グラマン F8F ベアキャット
グラマン F8F ベアキャット 1945

前作F6FがF4Fのエンジン強化型として緊急開発されたのに対し、本機は当初より 捕獲された零戦を徹底的に研究し、大馬力エンジン(400馬力増)と小柄で軽量な機体 (1.5t減)を組合わせ、速度性能と機動性の両立を図った機体でした。 その性能は当然ながら、F6Fと比較すると格段のひらきがあった優秀機になった。

ただ開発に着手されたのが43年、44年には量産が開始されたが、実戦配備は45年 からで、転換訓練中に終戦となり実戦には参加していません。 もしも戦争が長引いたとしたら、零戦の思想が根強く残っていた次期戦闘機の 各種は、おそらく本機の敵ではなかったであろう。

戦後の米海軍主力艦戦となりましたが、皮肉にもジェット化による革新の時代を迎え 第二次大戦最強の艦戦は活躍の場所がありませんでした。 朝鮮戦争では、無線操縦の無人体当たり機にされる皮肉な運命となりました。




E-Mail