過去ログ

                                Page     236
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   通常モードに戻る  ┃  INDEX  ┃  ≪前へ  │  次へ≫   
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ▼零戦は、なぜ隼より人気があるのか  じゃま 06/8/30(水) 18:19
   ┣Re:零戦は、なぜ隼より人気があるのか  T216 06/8/30(水) 20:26
   ┃  ┗Re:零戦は、なぜ隼より人気があるのか  じゃま 06/8/30(水) 23:09
   ┣何を誘導したいのやら  BUN 06/8/30(水) 23:10
   ┃  ┗これはキビしい  じゃま 06/9/2(土) 21:27
   ┃     ┣Re:これはキビしい  らいおん 06/9/3(日) 2:23
   ┃     ┣タウリンとゲルマニウム  ささき 06/9/3(日) 3:43
   ┃     ┗人がついて行けない理由  BUN 06/9/3(日) 9:57
   ┃        ┗Re:人がついて行けない理由  とおりす 06/9/3(日) 23:14
   ┃           ┗Re:人がついて行けない理由  BUN 06/9/4(月) 5:12
   ┣Re:零戦は、なぜ隼より人気があるのか  ささき 06/8/31(木) 1:52
   ┃  ┣Re:零戦は、なぜ隼より人気があるのか  トロッター 06/9/2(土) 19:41
   ┃  ┃  ┗Re:零戦は、なぜ隼より人気があるのか  ささき 06/9/3(日) 3:28
   ┃  ┗思い切り蛇足ですが  わんける 06/9/2(土) 20:50
   ┣スペシャルソースで味付け  BUN 06/8/31(木) 8:28
   ┣零戦伝説の発端  ささき 06/9/3(日) 5:15
   ┃  ┗海軍航空>陸軍航空、の不条理  じゃま 06/9/5(火) 22:47
   ┃     ┣Re:海軍航空>陸軍航空、の不条理  まなかじ 06/9/6(水) 0:24
   ┃     ┃  ┗Re:海軍航空>陸軍航空、の不条理  ささき 06/9/6(水) 1:01
   ┃     ┣渡る世間は不条理ばかり  ささき 06/9/6(水) 2:49
   ┃     ┗Re不条理  BUN 06/9/6(水) 7:52
   ┣私見ですが  超々ど素人(ESD) 06/9/3(日) 10:27
   ┃  ┗懸命に隼を庇ってみる  じゃま 06/9/5(火) 18:41
   ┃     ┗一型の古臭さ  BUN 06/9/5(火) 22:19
   ┣海軍OBの陰謀であろう  李 承文 06/9/7(木) 20:28
   ┃  ┣Re:海軍OBの陰謀であろう  さきちゃん 06/9/7(木) 21:44
   ┃  ┗Re:海軍OBの陰謀であろう  Ranchan 06/9/7(木) 21:50
   ┣Re:零戦は、なぜ隼より人気があるのか  かなへび 06/9/8(金) 12:20
   ┃  ┗震電は、なぜキ94より人気があるのか  ささき 06/9/8(金) 16:42
   ┃     ┣震電は昭和37年SFに登場  永久の若旦那 06/9/8(金) 19:01
   ┃     ┃  ┣Re:震電は昭和37年SFに登場  印度総督 06/9/8(金) 23:07
   ┃     ┃  ┃  ┣Re:震電は昭和37年SFに登場  makoto 06/9/8(金) 23:51
   ┃     ┃  ┃  ┗震電のストーリー確立は1960年あたり  BUN 06/9/9(土) 10:56
   ┃     ┃  ┃     ┗Re:震電のストーリー確立は1960年あたり  T216 06/9/9(土) 11:41
   ┃     ┃  ┃        ┗震電が表紙になるまで  BUN 06/9/9(土) 13:03
   ┃     ┃  ┗当時のバカ者の実例  カンタニャック 06/9/9(土) 0:50
   ┃     ┃     ┗米軍基地の前  早房一平 06/9/9(土) 7:49
   ┃     ┣1/100  トロッター 06/9/9(土) 0:40
   ┃     ┃  ┗日の丸が妙な色だった  じゃま 06/9/9(土) 22:32
   ┃     ┃     ┗Re:日の丸が妙な色だった  BUN 06/9/10(日) 4:01
   ┃     ┃        ┗よそのメーカーじゃみかけませんよ  じゃま 06/9/10(日) 19:43
   ┃     ┃           ┗Re:よそのメーカーじゃみかけませんよ  BUN 06/9/10(日) 21:09
   ┃     ┃              ┗Re:よそのメーカーじゃみかけませんよ  割り込み 06/9/10(日) 22:42
   ┃     ┃                 ┗「凝って」間違うその背景  BUN 06/9/10(日) 23:01
   ┃     ┃                    ┣Re:「凝って」間違うその背景  さきちゃん 06/9/11(月) 6:47
   ┃     ┃                    ┗Re:「凝って」間違うその背景  GK 06/9/12(火) 3:04
   ┃     ┃                       ┗Re:「凝って」間違うその背景  片 06/9/12(火) 5:40
   ┃     ┗例が悪かったか…  ささき 06/9/9(土) 3:09
   ┃        ┗ワザの数が必要なのでは…  印度総督 06/9/9(土) 11:05
   ┃           ┣登場シーンが多い  トロッター 06/9/10(日) 21:38
   ┃           ┗Re:ワザの数が必要なのでは…  かなへび 06/9/11(月) 11:41
   ┃              ┗英雄の条件  ささき 06/9/12(火) 7:11
   ┃                 ┗Re:英雄の条件  薩摩 06/9/12(火) 11:58
   ┃                    ┣美意識  かなへび 06/9/12(火) 15:54
   ┃                    ┃  ┗Re:美意識  トロッター 06/9/12(火) 17:50
   ┃                    ┃     ┗Re:美意識  かなへび 06/9/12(火) 19:45
   ┃                    ┗Re:英雄の条件  ささき 06/9/13(水) 3:30
   ┃                       ┗Re:英雄の条件  まなかじ 06/9/13(水) 12:24
   ┣零戦は、なぜ隼より人気があるのか  Rocks 06/9/11(月) 11:47
   ┗なんか皆様色々理由があがってますが・・・  P-kun 06/9/13(水) 17:30
      ┗Re:なんか皆様色々理由があがってますが・・・  大塚好古 06/9/13(水) 22:54

 ───────────────────────────────────────
 ■題名 : 零戦は、なぜ隼より人気があるのか
 ■名前 : じゃま
 ■日付 : 06/8/30(水) 18:19
 -------------------------------------------------------------------------
   【前口上】
先に、議論ボードで、「日本の不人気機NO1は?」というスレを立てさせていただいたところ、多数の方からお叱りを受けました。
そこで、「人気のあるヒコーキはいかにしてつくられるのか」ということで、スレを立て直させていただきます。
【本論】
零戦は、なぜ隼より人気があるのでしょうか?
出現時期は零戦の方がやや早いですが、共に陸海軍の主力機として、終戦時まで生産が続けられました。
緒戦時に活躍し、しかし開戦後、約6ヶ月で、ほぼ優位性を奪われ、戦闘機としての機能を発揮できなくなっていったのも共通しています。
しかし、現在、零戦の方が、隼より、圧倒的に人気があると思います。
さしてヒコーキに興味の無い方でも、まず零戦は知っています。
プラモデルは零戦の方が、遥かに多くのメーカーから発売されています。
「零戦パーフェクトガイド」をはじめ、零戦に関する出版物はたくさんありますが、隼に関するものは、ずっと少ないです。
日本機の代表、といえば、まず零戦になってしまうでしょう。
零戦によって日本人の特性を論ずる本も、よく見かけます。
しかし、これは、戦後に生じた現象なのではないかと思うのです。
戦中派の方なら、映画「加藤隼戦闘機隊」や、軍歌「エンジンの音轟々と…」などで、隼を知っている方の方が多いのではないでしょうか。

どうして、このようになってしまったのでしょう?

