作戦要務令

第四部


湿地及び密林地帯に於ける行動

第2章 密林地帯に於ける行動

第3節 作業の実施
第3款 進路の偽装及び補修
  1. 第68
    進路遮蔽の為には伐掃作業の当初より将来の偽装を容易ならしむるに着意すると共に、遮蔽に利用し得べき樹木、樹枝等は勉めて之を存置すること緊要なり。特に、特殊器材を使用する場合に於いては之を上空に遮蔽し、且つ勉めて大なる樹木の伐倒を避くる如く其の進路を選定するを要す
  2. 第69
    開設したる進路の偽装及び補修は、主として補修隊の任とす。然れども、開設隊も亦特に暴露多き所に対し、応急的偽装を行うものとす
    補修隊は前項の外、進路を標示し、又、要すれば地障隊の作業を援助す
    補修隊編組の例、附表第四の如し
  3. 第70
    進路偽装の方法は林相に依り異なるも、特殊の材料及び伐採せる樹枝等の使用は勉めて之を避け、生樹を利用するを要す
    路面は部隊の通過に伴い特殊の色彩を呈し空中よりする観察ならびに写真判読を容易ならしむるを以って、時々枝葉等を撒布すること緊要なり