Page 283 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼一式陸攻が泰山の如く失敗していたら セリカ 09/1/11(日) 20:42 ┣Re:一式陸攻が泰山の如く失敗していたら 高村 駿明 09/1/11(日) 22:19 ┃ ┗同じような機体は存在し得ない 片 09/1/12(月) 2:15 ┃ ┗Re:同じような機体は存在し得ない 高村 駿明 09/1/12(月) 11:33 ┃ ┗三菱が出来ないといっても三菱にやらせた 片 09/1/12(月) 11:57 ┃ ┗Re:三菱が出来ないといっても三菱にやらせた 高村 駿明 09/1/12(月) 16:02 ┃ ┗泰山は誰にとって失敗だったのか 片 09/1/12(月) 18:09 ┃ ┗Re:泰山は誰にとって失敗だったのか 高村 駿明 09/1/12(月) 18:12 ┃ ┣そうですねえ 片 09/1/12(月) 18:56 ┃ ┗雷電と陸攻 ささき 09/1/13(火) 15:51 ┃ ┣Re:雷電と陸攻 高村 駿明 09/1/13(火) 21:59 ┃ ┗Re:雷電と陸攻 高村 駿明 09/1/15(木) 13:52 ┃ ┣Re:雷電と陸攻 とおりす 09/1/16(金) 0:47 ┃ ┗レーダーと軽爆 ささき 09/1/18(日) 10:27 ┃ ┗Re:レーダーと軽爆 高村 駿明 09/1/20(火) 23:04 ┣そもそも「存在していなかった」 片 09/1/12(月) 2:37 ┣戦略に影響なく何も変わらない BUN 09/1/12(月) 9:34 ┃ ┣Re:戦略に影響なく何も変わらない 高村 駿明 09/1/12(月) 11:24 ┃ ┃ ┗もともとあんまり大きな「if」じゃない BUN 09/1/12(月) 12:55 ┃ ┃ ┗Re:もともとあんまり大きな「if」じゃない 高村 駿明 09/1/12(月) 15:57 ┃ ┃ ┗話が細かくなってきましたが・・ BUN 09/1/12(月) 16:38 ┃ ┃ ┗Re:話が細かくなってきましたが・・ 高村 駿明 09/1/12(月) 18:19 ┃ ┗どんな失敗なのか、が問題 BUN 09/1/12(月) 14:38 ┃ ┗Re:どんな失敗なのか、が問題 ささき 09/1/13(火) 5:27 ┣こんな情景? BUN 09/1/12(月) 13:19 ┣代替の難しい陸攻 片 09/1/13(火) 11:07 ┃ ┗Re:代替の難しい陸攻 SUDO 09/1/13(火) 19:40 ┃ ┣思い切れたもんでしょうか? おうる 09/1/13(火) 21:02 ┃ ┗Re:代替の難しい陸攻 高村 駿明 09/1/13(火) 21:43 ┃ ┗Re:代替の難しい陸攻 SUDO 09/1/14(水) 2:46 ┃ ┣一式陸攻の弱点をどう泰山で埋めようとしたか 片 09/1/14(水) 6:21 ┃ ┃ ┗Re:一式陸攻の弱点をどう泰山で埋めようとしたか 高村 駿明 09/1/15(木) 13:49 ┃ ┃ ┗中攻の終焉 片 09/1/16(金) 7:24 ┃ ┃ ┗Re:中攻の終焉 高村 駿明 09/1/16(金) 13:16 ┃ ┃ ┗ついえ去った夢 片 09/1/17(土) 8:44 ┃ ┃ ┗Re:ついえ去った夢 高村 駿明 09/1/17(土) 11:29 ┃ ┃ ┗大攻もまだ夢想の範疇 片 09/1/18(日) 7:31 ┃ ┃ ┗Re:大攻もまだ夢想の範疇 高村 駿明 09/1/20(火) 22:37 ┃ ┗Re:代替の難しい陸攻 高村 駿明 09/1/15(木) 13:38 ┣Re:一式陸攻が泰山の如く失敗していたら とおりす 09/1/13(火) 23:29 ┃ ┗Re:一式陸攻が泰山の如く失敗していたら 高村 駿明 09/1/16(金) 21:06 ┃ ┗Re:一式陸攻が泰山の如く失敗していたら とおりす 09/1/16(金) 21:52 ┃ ┗Re:一式陸攻が泰山の如く失敗していたら 高村 駿明 09/1/16(金) 23:39 ┃ ┗Re:一式陸攻が泰山の如く失敗していたら とおりす 09/1/18(日) 16:41 ┃ ┣Re:一式陸攻が泰山の如く失敗していたら SUDO 09/1/18(日) 18:09 ┃ ┣Re:一式陸攻が泰山の如く失敗していたら とおりす 09/1/20(火) 21:28 ┃ ┃ ┗Re:一式陸攻が泰山の如く失敗していたら 高村 駿明 09/1/20(火) 22:36 ┃ ┃ ┣Re:一式陸攻が泰山の如く失敗していたら SUDO 09/1/20(火) 23:05 ┃ ┃ ┃ ┣雷撃も出来る高速双発中爆といえば 片 09/1/21(水) 10:26 ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:雷撃も出来る高速双発中爆といえば 高村 駿明 09/1/21(水) 21:43 ┃ ┃ ┃ ┃ ┗そうですね 片 09/1/22(木) 4:36 ┃ ┃ ┃ ┗Re:一式陸攻が泰山の如く失敗していたら 高村 駿明 09/1/21(水) 17:09 ┃ ┃ ┗B26など とおりす 09/1/21(水) 19:59 ┃ ┃ ┣Re:B26など 高村 駿明 09/1/21(水) 21:35 ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など とおりす 09/1/22(木) 20:19 ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など 高村 駿明 09/1/22(木) 22:52 ┃ ┃ ┃ ┣Re:B26など 高村 駿明 09/1/22(木) 23:24 ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など とおりす 09/1/23(金) 22:04 ┃ ┃ ┃ ┣実際には 片 09/1/23(金) 7:08 ┃ ┃ ┃ ┃ ┣Re:実際には 高村 駿明 09/1/23(金) 14:28 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗単発単座の援護戦闘機こそ「次善の策」だったのでは? ささき 09/1/23(金) 14:50 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:単発単座の援護戦闘機こそ「次善の策」だったのでは? 高村 駿明 09/1/23(金) 17:54 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┣XB-40 ささき 09/1/23(金) 18:12 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗援護戦闘機が必要だから十三試双発陸戦を作った 片 09/1/23(金) 19:18 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┣Re:援護戦闘機が必要だから十三試双発陸戦を作った 高村 駿明 09/1/24(土) 12:04 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗戦兼爆と双発陸戦は同じ計画 BUN 09/1/24(土) 20:15 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:戦兼爆と双発陸戦は同じ計画 片 09/1/24(土) 23:09 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗より掩護戦色が濃い単発案 BUN 09/1/25(日) 0:16 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:より掩護戦色が濃い単発案 片 09/1/25(日) 2:27 ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:実際には 高村 駿明 09/1/24(土) 12:29 ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など とおりす 09/1/23(金) 21:59 ┃ ┃ ┃ ┣Re:B26など SUDO@実家 09/1/23(金) 23:02 ┃ ┃ ┃ ┣Re:B26など 高村 駿明 09/1/23(金) 23:02 ┃ ┃ ┃ ┃ ┣Re:B26など SUDO 09/1/24(土) 17:17 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┣Re:B26など とおりす 09/1/24(土) 19:48 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など 高村 駿明 09/1/24(土) 21:55 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など SUDO 09/1/26(月) 3:55 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など 高村 駿明 09/1/26(月) 9:03 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┣Re:B26など SUDO 09/1/26(月) 17:02 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など 高村 駿明 09/1/28(水) 8:52 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┣戦術だって、応じて変化する 片 09/1/28(水) 10:51 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:戦術だって、応じて変化する 高村 駿明 09/1/28(水) 13:48 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など SUDO 09/1/29(木) 6:14 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┣Re:B26など とおりす 09/1/26(月) 20:30 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など 高村 駿明 09/1/28(水) 8:54 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など とおりす 09/1/28(水) 23:50 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗真っ暗 片 09/1/29(木) 7:28 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗マレーにおける夜戦決断 片 09/1/27(火) 9:42 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:マレーにおける夜戦決断 高村 駿明 09/1/28(水) 9:04 ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など とおりす 09/1/24(土) 19:44 ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など 高村 駿明 09/1/24(土) 22:19 ┃ ┃ ┃ ┃ ┣Re:B26など SUDO 09/1/25(日) 16:49 ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など とおりす 09/1/25(日) 18:14 ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:B26など 高村 駿明 09/1/26(月) 9:05 ┃ ┃ ┃ ┗陸攻の空中被害状況@ガ島 とおりす 09/1/24(土) 0:09 ┃ ┃ ┃ ┗Re:陸攻の空中被害状況@ガ島 とおりす 09/1/24(土) 0:14 ┃ ┃ ┃ ┗昼間強襲雷撃に必要な攻撃機数 片 09/1/24(土) 9:14 ┃ ┃ ┃ ┣同時異方向攻撃の不実施 片 09/1/24(土) 11:15 ┃ ┃ ┃ ┃ ┗なぜ月光は万能双発機にならなかったか ささき 09/1/24(土) 11:56 ┃ ┃ ┃ ┃ ┗Re:なぜ月光は万能双発機にならなかったか 片 09/1/24(土) 14:04 ┃ ┃ ┃ ┗Re:昼間強襲雷撃に必要な攻撃機数 とおりす 09/1/24(土) 13:04 ┃ ┃ ┃ ┗Re:昼間強襲雷撃に必要な攻撃機数 片 09/1/24(土) 13:55 ┃ ┃ ┗Re:B26など SUDO 09/1/22(木) 4:04 ┃ ┃ ┗Re:B26など とおりす 09/1/22(木) 20:06 ┃ ┃ ┗Re:B26など 片 09/1/23(金) 0:09 ┃ ┗Re:一式陸攻が泰山の如く失敗していたら 高村 駿明 09/1/20(火) 22:33 ┗Re:96式に火星とか ラシキモノ 09/2/2(月) 7:19 ┗Re:96式に火星とか 高村 駿明 09/2/2(月) 16:51 ┗Re:97式も火星とか ラシキモノ 09/2/2(月) 19:28 ┗Re:97式も火星とか 高村 駿明 09/2/2(月) 20:50 ┗Re:もう一つの97式にも火星とか ラシキモノ 09/2/3(火) 15:45 ┗Re:もう一つの97式にも火星とか 高村 駿明 09/2/3(火) 20:44 ┗Re:もう一つの97式にも火星とか ラシキモノ 09/2/5(木) 9:04 ┗Re:九六式陸攻とか ラシキモノ 09/2/6(金) 9:28 ┗Re:九六式陸攻とか ラシキモノ 09/2/9(月) 0:30 ┗G4M2 ささき 09/2/9(月) 6:41 ┗Re:G4M2 SUDO 09/2/9(月) 8:40 ┗Re:G4M2とか ラシキモノ 09/2/10(火) 18:21 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 一式陸攻が泰山の如く失敗していたら ■名前 : セリカ ■日付 : 09/1/11(日) 20:42 -------------------------------------------------------------------------
思いっきりIFのお題です。一式ライターと称されるほど防御力が貧弱で、中期以降まっかっかに火だるまになる印象が非常に強いベティーですが、もし本機がなかったら、戦局にどのような影響があったでしょうか? またこの場合、山本長官機は何に乗っていたでしょうか?また同様に、桜花母機、停戦協定を結びに行っていた機体は何が選らばれていたでしょうか? <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0; Google Wireless Transcoder;)@wb33proxy02.ezweb.ne.jp> |
> 思いっきりIFのお題です。一式ライターと称されるほど防御力が貧弱で、中期以降まっかっかに火だるまになる印象が非常に強いベティーですが、もし本機がなかったら、戦局にどのような影響があったでしょうか? 一式陸攻の防御力は特別に弱いわけではありません。対戦した連合軍パイロットが、フライトシミュレーターの開発に携わったさいに「一式はライターではない」と防御力の強化を指示したほどです。大戦後期の日本機は、本機に限らず、ライターのように落とされています。認識違いではないかと。 また、陸攻自体が日本海軍の戦略にとって不可欠なものであり(条約で保有勢力が制限された日本海軍が、フリーハンドで動けるであろう、対応戦力を持たない敵軍に対して、条約外の戦力で対応しようというのが陸攻です。広大な太平洋が戦場である以上、長大な航続力や魚雷装備は必須であり、貧弱な装備発動機も避けられない以上、史実以上の防弾強化は難しいため、史実のような機体にしかなりません)、本機が存在しなかったというイフは、陸攻以外で敵艦隊・陸上航空機に対抗できる手段が確立したというような、歴史の大幅な書き換えが避けられません。 従って、議論ボードでもきわめて語ることが難しい議題だと思います。 ちなみに、歴史を大幅に変えないなら、中島とか他社から似たような性能で、似たような問題点を持った機体が出現したことでしょう。 > またこの場合、山本長官機は何に乗っていたでしょうか?また同様に、桜花母機、停戦協定を結びに行っていた機体は何が選らばれていたでしょうか? 上記の通り、陸攻がなければ海軍戦略が成立しません。当然山本長官機が何だったというような細かな部分で「史実通り」になる確率は絶無だと思います。 というか、軍用機は基本的に「〜がなかったら、似たような機体が開発される」ように思います。一式陸攻がなければ、それ以外の機種も「陸攻がない戦略に合わせて開発され」ますから、まるで別な機体になる可能性すらあるわけです。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> ちなみに、歴史を大幅に変えないなら、中島とか他社から似たような性能で、似たような問題点を持った機体が出現したことでしょう。 ユンカースから全金属製大型機の技術移入を果たしていた三菱は、国内ほぼ唯一の大型陸上機メーカーでした。 二番手の中島がようやく並んできたのは、中島がダグラスDC−2のライセンス生産で技術を入手した昭和10年以降です。 ほかには、広廠から大型飛行艇製造技術を移転した川西があるに過ぎません。 十二試陸攻の試製が開始された昭和12、13年頃、この三社にはそれぞれ、三菱十二試中攻、中島十三試大攻、川西十三試大艇が個別に発注されており、仮に三菱機が根本的に駄目だった場合、ピンチヒッターに入ってくれるだけの能力を持った民間会社はもはや存在していません。 三菱十二試陸攻には代替機が存在していない、できなかったのではないかと思うのです。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo414250.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > ほかには、広廠から大型飛行艇製造技術を移転した川西があるに過ぎません。 > 十二試陸攻の試製が開始された昭和12、13年頃、この三社にはそれぞれ、三菱十二試中攻、中島十三試大攻、川西十三試大艇が個別に発注されており、仮に三菱機が根本的に駄目だった場合、ピンチヒッターに入ってくれるだけの能力を持った民間会社はもはや存在していません。 一式がない仮定は色々考えられますが、仮に三菱が「十二試中攻の性能を満たせないとして、辞退した」場合は、中島か川西に十二試中攻が行き、三菱か川西に大攻が行くのではないでしょうか。そのしわ寄せで大型飛行艇の開発がやや遅くなっても、中攻の方が緊急性が高いと思いますが、違うのでしょうか。 > 三菱十二試陸攻には代替機が存在していない、できなかったのではないかと思うのです。 九六式陸攻が成立しているなら、「三菱機が根本的にダメでピンチヒッターが必要」とされたケースの場合、これの改良機になったのではないかと思います。 結果としてセリカさまの言われる「ライターのように落とされる爆撃機」であったことは何も変わらない(というか悪化する)でしょうし、戦局も史実より悪化するだけで、結果も何も変わらないのではないでしょうか。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 一式がない仮定は色々考えられますが、 ここでのお題は「一式陸攻が泰山の如く失敗していたら 」ですよね。 別の箇所に書いたことの繰り返しになりますが、泰山は海軍側の要求が技術の現実に対して高すぎたことから妥協が模索され、要求ラインを引き下げるなら銀河で代替可能として解消された計画です。 一方、一式陸攻の場合も、本来望まれたものは技術的に解決不能な高次元のものでしたが、三菱は要求に沿ったものは作り切れないとしており、つまり、例えるなら現に一式陸攻は「泰山の如く失敗していた」ことになりますが、そこでピンチヒッターとなったのは中島でも川西でもなく、当の三菱にとにかく挑戦させる、ということだったのでした。 三菱が駄目でも三菱、だったのです。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo414250.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > 一方、一式陸攻の場合も、本来望まれたものは技術的に解決不能な高次元のものでしたが、三菱は要求に沿ったものは作り切れないとしており、つまり、例えるなら現に一式陸攻は「泰山の如く失敗していた」ことになりますが、そこでピンチヒッターとなったのは中島でも川西でもなく、当の三菱にとにかく挑戦させる、ということだったのでした。 > > 三菱が駄目でも三菱、だったのです。 では「もっと出来損ないの一式陸攻が採用された」となるはずであり、失敗したというのはどうなのでしょうか。設計チームが事故に遭うとかですかね。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.0; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> では「もっと出来損ないの一式陸攻が採用された」となるはずであり、 中国大陸で戦った中攻搭乗員の体験談を読むと、機内燃料への引火防止に相当な努力が払われていたことがわかります。 そういう視点で見ると、現実に採用された一式陸攻は「出来損ない」な印象だったはずで、実際、次に防火対策が実施されたG4M2が出てくる、と噂されれば期待の声も高まったのです。 「十二試陸攻の性能について、本庄技師が四発機の図を黒板に書き、これでなくては(防弾防火を含めた)要求を満たせない、と説明しようとして、空技廠長に反発された」という挿話が語られますが、三菱の社内資料ではこれは十六試陸攻のときのこととして書かれています。 当事者にとって記憶が交錯するほどに相似的な経験が、十二試陸攻と十六試陸攻の両方のときにあったのだと思います。 しかし、時期的に遅れ、一部のスペックを下げたやや「出来損ないの一式陸攻」であっても、現実に作られ、採用されていますよね、しかも、三菱以外に再発注されることなどなく、ということなのです。 とのように、一式陸攻が「なくなる」ことは考えにくいですし、要求達成が困難であるからといって「三菱が辞退する」こともあり得なかったのではないかと考えます。 仮に銀河があの時期に存在していなかったとしたら、泰山もあのような形で中止されず、多少スペックダウンしたとしても一応の完成にまでは持ち込まれていたのではないかとも思います。 三菱が完成できなかった閃電の場合も、秋水、震電という有望な代替機があればこその中止です。 泰山が「失敗」だったのはそれを生産受注できなかった三菱にとってであり、同じような性能のものならば銀河で代替できた海軍としてはさほどの痛痒はなかったのではないでしょうか。 このことは、十六試の頃ともなれば、十二試当時よりも全体としての大型機開発の国内能力が向上していることを示してもいるようです。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo414250.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。 であるなら、最初の話に戻りますが、一式陸攻が雷電のように完成に手間取って、二式陸攻になった、などはあっても、「一式陸攻が失敗したので存在しない」という当初の仮定を成立させるのだとしたら、やはり大規模なイフが必要ということになるように思います。 例えば「中国に出兵しないことで、対戦闘機の戦訓が入手できず、十二試で新陸攻が発注されなかった」などでしょうけど、それだと史実通りの太平洋戦争になりませんから、山本長官機撃墜とか、そういう話にはならないと思います。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.0; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 一式陸攻が失敗したので存在しない」という当初の仮定を成立させるのだとしたら、やはり大規模なイフが必要ということになるように思います。 例えば、八試特偵が失敗していたら、あのような形での中攻は存在しなかったのではないか、と思うことはあります。 七試双発艦攻も七試特攻もあの時期の大型機は操縦性不良で大量生産機となり得ずに終わってしまっていますが、八試特偵でこの点を突破できずに同じような結果となっていたとしたら、日本海軍の陸上攻撃機勢力の充足は史実よりずっと遅れたのではないかと想像してしまうのです。 この場合、仮に再トライが行われて使い物になる陸攻が現れたとしても、九六式よりずっと後になるはずで、支那事変の緒戦には当然間に合わなかったでしょうし、あるいは実戦での戦訓を最初から取り入れた機材として作られていたかもしれません。 とのように、日本海軍航空隊の中国大陸での戦い方が様相を違えたものになったかも知れない可能性はありますが、結局は九六陸攻と一式陸攻が存在しない代わりに九八陸攻とか九九陸攻みたいなものがある世界、というだけなのでしょうね、やはり。 しかも、それはやはり三菱製だった可能性が大なのではないかとも考えてしまうのです。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo414250.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