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:零戦は、なぜ隼より人気があるのか  ■名前 : T216  ■日付 : 06/8/30(水) 20:26  -------------------------------------------------------------------------
    学研『一式戦闘機「隼」』に時系列かつ体系的に考証された記事が掲載されていますので、そちらをご覧になるのが先かと思います。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:零戦は、なぜ隼より人気があるのか  ■名前 : じゃま  ■日付 : 06/8/30(水) 23:09  -------------------------------------------------------------------------
   T216様、その本は知りませんでした。
さっそく探してみたいと思います

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 何を誘導したいのやら  ■名前 : BUN  ■日付 : 06/8/30(水) 23:10  -------------------------------------------------------------------------
   一般の人々にとって、零戦、隼のどちらも今や忘却の彼方にある昔の戦闘機に過ぎないのではありませんか?

> 戦中派の方なら、映画「加藤隼戦闘機隊」や、軍歌「エンジンの音轟々と…」

ファンにとっても似たようなもので、歌も映画もそのタイトルさえろくに思い出せないようですね。
好きでもないものを話題にするのはもうやめましょうよ。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : これはキビしい  ■名前 : じゃま  ■日付 : 06/9/2(土) 21:27  -------------------------------------------------------------------------
   > ファンにとっても似たようなもので、歌も映画もそのタイトルさえろくに思い出せないようですね。
> 好きでもないものを話題にするのはもうやめましょうよ。

またまた、お叱りをいただいてしまいました。ああ。

私が思っているのは、現在のファンの間でも、人気のあるのが、零戦、疾風、紫電改の三羽ガラスに集中しているのは、どういうわけか?ということです。
2ちゃんねるを見ますと、「疾風と紫電改は、どちらが強いか」という話題が長々と続いていたりしますので。
そして、零戦の著名度が、ヒコーキ好き以外の一般にも、圧倒的なのは、どういうわけか、谷水上飛曹機ダイキャストモデルが新聞広告に載っていたりするのは、何の因果か、ということです。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:これはキビしい  ■名前 : らいおん  ■日付 : 06/9/3(日) 2:23  -------------------------------------------------------------------------
    「零戦、疾風、紫電改の三羽ガラスに集中しているのは、どういうわけか?」

 これは疑問というより零戦、疾風、紫電改が人気があるというあなたの判断ではないでしょうか?そしてその疑問の理由もご自身で十分に理解しているように思われます。そうでなくては「零戦、疾風、紫電改の三羽ガラスに集中しているのは、どういうわけか?」という回答を導き出すことはできないはずです。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : タウリンとゲルマニウム  ■名前 : ささき  ■日付 : 06/9/3(日) 3:43  -------------------------------------------------------------------------
   > そして、零戦の著名度が、ヒコーキ好き以外の一般にも、圧倒的なのは、どういうわけか、谷水上飛曹機ダイキャストモデルが新聞広告に載っていたりするのは、何の因果か、ということです。

その新聞広告欄には他にも「ゲルマニウム美容ローラー」とか「天然タウリン配合ドリンク」も載っているでしょう。そこで「何の因果でゲルマニウムばかり有名なんだ、レアメタル元素は他にもあるだろう」とか「何の因果でタウリンばかり取り上げられるんだ、アミノ酸化合物なんて他に幾らでもあるだろう」とか憤慨され、「そうでしょう、貴方もそう思いますよね?」と聞かれても困ってしまいます。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 人がついて行けない理由  ■名前 : BUN  ■日付 : 06/9/3(日) 9:57  -------------------------------------------------------------------------
   映画「加藤隼戦闘機隊」や、軍歌「エンジンの音轟々と…」」

引き合いに出すならせめてタイトルくらいネット等で確認するはず・・・。
この人はそれさえ厭うくらい日本機が嫌いなのでは?

「しかし開戦後、約6ヶ月で、ほぼ優位性を奪われ、戦闘機としての機能を発揮できなくなっていった」

こんな前提でそこから先に話が進むとは思えないけれど、
それよりもそんな言動の人間が日本機に対して通説以上の考察を求める訳がない。
やっぱり日本機が好きじゃないんだろうなぁ。

「零戦、疾風、紫電改の三羽ガラス」

何でこの3機なのかこっちが知りたい。しかも普通、敬意を払う存在に「三羽烏」は使わない。
多分、日本機が嫌いなんだなぁ。

(谷水上飛曹機ダイキャストモデルが新聞広告に載っていたりするのは)
「何の因果か」

「因果」も通常は悪行とその報いをペアにしてネガティブな意味に使う言葉ですから、
やっぱり日本機が嫌なんだろうなぁ。

深い興味も共感も無いのにそれらを取り巻く人々と楽しく話しができる訳がありません。
語り口のそこここからその心根が透けて見えてしまうんですよ。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人がついて行けない理由  ■名前 : とおりす  ■日付 : 06/9/3(日) 23:14  -------------------------------------------------------------------------
   瑣末的で申し訳ないですが、

>しかも普通、敬意を払う存在に「三羽烏」は使わない。

なことはないですよね。


・・・オンライン辞書にて・・・

さんばがらす 【三羽烏】

ある集団で、特にすぐれた三人。
・ 漱石門下の―

[ 大辞林 提供:三省堂 ]


さんば‐がらす【三羽×烏】

弟子・部下の中で、またはある分野で、特にすぐれた三人。「政界の若手―」

[ 大辞泉 提供:JapanKnowledge ]

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:人がついて行けない理由  ■名前 : BUN  ■日付 : 06/9/4(月) 5:12  -------------------------------------------------------------------------
   辞書を引いた上で書き込んでいます。
この言葉を賛辞として上手く使うには注意とテクニックが要ります。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:零戦は、なぜ隼より人気があるのか  ■名前 : ささき  ■日付 : 06/8/31(木) 1:52  -------------------------------------------------------------------------
   「一般の人」にとって、プロペラと日の丸がついた軍用機はみんな「ゼロセン」です。パイパーだろうがビーチクラフトだろうが小型自家用機は十把ひとからげに「セスナ」だったり、A-320 だろうが MD-85 だろうが旅客機はみんな「ジャンボ」だったりするようなものです。更に言えば自動車の警笛を「クラクション」と呼んだり、粘着テープを「セロテープ」と呼んだり、ジッパーのことを「チャック」と呼ぶこととも大して違いはありません。

固有名詞が一般名詞化する過程を追うのは考現学的には面白いテーマかも知れませんが、元々の固有名詞が指していた「もの」の本質とは殆ど関係ないのではないでしょうか。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:零戦は、なぜ隼より人気があるのか  ■名前 : トロッター  ■日付 : 06/9/2(土) 19:41  -------------------------------------------------------------------------
   > 「一般の人」にとって、プロペラと日の丸がついた軍用機はみんな「ゼロセン」です。

そのとうりですよね。イギリスならスピットファイアー、ドイツならメッサーシュミット、で、ふと思ったのがアメリカの「一般の人」は当時のアメリカの戦闘機をなんと呼んでいたのでしょう?
 軍事知識のない、日本人のおばあちゃん世代と話すとBー29、グラマン、ロッキードの3つを米軍機名としてよく憶えているようです。グラマンは米軍戦闘機の総称のようですが、ロッキードが何の代名詞なのかよく分かりません。もちろんおばあちゃんたちも よく分かっていません。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:零戦は、なぜ隼より人気があるのか  ■名前 : ささき  ■日付 : 06/9/3(日) 3:28  -------------------------------------------------------------------------
   > > 「一般の人」にとって、プロペラと日の丸がついた軍用機はみんな「ゼロセン」です。
>
> そのとうりですよね。イギリスならスピットファイアー、ドイツならメッサーシュミット、で、ふと思ったのがアメリカの「一般の人」は当時のアメリカの戦闘機をなんと呼んでいたのでしょう?

