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皆様 たいへんお世話になっております。 お教え願いたいことがございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 @ 伯父の船が魚雷の攻撃を受ける寸前、海軍の監視兵と船長との間で「赤か青か」「青か赤か」と争うようなやり取りがあったと生存者の方が記録していらっしゃいます。その方は何のことだかわからなかったそうです。もしかしたら聞き間違えや関係ないことなのかもしれませんが、何か海に関する用語でこういった表現はございますでしょうか。ご教示いただきたく存じます。 A この時の魚雷は右30度から発射され、船長は面舵いっぱいで回避を図りますが、第二船倉の水面近く(第二甲板下部分)に被弾し、一時間後に沈没します。 こういった状況では、被弾したのは船の右側でしょうか左側でしょうか。 船の反応速度によってどちらでもかんがえられそうなのですが可能性としてはどちらが高いのでしょうか。 なお、この後船は爆発を繰り返し、「右舷に傾く」と記録にはあります。 B 攻撃した潜水艦が「船団の中央に浮上して魚雷を発射した」と記録にあるのですが、このとき魚雷の航跡は船から見るとどのように見えるのでしょうか。また潜水艦が浮上してから魚雷が発射されるまでにはどのくらい時間があるものでしょうか。 時刻は夜明け前の四時ごろ(日の出約3時間前)で、星空に十三夜ぐらいの月が西に大きく傾いていた頃です。 立て続けの質問で申し訳ございません。一つでも、また、手がかりでも うれしゅうございますので、ご教示くださいますようお願い申し上げます。 半月 |
- >1
赤は左舷側ではないでしょうか。
>2
右舷に傾斜したのなら右舷側だと思われます。
>3
空気魚雷の場合、窒素ガスが排出されるので気泡で航跡が残ります。
なお、酸素魚雷でも航跡は残るそうです。
http://www.warbirds.jp/ansq/2/B2000778.html
>4
潜航中に準備をしていたなら、浮上後すぐに発射できるはずです。
本間(た)
- >(1)
右回頭は青、左回頭が赤ですから、そのことかもしれません
海軍は面舵・取り舵、民間の商船ではポート・スターボードなので、両者に共通のものとして、赤・青で言っていたのか??
>(2)
魚雷の方向、回頭方向、傾斜方向から、右舷に命中したのでしょうね
>(3)
>このとき魚雷の航跡は船から見るとどのように見えるのでしょうか。
質問内容がよく理解できないのですが...
セミララ
- 本間(た)、セミララの両名様の補足程度にお読みいただければ。
(1)赤か青か
船の舷側灯が右舷が青色(右が緑)、左舷が赤色ですので、転じて右回頭(時計回り)を「青」、左回頭(反時計回り)を「赤」と旗?信号等で称する事が多々あります。
特にこの場合は船団を組んでいるので、号令を青・赤と統一していたものか、船団指揮官の指示(指揮船の掲げている旗)が「赤なのか?青なのか?」と確認しているとも、両方考えられます。
(2)右30度
一般的な避航法ですと、雷跡と正対するようにし被弾面積を最小化しようとします。
で、これが間に合わない場合、回りきらなかった船首部(前から2番目の船倉)の右側に被雷したと考えるのが適当でしょう。
また、右舷側に傾いたと記録されているのであれば、右舷側に被雷したのは間違い無いとでしょう。
(3)
#魚雷の航跡
夜明け前の午前4時頃で月明かりが残る状況でしたら、通常魚雷だと気泡(排気ガス)が真っ白く明瞭に確認できた可能性があります。
が、電池魚雷の場合は、魚雷本体が青白く疾るのがチラと見える程度ではないでしょうか。
#浮上後の雷撃時間
準備が完了していたら関係ありません。
むしろ、この事例(護衛が駆潜艇3隻のみ)だと、駆潜艇を見落とすか、護衛が無いものと判断して、確実に雷撃できるように浮上・視認を行ったのだと思います。
能登
- 本間(た)様 セミララ様 能登様
さっそくのご回答を頂きまして本当にありがとうございます。
青、赤が右左を表すとは想像もできませんでした。お教えいただきまして心から感謝申し上げております。
魚雷につきましてもご親切なご説明を頂きまして、よく理解いたすことができました。
知識の乏しい私に、いつもいつもお心のこもったご教示を頂きまして厚く御礼申し上げます。
どうぞ今後ともよろしくご教示くださいますようお願い申し上げます。
半月
- 既に蛇足かもしれませんが、赤と青で間違いないですよね?
もし赤と黒であれば速力指示の様な気もするんですが...
ぼけ
- 2A型の第二船倉は船体中央よりやや前(ブリッジの前)です。
潜水艦が右30度つまり1時の方向から船体中央部を狙って発射したならば、僅かに舵が効いて回頭しだしたあたりで被雷したと思われます。
また条件から考えて、左舷側に被雷する可能性は、魚雷発射諸元が無体におかしかったか、魚雷が故障で蛇行でもしていないと起こりえないと考えられますので、左舷側への被雷の可能性は殆ど無いと考えられます。
SUDO
- ぼけ様 SUDO様
ご親切なご教示を頂きまして本当にありがとうございます。
どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。
ぼけ様
赤と青と書かれているので、間違いないと思います。
「真っ暗な夜、海軍監視兵と船長との間に大きな声で、なにか争いのようなやりとりを聞いた。『赤か青か』『青か赤か』と言う声と同時に大音響の爆発』と生存者の手記にあります。
戦死致しました伯父はこのとき将校見張りの順番で、この場に居合わせたと思われます。(生還なさった方が戦後伯父の家を訪れて、この夜伯父が将校見張りについていたことと、最期に伯父を見たとき伯父は筏に乗っていたということを伝えてくださいました)
陸軍の飛行場大隊なので、伯父も、輸送指揮官であった隊長も、船のことは知識がありません。浮かび上がった潜水艦から発射された魚雷の航跡を前にして、きっとこのやりとりの意味もわからなかったのではないかと思われます。
今、ぼけ様から赤と黒なら速度指示とお教えいただきまして、色々な表現があることにとても驚いております。ご教示いただきまして感謝申し上げております。
SUDO様
被弾の状況をしっかりと把握いたすことができました。生存者の手記に「敵潜水艦はわが船団の中央に浮上して魚雷攻撃をしたのである」とあるので、距離が近くて回避する時間が足りなかったのかもしれません。
いつもご丁寧なご教示を頂きまして、心より御礼申し上げます。
半月