> ご教授ありがとうございます。 > > であるなら、最初の話に戻りますが、一式陸攻が雷電のように完成に手間取って、二式陸攻になった、などはあっても、「一式陸攻が失敗したので存在しない」という当初の仮定を成立させるのだとしたら、やはり大規模なイフが必要ということになるように思います。 J2M1 が要求性能を遥かに下回り、水メタ噴射によるパワーアップに期待した J2M2 が震動や油温過昇や黒煙噴出によって実用化に手間取ったうえまたしても期待性能を下回り、しかし重武装高速局戦として他に替えがないので仕方なく量産されたのが J2M3、ターボ搭載の J2M4 は使い物にならず、ようやく当初の要求性能をクリアした J2M5 は遅きに失して殆ど戦力にならぬまま終戦…という経緯でみると、史実の G4M もあまり違わないような気がします。 ・要求性能を下回ったが他に替えもないので量産された G4M1 ・水メタと層流翼で大幅な性能向上を期待したが、エンジントラブルと性能不振に祟られ期待はずれに終わった(それでも他に替えがないのでやっぱり量産せざるを得なかった) G4M2 ・完全防弾を目論んだものの、計画が二転三転して遅延したうえ「銀河」実用化によって戦力化の時期を逸した G4M3 > 例えば「中国に出兵しないことで、対戦闘機の戦訓が入手できず、十二試で新陸攻が発注されなかった」などでしょうけど、それだと史実通りの太平洋戦争になりませんから、山本長官機撃墜とか、そういう話にはならないと思います。 中国やノモンハンでの戦闘にせよ、スペイン内乱にせよ、1930 年代後期のある一時期には「重武装多発爆撃機による密集防御火網の有効性」と「少数の高速軽爆撃機による奇襲攻撃の有効性」が実証されたかのように見えた時期があったと私は認識しています。日本陸軍の百式重爆と99軽爆、英空軍のウェリントンとハンプデン、米陸軍の B-17 と A-20 など、一見矛盾するコンセプトの機体が同時期に作られているのは偶然ではないと思います。そしてどちらのコンセプトの機体も、戦闘機が想定以上に高速重武装化したことによって急速にその有効性を失ったとも。 仮に96陸攻による渡洋爆撃をやっておらずとも、昭和12年前後の時期に「次期中攻」が計画されるならば、世界の趨勢から「高速」「大火力」が要求仕様の1、2位を占めたであろうこと、それが(高性能発動機の不備によって)実現できない場合は何らかの妥協が行われたであろうと思います。火力より高速が優先された場合は和製 Ju88 のような機体…史実の極光に似た機体が「十二試陸攻」として製作されていた可能性もありますね。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 2.0.50727; .N...@adsl-75-62-136-81.dsl.lsan03.sbcglobal.net> |
ご教授ありがとうございます。 > 中国やノモンハンでの戦闘にせよ、スペイン内乱にせよ、1930 年代後期のある一時期には「重武装多発爆撃機による密集防御火網の有効性」と「少数の高速軽爆撃機による奇襲攻撃の有効性」が実証されたかのように見えた時期があったと私は認識しています。日本陸軍の百式重爆と99軽爆、英空軍のウェリントンとハンプデン、米陸軍の B-17 と A-20 など、一見矛盾するコンセプトの機体が同時期に作られているのは偶然ではないと思います。そしてどちらのコンセプトの機体も、戦闘機が想定以上に高速重武装化したことによって急速にその有効性を失ったとも。 以前、戦闘爆撃機のスレッドで「発動機の性能向上が戦闘機の爆装を可能にした」といった結論が出ていましたが、それと類似するものを感じますね。 高速双発爆撃機が急速に有効性を失ったのだとすれば、発動機の出力向上ペースが予想以上に早く、戦闘機の高速重武装が、予想より早く実用的になってしまったという辺りがあったのではないかと感じます。 > 仮に96陸攻による渡洋爆撃をやっておらずとも、昭和12年前後の時期に「次期中攻」が計画されるならば、世界の趨勢から「高速」「大火力」が要求仕様の1、2位を占めたであろうこと、それが(高性能発動機の不備によって)実現できない場合は何らかの妥協が行われたであろうと思います。火力より高速が優先された場合は和製 Ju88 のような機体…史実の極光に似た機体が「十二試陸攻」として製作されていた可能性もありますね。 そうですね。速度を重視したら九九式双発軽爆撃機。武装を重視すると百式重爆撃機ですか。この両機より航続力要求が大きいですから、中途半端な性能となり、結局のところ史実の一式と大差ない評価になった気がしますね。 銀河って、やはり優れた機体なのですね。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 中国やノモンハンでの戦闘にせよ、スペイン内乱にせよ、1930 年代後期のある一時期には「重武装多発爆撃機による密集防御火網の有効性」と「少数の高速軽爆撃機による奇襲攻撃の有効性」が実証されたかのように見えた時期があったと私は認識しています。日本陸軍の百式重爆と99軽爆、英空軍のウェリントンとハンプデン、米陸軍の B-17 と A-20 など、一見矛盾するコンセプトの機体が同時期に作られているのは偶然ではないと思います。そしてどちらのコンセプトの機体も、戦闘機が想定以上に高速重武装化したことによって急速にその有効性を失ったとも。 この部分で思ったのですが、戦闘機の性能向上だけでなく、レーダーによる早期警戒が可能となったことが、高速爆撃機による奇襲を難しくしたのではないかと想像します。速度差が小さくとも、事前に待ちかまえていけば捕捉できるでしょうし。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> この部分で思ったのですが、戦闘機の性能向上だけでなく、レーダーによる早期警戒が可能となったことが、高速爆撃機による奇襲を難しくしたのではないかと想像します。速度差が小さくとも、事前に待ちかまえていけば捕捉できるでしょうし。 敵が高度優位で速度があまり違わなければ迎撃は困難でしょうね。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@85.124.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
> この部分で思ったのですが、戦闘機の性能向上だけでなく、レーダーによる早期警戒が可能となったことが、高速爆撃機による奇襲を難しくしたのではないかと想像します。速度差が小さくとも、事前に待ちかまえていけば捕捉できるでしょうし。 レーダーが防空戦闘に重要な役割を果たしたことは確かだと思いますが、爆撃機の速度の有用性を否定するほど決定的ではないと思いますよ。欧州でも太平洋でも夜間分散侵入する攻撃機はレーダー網をかいくぐって投弾に成功しています。硫黄島に勤務した P-61 夜戦パイロットの手記で「ベティは高速で強力な火器を備えているので、レーダー誘導を受けていてもしばしば捕捉に失敗した」という既述を読んだこともあります。 むしろレーダー(と迎撃戦闘機)が否定したのは高速軽爆ではなく、重爆密集大編隊による強襲のほうではないかと思います。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 2.0.50727; .N...@softbank220017214193.bbtec.net> |
ご教授ありがとうございます。 > レーダーが防空戦闘に重要な役割を果たしたことは確かだと思いますが、爆撃機の速度の有用性を否定するほど決定的ではないと思いますよ。欧州でも太平洋でも夜間分散侵入する攻撃機はレーダー網をかいくぐって投弾に成功しています。硫黄島に勤務した P-61 夜戦パイロットの手記で「ベティは高速で強力な火器を備えているので、レーダー誘導を受けていてもしばしば捕捉に失敗した」という既述を読んだこともあります。 なるほど。そうすると、一式の高速性能と火力増加という方向性は間違いとは言い切れなかったのかもしれませんね。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 思いっきりIFのお題です。一式ライターと称されるほど防御力が貧弱で、中期以降まっかっかに火だるまになる印象が非常に強いベティーですが、もし本機がなかったら、戦局にどのような影響があったでしょうか? > またこの場合、山本長官機は何に乗っていたでしょうか?また同様に、桜花母機、停戦協定を結びに行っていた機体は何が選らばれていたでしょうか? 昭和天皇の弟であり軍令部員であった高松宮の日記には次のようなことが書かれています。 「M60ヤメ。Y20が急降下・艦船攻撃をこなせるから」 当初要求されたスペックを実現するためのエンジンが独ソ開戦により製作不可能となって、その後ズルズルと要求を下げていかざるを得なくなった泰山は、その程度のことなら現に存在している銀河で代替できるじゃないか、ということでそんなふうに中止になってゆきます。 では、一式陸攻は当初の要求を実現できていたか、といえば到底そうとは思えません。海軍が望んでいたのは防弾防火の高速陸攻だったはずなのですから。 実現不可能なのでズルズルと要求を下げたけど、泰山に対する銀河のように丁度よい代替機がなかったので、うまくいってないのを承知でとりあえず通してしまった機体だったのだ、と。 (あと追いででもなんとか当初の狙いを実現しようとしたのが、ハ43装備のG4M3性能向上案です) とにかくもそんな具合にG4M1というのはもう下がるところがないぎりぎりまで下がったところで辛うじて作られた機体でしたので、これを落としてしまうともう後ろはもうなかったのかもしれませんね。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo414250.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
一式陸上攻撃機は昭和12年夏の支那事変勃発以来の九六式陸上攻撃機の大損害に対して、「九六陸攻を即刻中止して現在使用可能な金星または震天を用いて応急的に防御力を強化した新陸上攻撃機を製作し、その完成後ただちに次期陸攻に本格着手する」という試作方針で計画されたものです。本当の緊急計画として生まれたものだったのですが、実際にはそれなりに時間を掛けて、しかも発動機に火星を採用することで史実の形となっています。 試作の経緯はそうしたものですが、そこで重要なことは「一式陸攻は九六陸攻の窮状を救えなかった」という点です。 結局、支那事変中、九六陸攻は発動機換装による高高度爆撃実施と兵装強化によって急場をしのいでしまいます。さらに大東亜戦争開戦直後には陸上攻撃機に当初から期待されていた敵主力艦の撃沈という任務を立派にこなしてさえいます。そんな訳で一式陸攻の存在はそれ程大きなものではなく、海軍の戦略が立たないというのは少々大袈裟な話です。 それよりも一般に言われる「一式陸攻の弱さ」について考える際、もっと視点を高く取る必要があるのかもしれません。たとえばイギリス空軍でまさに一式陸攻的存在だった新鋭爆撃機ウエリントンが開戦後にどのような戦闘を経験したのか、ドルニエDo17、ハインケルHe111といった九六陸攻的存在に代わる新鋭爆撃機ユンカースJu88はまさに国家的プロジェクトとして航空機工業を総動員して量産に向かっていますが、果たしてそれが画期的存在となり得たかどうか、といった問題もよく検討してみなければならないように思います。 単に「インテグラルタンクだから悪かった」「防御軽視の構想が悪かった」といった個別の話ではなく、双発爆撃機という存在そのものが戦前の予想とは異なり、敵戦闘機の活動下で作戦できるような存在ではないと各国で認識されたのが第二次世界大戦前半の航空戦だったのではないでしょうか。 私自身の考えとしては当時の海軍がおかれた状況下でもインテグラルタンクの採用は技術的必然ではなかったと思いますし、防御に関しても別の方向性はあり得たと思っていますが、もしそのような方向性で試作が進めらたとしても、ソロモン航空戦での損害が激減することはなかったでしょうし、極端な話、ソロモン航空戦が九六陸攻だけで戦われたとしても史実と大して変わらない結果となったのではと想像しています。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; ...@c202-138-88-78.customer.mni.ne.jp> |
BUN様、片様、ご教授ありがとうございます。 お題の解釈を私が間違えたように取れますね。お題の文脈として「一式が欠陥機なので、これがなかったら」というニュアンスに感じたわけですが、九六式陸攻が存在するのであれば、確かに山本長官機も含めて九六式になるだけだと思います。 あのように書いた要因としては、単に史実の一式だけが存在しない(開発に失敗した?)という仮定を、私なりに考えてみたからです。 一式は開発の経緯からして緊急性があり「手堅い機体」として作られたものでしょうし(手堅くないなら銀河のような飛躍があるかと)、これが泰山のように開発失敗するというのであれば、搭載発動機の目処が立たないなどでしょうけど、それだと他に波及する部分が大きいので、「そもそも開発しなかった」なのかなと。 とはいえ、中国大陸での九六式陸攻の被害が一式の開発を招いたのは事実ですが、この被害がなくとも、十三試とかで新型中攻が開発されたのではないかと。 そして、その機体の機体性能や問題点が一式と大きく変わるとは思えませんので(九六式より防御力を重視しても、航続力などの要求も増したことで、それほど大差ない防御力にしかならなかったのが、一式ではないでしょうか。まぁ、仮にB-17のような機体を開発できたとして、山本長官がそれに搭乗していたなら、機体性能の差で長官機撃墜は避けられたのか、と言えばそれはないでしょうけど)、九六式でなく、その新型陸攻が採用されていたとしても、史実と看板の掛け違いのようになるだけで、やはりほとんど何も変わらないと思います。 こうした観点から「一式(そのもの。もしくはみたいな)陸攻が存在しない世界」というのは、海軍戦略として、陸上攻撃機に期待する何かが変化した世界なのかな、と感じたわけです。例えばそれが一三試の大攻・大艇の4発機になるのかもしれませんけど、深山と二式大艇の性能が仮に逆で、4発機を重視しても、史実と何かが変わるでしょうか、とも思います。 > 結局、支那事変中、九六陸攻は発動機換装による高高度爆撃実施と兵装強化によって急場をしのいでしまいます。さらに大東亜戦争開戦直後には陸上攻撃機に当初から期待されていた敵主力艦の撃沈という任務を立派にこなしてさえいます。そんな訳で一式陸攻の存在はそれ程大きなものではなく、海軍の戦略が立たないというのは少々大袈裟な話です。 上記の観点から、お題を成立させるには陸攻を作る必要がない状況が成立したのではないか、と考え、筆が滑ったことですので、ご容赦ください。 > 単に「インテグラルタンクだから悪かった」「防御軽視の構想が悪かった」といった個別の話ではなく、双発爆撃機という存在そのものが戦前の予想とは異なり、敵戦闘機の活動下で作戦できるような存在ではないと各国で認識されたのが第二次世界大戦前半の航空戦だったのではないでしょうか。 そうした観点から言えば、九六式が受けた被害は、第二次世界大戦前半の戦訓を先取りしたものであったような。 とはいえ、いち早くその戦訓を得られた日本が開発した新型陸攻が、それほど変わらない戦略思想に基づいた機体だったと思うのですが、違うのでしょうか。 ですから、双発爆撃機が敵戦闘機の活動下で作戦できないとより早く考えられていたとしても、少なくとも日本ではあのような双発爆撃機が作られ、被害を出したのではないかと思いますが……。 というか、単発にせよ、4発にせよ、爆撃機は戦闘機に対抗できるでしょうか。双発の銀河と単発の彗星では、後者の生存率や爆撃成功率が高いのでしょうか。 一式陸攻ではなく、例えば深山が投入されたとして、後者の生存率や爆撃成功率は高まるのでしょうか。戦闘機による護衛がなければ、ジェット爆撃機でもない限り活動困難ということは、あまり変わらないように感じますが。 爆撃機の「何発か」が機体の存在意義に結びつくとしたら、航続力や爆弾搭載量の大小であって、生産性と爆撃機の性能とのトレードオフの中で、双発機が手頃な存在であれば、戦闘機の脅威を史実より認識していたとしても、双発爆撃機は史実のように作られるのではないでしょうか。何かが変わるとしたら、むしろ戦闘機の航続力が上がるとか、航空基地を多く作るという形のように思います。 > 私自身の考えとしては当時の海軍がおかれた状況下でもインテグラルタンクの採用は技術的必然ではなかったと思いますし、防御に関しても別の方向性はあり得たと思っていますが、もしそのような方向性で試作が進めらたとしても、ソロモン航空戦での損害が激減することはなかったでしょうし、極端な話、ソロモン航空戦が九六陸攻だけで戦われたとしても史実と大して変わらない結果となったのではと想像しています。 九六式と一式に要求された航続力はかなり異なると思います。何らかの戦略的要求があって、あの大航続力が要求されたのではないのでしょうか。 結果は「大して変わらない」ことには同意しますが、九六式ではダメで、一式でなければならないという状況は、ごく限定的なものだったということでしょうか。 資料的に何も提示するものがなく、毎回ご教授頂く形になるのは、大変心苦しくはありますが、上記のように感じました。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
何らかの戦略的要求」とはそもそも何でしょう。 それがある作用を及ぼしているとするなら、まずはそれを明確にしなければならないはずですよね。 けれども史実は零戦の行動圏内で作戦が行われていますし、もし「一式陸攻が失敗」であるなら九六陸攻でやるしかないでしょう。その結果はあまり変わらないということになります。一式でやれる状況なら九六式でもやれるのですから。 戦闘機と爆撃機の優劣は詰まるところ敵味方の機材の優劣です。現に支那事変では双発のSB爆撃機は陸軍戦闘機を翻弄していますし、四発のB-17がどのように評価されていたかは御存知のことでしょう。あやゆる機種と同じように何を取り何を捨てるかが重要で、そのような検討を行う際には四発機はより有利になるということですが、四発陸攻は日本で実用化されていませんから今回の話題からは外れてしまいます。 結局、一式陸上攻撃機すなわち十二試陸上攻撃機が失敗であるなら、計画要求審議の場で述べられているように後に続く本格的後継機が十五試でも十六試でも必ず計画再興されたはずですし、それが何であるかも大体想像がつくのではないでしょうか。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; ...@c202-138-88-78.customer.mni.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > 何らかの戦略的要求とはそもそも何でしょう。 > それがある作用を及ぼしているとするなら、まずはそれを明確にしなければならないはずですよね。 当時の海軍航空戦略について、私などが申し上げることはないものと思いますけど、史実を追うことで推理するしかないので、不十分な点はご容赦ください。 当時、九六式陸攻が防御力不足と評価されているにも関わらず、一式の航続力をこれと同程度に引き下げた上で、可能な限りの防御強化を行うといった方向性にならないのですから(敵弾20ミリを想定し、性能のいいゴムもないわけですから、効果的な防弾なんて無理というのは妥当な結論でしょうが)、あの航続力を必要とする、何らかのドクトリンが存在したのではないかと考えたのですが、違うのでしょうか。 > けれども史実は零戦の行動圏内で作戦が行われていますし、もし「一式陸攻が失敗」であるなら九六陸攻でやるしかないでしょう。その結果はあまり変わらないということになります。一式でやれる状況なら九六式でもやれるのですから。 釈迦に説法でしょうが、航続力が大きなことのメリットとは、爆撃範囲が広がるだけでなく、哨戒や、より後方の航空基地からも航空作戦に参加できるとか、部隊展開が迅速に行えるという部分もあるかと思います。哨戒について、資料も少なく、想像に頼る部分が多いのですが、遠距離索敵は概ね飛行艇に依存していたのでしょうか。 米空母に対して、一式陸攻が護衛戦闘機なしで空襲した戦例もあったかと思います。 九六式と一式の差は「あまり変わらない。大した不都合はない。従ってあの大航続力要求は無駄だった」ということでしょうか。 > 戦闘機と爆撃機の優劣は詰まるところ敵味方の機材の優劣です。現に支那事変では双発のSB爆撃機は陸軍戦闘機を翻弄していますし、四発のB-17がどのように評価されていたかは御存知のことでしょう。あやゆる機種と同じように何を取り何を捨てるかが重要で、そのような検討を行う際には四発機はより有利になるということですが、四発陸攻は日本で実用化されていませんから今回の話題からは外れてしまいます。 高速多発爆撃機を単発単座戦闘機が捕捉できないという考えは、日本では九六式艦戦と陸攻の出現や、現実に九六式が撃墜されたことで崩壊したと思います。これは、つまる所、同レベルの技術力で単発戦闘機と双発爆撃機を制作したなら「戦闘機を振り切る爆撃機」は簡単には作れないことを示しているのだと思いますし、これは日本だけでなく、各国に、ある程度普遍的に当てはまることではないかと思います。 とはいえ、4発機を運用することは附帯設備の整備なども含めて容易ではないでしょうし、単発爆撃機では性能不足は明白でしょう。 敵戦闘機に速度や武装で対抗できないことがわかっても、双発爆撃機の価値は失われないでしょうし、史実とあまり変わらずに作られると思うのですが。 また4発機は議題から外れるとのことですが、一式が失敗したなら、九六式の速度性能は一一型で348キロ。二一型でも373.2キロです。深山が420キロですから「充分ではないが九六式陸攻よりましで、やむを得ない」として、とりあえず採用・生産されるといった事態は起こらないのでしょうか。 > 結局、一式陸上攻撃機すなわち十二試陸上攻撃機が失敗であるなら、計画要求審議の場で述べられているように後に続く本格的後継機が十五試でも十六試でも必ず計画再興されたはずですし、それが何であるかも大体想像がつくのではないでしょうか。 現実に十六試で泰山が計画されていますけど、急降下爆撃可能など、意味合いが違う機体で、本格的後継機ではないということでしょうか。 確かに「これなら銀河に統合されて当然」に見える機体ではありますが。一式が成功しようとしまいと、陸攻が必要なのであれば、後継機がつくられるでしょうし、失敗が早い内に明白となるなら、十四試とかで計画のやり直しとなるのではないかと。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.0; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 当時、九六式陸攻が防御力不足と評価されているにも関わらず、一式の航続力をこれと同程度に引き下げた上で、可能な限りの防御強化を行うといった方向性にならないのですから(敵弾20ミリを想定し、性能のいいゴムもないわけですから、効果的な防弾なんて無理というのは妥当な結論でしょうが)、あの航続力を必要とする、何らかのドクトリンが存在したのではないかと考えたのですが、違うのでしょうか。 > 九六式と一式の差は「あまり変わらない。大した不都合はない。従ってあの大航続力要求は無駄だった」ということでしょうか。 計画要求審議での結論はそうですが、その場で議論となった大西滝治郎の主張は違いますよね。また航続距離は九六陸攻でも正規状態で1,600浬程度はありますし、「ニッポン号」仕様の長距離型も準備されています。その点、十二試陸攻の計画要求は1,700浬です。「ドクトリンの差」なんてあるでしょうか? > 米空母に対して、一式陸攻が護衛戦闘機なしで空襲した戦例もあったかと思います。 あの戦闘に零戦が随伴できなかった理由は「遠距離だから」ではありません。 本来零戦と共に出撃すべき作戦なのです。 > また4発機は議題から外れるとのことですが、一式が失敗したなら、九六式の速度性能は一一型で348キロ。二一型でも373.2キロです。深山が420キロですから「充分ではないが九六式陸攻よりましで、やむを得ない」として、とりあえず採用・生産されるといった事態は起こらないのでしょうか。 その方向性はあり得ません。 実際に一式陸攻の補助的存在だった九六陸攻二三型は415km/hです。 また後継機の仕様はおっしゃる通り時期によりますし、十二試陸攻の失敗の内容にも大きく影響されるでしょう。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; ...@c202-138-88-78.customer.mni.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > 計画要求審議での結論はそうですが、その場で議論となった大西滝治郎の主張は違いますよね。また航続距離は九六陸攻でも正規状態で1,600浬程度はありますし、「ニッポン号」仕様の長距離型も準備されています。その点、十二試陸攻の計画要求は1,700浬です。「ドクトリンの差」なんてあるでしょうか? 調査不足をお詫び致します。そこまでの差がありませんね。特に九六式陸攻二三型は、高空性能も含めて、かなりの高性能化を実現しているようですね。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.0; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
