Page 121 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼日本の鉄道が欧州標準軌だったら? 勝井 02/11/28(木) 23:32 ┣Re:日本の鉄道が欧州標準軌だったら? tac 02/11/29(金) 0:38 ┣Re:日本の鉄道が欧州標準軌だったら? ooi 02/11/29(金) 1:09 ┣Re:日本の鉄道が欧州標準軌だったら? sinn 02/11/29(金) 1:33 ┣あまり変わらないんじゃないか? アリエフ 02/11/29(金) 3:40 ┃ ┣Re:上モノはともかく路線は? ooi 02/11/29(金) 9:22 ┃ ┃ ┗Re:上モノはともかく路線は? 月読 02/11/29(金) 10:28 ┃ ┃ ┗Re:上モノはともかく路線は? にわとり 02/11/29(金) 20:33 ┃ ┃ ┗Re:上モノはともかく路線は? ooi 02/11/30(土) 10:31 ┃ ┃ ┗Re:上モノはともかく路線は? にわとり 02/12/1(日) 10:02 ┃ ┃ ┗Re:上モノはともかく路線は? ooi 02/12/1(日) 21:58 ┃ ┃ ┗Re:上モノはともかく路線は? にわとり 02/12/1(日) 23:49 ┃ ┣Re:あまり変わらないんじゃないか? sinn 02/11/29(金) 13:46 ┃ ┣Re:あまり変わらないんじゃないか? SUDO 02/11/29(金) 15:02 ┃ ┃ ┗うーむ ドザちん 02/11/29(金) 19:25 ┃ ┃ ┗Re:うーむ 月読 02/11/29(金) 23:45 ┃ ┃ ┗ネックになったのは何? mikey 02/12/2(月) 0:32 ┃ ┣Re:あまり変わらないんじゃないか? にわとり 02/11/29(金) 20:38 ┃ ┃ ┗Re:あまり変わらないんじゃないか? tac 02/11/30(土) 14:12 ┃ ┃ ┣やってたんじゃないの? BUN 02/12/1(日) 5:11 ┃ ┃ ┃ ┗Re:やってたんじゃないの? tac 02/12/1(日) 20:25 ┃ ┃ ┗Re:あまり変わらないんじゃないか? にわとり 02/12/1(日) 9:48 ┃ ┗こんな話がありましたよ〜。 tomo 02/12/2(月) 2:06 ┣ゴミっぽいコトを書いてみる ドザちん 02/11/29(金) 20:12 ┃ ┣Re:ゴミっぽいコトを書いてみる BUN 02/11/30(土) 1:07 ┃ ┣更なるゴミかもしれませんが 山家 02/11/30(土) 20:57 ┃ ┣ゴミです 枚方太郎 02/12/5(木) 1:57 ┃ ┗Re:ゴミっぽいコトを書いてみる カンタニャック 02/12/6(金) 0:50 ┃ ┗Re:ゴミっぽいコトを書いてみる 京キト 02/12/7(土) 14:47 ┣路盤の強化は? カンタニャック 02/11/30(土) 1:32 ┃ ┗Re:路盤の強化は? F2A 02/12/3(火) 13:57 ┣Re:日本の鉄道が欧州標準軌だったら? SUDO 02/12/1(日) 18:51 ┃ ┗Re:日本の鉄道が欧州標準軌だったら? ドザちん 02/12/2(月) 1:28 ┣Re:日本の鉄道が欧州標準軌だったら? ooi 02/12/1(日) 22:05 ┃ ┗Re:日本の鉄道が欧州標準軌だったら? にわとり 02/12/2(月) 0:09 ┃ ┗Re:日本の鉄道が欧州標準軌だったら? ooi 02/12/2(月) 0:26 ┣Re:日本の鉄道が欧州標準軌だったら? F2A 02/12/2(月) 1:19 ┗Re:日本の鉄道が欧州標準軌だったら? 高村 駿明 02/12/4(水) 11:08 ┗Re:日本の鉄道が欧州標準軌だったら? F2A 02/12/5(木) 0:56 ┗Re:日本の鉄道が欧州標準軌だったら? 高村 駿明 02/12/9(月) 16:53 ┗大陸のゲージ問題は技術問題ではない カンタニャック 02/12/11(水) 15:23 ┗出題意図からは、全く外れますが。 山家 02/12/11(水) 21:05 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 日本の鉄道が欧州標準軌だったら? ■名前 : 勝井 ■日付 : 02/11/28(木) 23:32 -------------------------------------------------------------------------
狭軌で敷設された日本の線路が標準軌だったらかなり歴史に影響を及ぼしそうに思います。 少なくとも選定の候補には挙がってましたし、可能性がなかったわけではないですよね? 仮に標準軌で国内鉄道網が整備されたならどうなるか話してみませんか? |
> 仮に標準軌で国内鉄道網が整備されたならどうなるか話してみませんか? 標準軌で敷ける鉄道網って、どの程度になるでしょうかね。主要幹線はとも かく、枝線は難しいのでは。 となると、必然的に鉄道網の整備が遅れる&史実より金がかかる、んじゃな いでしょうか? |
> 狭軌で敷設された日本の線路が標準軌だったらかなり歴史に影響を及ぼしそうに思います。 > > 少なくとも選定の候補には挙がってましたし、可能性がなかったわけではないですよね? ・明治初期の早い段階で海外の鉄道事情に詳しい日本人/もしくは標準軌を主張 する外国人技師が居た。 ・それを許すだけの経済状況(当初は英国からの投資によっていた) この二つが最低クリアされない限り「可能性はない」と考えてよいかと。 > 仮に標準軌で国内鉄道網が整備されたならどうなるか話してみませんか? 少なくとも国鉄の整備はものすごく遅れたでしょう、間違い無く。 |
