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主翼構造について教えてください。1式戦は3桁構造のため軽量化でき、工数も少ない設計で、一方3式戦は1本桁のため、構造が複雑で工数が多く、量産性が低かったそうですが、簡単にいうとどういう違いがあったのでしょうか。たとえば、3式戦は1本桁のため細かく構造材をいれる必要があり、厚めの外板を多数のリベットで止めていて、量産性が低く、1式戦はその逆だったというようなことでしょうか。 キリン |
- 三式戦の主桁フランジは、零戦や四式戦のようにESDの機械加工の一枚フランジを使っているわけではなく、U字形の二重重ねでかなり大げさです。さらに上下のフランジの間には鉄橋のようなトラスが組まれています。これは、その昔、ツェッペリンシュターケン(第一次大戦の重爆メーカーです)出身のフォークト技師から伝えられた構造をほとんどそのまま踏襲したものです。
一方、一式戦の翼桁は前・中・後の三つの桁が作り出す箱型の構造そのものが強度を受け持つというもので、それぞれの桁はごく簡単な縦通材の間に薄板のウェブを張っただけのものです。
片
- 例えるなら、三式戦の桁は「I」の字の縦棒がトラスになった鉄道のレールみたいなものを想像してみて下さい。
一式戦の方は、薄いジュラルミンで出来た大きな箱です。
片
- ご回答ありがとうございます。ついでにお尋ねいたします。P-51、Bf109、スピットファイアのA、B、C翼の桁の本数がお分かりでしたらよろしくお願いいたします。手持ちの資料でははっきりしません。Bf109の場合、構造イラストにはスラット直後に前桁が入っているのですが、メインフレームとして数えるか分かりません。
キリン
- スピットファイアが単桁(世傑より)
Bf109が単桁(丸メカより)
P-51が2本桁(世傑P-51D以降より)
と書いて有ります。
Bf109のスラット直後にあるように見えるのは
丸メカによると縦通材のようです。
SADA@寝床