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大戦末期の米艦攻はかなり高い高度(1000m程度?)から魚雷を投下したため、対空砲火での撃墜が難しかったと聞いたのですが本当でしょうか?
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- 大和に対する攻撃では、ごく普通の攻撃法でした。1000mから投下できる航空魚雷はちょっと無いのでは?
- 吉村昭の「戦艦武蔵」に以下の記述がありました。「武蔵の上空には敵機が群がった。その腹部から魚雷が回転しながら投下される。2000mほどの航空から投下されるので、乗組員たちは大型爆弾かと錯覚した。が、それが海面に着水すると、雷跡をひいて一斉に走ってくる。」
- ↑「航空」ではなくて「高空」でした。それからよく戦記等で「最初、緩降下の爆撃だと思ってずいぶん前で投下してしたので、米軍機は臆病だと思っていたら、魚雷が進んできたので驚いた」というような記述を目にします。
- 2000mの高度はもちろん、「回転しながら」落ちてきては魚雷は走りません。空襲時の圧迫感からの誤解でしょう。または吉村昭氏の誤記かもしれません。
- そうですね。私も「2000m」や「回転しながら」の所は怪しいと思いました。ただ米艦攻の中高度からの魚雷発射に関しては複数の目撃談があるので否定は出来ないと思ったのです。それからどこで読んだのかは忘れましたが、米海軍がそのような事を可能としていたという技術的な説明を読んだことがあるような気がするんですよ。曖昧なので強くは言えませんが、、、。
- (追加)ちなみにその説明によれば、魚雷が「回転」するのは投下後の空中での姿勢を安定させ軸線が狙いから外れるのを防ぐためで、ライフル銃(砲)でタマを旋転させるのと同じ目的と書かれていたような気がします。私の勘違いの可能性も大ですが。
- マレー沖では日本機は15ー20mという超低空で発射した例が多いのですが、アヴェジャーなどは200ー300mからパラシュート付魚雷を落とすことが多いと聞いています
- 魚雷には前後は当然として、左右も上下もあるのです。「回転」で弾道を安定させるのは無理でしょう。
- 「来襲高度が高いので水平爆撃かと思ったら雷撃だった」との艦船乗りの述懐は読んだ事がありますが、高度は100mだったと思います。
- 100mというとビルの地上30階くらいかな?精密機器である魚雷をそんな高さから海面に落してよく壊れないものですね。
- 航空魚雷の高速/高高度投下は母機の大型/高速化につれて魚雷開発者の技術的課題でした。日本でも大戦末期の「流星改」に予定した91式の改良型では、雷体と空中筐板の改良で目標の投下高度100m/投下速度300ktを概ねクリアしたそうです。No.661で話題になった空中筐板は、浅深度発射の為だけでなく、空中弾道を安定化して高高度/高速投射時に適正投射角を維持する為にも必要なものでした。
- ただ魚雷の進歩とは逆に、激烈な対空砲火を避ける為には戦艦や空母の機銃甲板よりも低く飛ぶのが雷撃機の生き残るコツになったのは皮肉ですね。
- (補足↑)日本の雷撃機の場合は・・・です。
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