> 仮に標準軌で国内鉄道網が整備されたならどうなるか話してみませんか? つまりgoサインが出た、という設定とすれば・・・ ▽国内幹線の整備は遅れた。 ▽その幹線ルートも(現況とは)異なっていた。 ▽いわゆるSLの進化・様式が別趣になっているだろう。 →3重連(でしたっけ?3台連結索引は??)は出現していない? ▽その後の電気機関車(他、各種車両は)は、外貨獲得に貢献したかも? とりあえず、こんなトコロで・・・? あっ?!旧軍、戦車他、車両の幅!も・・・広くなっていたかも?? |
標準軌になったら鉄道の路線の位置が相当変わったり、整備が遅れるのではないかという意見がありますが、私はさほど変わらないんではないかと思います。 私鉄で最初から標準軌を採用している例があり(近鉄奈良線など)、ゲージが大きくても車両の大きさは狭軌の国鉄とほとんど変わらない、というのがよくあります。標準軌ではないが1372mmの特殊ゲージも多くの私鉄で採用していたようです(現在でも路面電車に多い。標準軌に改軌される前の京成も。今だに京王帝都京王線がこのゲージなものだから、相互乗り入れしている都営新宿線は他の私鉄路線に繋げることができない)。 標準軌になれば狭軌よりも車両が大型化するとは限りません。箱根登山鉄道も開業当初から標準軌ですが非常に曲がりくねった路線となっています。余談だけど、箱根湯本まで三線軌で乗り入れている小田急(狭軌)の方が、箱根登山鉄道の車両よりサイズが大きいんだよな・・ |
> 標準軌になったら鉄道の路線の位置が相当変わったり、整備が遅れるのではないかという意見がありますが、私はさほど変わらないんではないかと思います。 > 私鉄で最初から標準軌を採用している例があり(近鉄奈良線など)、ゲージが大きくても車両の大きさは狭軌の国鉄とほとんど変わらない、というのがよくあります。標準軌ではないが1372mmの特殊ゲージも多くの私鉄で採用していたようです(現在でも路面電車に多い。標準軌に改軌される前の京成も。今だに京王帝都京王線がこのゲージなものだから、相互乗り入れしている都営新宿線は他の私鉄路線に繋げることができない)。 > 標準軌になれば狭軌よりも車両が大型化するとは限りません。箱根登山鉄道も開業当初から標準軌ですが非常に曲がりくねった路線となっています。余談だけど、箱根湯本まで三線軌で乗り入れている小田急(狭軌)の方が、箱根登山鉄道の車両よりサイズが大きいんだよな・・ 車両の大小についてはなるほどその通りなんでしょうが、実際にその車両を走らせる路線の方はどうなんでしょうか?確保すべき面積、必要とするバラス他の資材も多くなるでしょう?実際に金を食うのはそっちなんじゃないかと思うんですが。 とか書いた後でふと思った事、鉄道の方にはそこまで詳しくないんだけど、本当に標準軌のコストって鉄道網を整備する上において狭軌より洒落にならんほどかかるモノなのかなあ、それが違うとなれば、私の前の書き込みの前提がパアになるんだけど。>ただし鉄道を整備し始めた明治期において。 |
いささかうろ覚えで恐縮なのですが、確か原敬日記の記述で、鉄道を広軌に変更したら、という原か後藤新平の意見に、政友会の大半の人間が、「それよりも全国津々浦々に鉄道網張り巡らせろ」と言う場面があったと思います。 中公新書の『原敬と山県有朋』にも似たような記述を見た気はするんですが。 |
要するに改軌するのにものすごい金が かかるわけですよ。 |
> 要するに改軌するのにものすごい金が かかるわけですよ。 いや、改軌ではなくて一から標準軌で鉄道を構築する場合、狭軌に比べて耐えられない程の資金/手間がかかるものなのかなあと、それも明治の鉄道建設黎明期の話。 もし、実は狭軌と比べても差が無い(負担に耐えうる)と言うのであれば標準軌でもおかしくはなかったね、と言う話になるし、それが本当に洒落にならない(イギリスだって投資できないよってなぐらい)程の違いがあったのなら、狭軌での鉄道建設はやむをえない事ではなかったのかなと言う話になるでしょう、そこの所詳しくないからよくわからないんだけど、どうなんでしょう。 |
> いや、改軌ではなくて一から標準軌で鉄道を構築する場合、狭軌に比べて耐えられない程の資金/手間がかかるものなのかなあと、それも明治の鉄道建設黎明期の話。 > もし、実は狭軌と比べても差が無い(負担に耐えうる)と言うのであれば標準軌でもおかしくはなかったね、と言う話になるし、 まさに、「標準軌でもおかしくはなかったね。」という事だそうです。そりゃぁ多少は金銭的負担は増えるでしょうが、新橋〜横浜程度じゃごくわずかな負担です。築堤と枕木の幅が増えるだけで。あとはもう最初に作ったモノ勝ちで、多少建設ペースが遅れたとしても、結局は全国に線路が張り巡らされるという結果に・・・。 余談ですが、鉄橋の本体の幅は実は 狭軌でも標準軌でも同じなのですよ。枕木でその差を吸収。 |
> > いや、改軌ではなくて一から標準軌で鉄道を構築する場合、狭軌に比べて耐えられない程の資金/手間がかかるものなのかなあと、それも明治の鉄道建設黎明期の話。 > > もし、実は狭軌と比べても差が無い(負担に耐えうる)と言うのであれば標準軌でもおかしくはなかったね、と言う話になるし、 > > まさに、「標準軌でもおかしくはなかったね。」という事だそうです。そりゃぁ多少は金銭的負担は増えるでしょうが、新橋〜横浜程度じゃごくわずかな負担です。築堤と枕木の幅が増えるだけで。あとはもう最初に作ったモノ勝ちで、多少建設ペースが遅れたとしても、結局は全国に線路が張り巡らされるという結果に・・・。 うーん、レール間の幅は1.4倍ぐらいになるんしょ?つー事は、築堤と枕木の幅が増えるって簡単に言うけど、より多くの面積(と言うか、資材)が必要になる事が目に見えているからこその狭軌の提案だった様な気がしないでも無いのだけども、多少の建設ペースの遅れで済むのかなあ? 標準軌と狭軌について多少は調べても見たのだけども標準軌の利点自体は疑問をさしはさむつもりは無いんだけど欠点に目を瞑った意見が多かったような気がしないでも無いんだけどなあ。 まあ、最初の鉄道はそもそもイギリスからの導入だからイギリスの技師が「標準軌だ!」って言えば、それで進んじゃうと思うんだけども、そうなったら逆に今頃鉄道の整備が進まなかったのは狭軌にしなかったせいだと誰か気勢を上げるんじゃないかなと言う気がしないでも無いのは気のせいでしょうか(^^; > 余談ですが、鉄橋の本体の幅は実は 狭軌でも標準軌でも同じなのですよ。枕木でその差を吸収。 車体幅が一緒ならそうだけど、新幹線は違うのでは?>高架橋は違うはずなんだけど。 |
