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質問なんですが、現在の中距離AAM(AMRAAMやAAM4等)を短距離AAM(AM-9XやXAAM-5等)を使用してハードキルすることが出来るのでしょうか? よろしくお願いします。 さぁ! |
- 後方から接近する敵機やミサイルをSRMで対処するという構想は各国とも研究されており、当然ながら日本でも研究されています。ただ航空機が全周を見渡せるレーダーを持っていない以上、アクティブレーダー誘導ミサイルの接近を知るのはRWR(レーダー警戒装置)をトリガーにするしかないと思われます。(アクティブレーダーレンジは大体距離20Km程)RWRは方位情報と距離情報(脅威情報がライブラリに登録されている場合のみ)しか分かりませんので、発射されたとしても上下エレベーション方向を大きく探索する工夫が必要になります。またAAM-4の場合は特殊な変調方式を採用しているので、RWRにはまず引っ掛かりません。
また長距離を飛翔したミサイルはターミナルフェーズにおいてはロケットモーターの燃焼が終わっていますので、赤外線シグネチャは大気摩擦による微弱な赤外線のみになります。できればRAM(RIM-116)のようにパッシブレーダーホーミングと組み合わされていた方が良いでしょう。前述のようにAAM-4には無力ですが。。。
また、ミサイルは航空機に比べて格段に小さく且つ高速ですれ違うことになるため、弾頭や近接信管にも工夫が必要になります。弾等を大きくして破片の散布密度を大きくする、またはPAC-3のようにリーサリティ・エンハンサを使う、信管は弾頭を最適位置で爆発させるような頭の良いものが必要になるでしょう。
以上のように対ミサイル用ミサイルには様々な工夫が必要になります。その前にまずは自分が先に相手を発見し(first look)、先に発射し(first shot)、先に撃破する(first kill)、又は相手がミサイルを発射したことを早めに探知して回避行動を取る(AIM-120では指令送信波を比較的容易に察知でき、比較的早めに退避行動を取られてしまうとの話があります。AAM-4は心配無し)ことが現状では重要なように思われます。
AP1
- >1
少し気になった点があるのですが、モーターの燃焼が終わってもミサイルは超音速で飛行してくるでしょうから、主要な赤外線源は空力加熱によるもので、摩擦はたいしたことないのではないでしょうか。ミサイルが亜音速以下まで減速した場合はこの限りではありませんが、逆にそんな状況では撃墜できないのではないかと。
しかし、いかにミサイルが超音速向きの設計をされているとはいえ、燃焼が終わった後どの程度超音速で滑空できるものなのでしょう? まあ、30秒ももてば平均秒速500mとしても15キロは飛んでしまうわけですし、なんとかなっているのでしょうね。
細かい事ですが、ちょっと気になりました。お邪魔しました。
ロン
- >2
>>主要な赤外線源は空力加熱によるもので
深夜勤明けでトリップ状態だったせいか、空力加熱という言葉が思い浮かばなかったのであります。(w
>>燃焼が終わった後どの程度超音速で滑空できるものなのでしょう?
これはミサイルの機動により変化するので一概には言えません。真っ直ぐ(1G)飛翔する場合と機動している場合とでは、残存エネルギーの消費率が違います。ちなみにAAM-4では、運動エネルギーの損失が最小となる経路を飛翔させる航法の採用により、射程を延ばす配慮が為されています。
AP1
- 燃焼室内部から伝わった熱で数百度以上に表面温度が上がるものもあります。
場合によっては500度を越える場合があるので、一概に空力加熱と断じるのはかなり危険です。
sorya