しかし、「一式陸上攻撃機がない」のであれば「十二試陸上攻撃機」計画が頓挫していなければならない訳ですが、一式陸攻が失敗する、とは果たしてどんな失敗なのか、それは考え所かもしれませんね。火星が駄目だという状況はちょっと大袈裟ですし、機体が駄目なら、それはどんな事態なのでしょう。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; ...@c202-138-88-78.customer.mni.ne.jp> |
> しかし、「一式陸上攻撃機がない」のであれば「十二試陸上攻撃機」計画が頓挫していなければならない訳ですが、一式陸攻が失敗する、とは果たしてどんな失敗なのか、それは考え所かもしれませんね。火星が駄目だという状況はちょっと大袈裟ですし、機体が駄目なら、それはどんな事態なのでしょう。 アヴロ・チューダーだとかハインケル He177 の事例ですと ・強度不足 ・安定性不良 ・重量過大 といったあたりでしょうか。安定性不良解決のため胴体延長してますます強度不足になり、応急補強を入れてますます重量過大になるという悪循環。 しかしチューダーもグライフも空力や構造強度問題は比較的早期に改修され、最後までトラブッたのは発動機関係だったはずです。史実の一式陸攻も G4M2, M3 で続けざまに主翼・胴体とも大幅な再設計をやっていますし、仮に G4M1 が機体設計に致命的欠陥を抱えていたとしても、1〜2年のうちに改修はできそうな気がします。 もし史実の22型と同程度の機体が17年暮れ頃に「96陸攻に代わる高速重武装の新鋭機」として登場しても、激烈な消耗戦に投入され甚大な損害を重ねることには変わらないような気がします。仮にそれが防弾タンクを備えた34型であったとしても、結局全滅までの時間が1〜2週間延びるだけのような気がします。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 2.0.50727; .N...@adsl-99-175-135-49.dsl.irvnca.sbcglobal.net> |
史実よりやや損害が大きく数に余裕のない上に悪評芬々の九六陸攻ではなく、零式水偵と交換に継続的に供給されている一〇〇式司令部偵察機4機に分乗してブインへ向かった長官一行は宇垣参謀長は遭難戦死したものの、長官機は被弾多数で滑走路端に不時着、生還。 19年夏に三菱で改造開始されたキ67「と」号機の胴体下には桜花懸吊架が設けられていたが、10月から開始された投下実験で不具合多発し、初出撃は20年3月末。 昭和20年8月末、連合軍の指示の下、白塗粧に十字をつけて連絡飛行に飛び立った96式輸送機は、奇しくも16年12月に英戦艦を雷撃した××空所属の九六陸攻○○号機が還納、改造された機体だった・・。 しかし、この程度なら一式陸攻が存在していてもまかり間違えばありそうな話ですよね。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; ...@c202-138-88-78.customer.mni.ne.jp> |
支那事変勃発当時の陸軍は、正面に立てられる重爆の欠落を埋めるため、フィアットBR20を輸入する措置をとっています。 海軍も同様に、援護戦闘機と局地戦闘機の不足をセバスキー複戦やHe112を実用機として輸入する試みを行っています。 では、何らかの理由で陸攻が不在となっていた場合、これを輸入機で代替出来たか、といえば、これはNOだったように思います。 七試特攻や七試双発艦攻が操縦性の点で駄目を出されたように、陸攻には雷撃に適した操縦性が求められるからです。 八試特偵はこの点で認められて八試中攻とみなされるようになります。 深山を陸攻から陸輸に転換したときに行われたのは、補助翼操縦系統から油圧サーボを撤去することでした。大型の四発機にも軽やかな機動性が求められたのです。 なかなかそんなに都合のよい外国機も存在していなかったのではないでしょうか。 現に、この方面では、海軍は参考用の輸入機の購入も行っていないようです。 理由の如何に関わらず一式陸攻が駄目だったとして、当面、代替できるのは九六陸攻だけだったように思います。 あるいはなんとかして深山を使えるところまで持ってゆく努力も為されたかもしれません。しかし、そのような努力ならば何よりもまず一式陸攻に対して払われたのではないかと考えてしまうのです。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
理想的高性能陸攻が果たせないから妥協を重ねた結果として史実のG4Mになったのであるならば、妥協の順位というか妥協できたものってなんでしょうね。 G3Mに比してG4Mは最高速度が380〜420km/hが440〜480km/hへと、多少速くなっただけで、航続力も武装も防弾も大差ないですから、速度最優先で他は我慢したということですよね。 しかし、その割にはG4Mは遅い。 妥協と言いながらも、武装や航続力にも色気を残してる(G3Mと同等以上) 重武装を捨てた銀河を作っちゃうんですから、G4Mの時点でも、もっと開き直れても良かったのではないかと。別に銀河風に速度重視でなくとも、武装や防弾に入魂したって良いでしょう。G4MはG3Mの1.5倍もの馬力を持ってるんですから、対20mm防弾だって(速度が400km/h弱でよいなら)作れたんじゃないかと思います。 G4Mは総花式に何もかも捨てきれなかったのが問題だったんでしょうね。 <Opera/9.63 (Windows NT 5.0; U; ja) Presto/2.1.1@221x116x237x197.ap221.ftth.ucom.ne.jp> |
高速であれば補足されずに済み、補足されたとしても重武装であれば敵機が有効な射点につくことを許さず、射点につかれたとしても防御が優れていれば迎撃機の攻撃に耐えることができます。 しかし、常に防御の薄い所だけを選べるわけでもない以上、迎撃機や対空火器で防御された攻撃目標の上空へ必ず行かねばならない爆撃機にとって、高速力は絶対的な安全を保障するものでもありませんし、単発機の性能も向上し続けています。 迎撃機に射点を占位されればどれだけ防御を高めても被害は避けられず、爆撃コースに乗ってしまえば回避もできない。 近寄る敵迎撃機を追い払う手段として防御火力が求められたのは当然と思いますが、防御火力は切り捨てられるものだったのでしょうか? 切り捨てないまでも軽減するとして、どれほど軽減できたものでしょうか? <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; ...@FL1-118-110-124-20.tcg.mesh.ad.jp> |
> しかし、その割にはG4Mは遅い。 > 妥協と言いながらも、武装や航続力にも色気を残してる(G3Mと同等以上) > 重武装を捨てた銀河を作っちゃうんですから、G4Mの時点でも、もっと開き直れても良かったのではないかと。別に銀河風に速度重視でなくとも、武装や防弾に入魂したって良いでしょう。G4MはG3Mの1.5倍もの馬力を持ってるんですから、対20mm防弾だって(速度が400km/h弱でよいなら)作れたんじゃないかと思います。 > G4Mは総花式に何もかも捨てきれなかったのが問題だったんでしょうね。 G6M1って、そういう機体なのではないでしょうか。20ミリ5+7.7ミリ2の重武装に加え、強化された防弾タンクも装備していますが。ただ陸攻隊に随伴できないとかで(性能は調べが付きませんでしたが、翼端援護機が爆弾を積んでいったとも思えないので、銃塔装備でよほど速度が落ちたのでしょう)微妙な評価のようですが。 また、あまり遅くすると、史実の「高空性能の高さで米軍機の迎撃を困難にさせていた」というメリットがなくなりますし、九六式とも編隊が組みにくいような。 素人としては、そのように感じるのですが、いかがでしょうか。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
G6M1は翼端援護機ですから、広義の戦闘機に相当します。爆装・雷装もできませんから、陸攻にはなりえません。また別に96中攻と編隊組む必要は無いですし、そもそも400km/h内外しか出ない96中攻と同等程度の飛行性能は保持すれば宜しいかと。 仮にG4MがG3Mと同程度の速度で良いならば、翼面積を1.4倍にしても良いんです。つまり離陸性能を維持したままでも最大離陸重量を1.2倍程度に上げてもよくなります。この場合翼面荷重はG4M1よりも低いですから、高高度性能や運動性も劣ることは無いでしょうし、恐らく航続性能も重量が同じなら良くなるぐらいでしょう。 G4M1の過荷重最大は約13tですから、1.2倍なら15tぐらい、つまり2t前後増やせるんです。 2tあったら、バスタブとは申しませんが、操縦席ブロックの前後に20mm装甲を付けても1t程度で済むはずですし、残りを機銃増強や防弾タンクに使っても余るぐらいでしょう。 あくまでも結果論ですが、この固いけど遅い陸攻は、零戦の護衛が計算できる範囲ならば、ちょっと落し難い有力な機体になったんじゃないかと想像します。 もちろん、G4Mの頃には零戦もJ1も無いので、自力で何とかしなくてはならない以上、こうした発想が通りがたいんですけど。 <Opera/9.63 (Windows NT 5.0; U; ja) Presto/2.1.1@221x116x237x197.ap221.ftth.ucom.ne.jp> |
銀河を廉価版とするならば、総花式に要求されて二進も三進も行かなくなったのが泰山です。 銀河は搭乗者3名に対し7.7ミリ×2という武装ですが、泰山では4名しかいない搭乗員に20ミリ×2、7.7ミリ×3を与えようとしています。 それでいて最大速度は銀河と変わらず、航続力3割増、その他能力は銀河と同じ、燃料タンク防弾を要求されたのですから。 これが動力関係の都合が立たず頓挫した後に、最初に引き下げられた要求は「速度」でした。 もちろん、どの条件が最初に緩和されるかというのはその時々のものではあるのですが、昭和16年9月という対米開戦以前の時期においてまず「速度は少し泣いても良い」、さらに17年3月には「燃料タンク防弾をさらに徹底」というものだったのです。 当時、陸攻という機種が何に曝されていたのか、この辺りからうかがい知ることが出来るようにも思えます。G4とG6の組合せで乗り切れると思ったものが、翼端援護機が駄目だとわかったとき、陸攻はどうならざるを得なかったのか。 それにしても、ソロモン航空戦を待つまでもなく、すでに一式陸攻の弱点はすっかり露呈されきっているようにも見えますね。 ソロモン戦を経験した18年1月には、泰山に高高度性能が要求されるようになってゆきます。高空こそ最後の逃げ場所だと、ようやく認識されたわけです。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > 銀河を廉価版とするならば、総花式に要求されて二進も三進も行かなくなったのが泰山です。 > 銀河は搭乗者3名に対し7.7ミリ×2という武装ですが、泰山では4名しかいない搭乗員に20ミリ×2、7.7ミリ×3を与えようとしています。 > それでいて最大速度は銀河と変わらず、航続力3割増、その他能力は銀河と同じ、燃料タンク防弾を要求されたのですから。 水冷H型24気筒の15試「ヌ」号の性能は存じ上げませんが、性能が液冷24気筒のDB610と同じくらいだとするなら、約3000馬力2基ですから、実現可能な性能という感じも致します。 ただ、双子発動機での双発とは、事実上本庄技師が主張する4発機と変わらないか、より整備性が低い機体になったと思うのですが、そこは問題にならなかったのでしょうか(見た目双発で軽快なので、急降下爆撃可能というのが狙いですか?)。素直に誉4基とすると、連山とかぶるからダメなのでしょうか。 >これが動力関係の都合が立たず頓挫した後に、最初に引き下げられた要求は「速度」でした。 > もちろん、どの条件が最初に緩和されるかというのはその時々のものではあるのですが、昭和16年9月という対米開戦以前の時期においてまず「速度は少し泣いても良い」、さらに17年3月には「燃料タンク防弾をさらに徹底」というものだったのです。 > 当時、陸攻という機種が何に曝されていたのか、この辺りからうかがい知ることが出来るようにも思えます。G4とG6の組合せで乗り切れると思ったものが、翼端援護機が駄目だとわかったとき、陸攻はどうならざるを得なかったのか。 零戦が護衛してもダメであるなら、ある程度自力で守れないとダメということですね。速度は銀河があるからいい、という辺りはあるのでしょうか。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 水冷H型24気筒の15試「ヌ」号の性能は存じ上げませんが、性能が液冷24気筒のDB610と同じくらいだとするなら、約3000馬力2基ですから、実現可能な性能という感じも致します。 > ただ、双子発動機での双発とは、事実上本庄技師が主張する4発機と変わらないか、より整備性が低い機体になったと思うのですが、そこは問題にならなかったのでしょうか(見た目双発で軽快なので、急降下爆撃可能というのが狙いですか?)。素直に誉4基とすると、連山とかぶるからダメなのでしょうか。 十四試ヌ号の出力はそれほどにはありません。 表面蒸気冷却と併用することで、前面抵抗面積を小さなものとするための策です。 四発にすれば、当然、抵抗面積は増加してしまいます。 それにしてもこのヌ号といい、ヌ号断念ののち泰山に予定されたカ号といい、実用化されていない発動機であるばかりか、試作発動機の実物すらできていなかったものを当てはめるしかなかったあたりが、中型陸攻そのものがもはやどうしようもない隘路に入り込んでいたことの現われなのだと思います。 18年1月に高高度化した泰山の計画は急降下爆撃を断念した単なる双発水平爆撃機に変わっていましたが、その年の夏にはもはや新型中攻の開発など見向きもされないものになっています。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > 十四試ヌ号の出力はそれほどにはありません。 > 表面蒸気冷却と併用することで、前面抵抗面積を小さなものとするための策です。 > 四発にすれば、当然、抵抗面積は増加してしまいます。 本庄技師は十六試陸攻の仕様を満たすために、4発化を提案されたとのことですが、急降下爆撃可能という仕様とどうやって両立するのか、とも思います。 そうした意味で、双子エンジンを考えられていたのかな、とも考えた次第です(どうやらそうではないようですが)。 > それにしてもこのヌ号といい、ヌ号断念ののち泰山に予定されたカ号といい、実用化されていない発動機であるばかりか、試作発動機の実物すらできていなかったものを当てはめるしかなかったあたりが、中型陸攻そのものがもはやどうしようもない隘路に入り込んでいたことの現われなのだと思います。 川西の十七試陸攻K-100は、どういう位置づけなのでしょうか。 双発で最高速度606キロ、航続力5,556キロ、4,000mまで6分16秒の上昇力、20ミリ3門の重武装に雷撃可能と、実現したなら、銀河や連山を脅かすほどの高性能になったと感じます。 K-100は機体設計は細部まで取りかかっていたものの、「護」改2,300馬力双発の目処が立たないとのことで、中止になったそうですが、「誉」の出力増強型やハ43でも同じくらいの性能にはなりそうですので、疑問に思う次第です。 > 18年1月に高高度化した泰山の計画は急降下爆撃を断念した単なる双発水平爆撃機に変わっていましたが、その年の夏にはもはや新型中攻の開発など見向きもされないものになっています。 十三試で4発大攻を失敗した中島のことを考えるなら、十六試陸攻は本庄技師の言われる通り、4発で進めておけばよかったのかもしれませんね。そうすれば、連山にやや劣るくらいの機体を少数実用化できたかもしれませんので(役に立ったと言い切れないところが悲しいですが)。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
銀河として実現された実計Y-20の元々のプランは「十五試大型高速陸上機」であり、これは「民間で高速大型機を作る際の技術資料獲得のため」の実験的機種とされていました。平行して「民間で高速小型機、すなわち十七試局戦を作る際の技術資料獲得のため」のものであるY-10十五試小型高速陸上機も計画されていましたが、三菱が独自の推進式局戦研究を持ち出したため中止されています。 これら十五試に予定された二案は、実計の上では14年にはすでに登場しています。 あらためて予備実験が必要とされるほどに画期的な高速陸上戦闘機と、陸上攻撃機を保有することを、海軍は14年の段階で企図していたことになります。 これはマル5計画で海軍軍備が陸上航空機勢力を中核とする方向に移行しようとしていたことと直接的な関連があります。 こうしたステージで主役を演じるべき機種としてイメージされたのが、川西十七試陸戦であったり川西十七試陸攻のような姿だったのだと思います。 十七試陸攻に予定されたとされる護改とは陸軍ハ217特と同系の発動機ですが、これは最終的には3000馬力にまで向上させることを想定されていました。 対して、本来は高速戦闘機用に開発された小型発動機である誉やハ43の性能向上は全開高度の向上にのみ向けられており、最大出力はそれぞれ2000馬力、2200馬力を大きく超えられないものでしかありません。しかし、そんな誉やハ43でさえハードルが高めの現実であるとき、離昇3000馬力をいきなり想定しなければならない十七試陸攻はもはや空想的なものとしかいえず、ハ43フルカン付が実現できなかった十七試陸戦とともにリアリティの場を去ってゆかざるを得ないものでした。 それにしても、新興の川西にこれらの超画期的機種の開発を任せようとしているあたりに、どこかそれらがはじめからファンタジーの香りを帯びたプランだったようにも思えてしまうのです。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > 銀河として実現された実計Y-20の元々のプランは「十五試大型高速陸上機」であり、これは「民間で高速大型機を作る際の技術資料獲得のため」の実験的機種とされていました。平行して「民間で高速小型機、すなわち十七試局戦を作る際の技術資料獲得のため」のものであるY-10十五試小型高速陸上機も計画されていましたが、三菱が独自の推進式局戦研究を持ち出したため中止されています。 三菱が持ち出さなければ、閃電ではない機体になったかもしれないということですね。 > これら十五試に予定された二案は、実計の上では14年にはすでに登場しています。 > あらためて予備実験が必要とされるほどに画期的な高速陸上戦闘機と、陸上攻撃機を保有することを、海軍は14年の段階で企図していたことになります。 > これはマル5計画で海軍軍備が陸上航空機勢力を中核とする方向に移行しようとしていたことと直接的な関連があります。 それは早いですね。 > こうしたステージで主役を演じるべき機種としてイメージされたのが、川西十七試陸戦であったり川西十七試陸攻のような姿だったのだと思います。 > 十七試陸攻に予定されたとされる護改とは陸軍ハ217特と同系の発動機ですが、これは最終的には3000馬力にまで向上させることを想定されていました。 離昇3,000馬力であれば、確かにどうにもなりませんね。 ただ、資料には川西十七試陸攻の発動機は中島「護」改/空冷複列星形18気筒×2、離昇2,300馬力とあります。これは資料が間違いということでしょうか。 離昇2,300馬力であれば、誉やハ43でなくとも、ハ42-11(離昇1,900馬力)をとりあえず搭載し、ハ42-21(離昇2,500馬力)に換装するとかもありと思ったわけです。 ハ42だと四式重爆「飛龍」のようになりますけど(ちなみに飛龍こそ、陸攻思想の延長線で運用された実質的な「新型陸攻」だと思うのですが、海軍はそのようには考えていなかったのでしょうか)。 > それにしても、新興の川西にこれらの超画期的機種の開発を任せようとしているあたりに、どこかそれらがはじめからファンタジーの香りを帯びたプランだったようにも思えてしまうのです。 川西の性能推算は他社よりも概ね高いように感じます。仮に紫電の性能推算通りの性能が出たなら、戦局もだいぶ違ったものになったとは思いますが。 さておき、元より、失敗しても被害が少ない機種に挑戦してもらうという行政方針だったようにも感じられます。成功した二式大艇も、本命は深山でしょうし。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.0; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> ただ、資料には川西十七試陸攻の発動機は中島「護」改/空冷複列星形18気筒×2、離昇2,300馬力とあります。これは資料が間違いということでしょうか。 > 離昇2,300馬力であれば、誉やハ43でなくとも、ハ42-11(離昇1,900馬力)をとりあえず搭載し、ハ42-21(離昇2,500馬力)に換装するとかもありと思ったわけです。 > ハ42だと四式重爆「飛龍」のようになりますけど(ちなみに飛龍こそ、陸攻思想の延長線で運用された実質的な「新型陸攻」だと思うのですが、海軍はそのようには考えていなかったのでしょうか)。 NK10Aの予定出力を2450馬力/5000mなどとされた海軍資料もありますし、同系のハ217特を離昇3000馬力と予定している陸軍資料もあります。 これは単に護シリンダーを18気筒化しただけでなく、5ミリボアアップしたエンジンだったはずです。 陸軍ではキ49IIIをハ117(離昇2600馬力予定)で想定していましたが、キ67よりもむしろこちらに近い趣きです。 > さておき、元より、失敗しても被害が少ない機種に挑戦してもらうという行政方針だったようにも感じられます。成功した二式大艇も、本命は深山でしょうし。 川西が新参だったのは「高速陸上機の分野で」だったのであり、飛行艇に関しては広廠の技術を移入した社内テコ入れ後、数回にわたる試作、図上試作を繰り返しており、実績が認められていた分野だったはずです。 対して、中島は元来が小型機のメーカーであり、ダグラス旅客機のライセンス生産から大型機分野に進出し始めたばかりでした。むしろ、実験的な意味合いは中島への大攻発注の方にあったのではないかと思います。 そう思えば、深山が意外にさっぱりと諦められてしまったことも、納得できるようにも思うのです。 十二試、十三試の段階では、中型陸攻がどうあっても攻撃兵力の中核的存在にならなければならなかったわけです。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます、納得致しました。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > G4M1の過荷重最大は約13tですから、1.2倍なら15tぐらい、つまり2t前後増やせるんです。 > 2tあったら、バスタブとは申しませんが、操縦席ブロックの前後に20mm装甲を付けても1t程度で済むはずですし、残りを機銃増強や防弾タンクに使っても余るぐらいでしょう。 操縦席は強化されるでしょうけど、1.4倍に面積が増えた翼内はやはりインデグラルタンクでしょうし、そこに防弾ことは可能なのでしょうか。 それとも、通常の防弾タンクにしても、翼が広くなったので必要燃料量を収納できるということなのでしょうか。 > あくまでも結果論ですが、この固いけど遅い陸攻は、零戦の護衛が計算できる範囲ならば、ちょっと落し難い有力な機体になったんじゃないかと想像します。 遅いと零戦の護衛が大変そうかと思い、調べてみましたが、各機の巡航速度は160ノット(296キロ)、一式陸攻は170ノット(315キロ)、九六式陸攻は135ノット(250キロ)なのですね。この新型陸攻の発動機は一式と同じでしょうから、確かに多少遅くなったとしても、あまり問題はなさそうですね。 しかし、437キロが400キロ弱になるだけで、そこまで性能が変わるとは、航空機の奥深さを感じます。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
ハンドルを元に戻しました(Taughlis Galliから)。 > 思いっきりIFのお題です。一式ライターと称されるほど防御力が貧弱で、中期以降まっかっかに火だるまになる印象が非常に強いベティーですが、もし本機がなかったら、戦局にどのような影響があったでしょうか? 逆に本機は戦局にどのようなクリティカルな影響を与えていたのでしょうか? (燃料浪費、搭乗員大量喪失、戦果僅少・・・と敢えて書いてみます) <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@35.124.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