>多少の建設ペースの遅れで済むのかなあ? 私は、多少の建設ペースの遅れで済む。と考えます。まあ この辺は「多少」とはどの程度なのか?が、人によって違いますから・・・。 >狭軌の提案だった ここら辺が問題なのですよ。当時日本側に鉄道を理解している人がほとんど、全然、おらず、イギリス側も当然のように植民地軌間の狭軌で建設。と、まじめに検討した形跡が無いんですね。日本の地形を考慮とかは、どうやら後付けの話らしいのです。(何に書いてあったか忘れたけど最近の研究による) > 標準軌と狭軌について多少は調べても見たのだけども標準軌の利点自体は疑問をさしはさむつもりは無いんだけど欠点に目を瞑った意見が多かったような気がしないでも無いんだけどなあ。 この辺は当時の広軌推進鉄道技術者の戦略のたまものですね(笑)。 > > 余談ですが、鉄橋の本体の幅は実は 狭軌でも標準軌でも同じなのですよ。枕木でその差を吸収。 > > 車体幅が一緒ならそうだけど、新幹線は違うのでは?>高架橋は違うはずなんだけど。 あまり特殊な事を書くものじゃありませんね。かつて一般的だったデッキガーダーというタイプの橋の橋桁の幅の事なんですけど・・・。ここでは これ以上書きません。忘れてください。 |
> 標準軌になったら鉄道の路線の位置が相当変わったり、整備が遅れるのではないかという意見がありますが、私はさほど変わらないんではないかと思います。 > 私鉄で最初から標準軌を採用している例があり・・・ 勿論、素人考えなんですが・・・・ 素人考えでは、私鉄は採算を見込んでの着工であり、例外はあるにせよ、大手私鉄は平易な地形(人口密集という意味で)へ敷設するのではなかと・・・ 国有鉄道であれば、全国の拠点へ向けて山を崩し(掘り?)谷を埋め(架橋)して路線を延ばすわけで・・・ 建設技術(機械)の貧しい当時では、大きな問題だったと思います。 そもそも国道でさえ、現在の農道より劣る時代だったと推察するのですが・・・? |
http://www.hakone-tozan.co.jp/rekishi.htm 大正時代の箱根登山鉄道を明治初期の状況と比較するのもどうでしょうか、40年近く違いますし、どう見ても金持ち相手の良い商売を狙っていた箱根登山鉄道と、国家の動脈として国鉄建設するのとでは、やはり考え方とかに違いがあるのではないでしょうか。 もっとも欧米の登山鉄道系なんかで標準軌が成立してるのなら、そう大きな問題ではないでしょうが・・・。 なんとなく非関税障壁にして国内の鉄道産業を保護育成する狙いでもあったんだろうかとか勘ぐったりして(笑) |
> なんとなく非関税障壁にして国内の鉄道産業を保護育成する狙いでもあったんだろうかとか勘ぐったりして(笑) でも,狭軌自体を薦めたのはイギリス人技師だって話が(笑)。 そもそも,狭軌を日本で普及させた張本人である最初の官鉄は,イギリスから設備とかなんやかんや全部持ってきた上で開業した訳ですし… #植民地で実績があったからですね(爆)。 鉄道産業自体に関しては,結局何だかんだ言って狭軌でも外国の技術支援無しでは立ち行かなかったのだと思います。 台車にしても電装品にしても,ウェスチングハウスやらジーメンスやら国を問わず入ってますし… 鉄道技術が発展していなかった戦前だけでなく,戦後もそういった技術導入は行われている訳ですし… (東急や小田急の電車に一部使われてた東急車輛のパイオニア台車なんかそれこそまんま米バッド社の物だし,つい数年前まで小田急が使っていた住友のアルストム式台車もフランス式技術の継承,こんな例は探せば山ほど) 電車の軌間なんて,世界中探せばそれこそ沢山あるわけですし(大雑把に分けても”広軌””標準軌””狭軌”とあって,標準軌以外はその分類の中でこれまたワケワカランほどの種類が),さしたる障壁にはならなかったでしょう。 |
うちの大学の流通関係の歴史を研究している教授に以前聞いた事があるのですが、どうも日本の鉄道は、インドで使用されていた鉄道の発展型のようです(この時の話題は、かの昭和期に計画された弾丸特急だったんですが) ちなみに大正八年度予算において、原敬内閣は七路線の建設計画を計上すると共に、建設中の路線に対しては予算の繰上げを行って速成をはかり、さらに十一路線の軽便鉄道の新・増設を認め、私鉄線へも補助金を出すようにしています。 この鉄道路線拡張計画は、ピ−ク時の大正十年には、百四十九路線、1万キロメ−トルにも及ぶ新設案が提出されています。(ちなみにこの規模は、これまで開通していた路線の全延長距離に匹敵するそうです) 結局これは、戦後不況などによる国家財政の悪化などによって実施テンポは低下し、事実上計画は縮小されたようです。 ちなみに、軍事輸送その他大陸との鉄道連結を重視する見地からだされていた広軌改修論を退けた理由として、原は、国内での全国的な産業発展、地方開発を重視する観点から、従来の狭軌鉄道のままで新規延長を優先したそうです。 参考文献「原敬と山県有朋」 中公新書 |
