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昭和16年といったら1941年です。
戦争後期に活躍した欧米の戦闘機は試作機が飛んでいる時期です。
日本にもその時実際に飛んでいる欧米の戦闘機が570km/h〜600km/hであることが伝わって来ています。
そんなタイミングで新たに最大速度570km/h程度の計画を開始するのは変ですよね。
当時の海軍がそれを欲しがるか、何でそんなものを試作し始めるのか、
そういう事を考えて行こう、というお話なんです。
ですから7.7ミリ機銃を搭載するけれどもやがて三式13ミリに変更する、というのは
架空機を考える頭が昭和16年から離れてしまっている訳です。
昭和16年ならばもう前年秋に二号零戦の計画が進められ試作機が完成して来ていますから、570km/hなら零戦で達成できる範囲になっています。
海軍の気持になって考えてみると、新しい戦闘機は速度でそれを超えるものでないと魅力を感じないはずですね。
防弾装備にしても現代のファンの気持として「あればいい」と思うだけでは現実味が生まれてきません。
漠然と「これがあればいい」ではなくて、そのような要求が生まれるきっかけを考えるようにして行くと良いですよ。
艦上戦闘機という機種に求められる性能も、自分の頭の中にあるものではなくて、艦上戦闘機という機種が当時、どんな能力を持った飛行機として考えられていたかを勉強すると、たぶん、突破口が見えて来ると思います。
仮想の現実を作り出すためには、まず、自分と他人を区別することから始めないといけない、ということではないでしょうか。
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