> 逆に本機は戦局にどのようなクリティカルな影響を与えていたのでしょうか? > (燃料浪費、搭乗員大量喪失、戦果僅少・・・と敢えて書いてみます) 戦局への影響はわかりませんけど、九六陸攻の頃から銀河のようなコンセプトの機体を実現していたなら(それが実現できるかは、わかりませんが)、搭乗員が7名から3名に減らせますから、その分不足していた空母搭乗員とか別のものを充実できたかもしれませんね。九六式では5名だったのが7名になっていますし、仕方ないわけですが……。 燃料浪費については、本機は哨戒任務でも活躍していたようですが、それを飛行艇ですべて代替するとか、そういうのは無理です。無駄ではないのでは? 戦果については、少なくとも初期は他に替わる機種がありませんし、ソロモン方面でも戦果を挙げ続けていますからね。英戦艦も沈めましたし、役だったと言えるのでは? <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.0; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> > 逆に本機は戦局にどのようなクリティカルな影響を与えていたのでしょうか? > > (燃料浪費、搭乗員大量喪失、戦果僅少・・・と敢えて書いてみます) > > 戦局への影響はわかりませんけど、九六陸攻の頃から銀河のようなコンセプトの機体を実現していたなら(それが実現できるかは、わかりませんが)、搭乗員が7名から3名に減らせますから、その分不足していた空母搭乗員とか別のものを充実できたかもしれませんね。九六式では5名だったのが7名になっていますし、仕方ないわけですが……。 > > 燃料浪費については、本機は哨戒任務でも活躍していたようですが、それを飛行艇ですべて代替するとか、そういうのは無理です。無駄ではないのでは? > 戦果については、少なくとも初期は他に替わる機種がありませんし、ソロモン方面でも戦果を挙げ続けていますからね。英戦艦も沈めましたし、役だったと言えるのでは? 17年の前半にしばしばB26が裸でラバウルを強襲し、戦果をあげています。 緩降下→低空で250ノット・水平爆撃→さらに降下、350ノットで高速離脱、 というようなパターンで、レーダーのないわが軍はこれの迎撃にかなりてこずった ようです。 陸攻がこういう攻撃法を取れる機材なのかどうか知識が無いのですが、高度を 上げれば爆撃の精度が落ち、一方効果満点の雷撃は低速であり、結局のところ 敵より劣位で低速という最悪の条件で敵の中に突っ込んでいくような運用をせ ざるを得なかったのではないかと推測します。これにレーダーが加わってしまえば もう絶望的としか思えません。 早く見切りをつけて陸攻一機分の資源で単発機二機を作った方がよかったのでは とすら思います。 ちなみにマレー沖で落とされた陸攻が少ないのは何故なのでしょうね。被弾は 相当してたと記憶しております。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@228.93.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > 17年の前半にしばしばB26が裸でラバウルを強襲し、戦果をあげています。 > 緩降下→低空で250ノット・水平爆撃→さらに降下、350ノットで高速離脱、 > というようなパターンで、レーダーのないわが軍はこれの迎撃にかなりてこずった > ようです。 > 陸攻がこういう攻撃法を取れる機材なのかどうか知識が無いのですが、高度を > 上げれば爆撃の精度が落ち、一方効果満点の雷撃は低速であり、結局のところ > 敵より劣位で低速という最悪の条件で敵の中に突っ込んでいくような運用をせ > ざるを得なかったのではないかと推測します。これにレーダーが加わってしまえば > もう絶望的としか思えません。 陸攻は雷撃可能な機材ですから、仰るような攻撃も可能だと思います。降下しても350ノットも出せるかはわかりませんけど。 なお基地に対してであれば、高々度水平爆撃でもよいかと思いますが、艦船攻撃に対しては反跳爆撃を早くから導入していたなら、速度を下げずに攻撃できたのではないかと。 私見ですが、急降下爆撃する可能な運動性能を持つ銀河は、こうした目的に適した機材ではないかと思います(陸軍も九九式双発軽爆撃機で、反跳爆撃を行っていますし)。 レーダーについては、史実で陸攻が役立たずになった頃には、日本軍も実戦で活用していますし、活用方法次第であるような。 > 早く見切りをつけて陸攻一機分の資源で単発機二機を作った方がよかったのでは > とすら思います。 例えば彗星2機が、銀河1機に必ず勝るとか、彗星4機が連山1機に勝るとは言い切れませんので、何とも言えませんね。稼働率を考えるなら、発動機がなるべく少ないほうがいいとは思いますけど。 > ちなみにマレー沖で落とされた陸攻が少ないのは何故なのでしょうね。被弾は > 相当してたと記憶しております。 陸攻が攻撃→毎回大被害ではありませんし、陸攻がむやみに被弾に弱かったわけではありませんよ。対空火器が多かったり、戦闘機の護衛があれば被害が多いということでは? 学研の一式陸攻を読まれていたなら、これはある程度伝わるかと思いますが。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.0; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 陸攻は雷撃可能な機材ですから、仰るような攻撃も可能だと思います。降下しても350ノットも出せるかはわかりませんけど。 雷撃のときの機速は相当低いのでは? 陸攻についてはデータを持ち合わせませんが。 また水平爆撃は機速130ノットとの記述をみました。このほかに緩降下爆撃も あるようですがどんな感じなのでしょうね。学研一式陸攻に関連記述があればご教 示ください。 > なお基地に対してであれば、高々度水平爆撃でもよいかと思いますが、艦船攻撃に対しては反跳爆撃を早くから導入していたなら、速度を下げずに攻撃できたのではないかと。 > 私見ですが、急降下爆撃する可能な運動性能を持つ銀河は、こうした目的に適した機材ではないかと思います(陸軍も九九式双発軽爆撃機で、反跳爆撃を行っていますし)。 > レーダーについては、史実で陸攻が役立たずになった頃には、日本軍も実戦で活用していますし、活用方法次第であるような。 > > > 早く見切りをつけて陸攻一機分の資源で単発機二機を作った方がよかったのでは > > とすら思います。 > > 例えば彗星2機が、銀河1機に必ず勝るとか、彗星4機が連山1機に勝るとは言い切れませんので、何とも言えませんね。稼働率を考えるなら、発動機がなるべく少ないほうがいいとは思いますけど。 > 陸攻がみるべき戦果を挙げたのは編隊による陸地の絨毯爆撃と、夜間の撹乱攻撃ぐ らいと記憶します。ちなみに銀河や陸軍機は艦船に対してみるべき戦果を挙げたの ですか? 要は敵味方の相対的な問題として、兵器として強いか弱いかであり、これは運用 (戦法だけでなく、ある局面で使用できる機数、搭乗員数なども含む)も含めたト ータルとしての機の性能によるということでしょう。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@44.91.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
雷撃は全速できれば緩降下加速も加えてが本則です。 実際は魚雷側の制限で果たせない例も多々ありますが(強度不足や、高速低空だと反跳爆撃のように海面で魚雷が跳ねることがある) 一式陸攻対応型として16年から生産に入った九一式航空魚雷改三のスペックは高度200mで245ktからの投下に対応するというもので、実際に速度が判明しているレンネル島沖海戦の事例では、この改三を搭載した陸攻が、高度30〜40m、速度205〜220ktで行ってます。大気の濃い超低空で、魚雷をカバーなしで懸吊するG4M1が出す速度としては、水平全速から降下加速級と見てよいかと。 <Opera/9.63 (Windows NT 5.0; U; ja) Presto/2.1.1@221x116x237x197.ap221.ftth.ucom.ne.jp> |
> 要は敵味方の相対的な問題として、兵器として強いか弱いかであり、これは運用 > (戦法だけでなく、ある局面で使用できる機数、搭乗員数なども含む)も含めたト > ータルとしての機の性能によるということでしょう。 逆に日本軍がB26を持っていて陸攻の代わりに使っていたら、もう少しスコアが 上がっただろうと空想します。例えば8月7日のガダルカナル攻撃とか。 しかし、ほどなく対策を立てられてしまうでしょうね。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@3.69.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
> 逆に日本軍がB26を持っていて陸攻の代わりに使っていたら、もう少しスコアが > 上がっただろうと空想します。例えば8月7日のガダルカナル攻撃とか。 > しかし、ほどなく対策を立てられてしまうでしょうね。 お伺いしたいのですが、日本海軍が雷撃も急降下もできない爆撃機を、どのような戦略的位置づけで保有するのでしょうか。米艦隊を沈めることが前提にある状況で、水平爆撃中心の機材を陸攻の代わりに保持するメリットは何でしょうか。 また、史実の陸攻の何に問題があったのでしょうか。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
B-26は雷撃できますが? <Opera/9.63 (Windows NT 5.0; U; ja) Presto/2.1.1@221x116x237x197.ap221.ftth.ucom.ne.jp> |
> B-26は雷撃できますが? つまりは、銀河の早期実現こそその解答であるということですね。 米陸軍機を日本海軍が装備していたら、というifは私には唐突過ぎるのですが、昭和15年の段階でY-20が大型高速陸上機から十五試陸爆に計画変更された経緯を考えることはおもしろそうです。 > また、史実の陸攻の何に問題があったのでしょうか。 という高村さんの問いへの答えも、ひょっとしたらそこに含まれているのかもしれません。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)@p4103-ipbf3302marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp> |
> 米陸軍機を日本海軍が装備していたら、というifは私には唐突過ぎるのですが、昭和15年の段階でY-20が大型高速陸上機から十五試陸爆に計画変更された経緯を考えることはおもしろそうです。 今度調べてみますが、何か「おもしろそう」な要素があるのでしょうか。 > > また、史実の陸攻の何に問題があったのでしょうか。 > という高村さんの問いへの答えも、ひょっとしたらそこに含まれているのかもしれません。 開戦時に一式陸攻の代わりに銀河や飛龍があれば(搭載発動機がありませんが)、戦局が何か画期的に変わることはあるのでしょうか。私には、多少被害が減り、戦果が増えたくらいでは、史実と大して変わらないように思えるのですが。 例えば深山が二式大艇を上回る高性能を発揮して、二式よりも早く実用化した、というなら、搭載量2倍、航続力5割増しですから、戦略状況にも多少は影響すると思えますが……。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 今度調べてみますが、何か「おもしろそう」な要素があるのでしょうか。 例えば、十五試というのはマル五計画用新機種の試作であるはずなのですが、そのマル五計画では肝心の陸爆部隊の編成が予定されていない、というのはいかがでしょうか。 十五試水戦のための水戦隊、十五試練戦や十五試機作練を運用する練習航空隊は用意されるとういうのに、陸爆隊の編成は予定されていません。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
SUDO様、片様、ご教授ありがとうございます。 初歩的な見落としで、恥ずかしいことを致しました。 とおりす様には、大変失礼致しました。 謹んでお詫び申し上げます。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> > 逆に日本軍がB26を持っていて陸攻の代わりに使っていたら、もう少しスコアが > > 上がっただろうと空想します。例えば8月7日のガダルカナル攻撃とか。 > > しかし、ほどなく対策を立てられてしまうでしょうね。 > > お伺いしたいのですが、日本海軍が雷撃も急降下もできない爆撃機を、どのような戦略的位置づけで保有するのでしょうか。米艦隊を沈めることが前提にある状況で、水平爆撃中心の機材を陸攻の代わりに保持するメリットは何でしょうか。 > また、史実の陸攻の何に問題があったのでしょうか。 陸攻の航続力は潜在・顕在の脅威ではあると思いますが、現実問題としてほぼ対策 されていますよね。 B26については、要は陸攻よりも攻撃の効果、生還率ともに高い機体(コンセプ ト)の実例ではないか?と言いたかったわけです。日米を入れ替えてみたのは単純 に同じ条件で「機の性能」(=「強さ」)を比較してみたいな、という発想でした。 少し肩の力を抜いて想像してみるのも面白いでしょう。 以下は別の記事へのレスですが、 後ろはともかく、彼我の正面兵力がそれほど変わらない17年において考えても、 やはり「陸攻は弱い」と思います。陸攻の航続性能も哨戒などには当然必要なわけ ですが、攻撃機としては、航続力と別な要素(たとえば爆弾搭載量でも)をトレー ドオフした方が、多少なりとも強くなるのではないでしょうか。 また「機の性能」は、もちろん戦争の帰趨には大した要因ではないかもしれません が、もっと人間的なところ、例えば搭乗員の生命には大きな要因です。戦果や戦争 の経緯にも少なからず影響を与えることと思います。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@102.122.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
> 陸攻の航続力は潜在・顕在の脅威ではあると思いますが、現実問題としてほぼ対策されていますよね。 どうなのでしょうか。陸攻の詳しい航続力が敵に判明していて、対策されていたという資料は持ち合わせていませんね。少なくとも基地襲撃では、高々度を飛ぶ一式の高空性能と高速性能にずいぶんと手を焼いているように見えますけど。 また、一式が敵に初捕獲されたのがいつかは知りませんけど、英軍は戦艦をやられた時に「まさか日本機が飛んでくる距離とは思わなかった」と言っているようですが……。 > B26については、要は陸攻よりも攻撃の効果、生還率ともに高い機体(コンセプ > ト)の実例ではないか?と言いたかったわけです。日米を入れ替えてみたのは単純 > に同じ条件で「機の性能」(=「強さ」)を比較してみたいな、という発想でした。 > 少し肩の力を抜いて想像してみるのも面白いでしょう。 うーん。米軍並みの高性能防弾ゴムと発動機と後方支援体制が整うなら、日本の技術者もずいぶんと助かったでしょうね、としか思えませんね。 日本側の貧弱な飛行場でB-26を運用して、大事故が起こらないとも思えませんが……。元々高速の代償として、色々と犠牲にしているような機体ですし。 ちなみに、B-26の発注は1939年1月、一式陸攻は1936年9月で、同世代機ではありませんから、両機を直接比較するのはどうかと思います。 銀河となるY20の研究開始が1939年で、発動機出力も近いですから、B-26はむしろこちらと比較すべき機体であり、まさに「陸攻よりも攻撃効果・生還率の高い機体」に日本側が精一杯取り組んだ結果だと思いますけど(発動機に目処が立つなら、銀河ももっと早く開発できたのでしょうけど)。 > 後ろはともかく、彼我の正面兵力がそれほど変わらない17年において考えても、 > やはり「陸攻は弱い」と思います。陸攻の航続性能も哨戒などには当然必要なわけ > ですが、攻撃機としては、航続力と別な要素(たとえば爆弾搭載量でも)をトレー > ドオフした方が、多少なりとも強くなるのではないでしょうか。 太平洋は広いわけですから、どこに出没するかわからない敵艦隊に手が届かない飛行機を持つのであれば、画期的な探敵手段(暗号解読とか、専用の超長距離偵察機を開発するとか)が必要でしょう。 そうした変化でもない限り、足を短くするというのはどうかと思います。 足を短くするということは、戦況によっては史実より飛行場を多く設置する必要があるかもしれません。占領すべき拠点が増えてしまいませんか? 航空部隊の展開速度も、足があるのとないとでは変わってくることでしょう。手駒の少ない日本軍が、駒の機動性を重視するのは必然のように思います。 そして爆弾搭載量は必要最低限で、これ以上減らしようのない機体だと思います。B-26の1,500キロに対して、一式陸攻は最大1トン程度です(桜花が搭載できるのですから、もっと搭載しようと思えばできるでしょうけど、メリットがないのは桜花搭載機が身をもって示してくれたと思います)。 これ以上減らして、800キロ魚雷も積めない「攻撃機」にしても、単発戦闘機より速く飛べるわけでもないでしょうから、全くと言っていいほど意味がないかと。 > また「機の性能」は、もちろん戦争の帰趨には大した要因ではないかもしれませんが、もっと人間的なところ、例えば搭乗員の生命には大きな要因です。戦果や戦争の経緯にも少なからず影響を与えることと思います。 色々な意見はあると思います。 でも、一式陸攻一一型の搭載発動機は1,420馬力で、B-26は2,000馬力です。ですから後者は5トン近く重い飛行機にできるわけです。1,850馬力の火星二三型が2年くらい早く実用化されたらとは思いますが、これも望むべくもありませんし。 発動機が劣る以上、搭乗員の生命を重視して防弾すれば、何かが犠牲になります。これは、他が削れない以上、たぶん速度でしょうけど、私には「遅くて装甲された」一式陸攻は、「搭乗員の戦死までの時間が長引くだけ」で、敵から捕捉される確率も高くなり、あまり実効性のあるものとは思えません。 また、当時の日本は生産技術の関係で、有力な防弾ゴムが生産できていないのです(学研本をお持ちでないなら、ウィキペディアの一式陸攻にも大まかな引用記事が載っていますので、こちらを見て頂ければと)。 「劣った技術で完全防弾し、大幅な速度低下を許容する」「4発にして、稼働率の低下を許容する」などもできるでしょうけど、それは史実よりましな結果になったのかは、かなり疑問ではあります。 また、防弾を要求され、実際に防弾されている銀河や飛龍や一式陸攻三四型でも、生還がおぼつかないのが大戦後半の状況でもあります。そして、一式とて防弾への取り組みは可能な限り行っているのです。 さて、当時の日本にB-26相当は作れたものでしょうか。またB-26相当の機体なら有利になったでしょうか。滑走路の整備技術も劣る以上、B-26相当の機体では、着陸速度が速すぎて、米軍が使う以上に「殺人機」と呼ばれるように思います(事故死のほうが、より無為ですから士気が下がるものと思います)。 機の性能だけ見ても、何とも、と、どうしても思ってしまいます。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> > 陸攻の航続力は潜在・顕在の脅威ではあると思いますが、現実問題としてほぼ対策されていますよね。 > > どうなのでしょうか。陸攻の詳しい航続力が敵に判明していて、対策されていたという資料は持ち合わせていませんね。少なくとも基地襲撃では、高々度を飛ぶ一式の高空性能と高速性能にずいぶんと手を焼いているように見えますけど。 > また、一式が敵に初捕獲されたのがいつかは知りませんけど、英軍は戦艦をやられた時に「まさか日本機が飛んでくる距離とは思わなかった」と言っているようですが……。 > マレー沖は陸攻の最初にして最後の大戦果だと思います。ただ、足の長い双発機が 雷撃に来れるという事態を目の当たりにし、米軍は対策、少なくとも警戒は行った だろうという意味です。ラバウル沖を始め、二度と同じことはさせてもらってない事 はその結果でしょう。陸攻の性能がテストされる事実があったのかどうかは興味深 いですが。 ちょっと調べがつきませんけど、B26の雷装はマレーの戦訓によるものなんでし ょうか。そうではなく最初からなのであれば、米軍は陸攻による雷撃も当然想定し ていることになりますね。 > > B26については、要は陸攻よりも攻撃の効果、生還率ともに高い機体(コンセプ > > ト)の実例ではないか?と言いたかったわけです。日米を入れ替えてみたのは単純 > > に同じ条件で「機の性能」(=「強さ」)を比較してみたいな、という発想でした。 > > 少し肩の力を抜いて想像してみるのも面白いでしょう。 > > うーん。米軍並みの高性能防弾ゴムと発動機と後方支援体制が整うなら、日本の技術者もずいぶんと助かったでしょうね、としか思えませんね。 > 日本側の貧弱な飛行場でB-26を運用して、大事故が起こらないとも思えませんが……。元々高速の代償として、色々と犠牲にしているような機体ですし。 > > ちなみに、B-26の発注は1939年1月、一式陸攻は1936年9月で、同世代機ではありませんから、両機を直接比較するのはどうかと思います。 > 銀河となるY20の研究開始が1939年で、発動機出力も近いですから、B-26はむしろこちらと比較すべき機体であり、まさに「陸攻よりも攻撃効果・生還率の高い機体」に日本側が精一杯取り組んだ結果だと思いますけど(発動機に目処が立つなら、銀河ももっと早く開発できたのでしょうけど)。 > > > 後ろはともかく、彼我の正面兵力がそれほど変わらない17年において考えても、 > > やはり「陸攻は弱い」と思います。陸攻の航続性能も哨戒などには当然必要なわけ > > ですが、攻撃機としては、航続力と別な要素(たとえば爆弾搭載量でも)をトレー > > ドオフした方が、多少なりとも強くなるのではないでしょうか。 > > 太平洋は広いわけですから、どこに出没するかわからない敵艦隊に手が届かない飛行機を持つのであれば、画期的な探敵手段(暗号解読とか、専用の超長距離偵察機を開発するとか)が必要でしょう。 > そうした変化でもない限り、足を短くするというのはどうかと思います。 > 足を短くするということは、戦況によっては史実より飛行場を多く設置する必要があるかもしれません。占領すべき拠点が増えてしまいませんか? > 航空部隊の展開速度も、足があるのとないとでは変わってくることでしょう。手駒の少ない日本軍が、駒の機動性を重視するのは必然のように思います。 > > そして爆弾搭載量は必要最低限で、これ以上減らしようのない機体だと思います。B-26の1,500キロに対して、一式陸攻は最大1トン程度です(桜花が搭載できるのですから、もっと搭載しようと思えばできるでしょうけど、メリットがないのは桜花搭載機が身をもって示してくれたと思います)。 > これ以上減らして、800キロ魚雷も積めない「攻撃機」にしても、単発戦闘機より速く飛べるわけでもないでしょうから、全くと言っていいほど意味がないかと。 > > > また「機の性能」は、もちろん戦争の帰趨には大した要因ではないかもしれませんが、もっと人間的なところ、例えば搭乗員の生命には大きな要因です。戦果や戦争の経緯にも少なからず影響を与えることと思います。 > > 色々な意見はあると思います。 > でも、一式陸攻一一型の搭載発動機は1,420馬力で、B-26は2,000馬力です。ですから後者は5トン近く重い飛行機にできるわけです。1,850馬力の火星二三型が2年くらい早く実用化されたらとは思いますが、これも望むべくもありませんし。 > > 発動機が劣る以上、搭乗員の生命を重視して防弾すれば、何かが犠牲になります。これは、他が削れない以上、たぶん速度でしょうけど、私には「遅くて装甲された」一式陸攻は、「搭乗員の戦死までの時間が長引くだけ」で、敵から捕捉される確率も高くなり、あまり実効性のあるものとは思えません。 > > また、当時の日本は生産技術の関係で、有力な防弾ゴムが生産できていないのです(学研本をお持ちでないなら、ウィキペディアの一式陸攻にも大まかな引用記事が載っていますので、こちらを見て頂ければと)。 > 「劣った技術で完全防弾し、大幅な速度低下を許容する」「4発にして、稼働率の低下を許容する」などもできるでしょうけど、それは史実よりましな結果になったのかは、かなり疑問ではあります。 > また、防弾を要求され、実際に防弾されている銀河や飛龍や一式陸攻三四型でも、生還がおぼつかないのが大戦後半の状況でもあります。そして、一式とて防弾への取り組みは可能な限り行っているのです。 > > さて、当時の日本にB-26相当は作れたものでしょうか。またB-26相当の機体なら有利になったでしょうか。滑走路の整備技術も劣る以上、B-26相当の機体では、着陸速度が速すぎて、米軍が使う以上に「殺人機」と呼ばれるように思います(事故死のほうが、より無為ですから士気が下がるものと思います)。 > 機の性能だけ見ても、何とも、と、どうしても思ってしまいます。 要約すると「陸攻は弱い」とのご主張ですか? 積載量については逆でした。書き方が悪くすみません。400〜500海里程度の 攻撃半径を有し、1.5t積めるのはどうかな、と思ったのです。中継基地を使っ て夜間地上攻撃に有効だろうと考えたのですが・・・ 逆に高村さんのご意見を読んで、艦船攻撃用に長距離進出して急降下爆撃(500 kg)できるような機体も有効かな、とも思いました(輸送船団相手などですが)。いずれにせよ戦法まで変わりますね。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@40.43.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
