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マリアナで爆戦として投じられた、零戦21型はおおきな被害を受けているようですが、戦闘機としては機能しなかったのでしょうか。銃弾は充分積んでいなかったのでしょうか。 Mit |
- 戦闘機としては機能せず、戦闘機の援護を必要とします。
また、マリアナ後に撮影された戦闘爆撃機で明らかに翼内20ミリを搭載していないものもあります。
片
- 以下は六五三空の戦訓所見ですが、爆装零戦とは戦闘機隊が爆装するのではなく、艦爆隊が単座艦戦の爆装機に乗ることですからたとえ爆装戦闘機のベースが紫電改であっても結果はあまり変らないでしょう。
イ)零戦爆装(特攻)は敵迎撃機に対し全く無力なり。これを活用効果を期待せんが為左の考慮を要す。
(1)絶対優勢なる制空隊を同伴すること
(2)優勢なる制空隊を先行せしめ一次攻撃目標付近の制空権を獲得すること
(3)艦攻隊または艦爆(艦攻)隊等を以て敵艦戦を牽制すること
ロ)戦闘爆撃機の使用に関しては再検討の要あり
(1)奇襲及は制空権下または敵艦戦等の居らざる場面に於いては効果あるも敵艦戦の攻撃を予期する状況に於いては被害大にして効甚少し
(2)戦闘爆撃機は適当なる艦爆なき為の窮余の策と認むる処速やかに優秀なる艦爆をもって之に代えるべきなり
(3)差当り、三航戦各艦に搭載し得る艦爆なき場合、戦闘爆撃機を再建するや又は艦戦を主兵とするや再検討を要するものと認む
BUN
- ありがとうございます。Fw190のF,Gシリーズとは少し違うようですね。マリアナでは艦爆からの転科パイロットや実戦経験の無いパイロットが多かったようで、大損害もどうしようもなかったのですね。
Mit
- 艦爆からの転科じゃなくて、零戦爆自体が艦爆隊が運用する代用艦爆なんです。
尾翼の呼称番号が三桁表記される場合、零戦爆には「653−207」のように艦爆を表す200番台が与えられています。これはもう艦戦ではないんです。
片
- 資料の第652航空隊戦闘機隊の項に「攻撃の初頭に敵空母の飛行甲板を爆破し、その後は空戦も可能との狙いだったが、操縦者は艦攻、艦爆からの転科者が主体で、実戦経験が皆無に近く........云々。」とあったのでついいらないことを書いてしまいました。別組織だったのですね。爆弾を投じた後は零戦にもどって高速で攻撃を回避できるかと思いましたが、そういうわけにはいかないのですね。
Mit