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日本の航空エンジン改善は? 青江 14/8/24(日) 13:33

想像ですが・・・ おうる 14/9/10(水) 20:51
┗ Re:想像ですが・・・ ロク 14/9/12(金) 8:51
┗ 再び、どういう時期だったのか 14/9/12(金) 18:47
┗ Re:再び、どういう時期だったのか ロク 14/9/13(土) 8:15
┗ Re:再び、どういう時期だったのか 14/9/13(土) 10:03

想像ですが・・・
 おうる  - 14/9/10(水) 20:51 -
  
> 細い胴体に合う小直径のエンジンにするから馬力が出ないのか、馬力が出ないからエンジン直径も胴体も細くしたいのか・・・

 両方かと思いますが、どちらが最初かと言えば後者でしょう。
 考慮に入れるべきは液冷エンジン戦闘機の存在です。

 シリンダーの大きさはすでに限界に達しており、エンジンの出力を稼ごうと思えばシリンダーの数を増やすしかない。
 単列星型では7〜9気筒が限界だったところにV型エンジンが登場し、エンジン1基あたり12気筒までシリンダーを増やせるようになった。出力は単列星型の約1.5倍。
 その後、複列星型が実用化して14〜18気筒まで増やせるようになった。出力は(18気筒なら)V12の1.5倍にまで増やせるようになった・・・が、星型エンジンなので前面投影面積は2倍を軽く超えてしまう。前面投影面積と出力の比を液冷エンジン並みにしようと思えば、出力も2倍を超えてくれないと(少なくともエンジン単体で見る限り)勝負にならないが、そんな大出力は3列以上にしないと星型エンジンでは成り立たない。そして3列や4列なんてまだ誰も成功していない。
 1.5倍に満たない出力で半分の前面投影面積しかないエンジンを積んだ機体に対抗しなければならない・・・となると、一見無理のあるダイエットに挑戦してしまうのも致し方ないように思われます。

 そうなると、もしV型12気筒より先に複列星型が普及して世界の戦闘機の主流エンジンが空冷星型になっていたら、日本の星型エンジンの直径への要求も少し下がって、将来の出力向上を見越した余裕のあるものになったのだろうか?
 逆にV型よりも更に高出力で前面投影面積が小さいW型18気筒エンジンが成功していたら、日本のエンジン開発は液冷エンジンに対して史実よりも比重を置いたものになったのだろうか?
 というような疑問が湧いてきます。
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Re:想像ですが・・・
 ロク  - 14/9/12(金) 8:51 -
  
>  そうなると、もしV型12気筒より先に複列星型が普及して世界の戦闘機の主流エンジンが空冷星型になっていたら、日本の星型エンジンの直径への要求も少し下がって、将来の出力向上を見越した余裕のあるものになったのだろうか?
>  逆にV型よりも更に高出力で前面投影面積が小さいW型18気筒エンジンが成功していたら、日本のエンジン開発は液冷エンジンに対して史実よりも比重を置いたものになったのだろうか?
>  というような疑問が湧いてきます。

拝読して少し視野が広がった気がします。
ある時点における性能向上の制限要因と、その時点で予測されていた次世代での制限要因と、両方を上手く理解できればいいのでしょうが、特に後者には無知を恥じるばかり。

前面投影面積あたり馬力と、馬力当たり重量のどちらが重要かとか、
高過給への対応性の重要度とか、
最終世代ではプロペラ効率が制限要因になるから馬力さえ出ていればわりと何でも同じとか、

いろいろ移り変わり、予測もまた移り変わり、ということでしょうか。
そして、日本が踏ん張るべきだった30〜35年くらいに次世代液冷の基礎習得に挑戦したが実らず、と・・・
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再び、どういう時期だったのか
   - 14/9/12(金) 18:47 -
  
> いろいろ移り変わり、予測もまた移り変わり、ということでしょうか。
> そして、日本が踏ん張るべきだった30〜35年くらいに次世代液冷の基礎習得に挑戦したが実らず、と・・・

昭和10年頃というと「単葉」「密閉風防」「片持ち式一本脚」または「引込脚」「沈頭鋲」「表面平滑塗装法」と、機体設計における空力的な改善がひとときに訪れた時期です。これらは全然別個な技術なようで一体に関連したものだったのですね。
そうしたひとつひとつで稼ぎ出した何ノットかを総和して速度を向上させるという。

空倒V、水倒Vへの注目もそうした一連の中で起こったことだと理解しています。せめて星形空冷でそこへ近づけないかとした瑞星も、です。

日本では、そのようにして機体設計の流体力学的改善が実用的なデータを残し始めて、はじめて火星のような大直径発動機を搭載した上で同じことができる余地はないかとなって、雷電や強風、閃電のような方向性へ進んでみることも出来るようになったわけです。一足飛びに、ではなく。
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Re:再び、どういう時期だったのか
 ロク  - 14/9/13(土) 8:15 -
  
> 日本では、そのようにして機体設計の流体力学的改善が実用的なデータを残し始めて、はじめて火星のような大直径発動機を搭載した上で同じことができる余地はないかとなって、

アイディアは(ジービーはともかく)I-15、I-16、F3Fなど見て知っていたが、横目で見るだけで自分たちでは単純な頭でっかちの大直径単胴は試作はしなかった。
A5MもP-26式に、あるいはブルドッグ等と同じく、胴体扱いはクランクケース、シリンダは突起物的扱いであった、このシリンダの出っ張りが嫌で嫌で細いエンジンに恋した。

データが紡錘理論としてまとまって初めて雷電的な太胴、という流れでしょうか。
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Re:再び、どういう時期だったのか
   - 14/9/13(土) 10:03 -
  
> > 日本では、そのようにして機体設計の流体力学的改善が実用的なデータを残し始めて、はじめて火星のような大直径発動機を搭載した上で同じことができる余地はないかとなって、
>
> アイディアは(ジービーはともかく)I-15、I-16、F3Fなど見て知っていたが、横目で見るだけで自分たちでは単純な頭でっかちの大直径単胴は試作はしなかった。
> A5MもP-26式に、あるいはブルドッグ等と同じく、胴体扱いはクランクケース、シリンダは突起物的扱いであった、このシリンダの出っ張りが嫌で嫌で細いエンジンに恋した。
>
> データが紡錘理論としてまとまって初めて雷電的な太胴、という流れでしょうか。

九七戦はノモンハンでI-16と対峙していますが、九七戦の方が水平最大速度で優速でした。
しかも、この九七戦は試作時に、翼の長い軽戦とするか、翼面積の小さい重戦とするかで議論があり、結果として翼の長い方(抵抗の大きい方)に寄せた設計で完成させられたものです。
なので、次のものとしては、さらに速度を向上させる方策として翼面積を小さくしたキ四十四へ向かっています。
I-16の胴体設計には特に魅力は感じられなかったのではないでしょうか。
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