QQCCMMVVGGTT
3074 こんにちは。お久しぶりのシロートのアホアホな質問なんですが、真面目に気になったことがあって…ご親切な方怒らずに答えて下さい(おろおろ)

太平洋戦争で日本海軍が作った重巡洋艦「妙高」や「愛宕」型は3つ目の砲塔が後ろ向きになっていますね。この3つ目の砲塔は大砲の前に艦橋があるし、艦首方向には砲塔が向けられないし、大砲を撃つ範囲が狭いし…と大変使いにくかったのではないでしょうか?
設計した人はそこら辺を考えていたのかなぁ…なんて素人ながら失礼なことを考えたのですが、ちゃんと戦術にかなった大砲の配置だったんでしょうか?
(大砲を向けられた格好の艦橋の人達は恐くなかったのかしら?)

戦争中に、何でもいいからとにかく撃ち返せで間違って艦橋に撃っちゃった!…なんてことはなかったのでしょうか?
小説家志望のOLです

  1.  前後方向に邪魔な物があって射界が制限されるというのは、艦砲では良くある話です。
     例えば伊勢型や扶桑型戦艦の船体中央部砲塔なんかもそうですよね?
     前後方向に撃てたほうが良いのは言うまでも無いのですが、艦砲は基本的に横方向に敵を置いて撃つものですから、欠点とかでは特に無いのです。
     で、この配置はピラミッド型と言いますが、砲塔等の外見ではなく内部を見ると、砲塔の下部にあるバーベットと弾薬庫、そしてのその後方には直ぐに機関部のボイラーが来るという、非常にキチキチのレイアウトなのです。
     妙高型から、更に圧縮をかました高雄型に発展したように、日本では、多数の砲と、条約制限の図体を両立させる一つの手立てと考えていたのでしょう。またこれは米国のブルックリン級でも同種配置ですので、当時としては詰め込みの一つの手段だったと言えるでしょう。

     また砲口が構造物に向かってる時は、一応建前としては装填しないように努力し、また発射できないといった仕組みが組み込まれてます。
     怖いか怖くないかで言うならば、私は怖いですけど、こればかりは個人の感覚ですのでなんとも言えませんが、上述したように当時の艦艇では、日本に限らず事例のあるものですから、当時は「我慢する」もんだったのではないかと考えます。
    SUDO

  2.  交戦中でも艦砲の話でもありませんが、大戦中にフランスの大型駆逐艦の一隻が前部発射管より艦橋を雷撃し(もちろん事故)結局沈没したと言う事例がありますね。
    わんために

  3. >余談
     現代の艦でも射界に制限のある砲の装備をしている艦はあります(OHペリーFFGなんかそうなんですが)し、そう言う艦はちゃんと射界に制限があって、SUDOさんが言っているように制限域では射撃不能になるように機構的なロックがかかるようになっています、が。
     自衛隊の艦で、前に艦首を撃ち抜いた事故がありますし、ものによっては鉄枠での制限のみで無理矢理撃とうと思えば撃てないこともないものもあることはあります。
    ooi

  4. >2
     http://www.hmsfiredrake.co.uk/firedrake18.htm
    >3
     1997年8月29日、護衛艦まつゆきの76mm砲が太平洋上の訓練射撃中に作動して自艦の艦首を撃ち抜いております.

    hush

  5. 回答をいただき、本当に感謝しています。皆さんありがとうございます!
    ここのみなさんはとても親切にお答えくださるので本当に嬉しいです。
    最初、後ろ向きの砲塔を見たとき、「自殺用?」とかトンでもないことを考えてしまいました。失礼な奴ですみません(だから今だに彼氏が出来な…)

    でもあれは本屋さんで読んでみたら、少しでも大砲を多く積んで強くなろうと苦心した設計の結果だったんですね。日本の造船技術が優れていたとか、無理に大砲を積んで転覆しちゃった事故とかいろんなことが分かって面白かったです。貧乏な当時の日本が列強に恐れられるほどの海軍を持っていた裏には、苦しい生活でも我慢してお金をだしていた国民や、一生懸命苦心して軍艦を設計した人がいたんだなぁ…ってちょっとしんみりしてしまいました。

    …それにしても軍艦って結構事故が多いみたいですねぇ
    小説家志望のOLです


Back