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可変後退翼の一種でオブリーク・ウィングというのが在ったと思います。一枚の直線翼を胴体と一点で連結し、その点を軸として、胴体との交角を速度に応じて変える。したがって、片方が後退翼になるともう一方が前進翼になるというもので、戦時中のドイツの技術遺産の一つだったと理解しています。このオブリーク・ウィングは一時期NASAでも実機を製作していたと思いますが、その後の状況が分かりません。どうなっているのでしょうか。 二一斎 |
- oblique wing または slew wing でぐぐってみませう。
まなかじ
- オブリークウィングじたいは、ドイツでなく純アメリカ発のアイデアであったと記憶してます。翼理論で有名なロバート・T・ジョーンズのアイデアで、彼の率いるチームが開発/テストをおこないました。柘植俊一も本でも紹介されてましたよ。
Prolog
- まなかじ様、Prolog様、回答有り難う御座います。
カタカナで検索しても出て来ず、オブリーグ・ウィングかなと思って、それで検索しても、やはり出ない。oblique wingでしたか。これで検索したら出てきました。研究開発は続行されている様ですね。驚くとともに喜びました。そう言えば以前、ヘリコプターのイロコイの綴りが分からず苦労した覚えが在ります。Irokoi、Irokoy、Irocoi、・・・どれでもなかったです(^^;。
ロバート・T・ジョーンズは名前は知っていましたが、彼もオブリーク・ウィング(と言うべきかスリュー・ウィングと言うべきか)のアイデアを生み出したとは知りませんでした。
まなかじ様、Prolog様、あらためて貴重な情報有り難う御座います。
二一斎
- ドイツのゲテモノ計画機を集めた Luft'46 にはブロム・ウント・フォス P.202 というのが紹介されていますね。
http://www.luft46.com/bv/bvp202.html
主翼取り付け角は 0〜35 度に可変、ただし主脚を主桁に沿って引き込むため、可変機構が故障すると離着陸不能となる怖い設計です(笑)
更にもっとヘンテコなメッサーシュミット P.1109 というのもあったようです。
http://www.luft46.com/mess/mep1109.html
ささき
- >4
私もおどろきました。するとジョーンズはこの手のアイデアでは一番でなかったことになりそうですね。勉強になりました。それにしても敗戦後これらのアイデアはどこへ行ってしまったのか、その後の帰趨が気になるところです。
Prolog
- >5 私はちっともおどろきませんが。ささきさんもおどろいてはいないのでは。
そもそも質問者が「戦時中のドイツの技術遺産の一つ」と言っているのが、
このB+Vやメッサーシュミットの計画案のことでしょう。
ただNACA(後のNASA)の人のロバート・トーマス・ジョーンズは
アドルフ・ブゼマンとは独立に後退翼の理論を打ち立てたりもしていますので、
ドイツの技術遺産とは別ルートでオブリーク・ウィングに到達した可能性はあります。
ただジョーンズがオブリーク・ウィングのアイディアを公表したのは1955年のようなので、
いずれにしろアイディアの先取権は主張できないでしょう。
R・T・ジョーンズについて詳しくはここに。
http://www.nap.edu/html/biomems/rjones.pdf
便利少尉