、また推進効率の最大値は基本設計概念が変わらないかぎり、殆ど変わりません。 つまり疾風のプロペラを他のものに変えたところで、ピークの推進効率は略同じということにしかならないのです。径が大きいということは、そのピークに近い効率を発揮できる条件の広さでしかないのです。 だから最高速度だけを考えるなら、ピーク効率の条件を想定最高速度に合わせたプロペラであればそれでよいのです。極端な例としてはシュナイダートロフィー機なんかがそうです。あれで650〜700出せるんですから、疾風のペラ径が最高速度に影響してると考えるには無理があります。 <Opera/9.64 (Windows NT 5.1; U; ja) Presto/2.1.1@p3024-ipbf6701marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp> |