ノースアメリカンP-51A ムスタング 1941
多くの専門家が「第二次大戦最優秀の戦闘機」としている傑作機です。 この機体の生まれた経緯が変わっています。1940年に英空軍がノ社に対してP-40の下請け生産を依頼したことに、屈辱感をもった同社がP-40と同じアリソンエンジンを装備した、別設計の機体を短時間で開発するという逆提案で完成したのが本機です。 世界に先んじて層流翼型を実用機に採用した本機は高性能を発揮したが、初期の 生産型(ファーストバック型キャノピ)は調和のとれた円満な機能は好評だったが、なにぶん アリソン発動機の不調がわざわいして、その素質を認めてもらえませんでした。 その転機となったのが、英空軍が自らの手でロールスロイス・マリーンに換装したことです。 これは常用高度を高める目的だったが、意外なまでの性能向上をひきだします。 ただちにノ社において、パッカード製国産マリーンエンジン換装、燃料増量による行動半径 向上、水滴型キャノピなどの改修をおこない ようやくその実力が開花します。 このようにP-51は その生誕と生育の課程が劇的であったが、大戦後期になると 欧州戦線でも太平洋戦線においても、長距離侵攻戦略作戦が最重要任務となり、 直衛能力と大きな行動力をもった本機は、欠かせない存在となりました。 終戦後も朝鮮戦争に各国のマークで参加活躍しました 韓国軍 P-51D ムスタング |