> マレー沖は陸攻の最初にして最後の大戦果だと思います。ただ、足の長い双発機が > 雷撃に来れるという事態を目の当たりにし、米軍は対策、少なくとも警戒は行った > だろうという意味です。ラバウル沖を始め、二度と同じことはさせてもらってない事はその結果でしょう。陸攻の性能がテストされる事実があったのかどうかは興味深いですが。 BUN様がラバウルの件は護衛戦闘機の零戦が付くべき戦闘であったし、零戦の届く範囲だったと言われていますが。しっかりとした護衛もなく、機動部隊を襲撃すれば、B-26でも何ら戦果を挙げられないというのは(実戦の戦果が全てなら)ミッドウェー海戦で証明されているでしょう。 実際の戦果を元に考えるのは基本でしょうけど、現実の戦果が少なかったから脅威ではないというのは、短絡的に過ぎると思います。私は陸攻もB-26のような米爆撃機も等しく脅威だったと思いますし、脅威と認識されていたとも思います。 例えば陸攻がなかったら、ラバウルなどの要地は簡単に奪回されてしまうのではないかと。単発機の九七艦攻などが代わりになるとも思えませんが。 > ちょっと調べがつきませんけど、B26の雷装はマレーの戦訓によるものなんでし > ょうか。そうではなく最初からなのであれば、米軍は陸攻による雷撃も当然想定し > ていることになりますね。 それはどうかわかりませんが、仮に想定していたとしても、だから脅威ではない、という論法が成立しないのは、確かだと思います。 > 要約すると「陸攻は弱い」とのご主張ですか? いえ、史実がベストと言っているだけです。 発動機が何とかなるなら、搭乗員が少ない銀河のような機体のほうがいいと思いますが、史実の一式が使えた発動機でそのような機体を作れても(機体も作れないと思いますが)、発動機の出力が8割もありませんから、甘く見ても最高速度470〜480キロ程度。そんなに有力になるとも思えませんが……。 > 積載量については逆でした。書き方が悪くすみません。400〜500海里程度の攻撃半径を有し、1.5t積めるのはどうかな、と思ったのです。中継基地を使って夜間地上攻撃に有効だろうと考えたのですが・・・ 延々長々と書いた部分で、そこに触れたと思いますが、その中継基地を作るリソースは史実よりも増えないのですか? 1.5トンの搭載量は史実の一式でも可能ではありますけど(桜花の重さは全備重量2.27トン)、増えた分で何を搭載するのでしょうか。 1.5トンの魚雷は実用化されていませんし、あの程度の発動機しかないのに、800キロ魚雷2本を積めばきわめて鈍重ですよね。 あと、再三書いてますけど、日米の航空戦力に大差がなかった昭和17年中であれば、地上攻撃ではそこまでの被害を出していませんよ。 一式が大きな被害を出したのは、艦隊相手の雷撃のみです。 > 逆に高村さんのご意見を読んで、艦船攻撃用に長距離進出して急降下爆撃(500 > kg)できるような機体も有効かな、とも思いました(輸送船団相手などですが)。いずれにせよ戦法まで変わりますね。 それ、銀河じゃないのですか? 銀河なら、魚雷も積めるので銀河のほうがいいと思いますよ。また一式の企画時点で、そんな不確実な機体に生産リソースを割いてもいいものでしょうか。防弾技術がないので、その長距離爆撃機も弱装甲になるでしょうから、(とおりす様のご意見が正しいと仮定するなら)厳重に護衛された艦隊には手が出せず、まさに輸送船団くらいしか叩けません。 日本海軍の航空兵力とは、相対的に劣る艦隊戦力を補完するためのものですから、敵の空母や戦艦を叩けないくせに、お金がかかるそのような大型機は、存在意義を認められないものと思われます。 ちなみに実際に作ったら、二式陸偵から空戦能力を排除し、急降下爆撃可能な二式陸偵みたいな機体になるでしょうけど(発動機は火星になるかもしれませんが)、どれほど役に立つのかなぁ、と。輸送船団なら急降下できる必要もないので、二式陸偵に爆撃させればいいのでは? 航続力も長くて、空戦能力もありますし。 参考までにスペックを。魚雷積みたいなら、銀河の大きさになるわけですね。 (十三試陸戦)二式陸上偵察機一一型/(十五試陸爆)銀河一一型 開発開始:1938年11月/1939年頃研究開始 初飛行:1941年5月2日/1942年6月 全幅:16.980m /20.0m 全長:12.177m/15.0m 全高:4.56m/5.3m 自重:4,582kg/ 7,265kg 過荷重重量: 7,250kg /13,500kg 発動機:栄二一型(離昇1,130馬力)×2/誉一二型(離昇1,825馬力)×2 最高速度:507.4km/h(高度5,000m)/546km/h(高度5,900m) 航続距離:2,547km(正規)〜3,778km(過荷)/1,920km(正規)〜5,370km(過荷) 武装:機首20mm固定機銃1挺(携行弾数60発)、同上7.7mm固定機銃2挺(携行弾数各600発)/20mm旋回機銃2挺(機首・後部) 爆装:胴体250kg爆弾2発/500kg爆弾2発又は800kg爆弾/魚雷1発 乗員:3名/3名 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
というか、基本的な部分なのですが、もし陸攻がなければ、米重爆との基地航空戦で、どのように殴り返すのでしょうか。 アウトレンジされたら、一方的にやられますよね(だから、二式大偵より高性能な4発重爆が欲しいわけなのですが。これならラバウルからプリズベーン、ニューカレドニア、フィジーを直接叩けますし、ミッドウェーからもハワイを偵察したり、爆撃できます)。 こっちの爆撃機が届かないなら、一方的に叩かれ続けるわけです。空母の攻撃力は持続力がありませんし、陸攻がないなら、戦果確認も難しいでしょう。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> というか、基本的な部分なのですが、もし陸攻がなければ、米重爆との基地航空戦で、どのように殴り返すのでしょうか。 > アウトレンジされたら、一方的にやられますよね(だから、二式大偵より高性能な4発重爆が欲しいわけなのですが。これならラバウルからプリズベーン、ニューカレドニア、フィジーを直接叩けますし、ミッドウェーからもハワイを偵察したり、爆撃できます)。 > こっちの爆撃機が届かないなら、一方的に叩かれ続けるわけです。空母の攻撃力は持続力がありませんし、陸攻がないなら、戦果確認も難しいでしょう。 というか、このトピックのお題は「陸攻が失敗していたら?」で、それを拡大したら 「陸攻がなかったら?」になるのでは? 後者の場合、かなり壮大なifですから、史実から陸攻だけ欠損させるだけでは考察 不十分ではないですか? <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@218.16.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
高村さんはかなりいい線を出しておられるように思います。 ただ、実際に海軍が企図していたのは、一式陸攻とより小型の双発陸爆の二者択一ではなく、それらを同時に併用しようとしていたことでした。この点が異なるのです。 昭和13年初期の段階での海軍の基地航空隊攻撃兵力構想は、 ・十三試大攻 ・十二試中攻 ・十三試双発戦兼爆 ・十三試単発戦兼爆 という重層構造になっていました。 陸軍が単軽、双軽、重爆、超重爆を装備しようとしていたことと、本質的には同じであるといえます。 しかし、ここで十二試陸攻の防御が当初の要求どおりに実施し得ない、という問題が発生します。対策としては、陸攻編隊内に翼端援護機を置くことだとされました。このため、双発戦兼爆と単発戦兼爆の開発リソースは、十二試陸攻改と銃塔装備の十三試双発陸戦に向けられます。さらに、空技廠ではより本格的な援護機の開発も予定されます。 翼端援護機が有効なものではないことを後年の我々はよく知っていますが、日本海軍がそのような見解に至りはじめたのは、ちょうど十五試陸爆の開発に着手された頃からだったように思います。 海軍は十五試陸爆を高速で敵陣を突破できる機体として構想し、同時にいったんは多銃装備の半援護機として完成させた十三試双発陸戦に雷装を施したり、急降下爆撃能力の追加をもくろんで様々に実験を行っています。 別の枝で述べかけていたことですが、十五試に対応する軍備計画では陸爆部隊の設置は考えられていません。 ではその代わりに何が新設されることになっていたかといえば、戦兼爆部隊だったのでした。いったんは援護機に寄り道した道を改め、元々整備するはずだった航空軍備に近い形に回帰されようとしていたのです。これが現実化してきたとき、当てはめることが可能だった機材は、 ・G4M2(援護機構想が潰えた後に、 一式陸攻をより高速、重防御化しようとしたもの) ・十五試陸爆 ・十三試双戦改の戦兼爆 という体系です。しかし、十五試陸爆には(十六試艦攻爆と同様)複雑すぎる整備機種を整理統合する狙いもありましたから、十三試戦兼爆は無理に作られることもなかったのではないかと考えます。 これらは最終的には次のようなカテゴリーに整理されていったはずです。 ・遠攻 (航続力大、攻撃力比較的小、 前進基地から発進可能。つまり哨戒機的な機体) ・双発陸爆(速度大、整備された基地から発進、艦隊攻撃の主軸) ・単発陸爆(彗星三三型的な) これらは組合されたシステムとして意味を持たせようとされていた、といえるのではないでしょうか。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > しかし、ここで十二試陸攻の防御が当初の要求どおりに実施し得ない、という問題が発生します。対策としては、陸攻編隊内に翼端援護機を置くことだとされました。このため、双発戦兼爆と単発戦兼爆の開発リソースは、十二試陸攻改と銃塔装備の十三試双発陸戦に向けられます。さらに、空技廠ではより本格的な援護機の開発も予定されます。 とりあえず一点のみ。 零戦の大航続力は、滞空時間を長くする仕様の副産物で、航続力を狙ったものではないという話を読んだことがあります。しかし、零戦の初飛行が1939年(昭和14年)4月ですから、一式陸攻の1939年10月23日よりも前なわけです。 普通に考えて、一式の翼端援護機に制作リソースを割くなら「護衛はものになりそうな(航続力も長くなるであろう)十二試艦戦でいいんじゃね?(十三試双発陸戦が使えそうなら、これと変えればいいし)」となると思うのですが、時系列としてそうならない何かがあるかという辺りですね。調べてみます。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 普通に考えて、一式の翼端援護機に制作リソースを割くなら「護衛はものになりそうな(航続力も長くなるであろう)十二試艦戦でいいんじゃね?(十三試双発陸戦が使えそうなら、これと変えればいいし)」となると思うのですが、時系列としてそうならない何かがあるかという辺りですね。調べてみます。 航続距離が長くとも、単発単座戦闘機には航法能力の制限があります。往路は編隊にくっついて行けば何とかなるかも知れませんが、帰路も編隊を維持できている公算は低いですよね。また往路においても、爆撃機と戦闘機が別基地から発進した場合、しばしば空中集合に失敗し裸のまま進撃して大損害を受けた、という話は戦史でよく目にされることと思います。電子機器や誘導機において日本より遥かに恵まれていた米軍においてさえ、45 年 7 月 1 日に悪天候を突いて強行された作戦では、P-51 出撃 148 機中 27 機が往路において失われる被害(しかも無事救出されたのは 3 名のみ!)を出しています。 http://www.506thfightergroup.org/vlrhistory.asp <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 2.0.50727; .N...@softbank220017214193.bbtec.net> |
ご教授ありがとうございます。 > 航続距離が長くとも、単発単座戦闘機には航法能力の制限があります。往路は編隊にくっついて行けば何とかなるかも知れませんが、帰路も編隊を維持できている公算は低いですよね。また往路においても、爆撃機と戦闘機が別基地から発進した場合、しばしば空中集合に失敗し裸のまま進撃して大損害を受けた、という話は戦史でよく目にされることと思います。電子機器や誘導機において日本より遥かに恵まれていた米軍においてさえ、45 年 7 月 1 日に悪天候を突いて強行された作戦では、P-51 出撃 148 機中 27 機が往路において失われる被害(しかも無事救出されたのは 3 名のみ!)を出しています。 つまり、十三試双発陸戦が思ったような性能を発揮しなかったことは、実は相応に深刻な事態だったということですね。 世評では「零戦が成功したので問題ない」とされている事例ですが、お示し頂いたP-51のように、合流失敗で失われたケースも多いのでしょうね(有名な事例ですが、坂井三郎機の被弾→帰還は奇跡としか言いようがないわけですが、あのようなケースで戻れないことのほうが多いのは道理ですね)。 マリアナ沖海戦でも、長距離進出で失われた機材が多かったと聞いたことがあります。彗星単座型の話で似たような事例を皆様にご教授いただいたにも関わらず、考え及ばぬとは、お恥ずかしい限りです。 米軍も「P-38があるからいい」みたいに単純には言えないのだと、感じました。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> つまり、十三試双発陸戦が思ったような性能を発揮しなかったことは、実は相応に深刻な事態だったということですね。 「結果的」に言えば、銃塔装備の多座戦闘機は世界中で試作されて世界中で失敗したわけですから、十三試陸戦の失敗が早めに確定したことは日本海軍にとってむしろ幸運だったかもしれません。しかし当事者にとっては陸戦・翼端援護機があい続いて「実用に適さず」と判定されたことは深刻に受け止められたのではないかと思います。 > 米軍も「P-38があるからいい」みたいに単純には言えないのだと、感じました。 米軍も 1942 年になって翼端援護機 XB-40 を制作し、やはり重量過大・鈍足鈍重の失敗作として判定されています。P-51 が直援に就くようになってからも、「敵戦闘機が出ると護衛戦闘機はパッと散ってしまう。奴等は敵機撃墜に血眼になるあまり、肝心の護衛任務を放ったらかしてやがる」という苦情が爆撃隊から寄せられ、早期発見・早期攻撃こそ最大の防御とする戦闘機隊との間に摩擦が生じています。同様の話はバトルオブブリテン時のドイツ空軍でも聞きますね。 XB-40 をめぐる経緯には、日本からすれば夢のような高性能・重武装・重火力の B-17 を、日本では考えられないほどの大規模密集編隊で運用した米軍ですら被害軽減の「切り札」に苦悩していたことが感じられます。結局、それは個々の機材性能向上よりも、大規模な敵航空戦力の撃滅作戦…ファイタースイープによってもたらされましたが。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 2.0.50727; .N...@NWTcd-02p23-188.ppp11.odn.ad.jp> |
> つまり、十三試双発陸戦が思ったような性能を発揮しなかったことは、実は相応に深刻な事態だったということですね。 こういうときは時系列に沿って整理してみることです。 ・13年10月 日本海軍の中攻と艦戦(九六式)が始めて協同進攻する。 ・13年12月 十三試戦兼爆(単発)を初期計画中だった中島に双発陸戦の計画要求書が交付される。 中攻には援護戦闘機をつけるべきだ。 つけてみたらうまくいった。 よし、本格的に長距離援護戦闘機を作れ。 ・・・・・・というような経過なんですね。 実際には、九六艦戦を中攻につける動きと、双発陸戦の要求策定は同時に行われてたのでしょうけれど。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
ささき様、片さま、ご教授ありがとうございます。よくわかりました。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
「双発三座戦兼爆」は中島と三菱両社に13年6月内示。 それが銃塔装備に改められ「双発三座戦闘機」として 中島に内示されたのが13年10月 計画要求書交付と試作発注は14年3月では? 戦兼爆と双発陸戦(一型が陸戦、二型は急降下爆撃、雷撃用)のコンセプトはほぼ同じです。十三試双発陸戦は陸攻掩護の問題とついつい固く結びつけてしまいがちですが、戦兼爆(双発陸戦と同じ発想でただ兵装が違うだけ)の計画は陸攻の大損害が無くても恐らく進められたのではないでしょうか。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; ...@c202-138-88-78.customer.mni.ne.jp> |
計画要求書交付の時期については、はい。すみませんでした。 > 戦兼爆(双発陸戦と同じ発想でただ兵装が違うだけ)の計画は陸攻の大損害が無くても恐らく進められたのではないでしょうか。 双発三座戦兼爆以前には中島では九九艦爆程度の翼面積を持つ複座単発戦兼爆の基礎計画が進められ、空戦性能計算なども行われていたとされています。 これと三菱の双発戦兼爆が平行して進められていたのが、一機種に減っています。 戦兼爆は進められつつも、相対的に比重が軽くなっていたのではないでしょうか。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
> 戦兼爆は進められつつも、相対的に比重が軽くなっていたのではないでしょうか。 十二試陸上攻撃機の計画要求審議会の場で言及されている「現在(中略)掩護機としては(中略)軽快性に富み前方機銃二基、旋回機銃一基を有するハインケル(He118のこと)並びに十一試艦上爆撃機を考慮している」が単発案の原案ですから、戦兼爆の単発案こそ掩護機構想そのものなんです。12年10月に検討中だった単発案の廃案は戦兼爆計画の比重低下よりも掩護機構想の集約という意味を読むべき出来事かもしれません。 戦兼爆構想が縮小して陸戦なのではなく、戦兼爆=陸戦で、雷撃能力まで期待された十三試双発陸戦という万能機構想は戦兼爆の継続と発展を意味するものではないでしょうか。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; ...@c202-138-88-78.customer.mni.ne.jp> |
なるほど。 了解です。 そちらのお話の方が、13年という時期にしっくり来ます。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
この部分について感じたことを書きますね。 > 海軍は十五試陸爆を高速で敵陣を突破できる機体として構想し、同時にいったんは多銃装備の半援護機として完成させた十三試双発陸戦に雷装を施したり、急降下爆撃能力の追加をもくろんで様々に実験を行っています。 苦労して完成させた十三試双発陸戦が、その後ほとんど顧みられないことが不思議ではあります。機種統合の都合というのも説得力がありますが、例えば発動機を誉に変えるなどすれば(同じ中島ですし)、機体サイズや重量から考えて銀河よりも高速になり、戦兼爆部隊の機材としては相応に適当なものとなったようにも思えます。 つまるところ、時系列的に十三試双発陸戦に後付で雷撃能力や急降下爆撃能力を追加しようと実験していた時期に、十五試陸爆が使えそうだとわかったので、十三試陸戦への熱意を失った、という辺りなのでしょうか。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> BUN様がラバウルの件は護衛戦闘機の零戦が付くべき戦闘であったし、零戦の届く範囲だったと言われていますが。しっかりとした護衛もなく、機動部隊を襲撃すれば、B-26でも何ら戦果を挙げられないというのは(実戦の戦果が全てなら)ミッドウェー海戦で証明されているでしょう。 > 実際の戦果を元に考えるのは基本でしょうけど、現実の戦果が少なかったから脅威ではないというのは、短絡的に過ぎると思います。私は陸攻もB-26のような米爆撃機も等しく脅威だったと思いますし、脅威と認識されていたとも思います。 > 私がこれまでに陸攻を無くせとか脅威でないとか言いましたっけ? そうお取りに なっているとしたら誤読です。(私の文章の意味、そんなにとりにくいですか?) 例えばラバウル沖は、米軍の対策が有効に機能しているゆえに戦果をあげられず、被害が甚大だった好例ではないか?という史実からの推定を述べているのです。 「脅威であるがゆえに対策された」とも言えましょう。 ちなみにミッドウエーは高村さんの得意分野ではないですか?片さんも言われてい るようにこのときのB26は4機だけで、うち2機が生還しているのです。この機 数ではさすがに無敵機動部隊には歯が立たなかったということでしょうが、むしろ 群がるゼロ戦の中を2機生還できてすごいとも思えます。もし30機ぐらいで来て たらどうだったかわからないのでは? 蛇足までにこのとき一緒に攻撃したと思われるTBFは6機中1機しか生還してお らずボロボロです。 > それはどうかわかりませんが、仮に想定していたとしても、だから脅威ではない、という論法が成立しないのは、確かだと思います。 念のため繰り返しますと、「脅威であるゆえに対策され、防がれた」。 > > > 要約すると「陸攻は弱い」とのご主張ですか? > > いえ、史実がベストと言っているだけです。 > 発動機が何とかなるなら、搭乗員が少ない銀河のような機体のほうがいいと思いますが、史実の一式が使えた発動機でそのような機体を作れても(機体も作れないと思いますが)、発動機の出力が8割もありませんから、甘く見ても最高速度470〜480キロ程度。そんなに有力になるとも思えませんが……。 > > > 積載量については逆でした。書き方が悪くすみません。400〜500海里程度の攻撃半径を有し、1.5t積めるのはどうかな、と思ったのです。中継基地を使って夜間地上攻撃に有効だろうと考えたのですが・・・ > > 延々長々と書いた部分で、そこに触れたと思いますが、その中継基地を作るリソースは史実よりも増えないのですか? > 1.5トンの搭載量は史実の一式でも可能ではありますけど(桜花の重さは全備重量2.27トン)、増えた分で何を搭載するのでしょうか。 > 1.5トンの魚雷は実用化されていませんし、あの程度の発動機しかないのに、800キロ魚雷2本を積めばきわめて鈍重ですよね。 > あと、再三書いてますけど、日米の航空戦力に大差がなかった昭和17年中であれば、地上攻撃ではそこまでの被害を出していませんよ。 > 一式が大きな被害を出したのは、艦隊相手の雷撃のみです。 > > > 逆に高村さんのご意見を読んで、艦船攻撃用に長距離進出して急降下爆撃(500 > > kg)できるような機体も有効かな、とも思いました(輸送船団相手などですが)。いずれにせよ戦法まで変わりますね。 > > それ、銀河じゃないのですか? そうです。ミニ銀河です。 >銀河なら、魚雷も積めるので銀河のほうがいいと思いますよ。また一式の企画時点で、そんな不確実な機体に生産リソースを割いてもいいものでしょうか。防弾技術がないので、その長距離爆撃機も弱装甲になるでしょうから、(とおりす様のご意見が正しいと仮定するなら)厳重に護衛された艦隊には手が出せず、まさに輸送船団くらいしか叩けません。 > > 日本海軍の航空兵力とは、相対的に劣る艦隊戦力を補完するためのものですから、敵の空母や戦艦を叩けないくせに、お金がかかるそのような大型機は、存在意義を認められないものと思われます。 逆に陸攻(銀河も含めていいかもしれません)が輸送船も含めて敵船を雷撃で撃沈 した例はどれぐらいたくさんあるのでしょうか?その理由はなぜだと思います? 私はその対策を思考実験しているにすぎません。(なにか私の意図を取り違えて おられるように見受けます) > > ちなみに実際に作ったら、二式陸偵から空戦能力を排除し、急降下爆撃可能な二式陸偵みたいな機体になるでしょうけど(発動機は火星になるかもしれませんが)、どれほど役に立つのかなぁ、と。輸送船団なら急降下できる必要もないので、二式陸偵に爆撃させればいいのでは? 航続力も長くて、空戦能力もありますし。 > 参考までにスペックを。魚雷積みたいなら、銀河の大きさになるわけですね。 > > (十三試陸戦)二式陸上偵察機一一型/(十五試陸爆)銀河一一型 > 開発開始:1938年11月/1939年頃研究開始 > 初飛行:1941年5月2日/1942年6月 > 全幅:16.980m /20.0m > 全長:12.177m/15.0m > 全高:4.56m/5.3m > 自重:4,582kg/ 7,265kg > 過荷重重量: 7,250kg /13,500kg > 発動機:栄二一型(離昇1,130馬力)×2/誉一二型(離昇1,825馬力)×2 > 最高速度:507.4km/h(高度5,000m)/546km/h(高度5,900m) > 航続距離:2,547km(正規)〜3,778km(過荷)/1,920km(正規)〜5,370km(過荷) > 武装:機首20mm固定機銃1挺(携行弾数60発)、同上7.7mm固定機銃2挺(携行弾数各600発)/20mm旋回機銃2挺(機首・後部) > 爆装:胴体250kg爆弾2発/500kg爆弾2発又は800kg爆弾/魚雷1発 > 乗員:3名/3名 ミニ銀河は超アウトレンジによる艦隊攻撃という海軍のコンセプトに従ったらこれ かな、というものです。無論史実を見ての後知恵にすぎませんが。雷撃の戦果がなぜ 乏しいかを考えると、待ち構える戦闘機や防御砲火をかいくぐれる能力と、雷撃よ り高い命中率が必要であり、それはミニ銀河との結論になりました。 火星をつんでもう少し頑丈かつ小型で速くて急降下(といっても双発機ですから) できる機体はいかがでしょう。爆弾は500kgですが、まずは当てることが できませんと。繰り返しますが、対象は輸送船団がせいいっぱいでしょう。 「1.5t」の方は昼間使ってもいいですが、被害甚大でしょうから夜間専用にし たいです。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@218.16.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
