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FW190はA-8/R2のように重武装で鳴らしていますが、後期の「D」シリーズでは(といっても色々あるみたいですが)MG151/20×2+MG131×2くらいで済ませており、「A」シリーズより、武装がむしろ簡素になっている印象を受けます。FW190へ要求されていた役目が変わっていったのでしょうか。 ねのひ |
- 詳しい方を差し置いてなんですが…。
一般に流布している数字を見ても、Fw190D-9は全般的にA-8より高い性能を発揮していますが、D-9の外翼部にA-8同様MG151/20とその弾薬を搭載した場合、単純計算でも150s程度重量が増加するため、その分飛行性能が低下するのは避けられません。
D-9が登場した頃には、護衛のP-51やP-38を突破しなければB-17に取り付けなくなっていることを考えると、飛行性能の低下は認められなかったのではないでしょうか。
しかし、D-9の改良型はいずれもエンジン強化と同時に武装強化も計画されているそうですから、ドイツ空軍的にもD-9の火力は不満だったのではないかと考えられます。
余談ですが、D-12はプロペラ軸内発射式のMK108を装備したとされていますが、携行弾数をTa152Hと同じ90発程度と仮定すると、その重量はA-8やD-9の機首に装備されたMG131×2+弾薬(475発×2)とほぼ等しく、武装強化と飛行性能確保の間で試行錯誤している様子が垣間見えるように思います。
T216
- Wolfgung WagnerのKurt TankによるとD-9以外の各型の武装は以下の通りです。
D-11(A-8ベース。弾丸数はA-8)
機首:MG131 x 2(各475)、合計重量140kg
内翼:MG151 x 2(各250)、合計重量184kg
外翼:MK108 x 2(各55)、合計重量241kg
D-12
内翼:MG151 x 2(各250)、合計重量184kg
プロペラ軸:MK108 x 1(85)、合計重量108kg
D-13
機首:MG151 x 2(不明)、不明
内翼:MG151 x 2(各250)、合計重量184kg
D-14、DB603LA搭載
不明。但し、Loadは314kgでD-9の424kg、D-12の534kgに比べると大分少ない。このため
D-15、DB603E搭載
不明
富士見町
- 質問者です。
T216さん、富士見町さん、ご回答ありがとうございます。
対戦闘機と対爆撃機の両方に対応しなければならなかった苦しさが「D」シリーズの数値からにじみ出ているようですね。
MK108の装備弾数が意外に少ないのが驚きです。
もちろん対四発重爆用でしょうが、2、3撃で撃ち尽くしてしまうような気がします。これで十分という判断だったのか、頑張ってもこれが限界だったのか、と思います。
ねのひ
- 大口径機関砲弾の弾倉は嵩張りますからね。Me262 や He219 でも MK108 は1挺あたり 100 発前後ですから、モーターカノンで 85 発、ガンパックで 55 発というのはがんばって詰め込んだ数字なのではないでしょうか。
ささき
- 質問者です。
ささきさん、コメントありがとうございます。
考えてみると、一回のミッションで接敵し、占位し、うまく照準を合わせて射撃にまで持ち込める回数というのは、さほど多くないのかもしれないと思いました。
MK108の装弾数が数十発なのは、十分なのかもしれませんね。
ねのひ
- >2
これらのスペックは古くて、間違ってるものがありますので、再調査をされることをお勧めします。
ファビ
- >6.
ちなみに、この本のドイツ語版は1980年の出版で(私が持っているのは1998年の英語版ですが)、性能に関するデータはFW社のカタログデータに基づいており、実際のテストデータとは異なることは承知しております。ただ、提示したのは武器重量だけなので、古さが特に問題になることはないと思います。
しかし、D-12のMk108重量は明らかに間違いですね。本書にはD-12の武装重量はMK108が58kg、弾丸85発で50kgとあります。MK108の重量は明らかに誤植ですね(原本の誤植か翻訳での誤植かは分かりません)。実際には88kgありますので、合計重量は138kgになります。
富士見町
- >2,7
D-11,12,13に関して、
まずエンジンですが、D-9のJumo213AからJumo213Fに変更されてます。
次に武装の構成ですが、
D-11:MG151X2(内翼、各250発)、MK108X2(外翼)
D-12:MG151X2(内翼、各250発)、MK108X1(プロペラ軸)
D-13:MG151X2(内翼、各250発)、MG151X1(プロペラ軸、220発)
で、いずれも機首上部に銃は装備しません。
ファビ