第二次大戦中のジェット機といえばドイツ機の独壇場! と思われがちですが、以外と 各国で開発された機体があるので、大戦終了までの範囲で順番に紹介します。 ハインケル He178V1 1939 ドイツ 最大速度600km/h ハインケルHeS 3bx1(推力500kg) フォン・オハインによって完成した最初のジェットエンジンを搭載して、マリエンエーエ飛行場を飛び 立ち 高度600mを旋回して無事着陸し、世界初のジェット機の飛行に成功した。 カプロニ・カンピーニ C.C.2 1940 イタリア 800km/h イゾッタ・フラッシーニx1(900hp圧縮用) この機体のエンジンは、コンプレッサー用に通常のピストンエンジンを利用した珍しい過渡期の ジェットエンジンであったが、ミラノからローマまで約483kmを飛行した記録がある。 ハインケル He280V5 1941 ドイツ 900km/h ハインケルHeS 8Ax2(推力750kg) 軸流式のBMW P3302を搭載した 世界初のジェット戦闘機を開発する予定だったが、 肝心のエンジンが間に合わず 自社製で代用して完成したが、制式ジェット機の座は Me262のものとなる。尚 世界初の射出座席がV3型に搭載されています。 グロスター E28/29 1941 イギリス 750km/h ホイットルW1Xx1(推力390kg) 遠心式のジェットエンジンでは数年も早く特許を取っていたホイットル社でしたが、機体を 飛行させるだけの推力が得られず、その機体が完成し初飛行したのは 結局ドイツ に遅れること約9ヵ月となりました。 ベル XP-59A 1942 アメリカ 627km/h GE I-Ax2 (推力590kg) この分野では遅れていたアメリカで、与圧キャビンつきのジェット機として極秘に開発され 機体名もベル社の推進式のXP-59の名を借りてつけられていました。 エンジンはイギリスのホイットルを基にしたが、推力不足でこれを2基搭載しています。 その飛行性能は普通のピストンエンジン機よりも劣る という結果に終わり、別設計の XP-59Bとして完成しています。