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3112の回答を拝読していて別の視点から疑問がわきましたのでご教示下さい。 日本重巡洋艦群の連装主砲塔と15.5cm三連装砲塔の装甲厚は25mm厚のNVNC鋼板で、その理由は重量軽減対策故というのはよく聞くところですが、25mm厚とした根拠は何なのでしょうか。【モノは異なりますがチハ車の前面装甲が25mm厚の理由は一定距離から放たれる自国の37mm砲に耐えられる厚さ故。とどこかの書籍で見た事があります(もっとも、米国製の37mm砲は更に威力があって易々とチハ車を撃ち抜いたようですが…)。】 「真実一路」内の一文を拝読すると「弾片防御なら50mmあれば十分」との事で、その半分の25mmでは少々役不足に思えますし、小中口径砲弾は「貫通で被害極限」を前提、機銃弾には耐える想定ならばもっと軽くして20mm厚でも良いように思います。相手国の駆逐艦級の主砲を想定するならこのAns.Qで知りました http://www.navweaps.com/Weapons/WNUS_5-51_mk7.htm あたりですとやはり最低50mm厚は必要に思え、少々登場時期が新しくなりますが http://www.navweaps.com/Weapons/WNUS_4cm-56_mk12.htm にありますボフォース40mmですと1,829mで30mmを抜くようで、装甲厚が25mmでも15mmでも変わらないように思えてしまい、逆に35mm厚なら安心では?と感じます。 他に25mmのNVNC鋼板といえば「最上型」舷側装甲のテーパー部(一番薄い所)が思い当たるのですが25mmDS板というのも船体に結構採用されているようで、この辺が砲塔装甲厚決定の理由かと思われるのですが如何でしょうか。 素人モデラー |
- 弾片は、戦艦級のバーベットを削った事もあれば、1インチ程度の板にすら何も出来ない事があります。どっちも実例として存在します。
弾片防御とは、どのような弾片に対抗する事を目指すのかで変ってくるのです。
即ち、炸薬比率ないし炸薬威力が小さめで、比較的大きな弾片をばら撒くものを想定するか。徹甲弾等がこれに該当します。特に大口径の徹甲弾は、その数%はかなり大きな破片となって散り、また徹甲弾の炸裂は船内で起こるのが普通です。
逆に、炸薬比率が大きく、小さい破片を広範囲でばら撒くものを想定するか。通常弾がこれです。通常弾は船内奥深くで炸裂する事は余り無く、船体表面かその近辺で炸裂します。
装甲は厚ければ厚いほど安全ですが、通常弾の炸裂にある程度安全なレベルとなると20〜30mm程度というのが一つの目安になります。
陸用砲弾相手ならば10〜15mm程度でもある程度は間に合いますし、大口径徹甲弾の弾片相手になると、その数%は50mmすら抜きますが、逆にいえば大半は50mmあれば止まるわけです。
さて、砲塔に襲い掛かる弾片はどのような種類が一般的でしょう?
徹甲弾なら船内でしょうし、陸用砲弾はまず想定する必要も無いでしょうから、通常弾を目安に考えた結果が、あの防御性能であると言える訳です。
SUDO
- SUDO様、いつもながら回答いただきありがとうございます。
「重巡の砲塔は25mm、駆逐艦の砲塔(砲室?)は3.2mm」というのはあちこちの書籍で伺い知ることが出来ますが、駆逐艦の数値は思いきり割り切った数値なので分かるとしても一方の25mm厚の根拠が単に重量軽減だけの理由によるものか疑問に思っておりました。
質問者
- >駆逐艦の数値は思いきり割り切った数値なので分かるとしても
日本駆逐艦の砲塔はそもそも「波よけ」で、弾片防御の役割は期待されてないかと。
Ranchan
- >3 Ranchan様
「波よけ(風よけ)」目的に徹してからこの数値なのだろうな…という意味で述べたまででして(^^;。
一昨年くらいに出た日本艦砲を取り扱った書籍中で筆者のコメントにこの3.2mm厚の鋼板に関するものがあって、現在のところ特殊仕様の消防車(化学消防車とか)がこの外板を使っているそうです。
もっと身近な存在ではガードレールの板厚が自身で計ったところ2.9mm程で「これじゃ並の拳銃を防ぐのがやっとかなぁ」と感じた次第です。(「や」の付く自由業の方等が抗争で拳銃を使用し家庭用のシャッターを貫いているニュース映像や、あさま山荘事件の映像で登場していたジュラルミン盾2枚重ねの映像等も然り)
まして機関銃の威力に関しては3112回答中にあったURLで拝読させていただきましたので「3.2mm厚では到底話にならない」という旨は理解できました。
質問者