戦闘機は「Fighter(Fighter Plane)」、爆撃機は「Bomber」でしょう。今でもジェット戦闘機は一般に Fighter Jet と呼びます。T-38 でも A-10 でもみんな「Fighter Jet」です。

>  軍事知識のない、日本人のおばあちゃん世代と話すとBー29、グラマン、ロッキードの3つを米軍機名としてよく憶えているようです。グラマンは米軍戦闘機の総称のようですが、ロッキードが何の代名詞なのかよく分かりません。もちろんおばあちゃんたちも よく分かっていません。

B-29 あるいは「ボーイング」は通じますが、小型機の呼称などいちいち知られていなかったようです。(第一、虻みたいな飛行機が機銃弾吐き出しながら急降下してくるとき、機種なんか確認してられません)。1937 年生まれの母は「艦載機」と呼び、1936 年生まれの父は「グラマン」と呼んでいました。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 思い切り蛇足ですが  ■名前 : わんける  ■日付 : 06/9/2(土) 20:50  -------------------------------------------------------------------------
   > 「一般の人」にとって、プロペラと日の丸がついた軍用機はみんな「ゼロセン」です。

ウチの奥さん曰く,P51は「アメリカのぜろせん」,Me109は「ドイツのぜろせん」です。
P38とF15は違うみたいですが,日の丸が無くても単発プロペラ付軍用機はみな「ぜろせん」らしいですw.

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : スペシャルソースで味付け  ■名前 : BUN  ■日付 : 06/8/31(木) 8:28  -------------------------------------------------------------------------
   零戦や隼は終戦まで活躍し続けた実績のある戦闘機ですからある程度知名度があり、戦記や漫画によって広く知られていてもおかしくない有名機ですが、戦時中に実績が殆ど無く、使用した軍隊からも評価もされていない飛行機が戦後になって急にもてはやされた好例があります。
それはTa152です。

試作段階でより簡易で性能の良いFw190D-9の完成によってTa152A〜Bが中止され、Ta152C、Ta152Hは予定の性能が出ない上にまたしてもより簡易に製造できて性能の良いFw190D-12等への転換によって生産計画が放棄され、1945年4月には製造権から青焼き図面の全てまで日本に売却されてしまった機体です。

こんな歴史しかない機体なので当然、戦後しばらくは誰も知らない翼の一つでした。
当然戦記に採り上げられるような武勇伝も無く、70年代半ばになっても模型もフロッグ1/72のあまり出来の良くないキットがあるばかりで日本の若年ファンには殆ど知られていませんでしたし、マニアにとっても知る人ぞ知る珍機でした。Fw190C原型の排気タービンに惚れるようなマニアはTa152HとTa152Cの違いを何とか説明できるといった程度だったはずです。

ではそんな珍機にどんなソースをかければ「究極のレシプロ戦闘機」に生まれ変わるのかと言えば・・・。
それは人気作家による漫画であり、モノグラムクローズアップのような安くて解りやすい洋書であったり、その受け売りの日本語書籍であったり、急に現れた精度の高い模型であったり、実測値のように紹介され続けた計画性能であったりするのでしょう。

でも、今、レシプロ戦闘機自体への熱い興味が薄れ、それぞれが歴史の一部になりつつある時、どの機体に人気があり、どの機体が不人気だといっても、それはあまりにも小さな世界での番付でしかないでしょう。
ただ、世間一般には全く知られていないような戦闘機のことばかり考えている自分達マニアが「名機」の印象を持っている機体が戦時中に本当に「名機」だったか?といった視点は持ち続ける価値はあるかもしれません。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 零戦伝説の発端  ■名前 : ささき  ■日付 : 06/9/3(日) 5:15  -------------------------------------------------------------------------
   > どうして、このようになってしまったのでしょう?

あまり否定的なことばかり書いても仕方ないので、お題に沿ったことも。

私が生まれた時には既に「ゼロ戦ブーム」は去ったあとでした。「0戦はやと」のような漫画、「零戦黒雲一家」のような映画も「そういう作品があった」という知識でしか知りません。「零戦黒雲一家」は公開 1962(昭和37)年、「0戦はやと」の連載は 1963 年、TVアニメ化は翌 64 年です。

この「ゼロ戦ブーム」は突発的に始まったものではなく、書籍の世界では十数年早くから「零戦もの」が出版されていました。有名どころを並べただけでも、堀越二郎/奥宮正武の「零戦」1952(昭和27)年、坂井三郎「坂井三郎空戦記録」1953 年、阿川弘之「雲の墓標」1956 年、源田実「海軍航空隊始末記」1962年、吉村昭「零式戦闘機」1968 年、柳田邦男「零戦燃ゆ」1975 年。我々の知る「零戦物語」の殆どがこういった著書のなかで語られた言葉であり、60 年代以降に書かれた「零戦もの」ドキュメンタリーの殆どは好意的につけ批判的につけ、これらの著書の記述を切り貼りして作られたものだとさえ言えます。

こういった作品が書かれ・出版され・読まれたことには零戦という機械の特性・戦歴とは殆ど直接の関係はなく、一連の「海軍もの」作品流行がありました。敗戦で打ちひしがれ、とにかく日本のやったことは全部ダメという気分が少し薄らいだ頃に「海軍善玉論」というものが形成されてゆきます。

前大戦をゴリ押ししたのは陸軍が悪かったのだ、現に開戦決定責任者としてA級戦犯の東条英機は陸軍大臣ではないか。海軍には米内光正や井上成美などリベラルで先見性のある指導者もいたのだが、彼らが左遷されたのが不幸の始まりだったのだと。陸軍は旧式な38小銃を抱えてトボトボ行進し、どの戦線でも馬鹿の一つ覚えみたいに銃剣突撃を繰り返しては玉砕の憂き目に遭っていたが、海軍の思想は合理的で科学的であり、その兵器性能は欧米に比べて優るとも劣っていなかったのだと。ミッドウェイでもマリアナでもレイテでも彼我の戦力・性能は互角であり、勝敗を分けたのは「5分間の不運」や「稚拙な作戦指導」「指揮官の判断ミス」が原因であって、突撃バカの陸軍みたいに負けるべくして負けたのではなかったのだと。

こういった「海軍善玉論」や「運命の5分」論は一連の「海軍もの」作品を通じて熟成され、数世代後の軍事マニアの「基本知識」を形成してゆくことになります。そして「零戦もの」の流行もまた、この「海軍もの流行」「海軍善玉論」と無関係ではありません。また戦後の日本文学界には「転向」とか「進歩」とか「反省」とか教条的な言葉が渦巻いており、今や「悪玉」のレッテルを貼られた陸軍を擁護するような作品は出版しがたい雰囲気に包まれていたようです。

「隼もの」作品としては檜与平「つばさの決戦」1953 年、黒江保彦(遺稿)「あゝ隼戦闘隊」1972 年、碇義朗「陸軍隼戦闘機」1973 年が3大タイトルと言えるでしょうか。新藤常右衛門「あゝ疾風戦闘隊」1974、鈴木英次「あゝサムライの翼」1974 という作品もあるようですが、内容について詳しく知りません(一連作品の初版日付を検索していて、初めて知ったタイトルです)。「それでも海軍は立派に戦ったんだ」という海軍もの作品のバックグラウンドに対し、「陸軍もの」作品は大岡昇平的な「戦争の無残さ」を綴った雰囲気が濃く、それは漫画として水木しげるが体現しています。日本陸軍が持っていた科学技術的側面について大っぴらに語ることが(ある程度)許される雰囲気になってきたのは、ここ十数年の出来事ではないでしょうか。

私の見解では、零戦・隼の知名度差は戦後の日本文化における「戦争回顧史」というべき事象に由来する部分が大きく、機体の性能仕様や戦歴は殆ど関係無いと思います。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 海軍航空>陸軍航空、の不条理  ■名前 : じゃま  ■日付 : 06/9/5(火) 22:47  -------------------------------------------------------------------------
   > 私の見解では、零戦・隼の知名度差は戦後の日本文化における「戦争回顧史」というべき事象に由来する部分が大きく、機体の性能仕様や戦歴は殆ど関係無いと思います。

はい、そのあたりをツツキたいので。

奥宮正武氏の著書をみると、陸軍航空は洋上航法もできないし、そもそも南方に出てくる気もないし、ホントに対米戦やる気あったのか、と悪口ばかり書かれております。
陸軍航空は、そんなに頑迷固陋だったでしょうか。
陸軍は弱武装の軽戦闘機隼と同時に、重武装高速のキ44も開発、制式化しておりますし、さらに高性能のキ61にも着手したし、四式戦の大量生産にも成功しています。

