5386 クランクドアロー翼はいつ頃から研究されていたのでしょうか?使用された航空機はF-16XL(1982年)が最初と思われますので70年代?と思いますが…。
yuji

  1.  F-15XLのクランクドアロー翼のルーツを辿れば、やはりNASAのSCAT-15Fに辿り着くと思います。
    NASAでは将来の超音速機に最適な空力形態を求めて、60年代から71年に掛けてSCAT(Supersonic Commercial Air Transport)というデルタ翼/可変翼/アロー翼を網羅した広範囲なリサーチを行っています。
    その中で洗練され有望と見られていたデザインがアロー翼のSCAT-15Fです。
    http://history.nasa.gov/SP-4308/p101a.jpg
    71年にアメリカのSST計画が中止された後も、NASAでは将来SSTの為にSCR(Supersonic Cruise Resarch)プログラムで構造やエンジンの研究と共にアロー翼の研究を続けています。
     当然これらの研究は軍事的にも応用が考えられており、70年代からスーパークルーズ能力に注目していたアメリカでは、
    F-16SCAMP(後のXL、AJ別冊によると研究が始まったのは76年末)、HIMAT後期フェーズ計画、ATFボーイング初期コンセプトなどにアロー翼の姿が見られます。
    グリーネマイヤ智久

  2. グリーネマイヤ智久様、回答ありがとうございました。
    知りたかった内容を簡潔にまとめていただき分かり易かったです。
    yuji


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