Page 207 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼い号、ろ号作戦をやっていなかったら 兵七 07/2/19(月) 12:59 ┣い号、ろ号作戦をやらないなら おうる 07/2/19(月) 20:02 ┃ ┣陸軍機を早く出していれば 兵七 07/2/20(火) 19:12 ┃ ┃ ┣Re:陸軍機を早く出していれば Hanp 07/2/20(火) 19:47 ┃ ┃ ┣しつれいしました 兵七 07/2/20(火) 19:47 ┃ ┃ ┃ ┗Re:他にも幾つか T216 07/2/20(火) 22:50 ┃ ┃ ┗陸軍機は早く現れ、しかも役に立った BUN 07/2/21(水) 8:46 ┃ ┃ ┗Re:陸軍機は早く現れ、しかも役に立った 通行人 07/2/21(水) 13:45 ┃ ┃ ┗協同作戦 BUN 07/2/21(水) 15:16 ┃ ┗損害ばかり多い 兵七 07/2/21(水) 19:47 ┃ ┣Re:損害ばかり多い おうる 07/2/21(水) 20:24 ┃ ┗Re:損害ばかり多い SUDO 07/2/22(木) 22:19 ┗無くてもあまり変らない BUN 07/2/20(火) 7:27 ─────────────────────────────────────── ■題名 : い号、ろ号作戦をやっていなかったら ■名前 : 兵七 ■日付 : 07/2/19(月) 12:59 -------------------------------------------------------------------------
母艦搭載機をソロモン方面の地上基地に展開して、米軍の攻勢に対処しようとした、「い号」「ろ号」作戦ですが、 この作戦はほとんど戦果をあげることもなく、せっかくの機材と熟練搭乗員を失ってしまっただけのように思えます。 もし、この作戦がなかったら、機動部隊の機材、錬度は維持され、後のマリアナ海戦であれほどの惨敗を被ることもなかったのではないでしょうか。 諸賢のご意見をたまわりたく、お願いします。 |
ソロモン方面からの米軍の反抗をどう支えるのでしょうか? 母艦航空隊は攻勢には向いていますが、守勢には不向きです。 1度や2度の艦隊決戦には勝てるかもしれませんが、いつ、どこで生起するか予想できない決戦のために戦力を温存しながら、拠点を建設しつつジワジワと前進してくる反抗を支えることはできません。 史実よりも早い段階で制空権を失い、米軍の反抗が早まってしまう気がします。 |
> ソロモン方面からの米軍の反抗をどう支えるのでしょうか? > > 母艦航空隊は攻勢には向いていますが、守勢には不向きです。 島嶼の防衛には、陸軍機をあてるべきではなかったでしょうか。 奥宮正武氏の「太平洋戦争 五つの誤算」という本を読んでいるのですが、陸軍航空が太平洋方面に進出するのに消極的で、そのために海軍がなけなしの母艦搭載機を投入しなければならなかったことを嘆いています。 確かに、当初は司偵一個中隊くらいでお茶をにごし、その後も、ニューギニア、ムンダに進出した有力部隊は59戦隊、68戦隊、78戦隊ぐらいかと思います。 陸海軍の航空機運用に統一協定ができたのは、実に昭和19年8月、マリアナ海戦、ホーランディア空襲のあとで、比島航空決戦には間に合ったものの、あまりに遅すぎたかと。 |
> 島嶼の防衛には、陸軍機をあてるべきではなかったでしょうか。 > 奥宮正武氏の「太平洋戦争 五つの誤算」という本を読んでいるのですが、陸軍航空が太平洋方面に進出するのに消極的で、そのために海軍がなけなしの母艦搭載機を投入しなければならなかったことを嘆いています。 まともに推測航法のできない陸軍航空隊に島嶼の防衛は無理ではないでしょうか。 (当然の話として防空一本槍ではなく反撃も行うものとします。) 常時地上からの誘導や、教導機を得られる訳ではありませんし。 (夜間飛行可能な技量甲なら出来そうな気もしますが、絶対数が少ないですし) > 確かに、当初は司偵一個中隊くらいでお茶をにごし、その後も、ニューギニア、ムンダに進出した有力部隊は59戦隊、68戦隊、78戦隊ぐらいかと思います。 