Page 125 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ゲーリングがいなかったら? 勝井 02/12/17(火) 1:10 ┣多分何も変わらないでしょう ささき 02/12/17(火) 16:40 ┣Re:ゲーリングがいなかったら? 月読 02/12/17(火) 23:32 ┣ヴェーハーが生きていたら? にも。 02/12/18(水) 14:13 ┃ ┗Re:ヴェーハーが生きていたら? まなかじ 02/12/21(土) 12:13 ┣Re:ゲーリングがいなかったら? 堀 02/12/19(木) 1:42 ┣ゲーリングの代役はいなかったの? 無頼庵 02/12/19(木) 2:22 ┣ゲーリングもう一つの顔 ささき 02/12/19(木) 18:06 ┣ゲーリングがいないのに・・・ BUN 02/12/20(金) 6:10 ┗Re:ゲーリングがいなかったら? 山家 02/12/20(金) 21:32 ─────────────────────────────────────── ■題名 : ゲーリングがいなかったら? ■名前 : 勝井 ■日付 : 02/12/17(火) 1:10 -------------------------------------------------------------------------
ドイツ空軍を創った男、ヘルマン=ゲーリング。 彼の横槍がどれだけドイツ三軍に悪影響を及ぼしたか知れない一方、 彼がいなければあれほど早くドイツ空軍が再建を果たすことはなかったでしょう。 彼が戦死なりなんなりで歴史の表舞台から姿を消した場合の ドイツ軍がどうなったか、考えてみません? |
> 彼が戦死なりなんなりで歴史の表舞台から姿を消した場合の > ドイツ軍がどうなったか、考えてみません? ゲーリングが居なくても、ドイツ単発戦闘機の航続距離は長くならないでしょう。 ゲーリングが居なくても、爆撃とUボートでイギリスは屈服させられないでしょう。 ゲーリングが居なくとも、地中海の制海権は取れないでしょう。 ゲーリングが居なくとも、スターリングラードへの補給は届かないでしょう。 ゲーリングが居なくとも、電波兵器開発競争でイギリスを追い越せないでしょう。 ゲーリングが居なくとも、米四発重爆の大群は止められないでしょう。 Bf110 を早めに見限るとか、He177 や Me262 の実用化が早まるとか、それによる戦果や被害などに違いは出るとは思います。しかしそれによってドイツ空軍の実力が倍も変わるとは思いません。彼一人の存在の有無で大局は変化しないでしょう。 |
少なくとも、ヘルマン=ゲ−リング師団のような空軍陸戦師団が創設される事はなかったと思いますが(笑) 個人的には、ナチス党が勢力拡大をする際に、ゲ−リングがいなかった影響がどのくらいのものであったかに注目したいですが(確か、ナチスが政権獲得する前後に、彼はプロイセン州の内相であったと記憶しているんですが) |
ウラル爆撃機の人です、以念 |
これもたいして変わらないんじゃないかと思います。 ウラルボムバーが頓挫したのはヴェーファーが死んだからというよりも、当時のドイツにそれをまとめるだけの技術(とくに大出力発動機)がなかったことが大きいと思います。 使えるエンジンはBMW132かJumo205かBMW.IVくらいしかなく、Bf109の試作機ですらイギリスからRRケストレルを買ったりしています。 実際、DB600系とJumo210系の登場を待って初めてドイツは高出力航空エンジンを手に入れることができたのであり、しかもこの系列の発展型でのみ大戦を戦うことになったわけですから、支える基礎技術の蓄積はともかくも「エンジン開発」の能力や発展性という点からすれば日本と同等かそれより悪いくらいの実績しかありません。 もちろん、ベルサイユ条約による停滞が尾を引いているせいではあるのですが。 その後を継いだケッセルリンクも大戦中の活躍を見るまでもなく恐ろしく有能な人ですが、現実路線としてまず可能な中部ヨーロッパ限定での戦力整備に集中する方向に向いたものと考えられます。 Ju86、Do17、それとHe111は、どこからどうみても戦術爆撃機ではあり得ません。 これらの爆撃機が狙っていたのはフランスやポーランド、チェコスロバキア(もちろんデンマークやオランダ、ベルギーなどもそうですが)の心臓部なのです。 ただ、陸上国境線を介して隣接国と接しているという条件から、ドイツ空軍は地上軍への協力をどうしても要求されます。 陸軍の要請があるからではなく、戦争をトータルに有利に進めるにはそれがもっとも有効だからです。 第一に、自軍の航空戦力の威力を十全に発揮するには、国境を接しており距離が近いという条件から、まず敵空軍に対する航空撃滅戦が最優先となります。 敵空軍がドイツを襲うならば戦闘機戦力は防衛に回らねばならず、敵空軍の戦闘機が生き残っていればドイツの爆撃機の威力は半減します。 故に、ドイツ空軍は敵飛行場を襲うという「戦術的」な作戦行動をまず何よりも先にやる必要があります。 更に、同時に国境を越えているであろう陸軍部隊の作戦に協力する必要もあります。 結局、陸軍部隊が敵地上軍を全滅させることが戦争の決着となるという点では空軍部内でも了解事項です。