> 逆に陸攻(銀河も含めていいかもしれません)が輸送船も含めて敵船を雷撃で撃沈 > した例はどれぐらいたくさんあるのでしょうか?その理由はなぜだと思います? 私はその対策を思考実験しているにすぎません。(なにか私の意図を取り違えて > おられるように見受けます) そもそも輸送船を殆ど攻撃してないんですよ・・・。 <Opera/9.63 (Windows NT 5.1; U; ja) Presto/2.1.1@p3252-ipbf2604marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp> |
色々とご教授ありがとうございます。 > 私がこれまでに陸攻を無くせとか脅威でないとか言いましたっけ? そうお取りに > なっているとしたら誤読です。(私の文章の意味、そんなにとりにくいですか?) この辺り↓から、そのように読み取りました。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− >逆に本機は戦局にどのようなクリティカルな影響を与えていたのでしょうか? (燃料浪費、搭乗員大量喪失、戦果僅少・・・と敢えて書いてみます) >陸攻がこういう攻撃法を取れる機材なのかどうか知識が無いのですが、高度を 上げれば爆撃の精度が落ち、一方効果満点の雷撃は低速であり、結局のところ 敵より劣位で低速という最悪の条件で敵の中に突っ込んでいくような運用をせ ざるを得なかったのではないかと推測します。これにレーダーが加わってしまえば もう絶望的としか思えません。 >早く見切りをつけて陸攻一機分の資源で単発機二機を作った方がよかったのでは とすら思います。 > 陸攻がみるべき戦果を挙げたのは編隊による陸地の絨毯爆撃と、夜間の撹乱攻撃ぐらいと記憶します。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− また、陸攻に代わる機種の提案を積極的に行っておられますので「ああ、陸攻は不要で脅威ではない」と考えられているのだと感じた次第です。 誤読であるというなら、いいのですが。 > 例えばラバウル沖は、米軍の対策が有効に機能しているゆえに戦果をあげられず、被害が甚大だった好例ではないか?という史実からの推定を述べているのです。 > 「脅威であるがゆえに対策された」とも言えましょう。 零戦が護衛していたら、同じ結果になったでしょうか? そうは思えないのですが。「対策された」のではなく、たまたまだったと思えます。 ミッドウェーにしても、雷撃可能なB-26が集まれば脅威でしょうけど、一式陸攻でも集まれば脅威のような。そういうイフがありなのであれば「ラバウル沖で零戦が着いていたら」というのもありになってしまいますが……。 > > > 積載量については逆でした。書き方が悪くすみません。400〜500海里程度の攻撃半径を有し、1.5t積めるのはどうかな、と思ったのです。中継基地を使って夜間地上攻撃に有効だろうと考えたのですが・・・ 現実に夜間攻撃を行った結果が台湾沖航空戦です。 熟練搭乗員だったとしても、戦果確認も、艦種確認も容易ではないのですが、それはデメリットではないのですか? 私は日米がほぼ互角に戦っていた時期には、夜間攻撃が必然だったとは感じません。 あと、前にも書きましたけど、日本軍で「中継基地」の設営は容易ではありません。輸送船もないですから、なるべく占領地を減らしたいのではないのですか? ブインを取ってからガダルカナルを取れば、確実性があったでしょうけど、そうしなかった辺りも、設営能力や船舶事情が示しているものと思います。 ですから、航続力を減らすことには賛同できません。1.5トン積めても、それで有効に積めるものが出てくるわけではないので、メリットがないかと。 > 逆に陸攻(銀河も含めていいかもしれません)が輸送船も含めて敵船を雷撃で撃沈した例はどれぐらいたくさんあるのでしょうか?その理由はなぜだと思います? 私はその対策を思考実験しているにすぎません。(なにか私の意図を取り違えておられるように見受けます) 史実において、敵艦隊を無視してでも、輸送船団を積極的に狙うというようなドクトリンは採用されていないかと。 そして、本スレッドは「ドクトリンの変更」までも論議すべきなのでしょうか。 私にはわかりませんし、敵艦隊を無視して輸送船団を狙っても、戦局は変わらないのでは? 敵空母なり、基地を叩かなければ最終的には勝てませんし、両方を叩けるほどの戦力を日本軍は有していないと思います。 > ミニ銀河は超アウトレンジによる艦隊攻撃という海軍のコンセプトに従ったらこれかな、というものです。無論史実を見ての後知恵にすぎませんが。雷撃の戦果がなぜ乏しいかを考えると、待ち構える戦闘機や防御砲火をかいくぐれる能力と、雷撃より高い命中率が必要であり、それはミニ銀河との結論になりました。 艦隊を攻撃できれば、それでいいわけではないような……。 修理されて戦線復帰されたら、生産力の差が効いてくるのです。初期の兵力が条約上6/10で劣っている上に、生産力では何十倍もあるのが「敵」なのです。 大型飛行艇にまで魚雷2本を搭載して雷撃させようとした、日本海軍の追い込まれ方は、私には切実かつ必然的なものと思います。急降下爆撃で大型艦艇を沈められるかはわかりません。急降下爆撃機でも戦闘機や防御砲火を防げないからこそ、反跳爆撃とか、果ては特攻に追い込まれるわけです。 > 火星をつんでもう少し頑丈かつ小型で速くて急降下(といっても双発機ですから) > できる機体はいかがでしょう。爆弾は500kgですが、まずは当てることが > できませんと。繰り返しますが、対象は輸送船団がせいいっぱいでしょう。 エンジンを2基使うくせに、空戦能力もないという、そのような攻撃力のない機体に予算を割く余裕はあるのでしょうか。 そういう志なら、別に彗星でもいいのではないのですか? 戦力で劣る側が「コツコツ地道に当てていく」というのは、「どういう勝ち方」を思い描いているのでしょうか。私には賛同しかねます。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 2.0.50727)@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 現実に夜間攻撃を行った結果が台湾沖航空戦です。 > 熟練搭乗員だったとしても、戦果確認も、艦種確認も容易ではないのですが、それはデメリットではないのですか? 私は日米がほぼ互角に戦っていた時期には、夜間攻撃が必然だったとは感じません。 別に台湾沖が夜間攻撃の代表例でも始まりでもなく、現実としてソロモン戦の後半から夜間攻撃は多用されております(例えばレンネル沖海戦は18年1月です) 白昼艦隊攻撃で陸攻隊が全滅に近い被害を受けだすのは、空母に護衛なしで仕掛けた17年5月の珊瑚海は別としても、曲りなりにも護衛のついていた17年8月のガダルカナル上陸のときにも、全滅といっても良い被害を計上しており、対艦攻撃で半数以上が「帰ってこれた」事例は白昼攻撃では殆ど存在しないという状況に、この時期で既になっていたのです(夜襲なら戦果は兎も角として半数以上は帰ってきてます) > 史実において、敵艦隊を無視してでも、輸送船団を積極的に狙うというようなドクトリンは採用されていないかと。 いえ、それは、敵船団と敵艦隊が同時に存在していた沖縄戦ぐらいでしか適用できない話です。 陸攻が輸送船をあまり襲撃してないのは、日本側基地機の攻撃圏に、敵輸送船は不用意に入ってこないからです。船団が攻撃圏に入るということは、事前に基地航空機や空母による航空撃滅戦や艦隊戦が行われてるのです。 日本側のドクトリンの問題ではないんです。 陸上基地航空隊とは、船団・艦隊に対しては受身であり、防御側なのです。船団を攻撃しないのは、船団が入ってくる前に艦隊が入ってきて、そこで消耗させられた後に、船団がやってくるのです。 当たり前のことですよね。敵船団とは上陸部隊であり、上陸するからには周辺の制空権と制海権を掌握した後に行うのが当然であり必然なのですから。 <Opera/9.63 (Windows NT 5.0; U; ja) Presto/2.1.1@221x116x237x197.ap221.ftth.ucom.ne.jp> |
> 別に台湾沖が夜間攻撃の代表例でも始まりでもなく、現実としてソロモン戦の後半から夜間攻撃は多用されております(例えばレンネル沖海戦は18年1月です) レンネル島沖に興味を覚えたので調べてみました。 1日目(18・1・29) 新戦法として薄暮攻撃を実施し、成功。敵も巧妙な作戦をやられたと思ったようです。CAPは無し。 重巡シカゴに魚雷2本命中 陸攻被害 2+1/32 2日目(18・1・30) この日は昼間攻撃になり、敵には空母機によるCAPもありましたが、投弾前の効果的防衛に失敗しております。 重巡シカゴ(4ノット曳航中)にさらに魚雷4本命中撃沈、駆逐艦ラバレー(と読む?)に魚雷1本命中 陸攻被害 7+4/11 このときいわゆるVT信管(Mark 32)が初めて実戦テストされたとの記述があります。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@194.21.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > 別に台湾沖が夜間攻撃の代表例でも始まりでもなく、現実としてソロモン戦の後半から夜間攻撃は多用されております(例えばレンネル沖海戦は18年1月です) 代表例とか始まりではないのは、以前ご教授頂いたので知っております。 ここで申し上げたいのは、夜間攻撃では戦果の確認が難しいということです。基地相手ならばまだしも、艦隊相手では厳しいように感じます。 レンネル沖は薄暮攻撃で、戦果も挙げたようですが、これは昼間攻撃も含めた戦果だと思います。これが夜間のみだったら、日本側は挙げた戦果を確認できたのでしょうか(陸攻計41機が2回攻撃しただけで、大本営発表の通り戦艦2隻、巡洋艦2隻撃沈、戦艦1隻、巡洋艦1隻中破、戦闘機3機撃墜などと、現場で認識されていたとも思えませんが)。 > 白昼艦隊攻撃で陸攻隊が全滅に近い被害を受けだすのは、空母に護衛なしで仕掛けた17年5月の珊瑚海は別としても、曲りなりにも護衛のついていた17年8月のガダルカナル上陸のときにも、全滅といっても良い被害を計上しており、対艦攻撃で半数以上が「帰ってこれた」事例は白昼攻撃では殆ど存在しないという状況に、この時期で既になっていたのです(夜襲なら戦果は兎も角として半数以上は帰ってきてます) とはいえ、敵艦隊相手に触接し続け、タイミングを合わせての薄暮攻撃というのは、そうそう上手くいくものでしょうか。そうした夜襲が難しいからこそ、18年1月まで戦果が挙がっていないのではないかと思うのですが。 水上艦艇に対して、当初から照明弾を用いての薄暮攻撃を行っていれば、陸攻の防御力不足は解消されたのでしょうか。 昼間でも護衛を含めた投入機数を増やせたなら、戦果は挙がっていたのではないかと思うのですが(夜で半数戻ってくるけど、戦果なしと、ほとんど全滅だけど、戦果ありのどちらがいいか、正直わかりません)。 また、対艦攻撃でひどい被害を受けていることは承知していますが、陸攻だから、というものではなく、単発機でも大差ないように思います。 日本軍の発動機と防弾技術からして、その被害は避けられたものでしょうか。 仮に一式陸攻三四型だったり、とおりす様の言われるB-26なら被害は押さえられ、攻撃は成功したのでしょうか。 > いえ、それは、敵船団と敵艦隊が同時に存在していた沖縄戦ぐらいでしか適用できない話です。 > 陸攻が輸送船をあまり襲撃してないのは、日本側基地機の攻撃圏に、敵輸送船は不用意に入ってこないからです。船団が攻撃圏に入るということは、事前に基地航空機や空母による航空撃滅戦や艦隊戦が行われてるのです。 > 日本側のドクトリンの問題ではないんです。 > 陸上基地航空隊とは、船団・艦隊に対しては受身であり、防御側なのです。船団を攻撃しないのは、船団が入ってくる前に艦隊が入ってきて、そこで消耗させられた後に、船団がやってくるのです。 > 当たり前のことですよね。敵船団とは上陸部隊であり、上陸するからには周辺の制空権と制海権を掌握した後に行うのが当然であり必然なのですから。 元々、とおりす様ご提案の長距離急降下双発爆撃機に対する感想から出た話であり、私は陸攻の話をしたつもりはありません。 とおりす様の話では「敵艦隊には通用せず、輸送船団くらいしか狙えない機材」と承知された上で「超長距離から(とおりす様ご提案の)高速双発急降下爆撃機で、船団攻撃をすればいいのではないか」という趣旨の話をされたので、「戦闘機の護衛なしなら急降下爆撃でも結果は同じ」「攻撃力がない機体を主力にして双発にするのはもったいない(一式陸攻が失敗した場合の世界を論じるスレッドなのですから、この新型機は九六式陸攻よりも後に開発された新型機のはずなのですから)」という話なのですが。 そうした観点から、超長距離急降下爆撃機で、仮に後方の船団も攻撃できたとしても、それを護衛する敵艦隊との両方を同時に叩くことは量的にできないわけで(急降下爆撃オンリーでは大型艦艇は沈められませんし)、それなら陸攻でいいのではありませんか? という話なのですが。 日本軍も「敵艦隊を叩かなければ、船団は何度でもやってくる。船団単体で侵攻してくることはあり得ないので、敵艦隊優先」としていたと思うのですが。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> ここで申し上げたいのは、夜間攻撃では戦果の確認が難しいということです。基地相手ならばまだしも、艦隊相手では厳しいように感じます。 例えば、結果的には戦争を通じて唯一ともいえる優勢的な攻撃で推移したマレー沖での日本側報告命中数は英軍報告の倍近い数字です。敵戦艦二隻撃沈こそ間違えてませんが、白昼一方的に襲撃しててもこの位ずれるものです。また17年8月7日のガダルカナル戦初日の陸攻隊の実戦果は駆逐艦1輸送船1を撃破したに留まりますが、陸攻隊の報告は撃沈重巡2駆逐艦2輸送船10隻というものでした。白昼の攻撃でしたが、あまりにもかけ離れた数字だと思いませんか? 撃沈は一隻も無く、被害を与えた数だけでも7倍の開きがあります。損害の大きい空襲ですと、このような例は多く、17年5月の珊瑚海も報告戦果は撃沈戦艦1撃破重巡1戦艦1となってますが、実戦果はゼロでした。17年11月のガダルカナルでは報告戦果は巡洋艦1撃沈、輸送船4炎上ですが、実戦果は重巡サンフランシスコを撃破し輸送船3隻小破、駆逐艦1隻損傷ということですから、被害を与えた数はかなり正確ですが撃沈や炎上は誇大すぎますね。 つまりは日本軍の艦隊攻撃の報告は、あんまりアテにならないのです。夜戦だから確認が難しいといっても、白昼でも戦果確認役が別に飛んで居ない限り、生還できた搭乗員の報告に頼ることになりますから、当たったかどうか撃沈できたかどうかなんて、十分に把握できることではないわけです。 また攻撃タイミングは相手があることですから基地側の自由になるとは言い切れませんが、陸攻隊の夜間攻撃の殆どは、事前に見つけておいた敵艦隊に対し、攻撃時刻を薄暮以降になるようにタイミングを調整して行われています。早めるのは難しくとも遅らせるのは比較的容易なことですし、触接機や照明機が出ているならば、普通の白昼攻撃と難易度はそう大して変わりません。 そして当時の対空砲火は目視の支援を必要とします。電探の捜索能力は極めて限定されるのです(2D電探ですから)対空戦闘とは多重に警戒し情報をやり取りして、やってくる敵機を余裕持って待ち構えないと、至近に弾を送り込むことすら困難なのです。 そして夜間では、投下された爆弾魚雷を視認して回避することが極めて困難です。 夜間攻撃とは、敵戦闘機を回避するだけではなく、対空砲火と艦船の回避運動の効力を低下させる手段なのです。 そして陸攻の喪失原因は戦闘機によるものが全てではないんです。 陸攻を戦闘機で撃墜するのは、恐らく艦攻を撃墜するよりは困難でしょうが、対空砲火で落とすなら、面積がでかいんですから、艦攻より楽でしょう。どうせどっちもろくに防弾してませんし、大口径機銃相手では防弾性能は大きな意味を持たないでしょう。双発であっても、超低空では片発になった瞬間に海面と接触です。 つまりは大型機による大型艦船攻撃とは多重に厳しく、敵戦闘機は速度と護衛で防げても、それだけでは終わらないんです。 雷爆同時攻撃は回避と対空砲火への対策でもあるわけですし、高高度水平爆撃も威力のみならず対空砲火の無効化でもあり、桜花も陸攻から見たら対空砲火の外から攻撃する投射兵器です。 単純に護衛と数さえあれば良しとするわけにはいかないでしょう(マレーだって雷爆同時になってるんですしね) <Opera/9.63 (Windows NT 5.0; U; ja) Presto/2.1.1@221x116x237x197.ap221.ftth.ucom.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。まとめますね。 > そもそも陸海空を選ばず、その装備や戦法の殆どは、事前に想定した何かを前提に研究工夫して採用されていたものですし、白昼低空雷撃への懸念は、対空砲火被害が続出した日華事変以降に盛り上がってることでもあります。 > 九六中攻の問題は、戦闘機に弱いだけではなく、対空砲火にも弱いことであり、充実した対空砲火を備える艦船に低空で接近する雷撃は自殺行為であると、あの時点で既に考えられていたわけです。 > そして夜間雷撃の研究は昭和9年ごろから盛んに行われており、14年の演習では後の実戦と同様の戦法が使われてます。捜索誘導から襲撃帰投まで一通りのシステムは、戦前に作られてたわけですし、空振りに終わりましたが最初の陸攻による艦隊襲撃であるマレー沖も、例の二戦艦撃沈の前日に夜間出撃しています(間違えて友軍を攻撃してますが) では、なぜマレーや珊瑚海では昼間攻撃を行ったのでしょうか。 出撃を遅らせることが比較的容易なのであれば、基本を夜間攻撃にしてもいいようにも思えるのですが。 > 例えば、結果的には戦争を通じて唯一ともいえる優勢的な攻撃で推移したマレー沖での日本側報告命中数は英軍報告の倍近い数字です。敵戦艦二隻撃沈こそ間違えてませんが、白昼一方的に襲撃しててもこの位ずれるものです。また17年8月7日のガダルカナル戦初日の陸攻隊の実戦果は駆逐艦1輸送船1を撃破したに留まりますが、陸攻隊の報告は撃沈重巡2駆逐艦2輸送船10隻というものでした。白昼の攻撃でしたが、あまりにもかけ離れた数字だと思いませんか? 撃沈は一隻も無く、被害を与えた数だけでも7倍の開きがあります。損害の大きい空襲ですと、このような例は多く、17年5月の珊瑚海も報告戦果は撃沈戦艦1 撃破重巡1戦艦1となってますが、実戦果はゼロでした。17年11月のガダルカナルでは報告戦果は巡洋艦1撃沈、輸送船4炎上ですが、実戦果は重巡サンフランシスコを撃破し輸送船3隻小破、駆逐艦1隻損傷ということですから、被害を与えた数はかなり正確ですが撃沈や炎上は誇大すぎますね。 戦果誤認が著しいのはわかりますが、アテにならずとも、ないよりはましではないかと思うのですが。夜間でも翌日に偵察すれば問題ないということでしょうか。 > つまりは日本軍の艦隊攻撃の報告は、あんまりアテにならないのです。夜戦だから確認が難しいといっても、白昼でも戦果確認役が別に飛んで居ない限り、生還できた搭乗員の報告に頼ることになりますから、当たったかどうか撃沈できたかどうかなんて、十分に把握できることではないわけです。 そうした問題が把握されていたなら、なぜ戦果確認役が別に設けられなかったのでしょうか。陸攻などの1機を割くのはもったいないとしても、長距離急降下爆撃機などより、それこそ彩雲のような「高速・大航続力」のみに絞った捕捉困難(でもないようですが……)な偵察専門機を開発したほうがよかったのではないかと思いますが。 それとも、十七試艦偵とはそういう意味合いの機種なのでしょうか。 > また攻撃タイミングは相手があることですから基地側の自由になるとは言い切れませんが、陸攻隊の夜間攻撃の殆どは、事前に見つけておいた敵艦隊に対し、攻撃時刻を薄暮以降になるようにタイミングを調整して行われています。早めるのは難しくとも遅らせるのは比較的容易なことですし、触接機や照明機が出ているならば、普通の白昼攻撃と難易度はそう大して変わりません。 では「最初から夜間攻撃に絞るべきだった」は妥当と言われるのですね。 > そして当時の対空砲火は目視の支援を必要とします。電探の捜索能力は極めて限定されるのです(2D電探ですから)対空戦闘とは多重に警戒し情報をやり取りして、やってくる敵機を余裕持って待ち構えないと、至近に弾を送り込むことすら困難なのです。 そして夜間では、投下された爆弾魚雷を視認して回避することが極めて困難です。 夜間攻撃とは、敵戦闘機を回避するだけではなく、対空砲火と艦船の回避運動の効力を低下させる手段なのです。 逆に昼間攻撃のメリットとはどの辺りなのですか。 > そして陸攻の喪失原因は戦闘機によるものが全てではないんです。 陸攻を戦闘機で撃墜するのは、恐らく艦攻を撃墜するよりは困難でしょうが、対空砲火で落とすなら、面積がでかいんですから、艦攻より楽でしょう。どうせどっちもろくに防弾してませんし、大口径機銃相手では防弾性能は大きな意味を持たないでしょう。双発であっても、超低空では片発になった瞬間に海面と接触です。 つまりは大型機による大型艦船攻撃とは多重に厳しく、敵戦闘機は速度と護衛で防げても、それだけでは終わらないんです。 雷爆同時攻撃は回避と対空砲火への対策でもあるわけですし、高高度水平爆撃も威力のみならず対空砲火の無効化でもあり、桜花も陸攻から見たら対空砲火の外から攻撃する投射兵器です。 単純に護衛と数さえあれば良しとするわけにはいかないでしょう(マレーだって雷爆同時になってるんですしね) この部分に関しては、了解致しました。私の考えが甘く、お手数をおかけ致しました。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> では、なぜマレーや珊瑚海では昼間攻撃を行ったのでしょうか。 > 出撃を遅らせることが比較的容易なのであれば、基本を夜間攻撃にしてもいいようにも思えるのですが。 彼我の条件が様々だからです。 マレーのようなこちら側が侵攻しているという条件では、空振りに終わったらマレー侵攻・南方攻略そのものが瓦解しかねないのですから、すぐにでも出撃すべきです。夜を待ってたら見失うかもしれません。そして見失ったら侵攻船団への脅威が続いてしまいます。だから発見報告直後に夜戦を厭わずに出撃したのだし、翌払暁に索敵攻撃で出撃してるのです。 > 戦果誤認が著しいのはわかりますが、アテにならずとも、ないよりはましではないかと思うのですが。夜間でも翌日に偵察すれば問題ないということでしょうか。 夜戦でも昼戦でも、生還機の報告が基本であるということです。 ないよりまし程度の報告で良いなら、夜襲した機体や触接照明機の報告があるのです。昼戦と異なり支援する機が一定規模必要になりますから、それらに観測報告を求めることは可能です(もちろん昼戦でも触接は出てます) > それとも、十七試艦偵とはそういう意味合いの機種なのでしょうか。 触接は艦偵や陸攻の重要な任務の一つですね。 > では「最初から夜間攻撃に絞るべきだった」は妥当と言われるのですね。 相手と状況に応じて切り替えるべきだったと考えます。勿論結果論ですが。 また別に夜襲に拘ることも無いでしょう。 > 逆に昼間攻撃のメリットとはどの辺りなのですか。 狙いが付けやすい。多数機による統制が容易。索敵がしやすい(空振り率が低い)獲物を選びやすい。