ニューギニアならば地文航法で問題ない為投入したのでは。 又、ろくに飛行場が無いのにどうやって運用するのでしょう。 ウエワクの第4航空軍の顛末はご存知でしょう? > 陸海軍の航空機運用に統一協定ができたのは、実に昭和19年8月、マリアナ海戦、ホーランディア空襲のあとで、比島航空決戦には間に合ったものの、あまりに遅すぎたかと。 陸軍も大陸で航空戦を行っている訳で、航空機が絶対的に不足している状況で 他の戦線に有力な戦力を早々引き抜けないでしょう。 そんなことをすればあっという間に絶対航空優勢捕られますし。 陸軍機が洋上では戦力を発揮できない以上、島が多く目印に事欠かない比島ぐらい でしか全力投入できなくてもしょうがないのでは? |
第12飛行団(第1戦隊と第11戦隊)の一式戦もラバウルに派遣されていますね。 |
ラバウルには二式複戦装備の飛行第十三戦隊も進出しています(後にニューギニアへ転進)し、重爆装備の飛行第十四戦隊や軽爆装備の飛行第四十五戦隊もラバウルに進出していますね。 |
ソロモン諸島の航空戦で陸軍機の航法能力について深刻な問題は発生していません。 また海軍機もフィリピン進攻時のような苦労をしていないのです。 島伝いに飛べるソロモンの航空撃滅戦は陸軍機の作戦を制限しませんし、もし仮にガダルカナル、ラバウル間に地文航法を併用できない大海が横たわっていたら海軍機でも進攻作戦を継続できなかったことでしょう。 だからこそ17年後半の戦いで消耗した海軍航空兵力を陸軍航空の投入で盛り返せたのです。両者の協力体制も進攻、船団護衛ともに比較的良好と言えるもので、陸攻を隼が護衛することもあれば、船団上空の直衛を零戦と隼が交代で実施することもあり、南東方面に投入された陸軍航空兵力は十分に機能したと評して間違いはないでしょう。 それでは十分に機能する陸軍航空兵力の投入時期を早められないかとの疑問もありますけれども、海軍側から見ればまさにその通りではあっても、昭和17年夏の陸軍航空兵力は南方進攻作戦の損害を回復し、特に戦闘機隊の機種改変を急いでいる状態ですからラバウルで本当に必要だった戦闘機隊を大量に補強しようとするならばどんなに頑張っても1ヶ月程度繰り上げるのが精一杯だったことでしょう。南東方面への兵力投入が検討された際に陸海軍間で陸軍に零戦を供給することが本気で検討されたのは陸軍側のそうした事情によるのです。 海軍の母艦航空隊投入については日米両軍に見られることで、母艦機を基地へ振り向けて兵力を維持したという点では両軍とも大して変わりはありません。 |
>陸攻を隼が護衛することもあれば、船団上空の直衛を零戦と隼が交代で実施することもあり、南東方面に投入された陸軍航空兵力は十分に機能したと評して間違いはないでしょう。< すみませんがあまり知られていない事だと思うので(俺が知らないだけかw) それは何時何処で何回くらいあったことなのでしょうか? |
> すみませんがあまり知られていない事だと思うので(俺が知らないだけかw) > それは何時何処で何回くらいあったことなのでしょうか? 陸軍戦闘機が進出して間もない17年12月27日には作戦上の協同だけでなく翼を並べる形でブナ空襲に向う海軍の攻撃隊を11戦隊の一式戦31機が零戦と共に直掩しています。さらに年明けの1月7日〜9日にはラエ揚陸掩護に零戦と一式戦の協同出撃があるという具合に続き、ガダルカナル撤退掩護にもニューギニアへの船団護衛にも協同出撃があります。 ということで年末から春にかけての航空戦は殆ど陸海軍航空部隊の協同作戦で戦われています。また事前に協同作戦が打ち合せられていただけでなく、一方の消耗が激しくなれば他方が予定外の任務であっても即時カバーに入るといった動きも見られますからその連携はほぼ合格点と言えるでしょう。 17年末から18年春にかけてのラバウルは陸軍航空の投入で文字通り生き返ったのです。 |