烈風の開発が難航したあげく、零戦の小変更でどうにかしようと苦悩し、紫電改を棚からボタ餅風に、次期艦戦に仕立てようしたり、海軍の混迷ぶりもナカナカです。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:海軍航空>陸軍航空、の不条理  ■名前 : まなかじ  ■日付 : 06/9/6(水) 0:24  -------------------------------------------------------------------------
   それは航空の問題というより、「海軍」「陸軍」へのイメージの差でしょう。

陸軍は日本全国に身近にあって、馬糞臭くて泥まみれで、威張っていて、権柄づくで、そして実際に属した経験を持つ者の数は海軍の何倍にも達する

海軍は軍港の近くでもなければなんだか存在が遠くて、科学を結集したメカ主体で戦う、海と空とでなんとなくスマートな感じ、そして陸軍とあまり変わらないような部分もたくさんあるのに経験者の母数が少ないことからなんとなく実感として伝わらない

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:海軍航空>陸軍航空、の不条理  ■名前 : ささき  ■日付 : 06/9/6(水) 1:01  -------------------------------------------------------------------------
   > それは航空の問題というより、「海軍」「陸軍」へのイメージの差でしょう。
>
> 陸軍は日本全国に身近にあって、馬糞臭くて泥まみれで、威張っていて、権柄づくで、そして実際に属した経験を持つ者の数は海軍の何倍にも達する

学校で木銃抱えてオイッチニ、オイッチニの軍事教練でも、バケツリレーの防空消火訓練でも、「気合が足らぁんっ!!」と活を入れに来るのは陸軍の在郷軍人ですからね。うちの両親は軍事教練の記憶はないようですが、進駐してきたアメリカ兵がジープで颯爽と走り、ニコニコ愛想良くガムやチョコレートをくれるのを見て「日本の軍人さんとはえらい違いだ」と思ったことは強い印象に残っているようです。


> 海軍は軍港の近くでもなければなんだか存在が遠くて、科学を結集したメカ主体で戦う、海と空とでなんとなくスマートな感じ、そして陸軍とあまり変わらないような部分もたくさんあるのに経験者の母数が少ないことからなんとなく実感として伝わらない

しかも戦後に作家の阿川弘之さんとか豊田譲さんとかが「合理的でスマートな海軍」のイメージを広めちゃいましたからねぇ。坂井三郎さんが戦艦乗り組み時代の制裁だとかラバウル時代の食い物の恨みを執拗に書き連ねたのも、「兵学校出の士官サン」たちが「士官としてのいい思い出」ばかりを海軍のイメージとして伝えてゆくことに憤慨されたのではないか、と思ったり。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 渡る世間は不条理ばかり  ■名前 : ささき  ■日付 : 06/9/6(水) 2:49  -------------------------------------------------------------------------
   > はい、そのあたりをツツキたいので。
>
> 奥宮正武氏の著書をみると、陸軍航空は洋上航法もできないし、そもそも南方に出てくる気もないし、ホントに対米戦やる気あったのか、と悪口ばかり書かれております。

資材も燃料も人間も半分持って行ったくせに、肝心の決戦場には出てくることも出来なかったとか言いたい放題書かれてますね。

> 陸軍航空は、そんなに頑迷固陋だったでしょうか。
> 陸軍は弱武装の軽戦闘機隼と同時に、重武装高速のキ44も開発、制式化しておりますし、さらに高性能のキ61にも着手したし、四式戦の大量生産にも成功しています。
> 烈風の開発が難航したあげく、零戦の小変更でどうにかしようと苦悩し、紫電改を棚からボタ餅風に、次期艦戦に仕立てようしたり、海軍の混迷ぶりもナカナカです。

だから「それとこれ」とは別の話、違う土俵の話でしょう。日本海軍に都会的なスマートさを、日本陸軍に古武士のごとき質実剛健を尊ぶ気風があったことと、陸海軍どちらの技術開発方針が頑迷であったかは別の話。陸軍の航空技術開発が合理的であったかという話と、戦後日本における陸軍航空と海軍航空の人気・知名度の話もまた別でしょう。

まぁ、世間話的にはそれを全部一緒くたにして語られる場合が多いとも思いますが、そもそも世間に対して「不条理だ、不条理だ」と喚いても仕方ないでしょう?

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re不条理  ■名前 : BUN  ■日付 : 06/9/6(水) 7:52  -------------------------------------------------------------------------
   > はい、そのあたりをツツキたいので。

しかし海軍航空が陸軍航空を技術面、作戦面でリードしていたのは紛れも無い事実なので、どうにもならないでしょう。陸軍側がそれを認めている以上、そこに「不条理」などという凝った言葉で表現されるようなものは無いはずです。

一方、戦記ファンの世界での海軍贔屓と史実での優劣強弱は別物ですから、戦後、海軍OBによる組織的な宣伝と粉飾が行われたとか、陸軍側にはそうした動きが無かったとか、果ては日本を滅ぼしたのは海軍だとか、何でも言いたい放題ですけれども既に判明していて結論の出ている事はありますし、それらを動かすことは困難でしょう。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 私見ですが  ■名前 : 超々ど素人(ESD)  ■日付 : 06/9/3(日) 10:27  -------------------------------------------------------------------------
   > 零戦は、なぜ隼より人気があるのでしょうか?

素人目に隼が零戦に比べて「格好悪い」と思えるところ。
・2枚ペラ(1型のみ)
・環状オイルクーラー(同上)
・望遠鏡型照準器(同上)
・500km/hに満たない最高速度(同上)
・主脚タイヤが露出
・尾輪が出っぱなし
・武装が貧弱
・アンテナ支柱の位置(異論もあるでしょうが)

外見と性能について言えばこんなものでしょう。あくまで私見ですが。あと、海軍の戦いだと戦艦・空母○隻撃沈という形で派手に戦果が現れることが多く、この点陸軍より得をしている点があるのでは?そこで艦上機である零戦が人気を得ると。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 懸命に隼を庇ってみる  ■名前 : じゃま  ■日付 : 06/9/5(火) 18:41  -------------------------------------------------------------------------
   > 素人目に隼が零戦に比べて「格好悪い」と思えるところ。
> ・2枚ペラ(1型のみ)
これは、確かに。

> ・環状オイルクーラー(同上)
むしろ、ハニカム型冷却器の方が、胴体にモッコリ露出させなければいけなくて、抵抗が大きくなるのではありませんか?
環状冷却器は工数が多いから止めたのではなかったかと思います。

> ・望遠鏡型照準器(同上)
パイロットからは、光像式よりも望遠鏡型の評判が良かったかと思います。

> ・500km/hに満たない最高速度(同上)
これは、おっしゃるとおりですなぁ。
> ・主脚タイヤが露出
これもおっしゃるとおりですなぁ。
> ・尾輪が出っぱなし
またまたおっしゃるとおりですなぁ。
> ・武装が貧弱
対爆撃機戦闘ならともかく、対戦闘機戦なら、初速も弾道特性も悪いエリコン20ミリって、どれほど使えたでしょう。
装弾数もせいぜい百発では、十数秒で撃ち尽くしてしまうでしょうし。
「大空のサムライ」でも、坂井三郎氏は、戦果のほとんどを7.7ミリによると言っていたと思います。

> ・アンテナ支柱の位置(異論もあるでしょうが)
確かに、妙な位置についてますね。アンテナ線が数十センチ長くても、大して性能は変わらないような気がしますね。
>
> 外見と性能について言えばこんなものでしょう。あくまで私見ですが。あと、海軍の戦いだと戦艦・空母○隻撃沈という形で派手に戦果が現れることが多く、この点陸軍より得をしている点があるのでは?そこで艦上機である零戦が人気を得ると。

でも、艦艇の撃沈撃破は艦攻艦爆の役目でしょう?
対戦闘機戦こそ、戦闘機の華、って感じがします。
ソロモン航空戦の方がビルマ航空戦より人気があるってことでは。

ニューギニアの南郷大尉だって、それなりに活躍してるのにぃ!

