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機動部隊同士の航空決戦では「第〜次攻撃」とか攻撃を数回に分けますよね。でもそうやって何回かに分けると護衛戦闘機の数も減る、第二次攻撃隊の発艦準備中に襲われると危ない、仮に主力部隊が見つかって攻撃隊を出しても分散された戦力、ということがあると思うのですが。 なぜ攻撃隊を数回に分けるのですか?ご教授よろしくお願いします。 初年兵 |
- 一度に飛行甲板に並べられる機数には限度がありますよね。
片
- 空母の発艦作業にどのくらい時間がかかるのかよくわからないんですが、甲板上に出ている航空機の数しか攻撃隊を繰り出せないということですか?
エレベーターで攻撃隊を上げて次々に出撃させる事は出来ないでしょうか?
すみません知識が乏しくて・・・
初年兵
- 格納庫内で発動機の試運転を済ませておくことも出来ないですし、飛行甲板に上げてもいきなりは発艦できないと思うんですよ。
片
- 攻撃発進には
・機体側の準備(エンジンの試運転、燃料や爆弾等の搭載)
・搭乗員の準備(敵の種類や場所の確認、攻撃方法や編隊の組み方等の打ち合わせ)
これらを全機全員に施して、さらに全機が空中に上げてると先に上がった飛行機は燃料を食いますので編隊の航続距離は短くなります。
例えば開放式格納庫の米空母は飛行甲板にあげる前に試運転を済ませる事もできるので、エレベータから上がってきた機体をすぐに発進させるということも可能ですが、それでも予め飛行甲板に並んでいた飛行機よりも発進間隔は伸びちゃいますね。飛行機の航続力は数時間しかなく、後から上がってくる飛行機を待ってられる時間はそう長くはできませんし(敵側も防衛体制を固めるかもしれません)もたもたしてるうちに敵を見失うかもしれないし(何しろ相手の艦隊も動いてますから)発進準備中に敵の攻撃が来ちゃうかもしれません(発進作業中の空母は風上に向かって一定の速度で直進するので狙いやすい)
こうして、時間をかければかけるほど攻撃成功確率は下がり、危険性は上がり、さらには攻撃距離(これは見失った敵艦隊を予想位置で探し回る時間にも影響します)や安全性(帰る燃料がなくなるかもしれない)に深刻な影響をもたらすのです。
でも多数機で一斉に襲ったほうが有利でもあるので、飛行甲板に並べられる限度て発進させるというのが、時間と一度に出せる数のバランス的に良いという範囲に収まるのです。
SUDO
- すみません、大変参考になりました。ありがとうございます!
初年兵
- 横からすみません。
二次大戦、だいたいサンタ・クルーズ沖くらいまでの日米空母、偵察機から報告来た! の瞬間から攻撃隊が上空に集合し敵に向かうまで(索敵はでていて、みな待機まではしているとします)、どのくらいかかるものなのでしょう? 両者とも甲板に飛行機ならべて待機はしていないと(というか、そんな度胸のある指揮官がいたかも疑問ですが)仮定します。
報告来た! の瞬間にもう攻撃隊の編成とか決まっているのか、あわててどれを何機、とかきめてやるのか、その辺もよく分かっていない者の質問ですが、よろしくおねがいいたします。
まるき
- 南太平洋ですと、索敵機の発見報告は0450、第一次攻撃隊は0525ですから約30分ですね。続けて第二次攻撃隊の準備を開始し0610。準備の遅れた瑞鶴だけ0645になってますから、第一次攻撃隊発進から甲板に飛行機並べて次を出すのに45〜80分、まあ1時間。空中集合時間もあるので並べる時間は30分前後でしょうか(ただしこれは出撃規模でも当然変わります)
また別働の隼鷹は1014に攻撃隊を出した後、第二次攻撃隊は1106になってますから、これも1時間弱という事になります。
SUDO
- 横やり質問にご丁寧な回答ありがとうございます。
しかし、1時間とはスピーディで意外でした。ただ、いったん帰還した飛行隊に給油、爆装などする場合には変わってくるのでしょうね。
まるき
- >8
そういった条件での作業時間は学研の日本の航空母艦パーフェクトガイドに赤城蒼竜龍驤の演習成績が出ています。
最初の着艦から最初の発進までが2時間前後、全機発進終了ですと+30分程度が目標値、アクシデント等や機数や母艦の大きさや設備で当然大幅に変わってきますが。
SUDO