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零戦のシリーズで32型ターボという機体があったみたいなのですが、どのようなものだったのでしょうか?過給器に何か特徴があったのでしょうか?教えてください。 jhon |
- 個人的には零戦に「32型ターボ」という型式があったという話は聞いたことはないのですが、三二型に排気タービン過給器を追加装備した試作機は存在したそうです。
T216
- 試作機というより、石川島製の排気タービンの空中運転実験用テストベッドとして零戦の一機を転用改造した、というくらいの感じかと思います。研究会も空技廠発動機部主催で、参会メンバーにも機体関係が入っていませんし。
但し、この千馬力級排気タービンが実用化されていたら、必要性から見ても零戦にもその搭載型が作られていたのではないかと想像します。
しかし、現実は難しいもので、この石川島製排気タービンは不具合のため空中実験に移されることなく、その後石川島自体が排気タービンの開発から撤退していってしまいます。
片
- ご説明ありがとうございます。
jhon
- 手元にある資料では、日本海軍が排気タービンの研究に着手したのは意外に早く、昭和14年にまでさかのぼる。_中略_すでに8,000メートル以上の高度から高高度爆撃を行うようになってきている陸上攻撃機を護衛しなければならない零戦にも、石川島製排気タービンと日立製排気タービンの両者を装備することが決定されていた。だが、材質に起因する事故も発生し、日立製排気タービンは完成が遅れ、石川島製の排気タービンの実験が先行している。
昭和17年2月には空技廠で石川島製排気タービンを零戦に装備するための木型審査も行われる予定だった。しかし、木型模型写真からは、機種の右舷側面に装備される予定だったこと以外、排気タービン装備零戦の外観は何も分らない。零戦32型が実験ベースに用いられたことだけは文書記録から突き止めることができたが、そこから先は謎のままだ。また日立製排気タービンはどのように装備されたのかもまったく不明で、想像の手立てすらない
じぃちゃんは上等兵