5477 日本機は、九六式、一式のような「陸攻」や、九七式、百式、四式といった「重爆撃機」ですら、爆弾積載量はたかだか1トンですが、
アメリカの、わずか1500馬力の戦闘機P-51は900キロ、P-47では1トン以上の爆弾を積めたようです。
どうして、こんなに差があるのでしょうか。
ねのひ

  1.  日本の各機の搭載量が少なめなのは、重たい爆弾多数に対応した懸吊装置をつけて無いからです。
     爆弾懸吊機能が貧弱なのは、爆弾を大量に搭載するぐらいならば、その余力を燃料に回して遠くまで飛ぶつもりだったからです。
     P-51やP-47は、日本の重爆級と同じぐらいの爆弾を積んだら、短い距離しか飛べません(それだけ燃料が少ない)
    SUDO

  2. 「1000lb×2も特殊な場合懸吊可能だが、水平直線飛行に限定されるP-51」と「1トンの魚雷を積んで雷撃機動する陸攻」とではダイレクトには比較し難いのではないかと思います。
    もっとヨレヨレになってよい、というのであれば一式陸攻は2トン以上ある桜花を吊って飛ぶことも出来るのです。


  3. 日本の爆撃機の場合、敵航空基地の強襲を第一の任務とする陸軍重爆であれば速力を優先し、遠距離攻撃を第一の任務とする陸攻では航続力を優先して標準的な爆弾搭載量を決定しています。
    それらを犠牲にできるのであれば爆弾搭載量を倍増することも可能で、事実、四式重爆では爆弾搭載量を2トンに引き上げる改造案が検討されています。陸攻にも桜花搭載の例がるのはご存知の通りです。
    零戦でも五〇番爆装と増槽装備での離陸が可能とされていますから、大した差は無いということですね。
    BUN

  4. 質問とはちょっとずれますが、P-51やP-47の活躍したヨーロッパ戦線では、石造りの建物や強力な装甲を持った装甲車両(上部装甲は薄いにせよ)が太平洋戦線に比べて相対的に多い、というのも重爆装を施した理由になるのではないかと思います。

    如何に重装甲とはいえ艦船に集中攻撃するのと、10万人規模の石造りの都市を破壊しつくすのでは、そもそも爆薬の必要量の桁が違いますし。

    皆さまが仰っているように、戦術・戦略上の必要性の問題かと思います。

    hifana

  5. >4
    P-51やP-47はヨーロッパ戦線において石造りの建物や強力な装甲を持った装甲車両を破壊することを念頭において開発され、そのように運用されていたのでしょうか?
    戦闘爆撃機が10万人規模の石造りの都市を破壊しつくすような作戦に投入されたり、1000ポンド爆弾を装甲車両にぶつけるような戦術を取っていたのでしょうか?
    便利少尉

  6. 四式重が2900kgの桜弾を積んで飛んだ、という例もありますね。
    馬力比でならした能力はP-51と同等かそれ以上、という単純計算も出来てしまいます。


  7. 質問者です。
    ご回答ありがとうございます。
    日本機は積載量より速度や航続力を重視したということかと思います。
    hifanaさん、便利少尉さんの言われる戦闘爆撃機の件は、改めて、よろしければ議論ボードに持っていきたいと思います。
    ねのひ

  8. Q6について質問ですが、呑龍は1000kgで飛龍は800kgと書いてありますが、実際は飛龍の方がつもうと思えば多く乗せれるということなんでしょうか?
    屠龍

  9. それは、エンジンのパワーは四式の方が上ですし。
    四式重は普段から1トンある魚雷を懸吊して飛んでます。


  10. >8
     積むための懸吊装置があれば、もしくは積載する工夫等が出来れば、四式重爆も一〇〇式重爆も、もっと搭載することは可能です(97艦攻だって魚雷積んで飛べるんですから)
     四式重爆の機内爆弾槽が800kg爆弾一つまでしか対応していないので、800kgにすぎないのです。1000kg爆弾x1や500kg爆弾x2や250kg爆弾x4といった搭載形態を行える爆弾懸吊架を備えていないというだけのことです。
     ですから、後に魚雷懸吊装置を備えた機体は1tを越える魚雷を搭載して出撃していますし、機内爆弾槽を1000kg爆弾対応にするつもりでしたし、左右主翼下に増槽兼用で500kg爆弾にも対応したの懸吊架を備えることで+1000kgの搭載も出来るようにする改修計画も進んでいました。戦争がもう少し長く続いたら、四式重爆は最大2tの搭載の出来る機体となったでしょう。
     これは単純に積む場所や積む機材をどれだけ備えていたかというだけの話でして、一〇〇式重爆とて、やろうと思えば同じぐらいは積めるでしょう。もちろん馬力や主翼面積や滑走路長さ等によっても搭載量は制限されますが、日本の大型爆撃機類の場合は、搭載場所が用意されてないという制限が先に来ちゃってたのです。
    SUDO

  11. 単純に機体のキャパシティを比較したいのであれば、機体データの中の搭載量(最大重量から自重を引いたもの)を見るのがよいでしょう。
    搭載量は、爆弾搭載量、燃料、機銃、弾薬、搭乗員、その他の重量の総和です。燃料を少なくして航続力を減らせば爆弾に振り当てられる重量は増えますし、その逆の場合もあります。四式重の桜弾搭載機の場合、搭乗員を減らし、機銃弾薬を全廃するなどの「引き算」も同時に行われています。
    四式重は一〇〇式重に比べ1トンくらい大きなキャパシティーを持っていたのではないでしょうか。
    しかし、四式重の1000キロ爆弾搭載装置が試作どまりで実用化されていなかったように、どこかまでいくとこの単純計算は意味を失ってしまいます。



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