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 一型の古臭さ  ■名前 : BUN  ■日付 : 06/9/5(火) 22:19  -------------------------------------------------------------------------
   二翅プロペラで、カウリングが無骨で、照準器が旧式で、機関砲が一門しかない。
おまけに公式文書に書かれた水平最大速度が500km/hに満たない。
一式戦闘機一型が見劣りするのはそんな理由なのでしょう。

もっとスマートで近代的な三翅プロペラを装備して、光像式照準器で武装が強化されていれば良かったのに、と我々が思うように当時の航技研、中島飛行機両者もそう考えています。
それは本来、一式戦は二型に相当するスペックを備えてから量産に入る予定の機体だったということです。どこかしら時代から微妙にずれた外観を持つ一型の生産が強行されたために一式戦は損をしているのでしょう。

また水平最大速度495km/hといった一型の要目は、実際に生産された一型ではなく、まだ87オクタン燃料を使用して飛んでいた頃の試作機の試験飛行で計測した値であることが判っています。(500km/h以上の計測値も残っていますが。)
ハ25の性能が安定し、燃料を航空九二揮発油に変更してからの一式戦一型の水平最大速度が500km/hを超えていたのは確実でしょう。
環状冷却器はハ115に対応するには性能不足の為に廃されています。


アンテナ柱の位置も空中線の長さを無線機の周波数に対応させたものですからそれなりに理由もあるのですが、それはそれとして趣味の話であれば一式戦闘機一型は何とも味のある良い姿をしています。
好き嫌いで言えば、二型以降より好みに合いますが、「何でこんな見栄えの悪い型式が量産されたのだろう」という疑問が私にとって隼を深く調べ始めるきっかけになりました。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 海軍OBの陰謀であろう  ■名前 : 李 承文  ■日付 : 06/9/7(木) 20:28  -------------------------------------------------------------------------
   A級戦犯名簿を見てください。
一人の文官を除き、陸軍幹部で占められています。
「あの戦争は陸軍の芋が始めた戦争だ」
「もともと海軍は、親英米だったのだ」
などという、
戦後GHQに媚を売る海軍OBが少なからずいましてね、
帝国海軍は世界の一流だった、だの
日本が世界に誇ったものは三井の貿易と帝国海軍、だの
海軍賛歌・陸軍罵倒がはびこった時期があったのですよ。

零戦>隼 の構図は、その産物なんじゃありませんか。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:海軍OBの陰謀であろう  ■名前 : さきちゃん  ■日付 : 06/9/7(木) 21:44  -------------------------------------------------------------------------
   > A級戦犯名簿を見てください。
考え過ぎでしょう。
あんなもの連合国が勝手に押し付けたもので、日本国民の意思など全く無視されたものではないのですか? 
海軍OBの陰謀? バカバカしい。現在と異なり海軍から復員した多くの兵隊さんが社会のあらゆるところにおられたのですよ。帝国海軍の悪い所もよく知ってご苦労された方々です。
そういった皆さんを一握りのOBがだます事が可能でしょうか?

たかが零戦と隼の人気の違いに少々大げさな気が致します。
海軍であろうが陸軍であろうが当時の多くの方々は皆夫々の持ち場で全力を尽くされたのだと思います。

後世の我々にとって零戦が好きな方はそれで良いでしょうし、隼を好まれる方もその方の自由です。 単なる趣味の問題に社会的な背景を牽強付会に持ってきて解説するのは如何なものかと。 犯罪が起こると社会が悪いとしたり顔で解説するA新聞ならびにその系列TVと同じ理屈ですね。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:海軍OBの陰謀であろう  ■名前 : Ranchan  ■日付 : 06/9/7(木) 21:50  -------------------------------------------------------------------------
   陰謀云々より、客観的に見て太平洋戦争開戦時の日本海軍は当時においては「世界に誇る一流海軍」と言っても良いと思いますけど・・・。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:零戦は、なぜ隼より人気があるのか  ■名前 : かなへび  ■日付 : 06/9/8(金) 12:20  -------------------------------------------------------------------------
   隼は実機が国内に現存しないのも一因ではないかと思います。
(知覧に縮小版のレプリカはあったような・・)
国内に残る旧軍現存機のなかで零戦は圧倒的な個体数ですから
その他の機種に比べやはり目にする機会も多くなるのだと。
私が子供のころは、夏になると「太平洋戦争展」などと銘打った
催しが結構ありましたが、その目玉として零戦の実機を公開展示
するようなことがよく行われていました。今になって考えると
確たる意図があって主催者側が零戦を選んだのではなく、展示可能な
現品としての実機が零戦しかなかった・・ということなんだろうなぁ
と思うんです。
人気というよりも認知度=刷り込みに近いような気がします。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 震電は、なぜキ94より人気があるのか  ■名前 : ささき  ■日付 : 06/9/8(金) 16:42  -------------------------------------------------------------------------
   > 隼は実機が国内に現存しないのも一因ではないかと思います。

今はもう手垢がついて飽きられたような印象のある J7W 震電ですが、
一時期は架空戦記に常連として登場し、WW2 ものフライトシミュレータが
出るという噂を聞くたびに「震電には乗れないのか、震電には!」と
話が盛り上がり、ロボットアニメ(ガサラキ)にもメカ名称として
登場するなど、たった1機しか完成せず3回のテスト飛行で終わった
試作機とは思えぬほどの人気・知名度を持っていました。

同じく従来の日本機から一線を画した高性能機として企画され、
試作機完成に漕ぎつけたものの、初飛行を目前に終戦を迎えた終に
飛ぶことなく終わった陸軍キ94との対比はかなり強烈です。

まぁ震電は一目でそれとわかる異形の機体ということもあるでしょうが、
「スミソニアンに実機が残っている」という事実が震電人気の一端を
支えていたかもしれません。

…でも、少なくとも私が小学生の頃には震電なんて殆ど誰も知らない
飛行機で、唯一タミヤ 1/100 傑作機シリーズでプラモ化されていた
ものの「どっちが前だかわかんないヘンテコな飛行機」という印象
しかなく、模型屋でも大抵最後まで売れ残っていたように覚えています。
確かその頃の定説は「米軍は震電を米国に持ち帰ってテストしようと
したが、空母が荒天に遭って海中投棄された」という話だったような?

それが何時の間に「幻の超高性能機」「悲運の傑作機」になったのやら?
多分私がミリタリー趣味を離れていた 1980〜90 年頃じゃないかと思い
ますが、誰か仕掛け人がいて震電ブームを盛り上げたのじゃないか、と
いう気がしています。

おそらく「全速飛行直前に終戦を迎えた」ことも、「画期的先尾翼の
高速重武装迎撃機」であることも、「アメリカに持ち帰られたが
テスト飛行は結局行われず、スミソニアンの倉庫に眠っている」ことも、
ブームを盛り上げるネタとして使われたとはいえ、震電の人気や知名度が
「不自然に」高いことの直接の原因ではないでしょう。

その発端はたぶん新ネタで売り込みをかけたライターの自己顕示欲だとか、
新製品のプラモデルにキャンペーンをかけたプラモメーカーの営業努力
だとか、およそ「陰謀」などと呼ぶには余りにくだらない事情があったの
ではないかと思います。

(BUN氏の言うTa152とかキングタイガーと同じ類の話かな?)