というのは、空軍は陸軍と海軍のエリート士官を選び抜いて新設された軍であって、そのヴェーファーにしろケッセルリンクにしろ、またシュペルレ、ケラー、イエショネク、レールといった空軍上級指揮官たちは大佐、中佐時代に陸軍から空軍に引っこ抜かれた人ばかりです。 ただ、これらは一般に思われているような直接支援ではほとんどなく、敵支配地域後方奥深くの重要目標を叩くという任務が主となります。 ポーランド戦やフランス戦で、スツーカどころか戦闘機よりも数が多い双発爆撃機部隊は何をやっていたかというと、こういうことをやっていたわけです。 だからといって、ドイツ空軍はこういう役回りにのみ甘んじていたわけでもありません。 ドイツ空軍はその爆撃機偏重から見てもわかるように、非常に戦略爆撃理論に傾倒している軍隊でもあります。 とにかくドイツ軍は第一次大戦の反省から長期戦を避ける戦争方策の開発に熱心でした。海軍はZ計画完整により艦隊決戦で一気に決めることを切望し、陸軍はこれは軍の総意というわけではありませんでしたが電撃戦という方法を模索しつつあり、そして空軍はといえばドゥーエ理論の発展による敵心臓部一撃必殺の戦略爆撃を短期決戦戦略として採用しています。 要するに、それよりも手っ取り早く終わらせる目算が立てば三軍協力で一致するが、独力で何事か決めねばならなくなったら戦争方策としてはそれを採ろうとするだろうし、実際に東部戦線が膠着するたびに空軍はソ連の重要目標への戦略爆撃作戦で状況打開を狙っているのです。(毎度実現はしませんでしたが) 端的に言えば、ドイツにとって戦争はあらゆる意味で早過ぎたのでしょう。 海軍は時間のかかる通商破壊戦でお茶を濁すことしかできず、陸軍はその機甲戦力はまるで準備ができておらず(フランス戦での3号・4号戦車の数を見てください)、空軍も独自に戦略作戦をやるには力不足(とくに戦闘機が足りない)だったわけです。 フランスにせよポーランドにせよかなりの規模の空軍を擁していて航空撃滅戦に時間がかかるため、陸軍部隊の進撃予定を考えると独自に戦略作戦をやるよりも地上軍協力によって陸軍が敵野戦軍を撃滅するのに協力する方が全体では有利と。 これは図にあたり、三軍の協力により、ドイツと同じくらいに準備をさぼっていたフランスやポーランドには快勝しましたが、海空の準備不足は英国本土で露呈し、本当の大敵ソ連と当たって、陸軍も含めて完全にボロが出てしまったと。 対ソ戦の場合は侵攻すべき距離が長く、また広がりもあり、またフランス・ポーランド戦で見せた陸軍の機動戦能力への期待からの地上軍協力がメインとなっていますが、それは先にも書いたように「その方が早く終わる」という検討結果があったからでしかありません。 おそらく、誰がやっても同じか、それより悪い結果しか出なかったと思います。 とにかく、ドイツは準備のための時間が足りなかったのであり、その時間は最大限に有効に使ってはいたと思います。 |
少なくとも、航空兵力の全てを握る。と言う事態は避けることができたと思います。 海軍の偵察機でさえ、空軍に派遣される始末でしたから。 少し妄想(?)に近くなりますが、戦術空軍にはならなかったと思いますね。 |
> 彼が戦死なりなんなりで歴史の表舞台から姿を消した場合の > ドイツ軍がどうなったか、考えてみません? いわゆる、「日本的企業」では、ガンとなる人物が、なんらかの原因で プロジェクト中途で失脚しても、結局、似たようなタイプの人間が代替につきます。 3人や4人のクビを切ったところで、全体の体質は決して改善されません。 (だからと言って、クビを切るのが無益、と言う訳ではないのですが) 結局、組織がゲーリングのような人物必要としていたなら、 代わりの人間が、すぐに現れたのではないでしょうか? |
「彼等の力なくして、我らが空軍は何一つ動かすことはできない。彼等の忠誠と技術と忍耐はその発露の形こそ違え、いかなる空中勤務者に優るとも劣るものではないのだ」 信じ難いかも知れませんが、ヘルマン・ゲーリングがルフトバッフェの地上整備員を称えて述べた言葉だそうです。おべっか使い、独善家、権力主義者、派手好き、金の亡者…と悪いことばかり言われる彼ですが、歴史の影にはまた別の顔もあったのかも知れません。 |
英海軍航空隊と英空軍間には軋轢が生じていた。 仏空軍は後世に於て戦略空軍とは呼ばれなかった。 日本海軍航空隊は爆撃機の開発と配備を重視した。 ゲーリングがいないのに、何故なんでしょう。 |
よく火葬戦記では、ゲーリングが早めに亡くなっていたら、ということが取り上げられていますが。私も、そう大きな変化は無かったと思います。結局のところ、ドイツ空軍は、戦術空軍になっていたでしょうし、ウラル爆撃機が実用化され、量産されることも無かったと思います。 空軍野戦師団の創設を非難されることもありますが、この創設についてはゲーリングに空軍将兵が働きかけた結果だと言う説(空軍の将兵を陸軍に移管せよ、とのヒトラーの命令に、組織防衛の観点から空軍の将兵が大反対し、ゲーリングはその突き上げを受けていたから)もあります。それに当時の陸軍ですら、武器の確保に四苦八苦していたことを考えると、空軍野戦師団が装備不足に苦しむのは、むしろ当たり前ですし、更に空軍野戦師団が陸軍の半個師団規模に過ぎないことを考えると、陸軍の師団に比べて、戦力的に大幅に劣る役立たずと空軍野戦師団を一刀両断され、それもゲーリング個人の非難とされるのには、私としては首を傾げざるをえません。 |