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零戦とスピットファイアは、戦闘をしたらどちらが強いんですか? スピットファイアといっても、いろいろあるでしょうが せいぜいもう一方との性能差が絶望的でないI型からV型くらいまでのと 零戦(21から52、こちらはどちらも大して変わらないと思うけど)が、 パイロットの技量、数、その他、同じ条件下で戦闘したら。 連合国では、スピットファイアがもっとも格闘性能に優れた機種と 聞いたので、それでは零戦とではどちらが?、と思って聞きました。 両機種の代表的なものの上昇能力や旋回性能の比較等のできる方で 回答を頂けましたら嬉しいです。 エセックス |
- オーストラリアのダーウィン上空にて零戦二二型(ちょっと自信ないんですが…)とスピットファイアMk.Vが数度実際に戦っていますが、両者の喪失機だけをカウントした場合、零戦6に対しスピット26とされています。
なお、スピットファイヤ隊を率いていたコードウェル少佐は「零戦とドックファイトに入るのは賢明ではない」と語り、零戦隊を率いていた鈴木少佐は「零戦に比し最高速度、高々度性能で特に優れていた」と語ったそうです。
上昇力については、RAAF側が零戦の方が優れていると判断しているのに対し、鈴木少佐はあまり変わらないと判断されています。
T216
- 補足。
零戦隊は開戦時に三空と呼ばれていた二○二空で、飛行隊長の鈴木少佐によると当時は熟練搭乗員がかなり残っていたそうです。
対するスピットファイア隊は54、452、457の3個Sqnからなり、司令のコードウェル少佐を始め欧州戦線から引き抜かれてきたドイツ機の撃墜スコアを持つパイロットを多数含む精強な部隊だったようです。
因みに両者の投入数(戦闘機のみで比較)は、同数のこともありますが、スピットファイア隊がやや多い場合がほとんどです。
なお、日本側の空襲はかなり手前でレーダーに探知されています。
T216
- いつも楽しませて頂いております。
便乗質問で恐縮なのですが、以前ダーウィンでのスピットファイアは砂漠仕様のもので性能が大分劣っていた上に整備員も慣れていなかった為に本来の実力を出し切れなかったというようなことを読んだことがあります。そこには損失も大部分が飛燕のようなトラブルが原因で戦闘で失われた物は少なかったといったようなことも書いてあったのですが実際はどうだったのでしょうか?
ふらんく
- > 3.
ダーウィンのスピットは確かにボークスフィルター装備の熱帯仕様であり、ボークスフィルターの装備によって当初600q/h近くだせていた最高速度が30q/h近く低下すると英軍のテストにありますが、同じ英軍のテストに10q/h程度の減速で済んでいるものもあるようです。
この違いは装備エンジンの違い(前者はマーリン45、後者はマーリン46)なのか、フィルターや使用ブーストの変更か何かによるものかどうか分かりませんが、RAAFの資料に出てくる(らしい)スピットの最高速度が上記後者のテスト値とほとんど同じであることから、大幅な性能低下は起こしていなかった可能性も考えられるように思います。
また、エンジンやプロペラに故障が多発したのも確かなようですが、1.の喪失26には故障や燃料切れによるものは含まれていないようで、これを含めると喪失数は38位にまで膨れあがるようです。
なお日本側の喪失6には、帰還後に使用不能と判定された機体も含まれており、単純に戦闘による被撃墜=未帰還機(つまり戦死者)とした場合は、半減程度となるようです。
T216
- T216さん、どうもありがとうございます。
どこで調べてみても「零戦、スピットファイアに圧勝」くらいしか載ってなかったもので質問させて頂きました。大変勉強になりました。
ふらんく