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 震電は昭和37年SFに登場  ■名前 : 永久の若旦那  ■日付 : 06/9/8(金) 19:01  -------------------------------------------------------------------------
   ささき先生に逆らうようで、誠に恐縮なのですが、

> それが何時の間に「幻の超高性能機」「悲運の傑作機」になったのやら?
> 多分私がミリタリー趣味を離れていた 1980〜90 年頃じゃないかと思い
> ますが、誰か仕掛け人がいて震電ブームを盛り上げたのじゃないか、と
> いう気がしています。

古いSFファンならご承知だと存じますが、小松左京氏の処女SF小説「地には平和を」に、米軍機をバッタ、バッタと打ち落とす「震電」が登場しています(この小説は昭和37年8月の『SFマガジン』主催第一回SFコンテスト「空想科学小説コンテスト」に選外努力賞を受賞するも、『SFマガジン』には掲載されず、昭和38年1月に同人誌『宇宙塵』63号で発表):
http://www.shinpusha.co.jp/pdf2/4-7974-9072-1/031101.jpg

その頃から既に、少なくともSFファンの間には、震電が「幻の超高性能機」「悲運の傑作機」と位置づけられていたものと思います。「震電ブーム」なんていう大げさなものではなかったですが、少なくとも陸軍キ94なんかよりは、はるかに高い人気・知名度を誇っていたはずです。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:震電は昭和37年SFに登場  ■名前 : 印度総督  ■日付 : 06/9/8(金) 23:07  -------------------------------------------------------------------------
   >昭和38年1月に同人誌『宇宙塵』63号で発表)
 「SF」と「SM」の区別が付かなかったとされる当時の同人誌が、世間に対してどれほどの影響力を持っていたか、疑わしいところでありますが、タミヤ1/72「シンデン」が1964(昭和39)年に登場していることは、たしかに看過すべきではないところです。
 しかし、それは小松左京の功績と云うよりも、別なところで話題になっていた震電を、その「幻の高性能」を含めて作品に取り入れた、と考える方が、より説得力があるように愚考いたす次第です。

 昭和38年は、「少年マガジン」「少年サンデー」にて、今日に繋がる兵器記事が多く掲載された時期でありますから、おなじ元ネタを見ていたのでしょう(立証することは出来ません。あくまでも私の推測です)。
 マンガ史の本に、「少年忍者部隊月光」に、震電が出ていると読んだ記憶がありますから、1960年代前半までは遡れると思います。

 キ94が取り上げられなかったのは、実機が空を飛んでいないと云う、航空機として致命的なところにあるのではないか、と思います。日本機で一番、時速700キロ(機体性能のスゴイとスゴくない、の境目はここにあると思っております)に近づいた研三の立場がありませんが(笑)…。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:震電は昭和37年SFに登場  ■名前 : makoto  ■日付 : 06/9/8(金) 23:51  -------------------------------------------------------------------------
   >実機が空を飛んでいない・・と言うのはなるほどですが、そうなると実機が空を飛び、高性能を示したキ83は何故?っという疑問が浮かんでしまします。
諸氏が言われた「形状」の要素も大きいように思われます。
私自身ここを見るまでキ83など知りませんでしたし(無知)、見ても「百式司偵を強そうにした機体」程度の印象しか持ちませんでした(無学)。
もうひとつの法則として、「手堅く堅実に作られたものは、冒険して苦労したものより評価が低い(くなりやすい)」というものを感じます。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 震電のストーリー確立は1960年あたり  ■名前 : BUN  ■日付 : 06/9/9(土) 10:56  -------------------------------------------------------------------------
   震電は岡村純・巌谷英一「日本の航空機 海軍機編」1960年 で既に今広く認知されているような形で紹介されています。
著者が著者ですし、今、手もとにこの本が無い(仕事部屋の中にあるのですが「諸事情」で出てきません(笑))のですけれども、表紙を飾ったのは「震電」ではなかったかと思います。
帝国海軍のお墨付き「幻の傑作機」として震電の位置を定めたのはこの本だったはずです。小説に採り上げられたり神話時代のプラモに震電が加えられていたりするのはその影響でしょう。
その後、岡村、巌谷本の存在は忘れ去られてしまいましたがA6M7をちゃんと正確に「六二型」(著者を考えれば当たり前)としているなど見るべきところの多い本です。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:震電のストーリー確立は1960年あたり  ■名前 : T216  ■日付 : 06/9/9(土) 11:41  -------------------------------------------------------------------------
   > 震電は岡村純・巌谷英一「日本の航空機 海軍機編」1960年 で既に今広く認知されているような形で紹介されています。
> 著者が著者ですし、今、手もとにこの本が無い(仕事部屋の中にあるのですが「諸事情」で出てきません(笑))のですけれども、表紙を飾ったのは「震電」ではなかったかと思います。

 ちょうど手元に該当の本があるので確認したところ、確かに「震電」が表紙を飾っております。
 しかし、この本の記事は「航空技術の全貌(上)」1953年 と同じなんですよねぇ。
 お知らせまでに。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 震電が表紙になるまで  ■名前 : BUN  ■日付 : 06/9/9(土) 13:03  -------------------------------------------------------------------------
   上下巻にわたる「航空技術の全貌」じゃ震電はまだ突出していないんです。
それを表紙にもって来た、もって来るような発想が生まれた事が大切なんです。「全貌」が震電を表紙に据えることはまず有り得なかったのではないかと思います。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 当時のバカ者の実例  ■名前 : カンタニャック  ■日付 : 06/9/9(土) 0:50  -------------------------------------------------------------------------
   > その頃から既に、少なくともSFファンの間には、震電が「幻の超高性能機」「悲運の傑作機」と位置づけられていたものと思います。「震電ブーム」なんていう大げさなものではなかったですが、少なくとも陸軍キ94なんかよりは、はるかに高い人気・知名度を誇っていたはずです。

 「私が地には平和を」を読んだのはハヤカワSFシリーズの単行本(38年刊)の方で、39年の春ですが、読みながら「またマニアックなものを出して」と思ったことは鮮明に記憶しております。つまり当時の中学1年生が「震電」と「桜花」(こいつも出てきますね)を知っていたわけで、さてどこで知ったのかと考えると、おそらく小学生時代に読んだ「丸」でしょう。
 漫画雑誌の太平洋戦争特集でも取り上げられていたのかも知れませんが、特にそういう記憶は残っていません。「少年忍者部隊月光」に震電が出てくるのはたしか話の後半になってからだと思うので64年ではないかと思います(あまり自信なし)。
 また、桜花についてはホーク社の有名なBAKA BOMB のプラモによる知識もあるかもしれません(小学校時代の友人が作ったと記憶しています)。
 まあ、あまり平均的な事例ではないかもしれませんが、一つのケースとして。(自己認識としては、当時の私はごく平均的な鉄道模型オタで特にミリタリ趣味はない小学生だったと思っております。鉄道模型趣味は毎月買っていましたが、丸を買うのはお年玉などで経済的に余裕のある月だけで年2,3回)

 なお、当時震電も桜花も(今と同様)それほど有名ではなかったと思いますが、一般的には桜花の方がずっと有名だったでしょう(今でもそうだと思いますが)。当時は8月15日前後には全マスコミが太平洋戦争回顧モードに入りました。その際「悲劇的な特攻」はメインテーマの一つでその中で桜花が取り上げられることはありましたが、「幻の新兵器」が取り上げられることはまずありませんでしたから。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 米軍基地の前  ■名前 : 早房一平  ■日付 : 06/9/9(土) 7:49  -------------------------------------------------------------------------
   桜花はジョンソン基地等の前に展示してあったりして、嫌味一杯でした。
実機を見る(見せられる)という点では一番?ではなかったかなあ。地域限定にはなりますが。

また、実機の露出度という点では何より「飛燕」でしょう、デパートで展示会が開かれていたのですから。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 1/100  ■名前 : トロッター  ■日付 : 06/9/9(土) 0:40  -------------------------------------------------------------------------
   > 飛行機で、唯一タミヤ 1/100 傑作機シリーズでプラモ化されていた
私も作ったことあります。先日引越しのため捨てましたけど、記憶では1/72だったような.. どうでもいいことですね。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 日の丸が妙な色だった  ■名前 : じゃま  ■日付 : 06/9/9(土) 22:32  -------------------------------------------------------------------------
   はい、タミヤの1/72傑作機シリーズで、零戦32型、雷電、疾風、震電、鍾馗がありました。
数年前、秋葉原で売っていて「懐かしい!!」と感激しました。
復刻版だったのでしょうか。

それにしても、タミヤの1/72傑作機シリーズは、日の丸のデカールが、茶色に近い妙な色で、戸惑ったものです。

あれの理由、ご存知の方がいらしたら、教えていただけませんでしょうか?

