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旧日本海軍の零式艦上戦闘機、いわゆる零戦ですが。着陸装置を左右同時に引き込むことができないと聞きますが、それはなぜでしょうか? ご存知の方、教えてくれませんか? 偽甘栗 |
- 脚引込油圧の能力的な問題と思います。
片
- 同時に引き込もうとします。
ただ、連動はしていないので、左右どちらかが先になります(両方の写真があります)。非常に古い資料で恐縮ですが、「丸」昭和35年2月号に22型の脚引き込みの連続写真があります。
わんために
- 軽量化のため、引き込みのための油圧装置を一つしか積んでいないからです。
123
- >3
零戦だって脚引込油圧筒は2本ありますし、システム全体の仕組みは別にP-51などと比べても大差ありません。
しかし、P-51の基準油圧が74kg/uなのに対して、零戦では55〜65kg/u程度なのです。
片
- 写真の例ですと、胴体下面に対し右脚が60度位の角度の時に左脚が45度位まで収納されている、程度の差です、別写真では左右の入り方が逆になっています、単に同期していないだけですね。
逆に言えば余分な重量をつかって左右完全同期にする必要は実用上まったくないと言うことです。
わんために
- >#4 片さん
>P-51の基準油圧が74kg/uなのに対して、零戦では55〜65kg/u程度
単位は、kg/cm2ではないですか?
セミララ
- あ。すみません、そのとおりです。
片
- 「余分な重量をつかって左右完全同期にする必要は実用上まったくない」というよりも、当時の日本のこの方面の技術はあまり大成していなかったのだと思います。ゆえに十二試陸攻からは電動に転換し、十三試艦爆、十四試局戦などが電動で行われることになり、一方で油圧を使い続けていた十三試双発陸戦、十三試大攻ではやはりその辺がうまくいっていません。
結局、電動もあまりうまくなく、また油圧に逆戻りしてしまうのではありますが。
片
- >3 >4
油圧発生源は1つ、その油圧を使って脚引込をする油圧筒は左右独立して2つあるが、同じ1つの油圧系統で繋がっているので摺動抵抗(と空気抵抗)の少ない方がよく動いて先に格納される。でしたよね。
ティンモッシー
- >9
そのとおりなんですが、「油ポンプがひとつ」というのは常識的な設計ですよ。それこそマスタングだろうと1個です。
片
- ちなみにいいますと、配管の繋ぎ方なども当時の日本では常識的な部類です。
ですので例えば四式戦などでも左脚の方から早く引き込まれてゆきます。
片
- 3の「油圧装置を一つ」と4の「油圧筒は2本」が相反する内容ではないということをいいたかったのです。読んでて混乱する方もいるかなと。
ティンモッシー
- >12
はい。どうもありがとうございます。
片
- 質問しました 偽甘栗 です。
皆様御回答本当にありがとうございます。
偽甘栗