> ちなみに、軍事輸送その他大陸との鉄道連結を重視する見地からだされていた広軌改修論を退けた理由として、原は、国内での全国的な産業発展、地方開発を重視する観点から、従来の狭軌鉄道のままで新規延長を優先したそうです。 その時問題視されたのは、「標準軌」と「従来と異なる軌間」の何れでしょうか? 史実と異なり標準軌で整備されていた場合、 前者が問題視されていたのなら、拡張計画で新規に整備する分は狭軌となり、 後者が問題視されていたのなら、標準軌で整備されることになると思うのですが。 |
そうですね。そりゃあ狭軌より標準軌の方が多少建設に金がかかりますけど、標準軌だと重心が安定するから、それを補って余りある輸送力向上が期待出来るわけです。 |
> そうですね。そりゃあ狭軌より標準軌の方が多少建設に金がかかりますけど、標準軌だと重心が安定するから、それを補って余りある輸送力向上が期待出来るわけです。 でも輸送力向上のためには、載せる貨車も大型でないといけませんよね? ということは山間部を縫うように走ることができなくなり、トンネルも橋も大型化して建設費が脹れ上がりませんか? 結局その上昇する建設費に見合うだけの輸送力向上が見込めるかどうかではないでしょうか。平野部の幹線だけ標準軌にする手もあるでしょうが、当時の日本では複数の規格の鉄道を並行して整備するだけの余裕はないでしょうし…… |
> 結局その上昇する建設費に見合うだけの輸送力向上が見込めるかどうかではないでしょうか。平野部の幹線だけ標準軌にする手もあるでしょうが、当時の日本では複数の規格の鉄道を並行して整備するだけの余裕はないでしょうし…… 後の新幹線計画に発展し、しかも実際に着手されていた弾丸列車計画はまさに「それ」ではないでしょうか? |
> > 結局その上昇する建設費に見合うだけの輸送力向上が見込めるかどうかではないでしょうか。平野部の幹線だけ標準軌にする手もあるでしょうが、当時の日本では複数の規格の鉄道を並行して整備するだけの余裕はないでしょうし…… > > 後の新幹線計画に発展し、しかも実際に着手されていた弾丸列車計画はまさに「それ」ではないでしょうか? だから「当時の日本」と書いているでしょう? 明治初期、まだ日本全国を網羅する鉄道網がない状態で、そんな無駄ができるはずがない。手元不如意どころではない経済事情なのですから。 弾丸列車計画は、結局既存鉄道網が飽和してこれ以上の能力拡大が不可能(既に需要に対応できなくなっていた)ということから考えられた発想ですから、それを持ち出されても…… |
> でも輸送力向上のためには、載せる貨車も大型でないといけませんよね? 軌間が広がると 大きなボイラーが搭載できるというわけです。また、たとえば同じ構造の台車の車両が、標準軌と狭軌であったなら どちらが安定した性能を発揮できると思いますか? まあ この手の議論は 鉄道研究家の間では答えは解っている問題なので、ここでこれ以上議論したくないです。聞こえるのは「最初から標準軌で造っていれば・・・。」という声のみです。 本題の「日本が標準軌だったなら」は、面白い意見が出てきそうですけど。 |
え〜、原典は家でかくれんぼしちゃってるのですが、確か新幹線に関する碇 義朗氏の著書だったと思います。こんな話がありました。 狭軌ながら、日本の鉄道は設計のよろしきにより車体規模は標準軌と大差無いくらいまで大型化させていたそうです。で、レールを横にもう1本通すことで(3本通ってるわけですね。)標準軌にしてしまうという技術を開発したそうです。費用もそんなに(って言っても程度問題ですが。)かからないとか。 結局この事は忘れ去られちゃったみたいですが。 |
もう,「銭が無いんじゃあ!」とかそういう問題は放っておいて,もし標準軌になった場合の事を考えてみると… ◎戦後の電車新性能化がすこーし楽になった これは間違いないと思います。吊掛駆動からカルダン駆動に移行する段階であれこれ試行錯誤しているわけですが, 本命の平行カルダン(電動機を車軸と平行に取り付ける方式,より正確に言うならWNドライブ)を 狭軌台車に入れるまでに結構苦労しています (枕木方向の幅が大きいために台車に入らなかった→継ぎ手の改良小型化により解決)。 平行カルダンが使えるようになるまでは結局直角カルダン(電動機を車軸と直角に配置)で誤魔化していたわけですが, これだと台車の長さが長くなり,その分重量が増してしまいます(あと,ギアの調整が難しかったというのも)。 だからこそ平行カルダンが本命だった訳ですが… はじめっから標準軌を用いていればこれらの苦労はせずに済んだ訳で,その分の技術開発は楽できたのではないかと思います。 ◎新幹線,出来たのだろうか? 出来たかどうかというよりも,今のような形であるのか…という感じで。 新幹線があの形になったのも,狭軌で小型軽量化による高速化(小田急のロマンスカーとか)をしていたからな訳で。 狭軌だからこそあそこまであれこれ小細工を施した訳ですから,標準軌だとそこまで発展しなかったのでは,という気がします。 だから,それに近いものをやるにしても,新幹線というかたちではなく,在来線に従来よりも高速な超特急を走らせるとか, そういうかたちに落ち着いたのではという気がします(輸送力が不足しない限りは新たにもう1本線路引くメリットも薄いですし)。 狭軌故の技術的挑戦とかそういう物があったからこそ,今の電車大国日本もあるんじゃないかなぁ,とか,思ったり思わなかったり… |
> 狭軌故の技術的挑戦とかそういう物があったからこそ,今の電車大国日本もあるんじゃないかなぁ,とか,思ったり思わなかったり… 賛成。「鉄道の領域」ではまさにその通りだと思います。 |