攻撃側のみならず防御側にも同様に適用されます。 つまり優勢ならば大きな戦果が期待できますが、逆に劣勢ならボロクソに撃退されるのが昼戦だということです。そして陸攻は図体的に対空砲火に弱く、大型機なので数の確保も大変という厳しい前提条件がありますから、昼戦に向いた機材とはいえません。 <Opera/9.63 (Windows NT 5.0; U; ja) Presto/2.1.1@221x116x237x197.ap221.ftth.ucom.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > 彼我の条件が様々だからです。 > マレーのようなこちら側が侵攻しているという条件では、空振りに終わったらマレー侵攻・南方攻略そのものが瓦解しかねないのですから、すぐにでも出撃すべきです。夜を待ってたら見失うかもしれません。そして見失ったら侵攻船団への脅威が続いてしまいます。だから発見報告直後に夜戦を厭わずに出撃したのだし、翌払暁に索敵攻撃で出撃してるのです。 なるほど。よくわかりました。 > 夜戦でも昼戦でも、生還機の報告が基本であるということです。 > ないよりまし程度の報告で良いなら、夜襲した機体や触接照明機の報告があるのです。昼戦と異なり支援する機が一定規模必要になりますから、それらに観測報告を求めることは可能です(もちろん昼戦でも触接は出てます) 支援する機の分だけ、攻撃力が減少するということはないのですか? また、支援機がエンジン不調などで引き返すか、撃墜された場合、攻撃が実施困難になるということはないのでしょうか。 > > では「最初から夜間攻撃に絞るべきだった」は妥当と言われるのですね。 > > 相手と状況に応じて切り替えるべきだったと考えます。勿論結果論ですが。 > また別に夜襲に拘ることも無いでしょう。 ご教授頂いた内容によれば、史実でも状況に応じて、必要があれば夜襲しているとのことです。つまり史実通りでいいということなのでしょうか。 > > 逆に昼間攻撃のメリットとはどの辺りなのですか。 > > 狙いが付けやすい。多数機による統制が容易。索敵がしやすい(空振り率が低い)獲物を選びやすい。攻撃側のみならず防御側にも同様に適用されます。 > つまり優勢ならば大きな戦果が期待できますが、逆に劣勢ならボロクソに撃退されるのが昼戦だということです。そして陸攻は図体的に対空砲火に弱く、大型機なので数の確保も大変という厳しい前提条件がありますから、昼戦に向いた機材とはいえません。 どうもありがとうございます。 空母機は基本的に昼間攻撃のようですが、集中が容易で、比較的対空砲火に強いという辺りでそうだということでしょうか。 劣勢なマリアナのような状況では、空母機でも夜襲に切り替えたほうがいいのかもしれませんが、それだと単発単座戦闘機は随伴できないという問題がある、ということでしょうか。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 支援する機の分だけ、攻撃力が減少するということはないのですか? > また、支援機がエンジン不調などで引き返すか、撃墜された場合、攻撃が実施困難になるということはないのでしょうか。 夜間雷撃としては最初の実施例である18年1月レンネル島沖のときは、日没と同時の薄暮攻撃でしたが、出撃機の3分の1を照明機に充てていますね。このときは、最初のことでもあり、教科書どおりの夜間雷撃を行おうという意図があったようです。 しかし、こののちは照明機はあまり使われなくなっていったといいます。 夜間雷撃のもうひとつの典型例である18年11月のギルバートでの野中五郎少佐隊は、暗夜を編隊を崩して敵に向かい、一機が対空射撃を浴びたところでその砲火に向かって全機殺到する、という照明機を使わない戦法を採っています。索敵機にも機体を取られてますし、できるだけ発射雷数を増やしたかったのかもしれません。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)@p4103-ipbf3302marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp> |
ご教授ありがとうございます。 ある程度柔軟な戦術が可能だったのですね。 > しかし、こののちは照明機はあまり使われなくなっていったといいます。 > 夜間雷撃のもうひとつの典型例である18年11月のギルバートでの野中五郎少佐隊は、暗夜を編隊を崩して敵に向かい、一機が対空射撃を浴びたところでその砲火に向かって全機殺到する、という照明機を使わない戦法を採っています。索敵機にも機体を取られてますし、できるだけ発射雷数を増やしたかったのかもしれません。 第三次ブーゲンビル島沖航空戦の夜間攻撃ですね。この戦術も戦前に訓練されていた方法なのでしょうか。それとも敵情に応じた新戦術ということでしょうか。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 支援する機の分だけ、攻撃力が減少するということはないのですか? > また、支援機がエンジン不調などで引き返すか、撃墜された場合、攻撃が実施困難になるということはないのでしょうか。 当然起こりえます。 昼戦でも誘導や索敵に多くを委ねるのですが、夜間ではその重要性は増します。例えば夜襲の連続になったブーゲンビル戦で触接機が消息を絶った結果、一部の攻撃隊が敵影を発見できずに帰還したというような例もありますね。 ただ、触接機は通常複数が投入されますので、一部が不調や撃墜等を食らっても、完全失敗になるというわけではありませんし(勿論数が多ければそれだけ打撃力の分が減りますが)別に支援機が陸攻である必要もありません。艦攻・水偵・夜戦等がその任をする場合もありました。吊光弾とセットのペア攻撃の場合は、同一部隊が望ましいといえますが、照らされたものを見ることが出来る範囲に友軍機がいてくれれば、最低限の仕事は果たせるわけで、一定の時間を置いた連続投下による間欠照明を敵艦隊上空で続けるだけでも間にあう面はあります(当然攻撃精度や成功率は低下しますが) ただ、決戦的な場面では、何が何でも主力艦艇である空母や戦艦を狙いたいわけですから、照明弾でちらっと見えただけの、大抵の場合は陣形の外郭に位置する艦艇に引っかかりやすい夜襲は、決して有利な戦法というわけではありませんが。 > ご教授頂いた内容によれば、史実でも状況に応じて、必要があれば夜襲しているとのことです。つまり史実通りでいいということなのでしょうか。 つまり、問題とすべきは、夜襲の必要性をどう見るか、なんです。 少数機(一個航空隊程度)で艦隊という対象に雷撃を仕掛けるなら、その時点で昼間攻撃は極めてハイリスクというのが結果だったのですが、このような判断というか行動に移るのは結局18年からなんです。17年中に既にもう駄目だと考えられなかったのが、あくまでも結果論ですが惜しいというか遅かったと個人的には考えます。 また対艦攻撃は17年半ば以降、実質的に雷撃一本やりですが、水平爆撃を編隊ではなく少数機や単機の単位で、小型爆弾多数を撒く等で雷爆同時攻撃を行う等の、攻撃戦術の工夫やバリエーションに欠ける事も(まあ日本軍は得てして型にはまりやすいみたいですが)残念な点だと思われます。 <Opera/9.63 (Windows NT 5.0; U; ja) Presto/2.1.1@221x116x237x197.ap221.ftth.ucom.ne.jp> |
> では「最初から夜間攻撃に絞るべきだった」は妥当と言われるのですね。 まあよく読んでくださいませ。 ちなみにどんな有効な戦術でも続ければ対策されてしまうでしょう。有効であればあるほど。夜間攻撃でしたら、例えば日本軍では考えられないほど多数のサーチライトを用意するとか。また史実より早く夜間戦闘機が発達するでしょう。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@197.91.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
ご教授ありがとうございます。 > ちなみにどんな有効な戦術でも続ければ対策されてしまうでしょう。有効であればあるほど。夜間攻撃でしたら、例えば日本軍では考えられないほど多数のサーチライトを用意するとか。また史実より早く夜間戦闘機が発達するでしょう。 サーチライトですか。目標が自ら発光してくれるのは、むしろ攻撃側に都合がいいように思うのですが、いかがでしょうか。 夜間戦闘機については異存ありません。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> サーチライトですか。目標が自ら発光してくれるのは、むしろ攻撃側に都合がいいように思うのですが、いかがでしょうか。 それはですね、双方がどんな戦法を取るかによって、いろいろな事が起こるでしょう。以下空想を書いてみますのでお笑いください。例えば陸海軍共同で、陸軍による目印→きょう導機小爆撃→本格爆撃、の戦法で2度ばかり成功を収めたとしましょう。次に米軍は陸攻の来襲にタイミングを合わせ、あらかじめ飛ばしておいた観測機から、米軍の西側、つまり日本軍の陣地方面に小爆撃を行ってみたらどうでしょう。陸攻きょう導機は投弾を中止し、ただちに後続に異変を知らせようとするもすでに遅く、友軍陣地には爆弾の雨、そしてその刹那一斉に探照灯が点灯し・・・な〜んていう事も起こるかもしれませんし、起こらないかもしれません。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@22.21.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
地上目標付近から照空してくるのは、ごく当たり前な話と思えます。 しかし、今この場で問われているのは夜間艦船攻撃についてです。 実施例としては沖縄にたくさんありますし、そこでの米軍の対応を踏まえて論じられたほうが実際的と思えます。 この場合、日本側の搭乗員には「暗視ホルモン」(その実態が何であれ、名目的には暗視目的であるもの)が支給されてますよね。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@nttkyo017176.tkyo.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp> |
陸攻隊の夜襲は、最初は在泊中の英主力艦に対して企図されたものでした。 場所がすでに把握されている港内に鎮座している大型艦への攻撃は夜間でもそれほどの困難はありません。 この敵艦隊が出港してしまいました。当然、向かう先は日本側船団の阻止にあるはずですので、緊急にこれを攻撃しなければなりません。そこで、中攻による夜間洋上攻撃が発令されます。 このように、必要あらば時を選ばずに攻撃実施できるようになる、というのが夜戦演練が目的としていたものです。 このときは夜間ゆえに味方艦を攻撃しそうになってしまい、中止が命令されています。要するに、失敗しかけてたので出直させたわけです。 また夜戦では、目標が照準しにくいために(敵がたまたま照射でもしてくれていたら別ですが)命中率は低く、また撃沈し損ねたときに取り逃がしやすい、という問題もあります。 しかし、夜でなければ間に合わない事態もある。そこでためらわず攻撃を仕掛けられるようになっておきたかい。 マレー沖が、結果的に、翌朝再攻撃になったのは、攻撃成果という点では良いほうに転んだのではなかったでしょうか。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
> 陸攻隊の夜襲は、最初は在泊中の英主力艦に対して企図されたものでした。 > 場所がすでに把握されている港内に鎮座している大型艦への攻撃は夜間でもそれほどの困難はありません。 計画的なものだったのですね。二式大偵でもK作戦で夜襲していますね。 > この敵艦隊が出港してしまいました。当然、向かう先は日本側船団の阻止にあるはずですので、緊急にこれを攻撃しなければなりません。そこで、中攻による夜間洋上攻撃が発令されます。 > このように、必要あらば時を選ばずに攻撃実施できるようになる、というのが夜戦演練が目的としていたものです。 私の不勉強でした。とおりす様をはじめ、申し訳ございません。 航空機ではありませんが、夜間触接支援機として九八式水上偵察機も作っていたくらいで、夜間攻撃に対する意識ははっきりとあったのですね。 > このときは夜間ゆえに味方艦を攻撃しそうになってしまい、中止が命令されています。要するに、失敗しかけてたので出直させたわけです。 > また夜戦では、目標が照準しにくいために(敵がたまたま照射でもしてくれていたら別ですが)命中率は低く、また撃沈し損ねたときに取り逃がしやすい、という問題もあります。 > しかし、夜でなければ間に合わない事態もある。そこでためらわず攻撃を仕掛けられるようになっておきたかい。 > > マレー沖が、結果的に、翌朝再攻撃になったのは、攻撃成果という点では良いほうに転んだのではなかったでしょうか。 どうもありがとうございます。よくわかりました。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 零戦が護衛していたら、同じ結果になったでしょうか? そうは思えないのですが。「対策された」のではなく、たまたまだったと思えます。 > ミッドウェーにしても、雷撃可能なB-26が集まれば脅威でしょうけど、一式陸攻でも集まれば脅威のような。そういうイフがありなのであれば「ラバウル沖で零戦が着いていたら」というのもありになってしまいますが……。 > このイフへの答えは史実の中に既にありそうです(例えば数字をあげた8・8や11・12、他も大体同じです)。機数の問題はもうどうしようもないので・・・マレー沖も機数の・・(以下略) > > > > 積載量については逆でした。書き方が悪くすみません。400〜500海里程度の攻撃半径を有し、1.5t積めるのはどうかな、と思ったのです。中継基地を使って夜間地上攻撃に有効だろうと考えたのですが・・・ > > 現実に夜間攻撃を行った結果が台湾沖航空戦です。 > 熟練搭乗員だったとしても、戦果確認も、艦種確認も容易ではないのですが、それはデメリットではないのですか? 私は日米がほぼ互角に戦っていた時期には、夜間攻撃が必然だったとは感じません。 > 要は効果が大きく消耗しない戦い方はなにかということです。事故率は多少高いと思いますが、陸攻は夜間地上攻撃にもっと比重を置けばよかったと思います。史実でも被害甚大の後は夜間に切り替えたりしていますけれど。例えばガ島の場合、昼間ですと敵が退避してたりするため、見当違いのところに爆弾をばらまかないよう戦術を工夫すれば、夜間でも意外に大きな損害を与えられると考えられます。 #まあ、私としてはガ島でしたら戦闘機による制圧と急降下爆撃によるピンポイントの攻撃が最も効果が高い(つまり機動部隊ですね)と思っているのですが。 > 私にはわかりませんし、敵艦隊を無視して輸送船団を狙っても、戦局は変わらないのでは? 敵空母なり、基地を叩かなければ最終的には勝てませんし、両方を叩けるほどの戦力を日本軍は有していないと思います。 > > 艦隊を攻撃できれば、それでいいわけではないような……。 > 修理されて戦線復帰されたら、生産力の差が効いてくるのです。初期の兵力が条約上6/10で劣っている上に、生産力では何十倍もあるのが「敵」なのです。 > 大型飛行艇にまで魚雷2本を搭載して雷撃させようとした、日本海軍の追い込まれ方は、私には切実かつ必然的なものと思います。急降下爆撃で大型艦艇を沈められるかはわかりません。急降下爆撃機でも戦闘機や防御砲火を防げないからこそ、反跳爆撃とか、果ては特攻に追い込まれるわけです。 > > エンジンを2基使うくせに、空戦能力もないという、そのような攻撃力のない機体に予算を割く余裕はあるのでしょうか。 > そういう志なら、別に彗星でもいいのではないのですか? > > 戦力で劣る側が「コツコツ地道に当てていく」というのは、「どういう勝ち方」を思い描いているのでしょうか。私には賛同しかねます。 極論すれば、輸送船をガンガン沈めていれば敵は攻めてこられません。現実問題としては、勝てるといっても精々ガ島戦で勝てるといったレベルであり、18年後半からは全く絶望的でしょう。 ちなみに彗星(のような性能の機体)でも勿論いいですよ、運用は変わりますが。プリンストンを撃沈したのは彗星ではなかったですか? <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@194.21.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
> このイフへの答えは史実の中に既にありそうです(例えば数字をあげた8・8や11・12、他も大体同じです)。機数の問題はもうどうしようもないので・・・マレー沖も機数の・・(以下略) 史実に変わる機材がありで、機数はどうしようもないとか、ルールがわかりません。決められるのはスレッド主様だけですから、何とも言えませんが、私はそろそろ疲れました。とりあえず、とおりす様が論じるべき内容を絞って、新スレッドをたてられたほうが、何が論点なのかが明確になるかと思いますが。 > 要は効果が大きく消耗しない戦い方はなにかということです。事故率は多少高いと思いますが、陸攻は夜間地上攻撃にもっと比重を置けばよかったと思います。史実でも被害甚大の後は夜間に切り替えたりしていますけれど。例えばガ島の場合、昼間ですと敵が退避してたりするため、見当違いのところに爆弾をばらまかないよう戦術を工夫すれば、夜間でも意外に大きな損害を与えられると考えられます。 > #まあ、私としてはガ島でしたら戦闘機による制圧と急降下爆撃によるピンポイントの攻撃が最も効果が高い(つまり機動部隊ですね)と思っているのですが。 被害甚大という戦訓を反映したからこそ、ドクトリンが変わったわけですよね。 被害を受ける前から「あらかじめ想定して」効果の高い戦術(昼間退避した敵の夜間存在位置を「工夫して見つける」とか、私には前提条件が多すぎる気がしますが)を採用できたもの、とするなら、それは架空戦記そのものだと思います。 ドクトリンとか使用機材を変更できるなら、ある程度結果を変えられるのは当たり前でしょうけど、このスレッドではどこまでありなのか、正直わかりません。 イフにイフを重ねるのは、普段の議論ボードであれば忌避されているような。 > 極論すれば、輸送船をガンガン沈めていれば敵は攻めてこられません。 敵は空母や基地航空隊で、制空権を概ね確保してから上陸部隊を送り込んでくるわけです。輸送船だけを叩くことはできませんし、敵艦隊を叩けば、輸送船団は単体でやってこないと思うのですが……。 >現実問題としては、勝てるといっても精々ガ島戦で勝てるといったレベルであり、18年後半からは全く絶望的でしょう。 昭和18年後半まで戦争を続けるおつもりなら「以後何をやっても結果は同じ」で、私は論じる意義をあまり見いだせません。史実よりがんばれたという部分の何かに満足を感じられるなら、ガ島で勝てる、でも充分だと思うのですが。 > ちなみに彗星(のような性能の機体)でも勿論いいですよ、運用は変わりますが。プリンストンを撃沈したのは彗星ではなかったですか? 彗星でいいなら、双発機なんていらないかと。 あとこの機材は戦果を挙げたから有能、みたいな取り上げ方はやめませんか? そこに銀河や飛龍があっても同じ結果だったかもしれませんよ。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 被害を受ける前から「あらかじめ想定して」効果の高い戦術(昼間退避した敵の夜間存在位置を「工夫して見つける」とか、私には前提条件が多すぎる気がしますが)を採用できたもの、とするなら、それは架空戦記そのものだと思います。 そもそも陸海空を選ばず、その装備や戦法の殆どは、事前に想定した何かを前提に研究工夫して採用されていたものですし、白昼低空雷撃への懸念は、対空砲火被害が続出した日華事変以降に盛り上がってることでもあります。 九六中攻の問題は、戦闘機に弱いだけではなく、対空砲火にも弱いことであり、充実した対空砲火を備える艦船に低空で接近する雷撃は自殺行為であると、あの時点で既に考えられていたわけです。 そして夜間雷撃の研究は昭和9年ごろから盛んに行われており、14年の演習では後の実戦と同様の戦法が使われてます。捜索誘導から襲撃帰投まで一通りのシステムは、戦前に作られてたわけですし、空振りに終わりましたが最初の陸攻による艦隊襲撃であるマレー沖も、例の二戦艦撃沈の前日に夜間出撃しています(間違えて友軍を攻撃してますが) <Opera/9.63 (Windows NT 5.0; U; ja) Presto/2.1.1@221x116x237x197.ap221.ftth.ucom.ne.jp> |
> 敵は空母や基地航空隊で、制空権を概ね確保してから上陸部隊を送り込んでくるわけです。輸送船だけを叩くことはできませんし、敵艦隊を叩けば、輸送船団は単体でやってこないと思うのですが……。 > まあ同じことの表裏を言っているとは思いますが、一応文意を説明しておきます。(「あえて」「極論すれば」「〜すら」「〜も」など、何気ない言葉にも注意して読んでいただければ助かります) 輸送船をつぶせば島取りが挫折するのはガ島戦で経験していることと思います。島嶼戦で王手をかけるのは、飛行場を奪取・運用できる兵力・資材の上陸であり、それが乗っている船(一般的には輸送船)を、攻める側はつぶされまいとし、守る側はつぶそうと努力するわけです。これまた極論すれば、空母のない艦隊は前座・脇役であるといえるでしょう。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@87.19.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
> 輸送船をつぶせば島取りが挫折するのはガ島戦で経験していることと思います。島嶼戦で王手をかけるのは、飛行場を奪取・運用できる兵力・資材の上陸であり、それが乗っている船(一般的には輸送船)を、攻める側はつぶされまいとし、守る側はつぶそうと努力するわけです。これまた極論すれば、空母のない艦隊は前座・脇役であるといえるでしょう。 ご教授ありがとうございます。 この部分、理解した上で書いていると思うのですが、私の文章がわかりにくいようで、お手数をおかけしております。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
奥宮正武氏の「ラバウル海軍航空隊」から陸攻の昼間ガ島攻撃時の被害について記載のあるものを抜書きしてみました。途中で引き返したり、天候不良で爆撃できなかったようなのは除いています。写し間違いはご容赦を。 日付 被撃墜+不時着/攻撃機数 備考 8・7 7/27 艦隊を爆撃 8・8 18/23 艦隊を雷撃 8.23 0/24 8・25 0/23 8・26 3+1/16 8・29 1+1/18 8・30 0/18 船団爆撃? 9・2 0/18 9・5 1/27 9・9 2+1/24 輸送船団。爆撃か 9・10 3+2/26 9・12 4/25 9・13 1+3/26 9・27 2/18 9・28 7+1/27 10・11 0/9 10・13 0+1/27+14 「二段引き攻撃」 10・14 0/27+14 「 同 」 10・15 0+1/23 10・17 0+1/18 10・14 2+1/14 10・21 0/9 10・23 1/18 10・25 2/18 以下略。10月はいい感じですが、ここまでで不時着を入れると地上攻撃での被害は39機/20回ですね。ちなみに雷撃の最悪は11・12に12+5/19でした。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@218.16.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
> 奥宮正武氏の「ラバウル海軍航空隊」から陸攻の昼間ガ島攻撃時の被害について記載のあるものを抜書きしてみました。途中で引き返したり、天候不良で爆撃できなかったようなのは除いています。写し間違いはご容赦を。 > > 日付 被撃墜+不時着/攻撃機数 備考 > 8・7 7/27 艦隊を爆撃 > 8・8 18/23 艦隊を雷撃 > 8.23 0/24 > 8・25 0/23 > 8・26 3+1/16 > 8・29 1+1/18 > 8・30 0/18 船団爆撃? > 9・2 0/18 > 9・5 1/27 > 9・9 2+1/24 輸送船団。爆撃か > 9・10 3+2/26 > 9・12 4/25 > 9・13 1+3/26 > 9・27 2/18 > 9・28 7+1/27 > 10・11 0/9 > 10・13 0+1/27+14 「二段引き攻撃」 > 10・14 0/27+14 「 同 」 > 10・15 0+1/23 > 10・17 0+1/18 > 10・14 2+1/14 > 10・21 0/9 > 10・23 1/18 > 10・25 2/18 > 以下略。10月はいい感じですが、ここまでで不時着を入れると地上攻撃での被害は39機/20回ですね。ちなみに雷撃の最悪は11・12に12+5/19でした。 ちなみに8・8、11・12の雷撃はいずれもゼロ戦の護衛つきでした。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@218.16.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
