5425 旧日本海軍航空隊でエースともいうべきベテラン下士官パイロットの上官として、実戦経験なしの士官パイロットが赴任することがあったと思いますが、こんな場合、たてまえ上は士官パイロットの指揮下で戦闘するのでしょうが、実際には指揮系統はどうだったのでしょうか。特に戦況不利となった大戦後期はどうだったのでしょう。
山崎

  1. 真偽については?なところがありますが「大空のサムライ」を読めば大体のイメージはつかめると思います。
    Hamp

  2.  河野仁『玉砕の軍隊、生還の軍隊』講談社によると、実戦経験に欠ける指揮官と実戦経験豊富で状況判断能力に富む部下、双方の判断が食い違った状況は「権威の葛藤」と呼ばれているそうです。勿論殆どの場合命令に従うのですが、命がかかっているだけに反旗を翻すことがあり、こういう場合の対処法は「直接的反抗」「間接的反抗」「服従」の3通りに大別できます。陸軍でしかも陸戦の例なのですがその中身を見てみると次のようになります。

    ・直接的反抗
     直接的な言明・行動による反抗。率直に命令に反対する「反対の表明」。自分なりの判断と対案を示す「意見具申」(自分自身も経験不足と思っている新米士官から教えを乞われることもある)。突撃しようとする上官の手足体を押さえて思い止まらせる「押さえ込み」など。

    ・間接的反抗
     突撃を命令した指揮官の突撃をそのまま見送り、指揮官の戦闘振りをお手並み拝見する。あるいはたんに突撃命令を無視することもある。

    ・服従
     攻撃目標を与えられた場合、目標を攻撃はするが攻撃の実施方法・攻撃経路を独断で変更したり、実施を遅らせたり、あるいは完全に実施せず途中で停止したりする。

     空戦でこれらがどのように行われるのか分からずすいません。
    バツ

  3. 奇蹟の雷撃隊―ある雷撃機操縦員の生還 光人社NF文庫
    こちらを読まれてはいかがでしょうか?
    真珠湾以来のベテランが経験の浅い編隊長指揮の下、
    投弾やりなおしにより撃墜されるというくだりがあります。

    たけみつ

  4. 昭和20年の敵艦戦本土来襲時には、局戦部隊で、豊富な対戦闘機戦闘経験を持つベテランパイロットを階級を超えて一番機に据えた例などもあるようですね。



Back