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歩兵操典
第一篇 各個教練
第一章 基本
第三節 着剣、脱剣、小銃及び軽機関銃の弾薬の装填、抽出
第27
着剣せしむるには左の号令を下す
「
着ケ剣
」
(つけけん)
不動の姿勢に在るときは、右手にて小銃(軽機関銃)を左に傾け、銃身を少しく右に、銃口を概ね体の中央前にし、左手にて柄(つか)を逆に握りて銃剣を抜き、注目して確実に銃口(規整子)の所に着け、両手にて銃を起こし、不動の姿勢に復す
第28
脱剣せしむるには左の号令を下す
「
脱レ剣
」
(とれけん)
不動の姿勢に在るときは、右手にて小銃(軽機関銃)を左に傾け、注目して左手にて銃剣の柄を握り、右手を上げ拇指にて駐子を押し、左手にて銃剣を脱し、之を右の方に倒して剣尖を下にし、右手の食指、中指と拇指(右手の食指と中指)とにて刃を挟み持ち、他の指にて銃を保ち、左手を翻して柄を握り銃剣を鞘に納め、左手にて右手の下を握り右手を下げて木被の所を握り(左手にて銃口の下を握り)、両手にて銃を起こし、不動の姿勢に復す
第29
装填せしむるには左の号令を下す
「
弾薬ヲ込メ
」
(たまをこめ)
不動の姿勢に在るときは、銃口を左前上にする如く、右手にて銃を概ね体の中央前に上げ、左手にて概ね銃の重心の所を握り、其の臂を体に着け、指は銃床の溝に置き、床鼻を右乳の右下にし、床尾を体に接し、注目して右手にて槓桿を握り之を起こしつつ十分に引き、弾薬盒を開き弾薬を撮み出し挿弾子溝に嵌め、拇指の頭を弾薬の後部に当て弾倉内に押入れ、次いで遊底を閉じ安全装置にし、弾薬盒を閉じ留革を掛け、木被の所を握り、不動の姿勢に復す
軽機関銃を持ち不動の姿勢に在るときは、銃に注目して之を体に托し、両手にて脚桿を開き、右手にて提把(ていは)を握ると同時に左足を約一歩前に踏出し銃を据え、右膝を地に着け右手にて握把を握り、左手にて槓桿を引き之を旧に復し、弾倉室蓋を開き弾倉を装し安全装置にし、右手にて提把を握り銃を取り、右足を左足に引きつけて起ち、両手にて脚桿を閉じ、不動の姿勢に復す
第30
弾薬を抽出せしむるには左の号令を下す
「
弾薬ヲ抽ケ
」
(たまをぬけ)
不動の姿勢に在るときは、装填に準じ銃を構え、注目して右手にて弾薬盒を開き、撃発装置にし、左手を尾筒(びとう)の所にし其の四指を伸ばして方窓部に当て、遊底を静かに進退して弾薬を出し、弾薬盒に納む。弾薬を出し尽せば残弾なきを確め、左手の指にて受筒板(たまうけ)を圧し遊底を閉じ引鉄を引き、弾薬盒を閉じ留革を掛け、右手にて木被の所を握り、不動の姿勢に復す
軽機関銃を持ち不動の姿勢に在るときは、装填に準じ姿勢を取り、右手にて握把を握り注目して撃発装置にし、左手にて槓桿を引き之を旧に復し、弾倉止を前方に圧しつつ弾倉を握りて前上方に脱し、残弾なきを確め、槓桿を引き之を保ち引鉄を引きて静かに前進せしめ、弾倉室蓋を閉じ、右手にて提把を握り、装填に準じ不動の姿勢に復す
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