カーチス P-11
試作エンジンのテストベッド
P-11 は機番に X が付きませんが、
P-6
の機体に試作エンジンカーチス H-1640-1 「チーフテン(Chieftain:酋長)」空冷12気筒(6気筒×2列)を載せたテストベッドとして計画された機体です。H-1640 は空冷星型ですが二つの点で変わっています。一つは星型でありながら片列あたり偶数の配列を採用したこと(一体どうやって点火時期を循環させたのか謎です。まさか2サイクル?)、もう一つは複列星型でありながらシリンダをずらして配置せず、前後のシリンダを直列に密着配置してヘッド・カバーを共有したことです。
H-1640 エンジンは P-11 の完成前にカーチス XO-18 ファルコン機でテストされましたが、トラブルが続出し特に後列シリンダの過熱問題を解決できず計画が破棄されました。「首なし」になった三機の P-11 のうち二機は排気タービン付きのカーチス V-1570-23 コンカラーが搭載されて P-6D と改称され、一機はライト・サイクロンを搭載して
YP-20
と改称しました。
(文・ささき)
緒元(P-11 計画値)
製作
1928年
生産数
0機
乗員
1
全幅
31ft 6in(9.60m)
全長
23ft 2in(7.01m)
全高
8ft 10in(2.69m)
主翼面積
252ft
2
(23.4m
2
)
乾燥重量
--
全備重量
--
武装
なし(?)
発動機
カーチス V-1640-1 空冷12気筒 600hp
最高速度
--
実用上昇限度
--
航続距離
--
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