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:日の丸が妙な色だった  ■名前 : BUN  ■日付 : 06/9/10(日) 4:01  -------------------------------------------------------------------------
   日の丸の色は赤ではなくあのような色だという考証が存在したんです。
海外の別売デカールにも日の丸を赤と赤茶系との2色を用意しているものがありました。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : よそのメーカーじゃみかけませんよ  ■名前 : じゃま  ■日付 : 06/9/10(日) 19:43  -------------------------------------------------------------------------
   ありがとうございました。

タミヤには、日の丸の色に、つよーいコダワリを持った濃ゆい人が、誰か、いたんでしょうね…

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:よそのメーカーじゃみかけませんよ  ■名前 : BUN  ■日付 : 06/9/10(日) 21:09  -------------------------------------------------------------------------
   いいえ、他のメーカーにもあります。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:よそのメーカーじゃみかけませんよ  ■名前 : 割り込み  ■日付 : 06/9/10(日) 22:42  -------------------------------------------------------------------------
   > いいえ、他のメーカーにもあります。

そうですね。
私の場合、逆にタミヤ震電は知らないのですがタカラレベルの
97重爆がそうだったと記憶しています。
当時は外国の会社で日の丸の色を知らんのだと思っておりまし
たがタミヤもやっているなら違うようです。

褪色したカラー写真や着色写真に由来するのでしょうか。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 「凝って」間違うその背景  ■名前 : BUN  ■日付 : 06/9/10(日) 23:01  -------------------------------------------------------------------------
   > 褪色したカラー写真や着色写真に由来するのでしょうか。

暗い日の丸は外国起源ではないかと思います。
それにアンテナを張っていたのがタミヤだったのではないでしょうか。
日本機は機体の緑、識別帯の黄、日の丸の赤があるために派手で玩具っぽい仕上がりになりやすく、しかも今のように多様な塗装表現が現れる前、単色塗装はベタ塗りが基本でしたから尚更のことでした。
暗い日の丸もそのあたりで外国機の模型に負けないリアルな仕上がりを求めたのではないかと思います。グンゼレベルが日本機用の緑色を15番の海軍機用、16番の陸軍機用に分けて発売したのも同じような理由ではないかと思いますし、その後の三菱色、中島色といった誤謬が何十年も蔓延ったのも同じ理由かもしれません。
まあ、当時のドイツ機もBf109Gから夜戦までお腹を20番のライトブルーで塗って平気な顔をしていたのが70年代前半までの模型界でしたけれども。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:「凝って」間違うその背景  ■名前 : さきちゃん  ■日付 : 06/9/11(月) 6:47  -------------------------------------------------------------------------
   1970年代前半までの模型を経験した者として、BUNさんのご指摘には説得力を感じます。

当時ようやく田宮などのメーカーサイドもそういった背景の他に、1/72クラスのスケールの場合、やはりデカールの色調を実機のものとはある程度調整しないと、仕上がりがオモチャっぽくなる事を考慮し始めるようになってきたのではと考えています。

実機の日の丸の色の考証は別として、実際に使用する色をスケールにより調整するのは現在では広く行われているようですが、当時は”レベルカラー”そのままベタ塗りが主流でしたから。

ドイツ機の考証にしろ、ドイツ語が出来て彼の地の研究者とまともに意見交換のできる日本人研究者の方など殆どいらっしゃらなかった時代です。
英米経由で入ってくる英語の情報すらどこまで読み取る事が出来ていたか。

いずれにせよ、神代のお話です (笑)

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:「凝って」間違うその背景  ■名前 : GK  ■日付 : 06/9/12(火) 3:04  -------------------------------------------------------------------------
   >その後の三菱色、中島色といった誤謬が何十年も蔓延ったのも同じ理由かもしれません。

濃緑色は各メーカーで違っていたのではないのですか?
川崎や川西の色は結構違っていたと思うのですが。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:「凝って」間違うその背景  ■名前 : 片  ■日付 : 06/9/12(火) 5:40  -------------------------------------------------------------------------
   > 濃緑色は各メーカーで違っていたのではないのですか?

塗料の色調は機体メーカーごとの個別発注ではなく、塗料メーカー側で統制した色調を使ってますので「川崎や川西の色は結構違っていた」というようなことではないんです。
川西の暗緑色が青黒い、といわれたのは変換された二式大艇の塗料片からなのですが、あれは米海軍色が上からかけてあったのであり・・・・・・。てな具合です。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 例が悪かったか…  ■名前 : ささき  ■日付 : 06/9/9(土) 3:09  -------------------------------------------------------------------------
   レスをいろいろありがとうございます。
どうやら「震電」については単に田舎のガキ(子供時代の私)が
無知だっただけで、ある程度の知名度はだいぶ昔からあった
ようですね…。

>小松左京氏の処女作
これは存じませんでした。もっとも、小松氏の作風からして「こんな飛行機が実在したんだけど、知ってたカナ?」とちょっぴり薀蓄をひけらかすような所があったのかも知れません。
(「復活の日」でバイオハザードの元凶になった事故機がモスキートだったような記憶も…)

>キの83
前作のキ46百式司偵の知名度があまりに高いですからね。「世界を驚愕させた日本の高性能機」として語られる機体といえば零戦、二式大艇、百式司偵が定番だったと思います。

>手堅く堅実に作られたものは、冒険して苦労したものより評価が低い
そうですねぇ、私が子供の頃「疾風」なんて松本零士漫画に出てくるだけで、「零戦より強い日本戦闘機」といえば誰が何と言っても「紫電改」、その強さの秘密は驚異のメカ・自動空戦フラップというのが相場でしたね。わかりやすいギミックが付いていると知名度が上がりやすいんでしょうか。

…でも、零戦と隼じゃギミックにも殆ど違いは無いよなぁ。
子供向けの「零戦大百科」みたいな本には「20ミリ機銃、引き込み脚、落下タンク、水滴風防、沈頭鋲、超々ジュラルミン」などが「零戦の強さの秘密」として書いてありましたが(たぶん堀越・奥宮「零戦」がモトネタ)、20ミリを除けばほとんど隼とも共通します。

>タミヤ 1/100
そうでした、1/72 でした。1/100 はミニ・ジェットシリーズでしたっけ。

>実機が空を飛んでいないと云う、航空機として致命的なところ
空を飛ぶどころか、影も形も存在しない割に知名度だけは妙に高い「富嶽」のような例もありますけど…。

>研三の立場がありませんが
天雷、キ64、キ87の立場もないと思います(笑)。

>桜花の知名度
私が桜花を知ったのは「音速雷撃隊」でしたね。ハセガワ 1/72 の一式陸攻11型にもオマケで桜花が付いていましたが、漫画とどちらが先だったのか…。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : ワザの数が必要なのでは…  ■名前 : 印度総督  ■日付 : 06/9/9(土) 11:05  -------------------------------------------------------------------------
   > わかりやすいギミックが付いていると知名度が上がりやすいんでしょうか。
 多分、三つは「売り」となるモノが無いと駄目なのではないか、と思いつつあります。「はじめて」「唯一」「最大」「最速」「逸話」「可能性」「名前」「形状」等々

> 空を飛ぶどころか、影も形も存在しない割に知名度だけは妙に高い「富嶽」のような例もありますけど…。
 「構想の壮大さ」「(完成すれば)最大」と、それに見合った「名前」がありますね(笑)。
 素直にムー大陸みたいなモノと思えば知名度の高さも納得(していただけませんか?)。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 登場シーンが多い  ■名前 : トロッター  ■日付 : 06/9/10(日) 21:38  -------------------------------------------------------------------------
   中国戦線でデビュー、真珠湾・インド洋・珊瑚海・ミッドウエイ・ラバウル・ソロモン・山本五十六・マリアナ・レイテ・沖縄特攻まで戦記、小説、漫画、映画でよく取り上げる主だった戦い、有名な戦いには、ほとんどゼロ戦が参加しているから日本を代表する戦闘機になるのは当然だと思います。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:ワザの数が必要なのでは…  ■名前 : かなへび  ■日付 : 06/9/11(月) 11:41  -------------------------------------------------------------------------
   あと、日本人好みの「悲劇性」と「判官贔屓」を
パラパラッとふりかけてみると・・
「人気機種」一丁あがり

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 英雄の条件  ■名前 : ささき  ■日付 : 06/9/12(火) 7:11  -------------------------------------------------------------------------
   > あと、日本人好みの「悲劇性」と「判官贔屓」を
> パラパラッとふりかけてみると・・
> 「人気機種」一丁あがり