つい最近も叱られたばかりですが、後知恵を敢えて入れて考えてみると。 私も素人なので間違っているかもしれませんが、標準軌の方が狭軌よりも線路幅が広くなり、それにより、鉄橋やトンネルも大きくなり、土地の買収等による確保も高くなり、というのは避けられないと思われます。従って、史実よりも国鉄の敷設の速度が遅れると思います。問題は、それがどうにも許容できないレベル(例えば史実の半分も敷設できないレベル)になるのか、ちょっと遅れるレベル(史実では大正時代に敷設された鉄道が、昭和時代になってから敷設されるレベル)になるか、だと思われます。私としては、後者のレベルに留まるくらいなら、標準軌での敷設もありえたのではないか、と思うのですが。私にはどちらが正しいのか、分かりません。 明治時代、少しでも鉄道を敷設しようとして、狭軌を選択したため、日本の鉄道技術が結果的に世界一流のものになったのは否定できませんが、昭和・平成になり日本各地に新幹線を張り巡らせようとしていることから考えると、結果的に安物買いの銭失いになってしまったように思われるのです。 |
その1 関西の鉄道車両の比較 JR新快速(狭軌)の車体幅は2950mm、近鉄アーバンライナー(標準軌)の車体幅 は2800mmで150mmも狭軌を走るJR車両のほうが広いです。 ちなみにトヨタセルシオの幅1830mm、カローラの幅が1695mmでその差135mmなんで すよ(笑 その2 昭和57年まで兵庫県加古川市に別府鉄道(べふてつどう)という私鉄が路線を 持ってました。この鉄道は国鉄/JRと同じ軌道幅1067mmだったんですが、ここ の車両の大きさはほとんど軽便鉄道並み。JRの車両と比べるとひと回り以上 サイズが違います(いまも保存されていますが、実際に見ると1067mmの軌道幅が やけに幅広く見えます) ゴミの余談ですがこの鉄道、ホームに乗客が見えず、降りる客がいないと(車掌が 乗客に「降りる人いませんか?」と聞く!)駅に止まらず通過していたというオソ ロシイ鉄道です(笑 内容ないカキコでスミマセン(土下座 |
> 狭軌故の技術的挑戦とかそういう物があったからこそ,今の電車大国日本もあるんじゃないかなぁ,とか,思ったり思わなかったり… 電車化は、路盤の強化なしで(あるいはわずかの路盤強化で)高速化および輸送力強化をおこなう手段であって、ゲージの問題とは直接リンクしないのではないのではないでしょうか。 ヨーロッパ諸国の鉄道は、高速化のために重量級の高出力機関車(動力源が電気かジーゼルか蒸気は問題ではない)を開発し、重量級の機関車が高速走行しても大丈夫なように路盤を強化しました。 これに対して日本は路盤強化なしに列車の高速化を実現する方法として、電車(および気動車)化を選び、電車のコスト高とメンテナンス性の悪さには目をつぶりました。 どちらがよいかは一概にいえないでしょう。大量輸送では電車のメリットが多いでしょうが、ライフサイクルコストや環境負荷などを考えると、機関車にもメリットがあります。 |
初めまして、京キトと申します。 戦後の電車化についてですが、僕としては検修設備の一本化の意味もあったのではないか、と思います。 機関車牽引・・・機関区・客車区の二通りが必要 電車/気動車・・・電車区(気動車区) 実際には貨物列車は機関車牽引で残ったわけですから、↑のように単純にはいかなかったわけですが。 昭和30年代後半の(鉄道ファン向けではなくプロ向けの)雑誌を読んでいると、所々でこの話が出ていました。 あと明治・大正時代の鉄道広軌改築論についてですが、鉄ヲタ(かくいう自分もその一人)の間では結構メジャーな話題です。大体の人の結論は「もし広軌改築を実行していれば、戦後の新幹線建設後の国鉄のように、鉄道経営が火の車になっただろう。よって狭軌のままで良かった」というところですが。 |
標準軌間にしても、路盤を強化しなければ、車両の速度向上や大型化はできません。 我が国の鉄道は路盤の強化については、必ずしも積極的ではなかったようですから、最高速度や蒸気機関車の重量なども現状と大差なかったのではないでしょうか。 |
まったくその通りで、重量列車を走らせるためには線路の高規格化が必要です。 一応甲、乙、丙とレール重量などによって規格が定まってました。 当時の規格はわかりませんが、現在はこれです。 http://member.nifty.ne.jp/clubant/siki6/rail/rail.html |
http://www.ne.jp/asahi/cj-7/nihira/new_page_12.htm なんかさ、結局何処の国も適当に選択してるんじゃないかというか、標準って何?って感じ・・・。 |
> なんかさ、結局何処の国も適当に選択してるんじゃないかというか、標準って何?って感じ・・・。 http://homepage2.nifty.com/kotaroooo/3gauge.htm こういうのも見つけたのですが,標準軌の根拠はこんなもんだったんだそうです。 …でも,確かに「適当に選択してるんじゃないか」という意見には同意です(笑)。 |
> 狭軌で敷設された日本の線路が標準軌だったらかなり歴史に影響を及ぼしそうに思います。 > > 少なくとも選定の候補には挙がってましたし、可能性がなかったわけではないですよね? > 仮に標準軌で国内鉄道網が整備されたならどうなるか話してみませんか? 書いててふと思いついた事>ヲイ 多分、鉄道評論家か鉄道マニアが「広軌にすればよかったのだ」とか言って、過去の歴史の批判を始めるに違いない、きっとそうだ>コラ。 まあ、マニアって、救いようのないものだし(^^; |
> 多分、鉄道評論家か鉄道マニアが「広軌にすればよかったのだ」とか言って、過去の歴史の批判を始めるに違いない、きっとそうだ>コラ。 > > まあ、マニアって、救いようのないものだし(^^; そうはならないと思うな。誰かがそう言っても、冷たくあしらわれそう。何かが違うのですよ、鉄道趣味とミリタリー趣味では。情報の開放度が違うからか? |