> 史実よりも早い段階で制空権を失い、米軍の反抗が早まってしまう気がします。 い号作戦、ろ号作戦も、若干の輸送船や補助艦艇を撃破、飛行場を炎上させたくらいで、ほとんど戦果が上がっていないように思います。 それなのに、ろ号作戦では、参加機の三分の二に近い大損害を出しています。 機動部隊は温存していたほうが良かったのではないでしょうか。 |
> > 史実よりも早い段階で制空権を失い、米軍の反抗が早まってしまう気がします。 > > い号作戦、ろ号作戦も、若干の輸送船や補助艦艇を撃破、飛行場を炎上させたくらいで、ほとんど戦果が上がっていないように思います。 > > それなのに、ろ号作戦では、参加機の三分の二に近い大損害を出しています。 > 機動部隊は温存していたほうが良かったのではないでしょうか。 具体的にどれだけの戦果や損害があったかという点について、私は詳細を把握しておりませんが、計上可能な実戦果に注目するのみでは軍隊が持つ防衛力は評価しきれないと思います。 敵勢力が有力な航空戦力を作戦正面に展開しているかどうか?は、侵攻作戦の進捗に大きな影響を与えると考えてよいでしょう。 敵の制空権下では水上部隊も陸上部隊も行動の自由を著しく制約されますし、敵側制空権の外ではあっても、敵の空襲圏内で無防備ではいられません。このような状況を敵側に形成されてしまった地域では、寡兵でもって一気に躍進することなどできませんから、戦力を整えつつじわじわと前進せざるを得なくなるのです。 そうした防衛力を展開しなければ、米軍側は日本が南方に進出したのとほぼ同じスピードで反攻してくることが可能になります。 決戦戦力としての機動部隊を維持したとしても、これに歯止めをかけることはできません。敵が決戦を求めてこないかぎり、散発的な嫌がらせ程度しかできません。ゲリラ戦的にかなり広い範囲で活発な陣取り合戦を繰り広げつつ、地力でゆっくりジワジワと前進してくる米軍に押し切られるだけでしょう。このような大機動力を使った攻勢防御は、戦果以上の激しい消耗が予想されますから、結果的に史実よりも酷い赤字を出してしまうと思われます。 日本としてはせっかく抑えた南方資源地帯から、まだ資源を国内に運び込んでいないのです。資源を国内に運び込むためには時間が必要であり、時間を稼ぎさえすれば、南方資源地帯の資源を戦力化し、継戦能力を得ることができるかもしれない・・・そのような状況で、せっかく得た資源地帯を危険に晒して機動部隊戦力を維持することにどれだけの魅力があるか疑問です。 |
> それなのに、ろ号作戦では、参加機の三分の二に近い大損害を出しています。 > 機動部隊は温存していたほうが良かったのではないでしょうか。 ろ号はソロモン諸島に来寇した米機動部隊との航空決戦なんです。 基地の飛行場があるから、移動できる飛行場である航空母艦が出なかっただけで、来寇が北方(トラック〜マーシャル)と目された時には母艦が出ています(空振りに終わりましたが)南に来たので母艦を動かす必要が無かっただけなんです。 せっかく敵主力がやってきてるのに、なんで全力応戦をしないんですか? またここで母艦航空隊を出さないという事は、南東方面基地航空隊の壊滅、ラバウルの兵力消滅、トラックの孤立化、ニューギニア戦線の敗退、バリクパパンへの爆撃開始、燃料枯渇と、坂道を転がり落ちるように状況が悪化していくということです。 母艦隊を使わないという事は、基地機等がその分消耗して状況が悪化するか、米兵力損害が更に少ないということを意味するだけのことなんです。つまりは全ては相対ですから、日本側の何かにプラスになるならば、それだけの何かが他のどこかに掛かるので、状況は何も良くならないのです。 |
> もし、この作戦がなかったら、機動部隊の機材、錬度は維持され、後のマリアナ海戦であれほどの惨敗を被ることもなかったのではないでしょうか。 大事な事が抜けています。 ソロモン方面への母艦航空隊投入はこの二つの作戦だけではなく、ガダルカナル米軍上陸直後からラバウル撤退寸前まで何度も行われているのです。もともとソロモン方面の航空兵力は要所要所で母艦航空隊からの補強を何度も受けて成り立っていますから「い」号、「ろ」号の航空決戦を母艦航空隊抜きでやる訳にも行きませんし、これが無かったとしても母艦航空隊はソロモンへの補強に投入され続けたことでしょう。 |