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前進翼について質問させてください。 1 コンピューターが発達して電波の計算が今より速く、正確にできるようになった。 2 データリンクが発達して、艦船同士やレーダーサイトが有機的にむすびついて、 あるレーダーが発振した電波をステルス機があさっての方にはじきかえしても 他のレーダーでその反射波をひろってステルス機の位置をわりだせるようになった。 レーダーの電波を、ただ別の方に反射するだけでは探知される可能性が高い。 3 新しい材料と機体構造が開発された。その結果として、 翼と胴体との間でレーダーの電波の反射をくりかえさせることによって、 レーダーの電波をいちじるしく減衰させることができるようになった。 となった場合、ステルス効果をねらった前進翼機が登場する可能性はありますか? ハイタカ |
- そのようなことを実現するには吸音楔・電波吸収楔のような構造が必要になりますが,航空機の翼と胴体でそれを実現するのは無理ではありませんか?
分かり易く言えば,開いたハサミの刃の間で電波を吸収することは不可能です.
α
- >あるレーダーが発振した電波をステルス機があさっての方にはじきかえしても
>他のレーダーでその反射波をひろってステルス機の位置をわりだせるようになった。
「バイスタティック(Bistatic)」と呼ばれる技術ですね。研究は盛んに行われているようです。
参考:
http://apollo.lsc.vsc.edu/classes/remote/lecture_notes/bistatic/bistatic_intro.html
>翼と胴体との間でレーダーの電波の反射をくりかえさせることによって
前縁をV型構造にして反射減衰を行うのはステルス技術の基本で、F-117 などのキャノピーや脚収納ドアなどにも見ることができます。しかし、それを機体形状全体に適用すれば前方への反射が劇的に減少するかといえば、必ずしもそうはならないのではないかと思います。
そもそもバイスタティック技術が実用化されたなら、前方への反射「だけ」を抑えてもあまり意味はないのではないでしょうか。
ささき
- ありがとうございます。返事がおそくなってもうしわけありません。
>吸音楔・電波吸収楔
これについてくわしくおしえてくださいませんか?
>前縁をV型構造にして反射減衰を行うのはステルス技術の基本
なるほど。しりませんでした。
>前方への反射「だけ」を抑えても
V字の前進翼なら前方以外へ反射以外が特に抑えられるとおもったのですが。
ステルスやレーダーについてくわしく解説したサイトがあれば
おしえてください。
あるていどリアリティを追求した創作物の中での捏ち上げなら
それほど無理なくできる、という程度でしょうか>前進翼ステルス機
ハイタカ
- >3.「電波暗室」でグーグルイメージ検索してみてください。床や天井にトゲトゲの生えた拷問部屋みたいな映像が出てきますが、そのトゲトゲが「電波吸収楔」です。
>V字の前進翼なら前方以外へ反射以外が特に抑えられるとおもったのですが。
電波暗室の写真を見てもらえばわかりますが、電波の反射減衰降効果を期待するとかなり鋭い角度が必要となり、前進翼でそれをやると静安定性が非常に悪化するでしょう。また翼端部に直線を設けるとそこで反射が起きるため、翼端を鋭く尖らせる必要があるでしょうが、これは翼端失速を招き揚力効果を激減させます。
>あるていどリアリティを追求した創作物の中での捏ち上げなら
>それほど無理なくできる、という程度でしょうか>前進翼ステルス機
「リアリティ」を追求するならその分野を真面目に勉強して確かな基礎知識を付けるか(この場合は電磁気学を基礎から勉強して、少なくともアンテナ形状と電波放射特性に関する基礎知識を身に付けるべきでしょうね)、そうでなければ生半可な専門用語は振り回さないほうが良いのではないかと私は思います。
ささき
- >>4
むう、きびしいお言葉ありがとうございます。
たしかにそうですね。
前進翼ってカコイイな → でも、ステルス性がorz
→ そうだ、適当な理由つけてステルス機にしちゃえ( @∀@)アヒャ
てなかんじの短絡思考だったのですが。
創作物の中の兵器は素人目でみてもひどいモノばかりですので、
それくらいやっちゃってもいいかなー、とおもってしまいました。
電子戦がますます重要になってくるこの時代、
前進翼機に未来はないのでしょうか(´;ω;)
ハイタカ
- ステルスだけにこだわると前進翼の未来は厳しいかもしれませんが、もっぱら敵レーダーの覆域外を飛ぶ機体、たとえばVIP専用機としてなら使いようはあります(仮想戦記の政府首脳は、それでいいのかってほど各地を飛び回りますから、キャラともども見せ場はあるでしょうw)。
前進翼機は同じ抵抗軽減の効果を持つ後退翼に比べて付根を後に持っていくことができますから、現代の多くのビジネス機のように、客室の下に主翼取付用のバルジを張り出さずとも、客室の後ろに中翼式に桁を貫通させる=正面面積を絞って高速を狙った機体構成のビジネス機を作ることができます。
現実でも複合材料に織り込む繊維の方向を工夫することで前進翼の持病である捩れへの耐性の問題をクリアする試作・計画ビジネス機が出てきていますから、調べてみてはいかがでしょうか。
Schump
- >5.
いえいえ、こちらこそキツい言い方になってしまい済みません(^^;
>前進翼ってカコイイな → でも、ステルス性がorz
>→ そうだ、適当な理由つけてステルス機にしちゃえ( @∀@)アヒャ
その発想じたいは正統的なSFの流れだと思いますよ。時間旅行にせよ恒星間旅行にせよ恐竜の再生にせよ、今は不可能だが「将来なにか新しい科学原理が発見された」と仮定して、その仮定の上で物語を創作するのがSFですから。
その「未知の科学原理」あるいは「適当な理由」をいかにそれらしく見せ、かつ突っ込みどころをぼかして書くかもSF作者の技量のうちでしょうね。たまにはアーサー・クラークやアイザック・アシモフなど古典SFの名作にも目を通して、御大の手口のほどを勉強するのも良いかもしれません(笑)
ささき
- >>6>>7
ありがとうございます。
ところで、アメリカの長距離ステルス巡航ミサイル(名前わすれました(汗)に、
前進翼をもつ物があったとおもうのですが、アレは何故前進翼なのでしょうか?
ハイタカ