> > 多分、鉄道評論家か鉄道マニアが「広軌にすればよかったのだ」とか言って、過去の歴史の批判を始めるに違いない、きっとそうだ>コラ。 > > > > まあ、マニアって、救いようのないものだし(^^; > > そうはならないと思うな。誰かがそう言っても、冷たくあしらわれそう。何かが違うのですよ、鉄道趣味とミリタリー趣味では。情報の開放度が違うからか? まあ、ジョークの類なんだからいいじゃんとか思いますが、一般論で言っちゃうと、何にだって貶す人(評論家)は居るし誉める人も居るもんですよ?それはミリタリー趣味と鉄道趣味の違いで出て来るものだとは、僕は思えないなあ(^^; |
皆様経費面にこだわっておられるようですので…。 確かに標準軌を採用した際、大きな車両限界を採用すれば、トンネル断面などで施設経費はかさみます。 が、軌道幅はそのままで、車両限界を小さくすれば狭軌でも標準軌でも経費はあまり変わりません。実際経費を考えて、軌道は標準軌で、車両限界を狭軌で採ることで経費削減を図っている鉄道は多いです。 また山岳地で路線決定するのはスペースではなく勾配です。安定性のある標準軌を採用していれば、山岳路線により強力な機関車を投入することが出来るため、路線の施設は更に厳しい条件下でも路線の施設は容易になり、たとえば碓氷峠ももっと 短距離の路線が施設されたかもしれません。 そもそも日本に狭軌が採用されたのは、前述にもあるとおり、英国がインドに施設した狭軌鉄道の技術と設備を安価に利用できるためです。西洋文明、明治政府に懐疑的な当時の社会を相手に、政府の方針というものを「目に見える」形で示すのが鉄道だったのです。ところが政府に金は無いので、少しでも安価な方法を…というので、英国の「植民地鉄道」たる狭軌が採用されたのです。実際使用された車両にも植民地仕様が多くありました。政府としてはいずれ改軌を行い、標準軌にする予定でしたが、政党による「我田引鉄」政策により改軌は見送られたのも前述の通りです。 |
> 狭軌で敷設された日本の線路が標準軌だったらかなり歴史に影響を及ぼしそうに思います。 > > 少なくとも選定の候補には挙がってましたし、可能性がなかったわけではないですよね? > 仮に標準軌で国内鉄道網が整備されたならどうなるか話してみませんか? 皆様のレスを拝見しつつ、わたくしなりの意見を書かせて頂きます。 ○標準軌鉄道の可能性 可能性はあったと思います。日本の鉄道が狭軌なのは、大隈重信が ゲージという用語の意味を解さなかったからですから「ゲージが大きい ことのメリット/デメリット」を、イギリスの技官が正しく説明して いたなら、採用されたかもしれません(特に「イギリスなど欧州の車輌 がそのまま使えるので、技術導入が行いやすい」とか、「輸送量が大きく なるので将来的に軍などの大量輸送が行いやすい」といった、史実では 植民地相手には、わざわざ説明しなかったであろう部分)。 この場合、当時の技術への理解度などから考えて、鉄道を敷設していく 中で、標準軌鉄道の建設費高騰が問題となってきたのではないかと思わ れます。しかし「すでにあるもの」を変更することは、日本人の性質から 考えてないでしょうから、「主要幹線(及び重要な枝線)だけ標準軌。必要 性の薄いローカルは軽便鉄道(762mmゲージ程度)」という中途半端な整備 となったような気がします(オーストラリアみたいですね)。 また路盤強化について言及されている方がおられますが、標準軌鉄道 を導入したのであれば、欧米は自国の機関車・客車の売り込みを積極的 に行ったものと考えられます。民需でなかったとしても、「鉄道がなけれ ば成立しない戦争」である、日露戦争時に、大量導入するでしょうし。 こうした欧米製蒸機を運行するためには、必然的に路盤強化が必要と なるでしょうから、東海道・山陽本線などの主要幹線は、欧米並みの 路盤強化を行ったものと考えられます(特に日露戦争以降の日本であれば、 大国意識がありますから、「条件として対等」な標準軌鉄道を有していた なら、走る列車も欧米並みにしようと努力するに違いありません)。 この場合、鉄道技術の自国開発がどの程度進んだのか、非常に微妙な ところですが、「追いつけ、追い越せ」の時勢ですから、満鉄特急「あじあ」 程度の純国産列車が国内で走った可能性は高いかと。 しかしながら、標準軌鉄道があったとしても、おおまかな歴史の流れ は変わらないことでしょう。蒸気機関車牽引列車は、勾配やカーブに弱く、 山がちな日本であれば、「標準軌=高性能」を実現できたか疑問だからです。 それでも、主要幹線の流通量が増え、若干ながらも高速化できるでしょう から、史実より早く「地方離れ、都市集中」の傾向が強くなるのではないかと。 だからといって、日本の大陸侵略(鉄道システムが共通なら、むしろスム ーズなのではないかと)や、国内のファシズム化といった流れを変えることは 困難でしょうから、史実通り太平洋戦争に突入し、敗戦するのではないかと (欧米製の車輌を導入したくらいでは、好意的なならないだろうし)。 ただ、標準軌コンプレックスがないので「弾丸列車計画」は作られなかった ものと思っております(ちなみに、先に軽便鉄道導入と書いたのは、弾丸列車 や新幹線において、ゲージの複数化を許容してきた歴史が日本にあるからです)。 敗戦後の歴史は少し違うと思います。間違いなく米国は、日本を鉄道車輌 の市場と認識し、米国製車輌の導入を強要するでしょう(ごり押しできる余地 があるなら、ごり押しするのは、特別二等車の導入の経緯などを見れば明らか でしょう。日本製リクライニングシートの制作実績を示しても、米国製品を 買え、となったわけですから)。 その場合、自主開発の芽はつみ取られますから、新幹線の実現はなく(特に 標準軌鉄道の欧米が、鉄道斜陽の実績を残してきたさいに「自分のことのよう に」思うでしょうから)、道路と航空を重視した、アメリカ的交通政策を行い、 環境問題は史実より悪化していたように思います。 鉄道は東京−大阪間5時間程度(最高速度160キロ)程度までは、進歩する でしょうが、この程度では航空機に対抗できないでしょうし。 |