> ちなみに8・8、11・12の雷撃はいずれもゼロ戦の護衛つきでした。 少なくとも8月8日に関しては、零戦の有無の問題よりも、相当数機が雷撃すべく超低空進入したのちに敵対空射撃によって破砕されてしまっていることの方が大です。米艦戦は7日の零戦との戦闘で予想以上の被害を出し、うろたえていたところでした。 雷撃を実施し得た3機の戦果は駆逐艦1、輸送船1。 実施部隊側から問題視されたのは、投入機数が少なすぎて対空射撃を分散することができなかった、ということでした。昼間強襲雷撃を行うのなら、もっと機数を集中して100機以上で攻撃すべきではないのか、と。 本来一式陸攻に想定されたドクトリンが果たされていたのか、その点検が必要ということではないでしょうか。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
例え雷撃機は全機未帰還となってしまったとしても、雷撃機が敵対空火力と邀撃機を吸引して、手薄となった真上から降爆が行われて敵艦を撃沈するのならば、兵器体系としては有効だったともいえてしまうのです。 銀河による攻撃が、隊を半数に割って、雷撃機と急降下爆撃機の両方を出すのにもそのような意味があります。 17年8月7日に二空の艦爆と四空の陸攻が同時に出撃していたことにも意味はありますし、8日に艦爆が不在だったため生じてしまった齟齬もあるのでしょう。 いずれにしても、同時異方向攻撃を行うひとつのシステムとして見たとき、一式陸攻と組み合わせるには九九艦爆は不釣合いです。本来なら、このような戦場には一式陸攻と並んで十三試戦兼爆がいるべきだったのであり、それを欠いているという点で一式陸攻は不完全な兵器だった、そのようにいうことはできるのかもしれません。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
> 例え雷撃機は全機未帰還となってしまったとしても、雷撃機が敵対空火力と邀撃機を吸引して、手薄となった真上から降爆が行われて敵艦を撃沈するのならば、兵器体系としては有効だったともいえてしまうのです。 ミッドウェイ海戦で全滅した米軍第八雷撃隊がまさにそのように評価されていますね。雷爆同時攻撃が多分に偶然の産物だったとしても…。 > いずれにしても、同時異方向攻撃を行うひとつのシステムとして見たとき、一式陸攻と組み合わせるには九九艦爆は不釣合いです。本来なら、このような戦場には一式陸攻と並んで十三試戦兼爆がいるべきだったのであり、それを欠いているという点で一式陸攻は不完全な兵器だった、そのようにいうことはできるのかもしれません。 十三試陸戦に降爆や雷撃能力が検討されていたという話は初耳で勉強になりました。「戦闘(長距離護衛ないし対重爆迎撃、のち夜戦)・爆撃・雷撃能力を兼ねた万能機」という構想は、これも世界中で「理想の軍用機」とされ熱心に試作された機種ですが、十三試陸戦が早々に放棄され偵察機に格下げとなった理由は何処にあるのでしょうか。巷説では油圧式の遠隔銃座や左右逆転エンジンに不具合が多発したことが理由とされていますが、そういった技術的問題以前に運用思想の変化があったように思いますが。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 2.0.50727; .N...@adsl-75-62-136-81.dsl.lsan03.sbcglobal.net> |
> 十三試陸戦が早々に放棄され偵察機に格下げとなった理由は何処にあるのでしょうか。巷説では油圧式の遠隔銃座や左右逆転エンジンに不具合が多発したことが理由とされていますが、そういった技術的問題以前に運用思想の変化があったように思いますが。 十三試双発陸戦、または十三試遠戦と呼ばれるものは、まず現状のまま二式陸偵として採用し、改良型を戦兼爆とすることが計画されていました。もちろん本家帰りしたこのタイプでは遠隔銃塔は撤去されていたのではないかと思います。遠隔銃塔撤去の場合の改設計した風防も実機で実験されていましたし、ダイブブレーキも実機で実験されていました。このダイブブレーキ装備機は、急降下時の振動が激しく、実験中止となってしまっています。 遠戦は次の十七試遠戦では川西製の単発単座進攻戦闘機となり、中島の次期戦兼爆開発計画の方はしばらくは維持されましたが、やがてこれもまったく内容が変化した天雷に移行しています。 これらは零戦の実績と、雷電に目論んだものの延長にあると見ることができます。 そこで同時に現れたのが、銀河、泰山(あるいは流星も)という、自隊内の機材で上空からの急降下と、超低空からの雷撃の両方を仕掛けられる機体プランでした。陸攻・戦兼爆併用プランに置き換わるものとしては、そういう姿を採らざるを得なかったのかもしれないとも思えます。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
> > ちなみに8・8、11・12の雷撃はいずれもゼロ戦の護衛つきでした。 > > 少なくとも8月8日に関しては、零戦の有無の問題よりも、相当数機が雷撃すべく超低空進入したのちに敵対空射撃によって破砕されてしまっていることの方が大です。米艦戦は7日の零戦との戦闘で予想以上の被害を出し、うろたえていたところでした。 > 雷撃を実施し得た3機の戦果は駆逐艦1、輸送船1。 > 実施部隊側から問題視されたのは、投入機数が少なすぎて対空射撃を分散することができなかった、ということでした。昼間強襲雷撃を行うのなら、もっと機数を集中して100機以上で攻撃すべきではないのか、と。 > 本来一式陸攻に想定されたドクトリンが果たされていたのか、その点検が必要ということではないでしょうか。 どの戦闘でも投弾前に意外に落とされていないのですが、(当たらないのは)やはり射点を取らせてもらってないのでしょう。 機数については、無理筋でも行くのが「日本海軍の精神性」と考えております。まあなけなしの機体を結構地上で燃やされてしまっているのが口惜しいところではありますが・・・(つまり、前線で陸攻を貯めるのも無理かもしれないと・・・) <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@194.21.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
> 機数については、無理筋でも行くのが「日本海軍の精神性」と考えております。 現場の実態としてそういうきらいは確かにありますが、もっと大筋で見なければ18年後半以降の戦争の推移を見誤る恐れもあります。 17年後半から18年にかけてのソロモン戦を通じて兵力を逐次投入して失敗を重ねた日本海軍が会得したのは、大規模な攻撃兵力を一挙に戦場に機動集中させるための航空艦隊(と、さらにその後詰めとする航空艦隊も)の編成でした。 陸軍も同様に考え、内地に控置した飛行団を決戦場に一斉に大量に機動集中する方策を採ります。 陸海軍がこのような、いわば本来あるべき戦術に回帰したため、これに使用する膨大な機体数が必要となり、これを19年度に揃えるべく飛行機生産能力の根本的な拡大が図られます。いうなれば、内地で女学生が飛行機生産で働いていたのも、17年のソロモン戦を省みた結果であったりもするのです。 米軍もこうした日本側を侮ることなかったからこそ、日本側航空戦力の集中が完成する前に各個に潰す戦術に出ていたのではなかったでしょうか。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
ただ、B-26は高翼面荷重が祟って離着陸に難のある機体です。米陸軍航空隊も太平洋戦線ではB-25を主に用いたように、基地設営に不利のある日本軍には少し荷が勝ちすぎている機材でもあるかと。 ちなみに、片さんが例示した銀河も、抵抗の減少(即ち高速化)を狙える長いナセルを、フラップとかち合うという理由で断念したことが設計者の回想で伝えられており、離着陸性能の縛りが厳しいという点は変わりません。 またB-26ならば生還率が高いのかとなると、これもまた疑問です。 B-26による対艦隊攻撃の例は少ないのですが、有名なミッドウェイ海戦ではB-26も雷装して南雲機動部隊を攻撃していますが、その結果は皆さんご存知の通り。戦闘機に守られた艦隊に護衛なしの双発機で雷撃仕掛けても全滅するのは変わらないわけです。 攻撃側に十分な数があって、爆撃機当たりの敵戦闘機数や対空砲火数が少ない(分散させられる)条件でもない限り、艦隊攻撃は双発爆撃機には厳しい結果になるという点は変わりません。 <Opera/9.63 (Windows NT 5.0; U; ja) Presto/2.1.1@221x116x237x197.ap221.ftth.ucom.ne.jp> |
> ただ、B-26は高翼面荷重が祟って離着陸に難のある機体です。米陸軍航空隊も太平洋戦線ではB-25を主に用いたように、基地設営に不利のある日本軍には少し荷が勝ちすぎている機材でもあるかと。 > ちなみに、片さんが例示した銀河も、抵抗の減少(即ち高速化)を狙える長いナセルを、フラップとかち合うという理由で断念したことが設計者の回想で伝えられており、離着陸性能の縛りが厳しいという点は変わりません。 せっかく生還しても着陸に失敗して未亡人を作ってしまうのではいただけない ですね。 > またB-26ならば生還率が高いのかとなると、これもまた疑問です。 > B-26による対艦隊攻撃の例は少ないのですが、有名なミッドウェイ海戦ではB-26も雷装して南雲機動部隊を攻撃していますが、その結果は皆さんご存知の通り。戦闘機に守られた艦隊に護衛なしの双発機で雷撃仕掛けても全滅するのは変わらないわけです。 このときのB26の生還率は50%ですね。その他については戦史を追っての私の 印象論でした。可能なら数字を調べてみたいです。 > 攻撃側に十分な数があって、爆撃機当たりの敵戦闘機数や対空砲火数が少ない(分散させられる)条件でもない限り、艦隊攻撃は双発爆撃機には厳しい結果になるという点は変わりません。 17年時点ですでに無理筋になっていたと思います。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB5)@40.43.30.125.dy.iij4u.or.jp> |
攻撃実施率は75%です。 B-26四機のうち、零戦に撃墜されたのは一機のみ。 他は射点に到達して赤城に魚雷を放ち、かつ機銃掃射で赤城に損害を与えています。同時に攻撃をかけたアベンジャーに比べ、はるかに有効な攻撃を仕掛けることに成功しています。その後に損害が増えたのは、攻撃後の離脱時に一機が対空砲火で撃墜されてしまったからです。日本側に重大な損害を与えられなかったのは、単にB-26の投入数が小規模すぎたからだ、ともいえそうです。 ここでB-26が攻撃を実施し得ているのは、降下加速で零戦の追従を引き離すことができたからです。 この点、銀河も同様な戦法を前提として設計されており、大きめの急降下制限速度が与えられています。 銀河が敵艦船に与えた損害といえば、丹作戦でのランドルフへの突入命中と、九州沖航空戦でのフランクリン大破があるのではないでしょうか。 前者は銀河の航続力がなければ敵に手を届かせる手段がなかった作戦であり、後者はフランクリンを終戦まで復帰させることなく封殺し、その撤退援護のため多数の米艦艇が戦場を離脱せざるを得ない状況を作り出しています。 これらをもって銀河が絶対的に有効な兵器だったと主張するつもりはありませんが、兵器とは手段であり、敵に手を下す可能性を保持するためのものであることも忘れてはならないでしょう。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322)@eatkyo231120.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
> 陸攻がみるべき戦果を挙げたのは編隊による陸地の絨毯爆撃と、夜間の撹乱攻撃ぐ > らいと記憶します。ちなみに銀河や陸軍機は艦船に対してみるべき戦果を挙げたの > ですか? 英戦艦撃沈は戦果ではないのでしょうか。米空母を襲撃できたことは、潜在的脅威を与えていなかったのでしょうか。 どうも、兵器の直接的な性能にこだわられるようですけど、敵を撃破することだけが、戦果だったのでしょうか。あの足の長さが、連合国軍の部隊展開に一定の影響を与えていたことは確かでしょうし、哨戒にも活躍しています。これを単発機に置き換えても、機数が2倍になるわけでも、飛行場設営・運用能力が2倍になるわけでもありませんから、戦力向上どころか、むしろ不利な部分も出てくるかと。 また一式陸攻の高速性と高空性能の高さは、連合国側からも一定の脅威と見なされており、侮られていたわけではありません(フライトシミュレーターで一式を“ワンショットライター”に設定したところ、対戦した連合群パイロットより「そんな簡単に落とせるような、脆弱な機体ではない。防御火力も脅威だった」と設定変更を求められたほどです)。 銀河や陸軍機はそれほどの戦果は挙げていませんけど、私は「もっと早く取り入れていたら」と前置きして申し上げています。反跳爆撃の有効性自体は、米軍が証明していますし、これが高速投下を行っていたことも事実です。 > 要は敵味方の相対的な問題として、兵器として強いか弱いかであり、これは運用 > (戦法だけでなく、ある局面で使用できる機数、搭乗員数なども含む)も含めたト > ータルとしての機の性能によるということでしょう。 私は「性能なんて大した要因ではない」としか思えませんけど。 日米の生産力が同等であるなら、性能差云々という部分も重要でしょうけど、現実を考えるなら、どんな機材を使ったとて、大差ありません。兵器として多少強くとも、「トータルとしての生産力」の前には無力です。日米の飛行機を入れ替えて、日本軍がB-29とかF8Fを使えても、結果はほとんど変わらないでしょう(日本だけ原爆ありなら、違うかもしれませんが)。 それを前置きした上で、銀河のコンセプトの方が乗員が少ない分だけ、戦略全般としては有利だと思う、というような話しかできませんけど(九六式の頃に銀河みたいなコンセプトの機体ができたとしても、太平洋戦争時では「遅い爆撃機」ですから、防御火力が弱くなるだけという気もしますが)、枝葉末節にも思えます。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
どうも話を聞いていると駆逐艦や潜水艦を大量に作れるわけでもなく。 作れる範囲でそれらしきものを作るという話しになるようですね。 最悪でも基地航空隊に単発雷撃機が大量配置されるような話に止まるのでしょうか? <DoCoMo/2.0 N904i(c100;TC;W24H16)@proxy1154.docomo.ne.jp> |
> どうも話を聞いていると駆逐艦や潜水艦を大量に作れるわけでもなく。 > 作れる範囲でそれらしきものを作るという話しになるようですね。 > > 最悪でも基地航空隊に単発雷撃機が大量配置されるような話に止まるのでしょうか? 何を話し合うスレッドなのか、見失っているように見えることと(陸攻自体がなかったら、ではないので)、沖縄の夜間攻撃事例に対して調べきれていないこともあり、返信をしておらず、失礼しているのですが、陸攻が「軍縮条約の規制外で有力な戦力」という立脚点に立っていることを見失っては、実のある議論はできないと思いますよ。 駆逐艦や潜水艦は条約で保有量が決められている兵力ですから。 仮に条約が無効化されてからの話だとしても、軍縮条約の無効化は1936年(昭和11年)1月15日、九六式陸攻の初飛行が1935年(昭和10年)7月です。 ですから一式陸攻をなくしても、駆逐艦や潜水艦を大量に作ろうなんて話になるわけがありません(有力機・九六式の存在は、日本が第二次ロンドン条約の予備交渉で空母や戦艦の全廃を呼びかけた根拠の一つなのだと思いますが)。 ワシントン・ロンドン軍縮条約自体に「陸上基地から発進する攻撃機の保有は禁止する」との一行でもあるなら別でしょうけど、そういう仮定が示されたスレッドでもないわけですから。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
お互い省略も多く、悪文を書いているせいかわかりませんが・・・ 高村さんが私の文を受けて話されている前提が 例えば「陸攻は有力な戦力でない」とか。 他にも「駆逐艦や潜水艦を沢山作ろう」など。 を私が主張したかのようなレスポンスですが、どの文章を、どのような文意に解釈したのか、具体的にご教示願えますでしょうか? <DoCoMo/2.0 N904i(c100;TC;W24H16)@proxy1157.docomo.ne.jp> |
>どうも話を聞いていると駆逐艦や潜水艦を大量に作れるわけでもなく。 >作れる範囲でそれらしきものを作るという話しになるようですね。 >最悪でも基地航空隊に単発雷撃機が大量配置されるような話に止まるのでしょうか? 上記の文章は本スレッドのお題である「一式陸攻(のみが)なかったら」という立脚点に立つのであれば、書かれようのない文章だと思います。 私は「陸攻の代替案を話し合っているようだけれども、結局陸攻なしという話にはならず(駆逐艦や潜水艦を大量に作るとかも想定してみたけど、できるわけもないので)、作れる範囲で結局陸攻的なものに落ち着くのですね。何らかの要因で、最悪陸攻にならないとしても、基地航空隊に単発雷撃機が大量配置されるような話に止まるのですね」と取りました。 止まるのでしょうか、とあるので「結局つまらない結論ですね」的なニュアンスも感じていますが、それはわからないので返信内容には含めておりません。 私の勘違いであるなら、申し訳ございません。失礼致しました。 では、どういうニュアンスで書かれたのでしょうか。新たな議題の切り口を提示されているとも見えませんし、誰の文章に向けて書かれているのかも、正直わかりませんでした。どのようなレスを想定されたのですか? <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
> 私は「陸攻の代替案を話し合っているようだけれども、結局陸攻なしという話にはならず(駆逐艦や潜水艦を大量に作るとかも想定してみたけど、できるわけもないので)、作れる範囲で結局陸攻的なものに落ち着くのですね。何らかの要因で、最悪陸攻にならないとしても、基地航空隊に単発雷撃機が大量配置されるような話に止まるのですね」と取りました。 当初書込の大意は読み取って頂いているようで、ありがとうございます。しかし、下記の最初に頂いた返信はその前提を逆に捉えているように見えました。 > 上記の文章は本スレッドのお題である「一式陸攻(のみが)なかったら」という立脚点に立つのであれば、書かれようのない文章だと思います。 私は一式のみが何らかのトラブルで転けた前提のレスをしたつもりですが? >陸攻が「軍縮条約の規制外で有力な戦力」という立脚点に立っていることを見失っては、実のある議論はできないと思いますよ。 駆逐艦や潜水艦は条約で保有量が決められている兵力ですから。 私は陸攻は有効な戦力であるという前提でレスをしたつもりですが? > ですから一式陸攻をなくしても、駆逐艦や潜水艦を大量に作ろうなんて話になるわけがありませんですから、私は艦船数で優越できない。従って既存機種の強化も含めた一式の穴埋めが行われるとレスしたつもりですが? ちなみに条約があっても無くても日本にとって艦船数の劣勢は決定事項であり、だからこその個艦優位志向で特型等の建造だったのではありませんか?それを踏まえて陸攻は有力な戦力だったし必要とされていたのだと思います。 一式さえもが欲求に至らぬ穴埋めの「陸攻ラシキモノ」として採用されていたとの状況では、一式が転けた(一式のみが無い状態)としても、代替機がなければ従来の96式が使い続けられたり強化されるてやはり穴埋めとなるのでしょう。 ログを読んでの所感であり、想定されるレスは想定していませんでした。強いて言えば、陸攻が必要とされていたという共通認識の下のレスですね。 <DoCoMo/2.0 N904i(c100;TC;W24H16)@proxy1147.docomo.ne.jp> |
返信ありがとうございます。では、私の誤読ですね。 これについては、大変失礼致しました。 ラシキモノ様の認識には、基本的に賛同できます。 <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.9.0.5) Gecko/2008120122 Fire...@p59-157-176-1.sub.ne.jp> |
いえ、貴方の第二レスで確認済みですが誤読はなさってないようですよ。 だから貴方の第一レスの記述が不思議なのです。 失礼しました。 <DoCoMo/2.0 N904i(c100;TC;W24H16)@proxy1159.docomo.ne.jp> |
とは言うものの、私も高村氏と同じような発想経路を通っています。 お題を見て、艦攻の様に開発が難航しつつ、機種需要があるので旧器材の継続使用になるのかな、と。 その場合、昼間攻撃の被害が増大して夜間攻撃へシフトする時期が早まり、もしかしたら山本長官の移動が薄暮や黎明になったのかなと想像してみました。 その時は九六式も少しは強化されているのかなあ? <DoCoMo/2.0 N904i(c100;TC;W24H16)@proxy1148.docomo.ne.jp> |
九六式陸攻も23型ともなると一式陸攻の初期と大差ないというと過言でしょうか? それと未だよく分からないのですが、一式陸攻の機体再設計はエンジンが失敗していたとしても成功だったのでしょうか? 雷電を見ても、一式陸攻2x型を見ても、極光を見ても、失敗したのは誉でなく火星2x型に見えて仕方がありません。 <DoCoMo/2.0 N904i(c100;TC;W24H16)@proxy1123.docomo.ne.jp> |
> 九六式陸攻も23型ともなると一式陸攻の初期と大差ないというと過言でしょうか? > > それと未だよく分からないのですが、一式陸攻の機体再設計はエンジンが失敗していたとしても成功だったのでしょうか? G4M2 のことなら、結果的に言って「エンジンは期待外れだったけど、機体の側も失敗」でしょうね。速度向上の切り札として層流翼を採用し、しかし内装防弾タンクの実用化に失敗して、防御力向上の必要性に迫られ外張りゴムを採用した結果、同じく外張りゴムを張った G4M1 と同程度の速度に落ちてしまったわけですから。 背面銃座が全周旋回となって20ミリを積み、爆弾倉に開閉扉が付いたなど明らかな改良点もありますが、結果として「速度向上」という目的が達せられていないのだから成功とは言えないでしょう。 > 雷電を見ても、一式陸攻2x型を見ても、極光を見ても、失敗したのは誉でなく火星2x型に見えて仕方がありません。 失敗例だけを見ればそうかも知れませんが、二式大艇も天山も97重爆2型も火星ですよ。 G4M2 と J2M2 については、水メタノール噴射装置と二重減速ギヤという前例のない新機軸がトラブルの根底にあったと思います(雷電の火星23型にはさらに気筒内高圧燃料噴射、プロペラ延長軸、増速冷却ファンというギミックが加わります)。「火星が」というより、その当時に実用可能だった最大出力エンジンとして、最新技術を投入した新鋭高速機の心臓を担ったが故のトラブルだったのではないでしょうか。エンジンの母体が火星ではなく、金星であっても震天であってもハ5であっても似たような(あるいはもっと悲惨な)結果になったのではないか、と思います。 極光については、既に性能の落ち着いた火星25型を採用しており「ブーストを上げると忽ち黒煙を吹いて震動を起こし…」などという、G4M2 や J2M2 が直面した問題とは別ではないかと思います。 <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 2.0.50727; .N...@adsl-75-62-140-228.dsl.lsan03.sbcglobal.net> |
九七式重爆の火星は火星1xですから、この事例で上げるのは適切ではないかと。 またG4M2は、防弾ゴムなしの状態でもG4M1と同等の速度しか出ておらず、ゴムをつけるとゴムをつけたG4M1と同等以下の速度に落ちてしまったのです。外装ゴムの不幸はさておき、最初から速くなかったんですから、G4M2の機体・発動機のいずれか、もしくは両方が失敗だったのは明らかですね。 ちなみに雷電の火星23は気筒内噴射ではなく、そこらの自動車等で現在普通に使われている吸気管内噴射ですし、少数に留まった火星22/23型以外の減速装置は二重遊星ではなく遊星傘歯車式です(例えば雷電の量産機の積んだ23甲や陸攻の多くが積んだ25等) 極光・銀河16型の火星25は、G4M2や天山も積んでいます。ブースト上げたら黒煙噴いて振動するというのは、陸攻にも良く見受けられるトラブルでして、極光の事例だけ別のものであると断じる根拠は無いのではないかと思われます。 <Opera/9.63 (Windows NT 5.0; U; ja) Presto/2.1.1@221x116x237x197.ap221.ftth.ucom.ne.jp> |
ささきさん、SUDOさんコメントありがとうございます。 そうですG4M2です。 前線での待望を尻目に、いつまで経っても出てきませんでしたよね。 <DoCoMo/2.0 N904i(c100;TC;W24H16)@proxy1118.docomo.ne.jp> |