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作戦要務令
第四部
大河の渡河
第3章 渡河実施
第1節 機航
第34
機航に方りては舟艇の方向維持を確実にし所望の地点に到着するを要す。又、機を失せず水中障碍物を排除し、且つ敵の艦艇を勉めて遠距離に阻止し、故障舟艇の救援、修理、及び燃料の補充を迅速適切ならしむること必要なり
第35
1舟隊は通常渡河材料1小隊を基準とし、工兵隊長之が指揮に任ずるものとす
第36
渡河当初に於ける発航は工兵中隊毎に舟隊を併立して一斉に、若しくは重畳して逐次に(1舟隊は一斉に)之を行うを通常とす
第37
1舟隊の一斉発航に於ける隊形は通常横隊とす
舟隊内の各舟(通常模合舟を用う)の間隔は、敵火の状態、明暗の度等に依り異なるも、20米を標準とす
舟隊の長は通常渡河部隊の長と共に基準舟に乗り、基準舟に目標、要すれば方向を示し、記号を以って舟隊を指揮するものとす
第38
舟隊を重畳して発航せしむる場合に於いては、先行舟隊の上陸、舟艇の離岸、帰航の為の集合等に要する時間を考慮し、其の時間間隔を定むるものとす
先行舟隊は航進中水上標識を設置し、爾後の航進を容易ならしむること必要なり
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