結局、源平物語の時代から何も変わっていませんね(笑)。
なんで勝ったのは源氏なのに「平家」物語なんだ、とか
頼朝より義経のほうが人気や知名度が上なのはどういう因果だ、とか
何処でも田舎者される義仲の立場はどうしてくれるんだ、とか…。

…飛行機に例えると義経が零戦で義仲が隼、頼朝はF6Fかなぁ(笑)

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:英雄の条件  ■名前 : 薩摩  ■日付 : 06/9/12(火) 11:58  -------------------------------------------------------------------------
   大和もそうですが、日本人の美意識にピタリと嵌る存在、なんでしょうね。

零戦で言うと鮮烈なデビュー、序盤の大活躍を経て次第に凋落、最後は特攻兵器として使われるまでに至る。
英雄として終われない、最後を悲壮美という多分に日本人が好む美意識を投影出来る存在になっているからこその人気なんだと思います。

隼は加藤隼戦闘隊という物語はあるけれど、それは加藤健夫という個人に帰結する面が大きく、隼という戦闘機そのものとはちょっと違うというのが大きいのではないでしょうか…。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 美意識  ■名前 : かなへび  ■日付 : 06/9/12(火) 15:54  -------------------------------------------------------------------------
   わたしが好きで好きでたまらない
日本陸軍機の斑迷彩について・・
愚妻の見解は下記の通りです。

「ハゲちょろけで汚い!」

ちなみに、零戦は

「頭の黒いのがイヤ」

ハリセンでパ〜ンやりとうになりまんなぁ

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:美意識  ■名前 : トロッター  ■日付 : 06/9/12(火) 17:50  -------------------------------------------------------------------------
    > 「頭の黒いのがイヤ」

機首を頭と呼んではいけません。「ゼロ戦のキトウが黒いのがイヤ」

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:美意識  ■名前 : かなへび  ■日付 : 06/9/12(火) 19:45  -------------------------------------------------------------------------
   どうもすみませんねぇ
愚妻のボキャ不足は深くお詫びするとして(笑)

今更ながらですが、零戦と隼を「人気」という
言葉で格付しようというのは私の美意識には
なじみません。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:英雄の条件  ■名前 : ささき  ■日付 : 06/9/13(水) 3:30  -------------------------------------------------------------------------
   > 大和もそうですが、日本人の美意識にピタリと嵌る存在、なんでしょうね。
>
> 零戦で言うと鮮烈なデビュー、序盤の大活躍を経て次第に凋落、最後は特攻兵器として使われるまでに至る。
> 英雄として終われない、最後を悲壮美という多分に日本人が好む美意識を投影出来る存在になっているからこその人気なんだと思います。
>
> 隼は加藤隼戦闘隊という物語はあるけれど、それは加藤健夫という個人に帰結する面が大きく、隼という戦闘機そのものとはちょっと違うというのが大きいのではないでしょうか…。

大戦末期、一式戦は陸軍主力戦闘機の座を四式戦に明け渡していますからね。零戦みたいに「軽量化しすぎて発展性が無かった」とか「さっさと金星積んどきゃ良かったのに」とかの恨み言はあまり聞かないような気がします。

その四式戦も「誉=ダメエンジン論」だとか「プロペラ小さすぎてグシャー」で散々にこき下ろされたり、「3500機も作ったのに戦局には何の寄与もしなかった」とか酷い言いがかりを付けられたり、「実は防弾タンクじゃなかった」とかの事実誤認がまことしやかに伝えられたりしましたけど…。

陸軍機ではむしろ頭痛のタネの三式戦、もはや手遅れの五式戦のほうが「悲運の名機」と呼ばれて持ち上げられる事が多いような気がしますね。「エンジンさえ完調なら」とか「もっと早く空冷化していれば」とか「とにかく最強」だとか。

「あそこで何とかしていれば!」という歯痒さも「ワザ」のひとつなんでしょうかね。その「何とか」できなかった理由を「頑迷な軍部の無定見」だとか「格闘戦への偏執」だとかの「不条理な圧力」に求められれば更に評価ポイントUP!みたいな?

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:英雄の条件  ■名前 : まなかじ  ■日付 : 06/9/13(水) 12:24  -------------------------------------------------------------------------
   > 「あそこで何とかしていれば!」という歯痒さも「ワザ」のひとつなんでしょうかね。その「何とか」できなかった理由を「頑迷な軍部の無定見」だとか「格闘戦への偏執」だとかの「不条理な圧力」に求められれば更に評価ポイントUP!みたいな?

結局、旧日本軍がいかにアホでダメだったかの象徴にしやすいというのがコツなんでしょうね。それが事実であるか否かとは関係なく、するっと飲み込めるほどにわかりやすい批判材料があること。
そして、それを槍玉→擁護が激突することで白熱することも大切なので、やはり事実であるか否かとは関係なく、とんちんかんでも構わないのでわかりやすい弁護材料も転がっていること。
大和とか、一式陸攻とか、三八式歩兵銃とか。

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : 零戦は、なぜ隼より人気があるのか  ■名前 : Rocks  ■日付 : 06/9/11(月) 11:47  -------------------------------------------------------------------------
   端的に言えば一番沢山造られたからですね。=一番使われた。
No1にすべての日本軍用機の代名詞を負わせたのでしょう。
補足的には”太平洋戦争”って言われるくらいですから
戦争の勝ち負けの流れは多くの海戦の経過とともに語られるのですから
ゼロ戦がその代名詞になるのは当然では?
人気と言う点では戦争当時の一般国民と現在の認識とは必ずしも一致
していないとも聞きます。戦争当時は隼は確か国民の人気投票か何かで
選ばれて命名されたかなにかで加藤隼戦闘隊も映画の影響なども
あってかなりポピュラーであったと聞きます。ゼロ戦は一般国民に
知れ渡っていたのか?そもそもゼロ戦という名前は戦後海外の
ゼロファイターが逆輸入で有名になったって話もありますね。
少なくと私が子供の頃の1960年代中期はゼロ戦=グリーン
のつまり52型のイメージでした。ゼロがグリーンのイメージなのは
外国人の認識のようで最近の「パールハーバー」でも監督があえて
イメージ重視でグリーン系にしたようですね。
つまりゼロが日本機の代表にしたのはドイツイコール=メッサー109
イギリス=スピットと言った海外などでもポピュラーな評価=人気を
そのまま60年代の戦記ブーム?に取り入れたのではないでしょうか。
予断ですがこのころのゼロのプラモは今はマニアには一番人気がないであろう
52丙ばかりでした(笑)

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : なんか皆様色々理由があがってますが・・・  ■名前 : P-kun  ■日付 : 06/9/13(水) 17:30  -------------------------------------------------------------------------
   単に「太平洋戦争」のメジャーな戦いでの米軍側記録が
猫も杓子もみんな「ZeroFighter」でOscarやTojoやTony・Frankなんてほとんど見当たらんだけだからじゃないんでしょうか。

そのおかげで
「ほらこんなに活躍したんだぞ〜」
とネタにしやすかったからだけなような気がしてなりませんし、
国民感情その他云々は後付のような気がしてなりません。

そこで一つ浮かんだのですが、
零戦の次に日本機でメジャーなのは果たして何なんでしょうか?
私は「ワンショットライター」だと思うのですが如何でしょう。
ええ、上記同様、米軍側記録で日本爆撃機と言えば「Bety」ばっかだったからだろうという理由です。

まあ、「ワンショットライター」という単語は和製英語だと私は思いますが・・・

 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:なんか皆様色々理由があがってますが・・・  ■名前 : 大塚好古  ■日付 : 06/9/13(水) 22:54  -------------------------------------------------------------------------
   > まあ、「ワンショットライター」という単語は和製英語だと私は思いますが・・・

 レキシントン戦闘機隊が一式陸攻を大量撃墜した際に、日本側の通信が「(一式)ライター」と呼んでいるのに敬意を表して、こやつを「ジッポーライター」と呼ぶことにした、と米海軍の情報担当士官様が手記で書いてますな。
 後に「タイプワンライター」が「ワンショットライター」に化けたという説もありますが、一式を「ライター」と呼称するのが日本起源であることは確かです、ハイ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━    通常モードに戻る  ┃  INDEX  ┃  ≪前へ  │  次へ≫    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━                                 Page 236