ええと…順番に述べていきます。 ゲージが大きい事のメリット、デメリットは肝心の英国が認識できてなかった筈です。 というのも、英国車両は全般的に車両限界が小さく、標準軌ながら狭軌並の小柄な車両がもっぱらです。というのも英国の鉄道はほとんどが民鉄から始まったものであり、建設費を抑えるため、ゲージは広く、車両限界は小さく、が方針でした。大動輪の高速機関車に数両の客車を引かせ、大都市間をどちらの鉄道が早く着くか、といったスピード競争は盛んでした。まして鉄道会社によってゲージはバラバラという状態が第二次大戦後まで続いた国ですから、ゲージ云々という認識がましてや19世紀にあるはずがありません。欧州大陸の鉄道が国営で建設されたのとは対照的な道筋を歩んできた訳です。 従って当然日本でも、国庫負担を嫌い、鉄道の敷設は民間資本が中心でした。東海道線は官営ながらも、山陽本線は山陽鉄道、東北本線は日本鉄道、鹿児島本線は九州鉄道といった、現在のJRの如き状況が、日露戦争後、1906年の鉄道国有法の公布まで続いていました。その鉄道国有法にしても、民鉄の国有化には大きな反対があったわけで、公布から10年!かけて徐々に国有化を進める(実際には1年で完了)ということでやっと決着を見ているわけです。しかも対象は軍隊輸送に必要な主要幹線のみで、地方線は対象外です。政府が全国規模での鉄道整備を進めるのは、1922年の鉄道敷設法まで待たなければなりません。 地方線については、私設鉄道法、軽便鉄道法の公布により、民間の軽便鉄道による整備というのが実際に大変多くありました。このとき建設された軽便鉄道は、重要なものは後に鉄道敷設法により国有化され、改軌されています。 欧米からの機関車、各種車両の売り込みは史実でも大変多く、というより有力機関車のほとんどは海外メーカーによるもので、国産機関車は少なく、その多くも海外製の機関車を日本流にアレンジした、いわば「金剛級」のようなものです。海外からの蒸気機関車の輸入は結局1925年まで続き、電気、ディーゼル機関車に至ってはその後も多く輸入されています。日本の鉄道技術は確かに世界有数ですが、システムが優秀なのであり、技術が優秀なわけではありません。現在でも海外からの技術導入は極めて盛んであり、海外からの導入技術無しに、日本の鉄道は成立ちません。 昭和13年の「弾丸列車構想」にしても、発端は大陸との「直通」による高速連絡が主目的であり、輸送力増強が主目的ではありません。大陸側鉄道が標準軌であったからそのように採用された訳で、仮に大陸側が狭軌もしくは広軌であったなら同じ規格が採用されていた筈です。ここに標準軌へのコンプレックスというのはありません。また戦後の新幹線構想も、当初は東海道線の複々線化として進められています。確かに標準軌への改軌構想を2度も見送ってはいますが、それは輸送力の増強よりも国土全体の鉄道網の普及を目指していた訳であり、また鉄道整備よりも軍備増強を優先(鉄道敷設費は何度も海軍拡張費に転用された)していたからです。 結局は、ゲージが狭軌であれ標準軌であれ、日本の鉄道についての意識は大きく変わる事は無く、結局は史実とあまり変わらないと思います。まぁ車両は今より大型化し、通勤ラッシュは多少緩和されてるかもしれませんが(笑) ちなみに南アフリカは日本と同じ狭軌が採用されていますが、日本より大型の機関車が、日本より多くの貨物列車を引いています。狭軌鉄道の最高速度記録も持っています。 |
長文レスありがとうございます。 > ゲージが大きい事のメリット、デメリットは肝心の英国が認識できてなかった筈です。 > というのも、英国車両は全般的に車両限界が小さく、標準軌ながら狭軌並の小柄な車両がもっぱらです。というのも英国の鉄道はほとんどが民鉄から始まったものであり、建設費を抑えるため、ゲージは広く、車両限界は小さく、が方針でした。大動輪の高速機関車に数両の客車を引かせ、大都市間をどちらの鉄道が早く着くか、といったスピード競争は盛んでした。まして鉄道会社によってゲージはバラバラという状態が第二次大戦後まで続いた国ですから、ゲージ云々という認識がましてや19世紀にあるはずがありません。欧州大陸の鉄道が国営で建設されたのとは対照的な道筋を歩んできた訳です。 それについては仰る通りですね。勉強不足でした。標準軌鉄道がありえそうな イフとしては、日本側が「英国と同じ鉄道が欲しい」と単純な要求をした場合など でしょうか。財政難という点で、何らかのイフが必要となりそうですが。 鉄道行政については、民鉄優位は承知していますが、官鉄が標準軌で鉄道敷設 を始めたなら、多くの民鉄は追従するのではないでしょうか(輸送の一貫性を 考えれば、国策としてもそれほどおかしくはないと思うのですが)。 > 欧米からの機関車、各種車両の売り込みは史実でも大変多く、というより有力機関車のほとんどは海外メーカーによるもので、国産機関車は少なく、その多くも海外製の機関車を日本流にアレンジした、いわば「金剛級」のようなものです。海外からの蒸気機関車の輸入は結局1925年まで続き、電気、ディーゼル機関車に至ってはその後も多く輸入されています。日本の鉄道技術は確かに世界有数ですが、システムが優秀なのであり、技術が優秀なわけではありません。現在でも海外からの技術導入は極めて盛んであり、海外からの導入技術無しに、日本の鉄道は成立ちません。 売り込みが多かったのは承知していますが「元々標準軌向けの鉄道車輌を手がけて いた欧米が、狭軌向け車輌を手がけたとして、効率的な最新技術の導入が図れたの だろうか」という疑問があります。