作戦要務令

第三部


第2篇 補給及び給養

第1章 兵器の補給

要則
  1. 第131
    兵器の補給の適否は戦闘力の消長に直接の影響を有す。而して、上級指揮官の機宜に適する兵器の補給と、各部隊の絶えざる兵器の整備とは、戦闘の終始に亙り戦闘力を発揮する為、極めて緊要なり
    兵器の補給及び整備の的確を期する為、高級指揮官以下は兵器の所在、種類、数量、整備状況等の実情を詳かにし、減耗、需要に関する判断を正鵠ならしむるを要す
  2. 第132
    兵器の補給及び整備の良否は、兵器に関する将兵の識能如何に関すること大なり。故に、各級指揮官は機会を捉えて之が向上を図り、取扱、使用に慣熟せしむること緊要なり。極寒、酷熱、風塵、雨、海水等の兵器に対する交感大なる場合に於いて特に然り