軌道の幅が同じであれば、植民地用の廉価版では なく、欧米最新鋭機を買い付けての試験を行ったでしょうから、史実通りの「自主開発」 がスムーズに行えるかは、いささか疑問です(この辺りは「蒸気機関車の挑戦」(NTT出版 /齊藤 晃著)を見ていて思ったことですが)。 また、規格に合うのであれば「狭軌で、日本側の要求にあった車輌」をわざわざ用意 する必要はないわけですから、史実より積極的に売り込みを行ったと考えます。 従って、昭和時代の「ほぼ国産機」という状況になるとは思えないわけです。 > 昭和13年の「弾丸列車構想」にしても、発端は大陸との「直通」による高速連絡が主目的であり、輸送力増強が主目的ではありません。大陸側鉄道が標準軌であったからそのように採用された訳で、仮に大陸側が狭軌もしくは広軌であったなら同じ規格が採用されていた筈です。ここに標準軌へのコンプレックスというのはありません。また戦後の新幹線構想も、当初は東海道線の複々線化として進められています。確かに標準軌への改軌構想を2度も見送ってはいますが、それは輸送力の増強よりも国土全体の鉄道網の普及を目指していた訳であり、また鉄道整備よりも軍備増強を優先(鉄道敷設費は何度も海軍拡張費に転用された)していたからです。 失礼ながら標準軌コンプレックスはあったと思いますよ。少なくとも、官鉄側には。 戦前の日本鉄道が欧米に劣っていることに対して、「狭軌だから」という理由ずけは 当時から行われていたのではないかと思います。 狭軌でないなら、世界一流の鉄道が建設できるという自負もあっての、弾丸列車 計画だと思いますしね(ちなみに、輸送力増強も目的だったはずです。大陸との高速 連絡だけなら、新潟から高速船という案もあったのですから)。 日本側は標準軌の性能・互換性の優位に対して、充分理解があったと思います。 改軌を前提とした機関車設計や、日露戦争後に広軌から、狭軌に変更した南満州 鉄道を、わざわざ標準軌に弾き直したりしているわけですし(また、昭和20年代の 鉄道職員の話では「満鉄のような」という話が目立ちますよ)。 そもそも、日本の鉄道人に標準軌コンプレックスがないなら、新幹線を標準軌で 計画した意図が説明できません。新幹線に外国製車輌を導入する意図はまったく なかったでしょうし、広軌でもよかったはずなのです。 あえて標準軌にしたのは、欧米に同一条件の技術力をアピールしたかったため、 というのが、設計者たちの、ごく自然な考え方ではないかと思うのですが。 ちなみに車輌規格について言われている方がおられますが、日清日露などで、 日本の鉄道人や軍が標準軌の利点を理解したなら、英国を除く欧州並みの車輌 限界を導入したハズです。 確かに英国の車両限界は、狭軌の日本並みですが、欧州各国はそうでは なかったわけですから。輸送の一貫性も考えると、南満州鉄道並みの車輌 限界に統一したのではないかと愚考いたします。 > 結局は、ゲージが狭軌であれ標準軌であれ、日本の鉄道についての意識は大きく変わる事は無く、結局は史実とあまり変わらないと思います。まぁ車両は今より大型化し、通勤ラッシュは多少緩和されてるかもしれませんが(笑) > ちなみに南アフリカは日本と同じ狭軌が採用されていますが、日本より大型の機関車が、日本より多くの貨物列車を引いています。狭軌鉄道の最高速度記録も持っています。 結論についてはまったく同感です。史実と対して代わらなかったでしょうね。 しかし、この話題、ここまでくると軍事サイトのものではありませんね(爆) |
横合いから失礼します。 日本国内のゲージ問題と大陸のゲージ問題はまったく違います。 日本国内のゲージ問題は基本的には技術的問題ですが、 大陸の鉄道ゲージの選択は、そのまま各国の勢力圏となります。 朝鮮半島の鉄道を広軌(ロシアゲージ)にしようとするロシアと、標準軌にしようとするイギリス=日本連合の戦いは、ロシアゲージと欧州標準軌の優劣とはなんの関係もない問題です。 日露戦争時のシベリア鉄道旅順線の狭軌化は、日本の鉄道機材の利用のためですが、その後の標準軌化は、 1)そのまま、日本国内狭軌、朝鮮半島標準軌、満州狭軌、中国主要部標準軌というパッチワーク状態でいく。この場合、満州・朝鮮、あるいは満州・中国主要部の直通列車が(台車変更などの小細工をしない限り)運行できず、鉄道接続のメリットが経済的にも軍事的にも大幅に減少。 2)朝鮮半島を狭軌に改軌し、日本、朝鮮半島、満州に、狭軌勢力圏を作り、中国主要部にも狭軌鉄道を進捗させる。まだ韓国は独立国ですし、イギリスへの義理、アメリカへの配慮もありますから、朝鮮半島の鉄道狭軌化を打ち出せば大騒ぎになるでしょう。 3)日本国内のみを狭軌、朝鮮半島、満州は標準軌とし、中国主要部への進出に備え、ロシアの広軌圏と遮断。 からどれを選ぶかと考えれば極めて妥当な判断だったといえます。 もちろん 3)には将来の日本国内の標準軌化も念頭にあったでしょうし、その中には広軌コンプレックスと呼べるような感情もあったと思いますが、根本は国家=鉄道ゲージ圏の勢力争いの問題として扱えると思います。 |
カンタニャックさまの書き込みを読んで思い出したのですが。 日露戦争後、米国が南満州鉄道の共同経営を、日本に持ちかけたと言う話しを思い出しました。これは、全く民間レベルで持ちかけられた話なのでしょうか。それとも、米国政府から持ちかけられた話なのでしょうか。また、どこまで本気だったのでしょうか。ちょっと声を掛けてみただけだったのでしょうか、かなり熱心に持ちかけたが、日本が最終的に拒否してしまった話しだったのでしょうか。 10年以上前、近くの図書館で、日露戦争史の書籍に書いてあった覚えはあるのですが、詳しい内容が思い出せません。もし、米国の申し入れが実現していたら、いわゆる満鉄の経営等は、どのようなものになっていたのでしょうか。 |