javascript、CSSがおふか、妙なUA使ってるか、妙なせきゅりてぃを適用していると思われますので適切なCSSを適用できません

砲兵戦術講授録 原則之部

附録 外国軍砲兵の用法

第二節 砲兵の軍隊区分及戦闘区域

第一款 佛軍砲兵
  • 仏軍砲兵は 動員に於て編成上 左の如く区分せらる
    • 師団砲兵
      編成上師団に属す
      • 繋駕軽砲兵 一連隊 (三大隊)
      • 繋駕短重砲兵 一連隊 (二大隊)
      • 師団砲兵廠
    • 軍団砲兵
      編成上軍団に属す
      • 繋駕長重砲兵 一連隊
        • 一〇五粍砲 二大隊
        • 一五五粍砲 二大隊
    • 砲兵総予備団
      前記両部隊に増加し 所要に応じ軍砲兵を編組す 其数 左の如し
      1. 自動車積載砲兵 数連隊( 七五粍砲、一〇五粍砲 及 一五五粍短重砲
      2. 繋駕重砲兵 数連隊
      3. 自動車牽引砲兵 数連隊
      4. 自動車牽引 又は 無限軌道上の自動車大威力重砲兵 数連隊
      5. カタピラー 数小隊
      6. 列車重砲兵 数連隊
      7. 塹壕砲兵 数連隊
      8. 山砲兵 数連隊
      9. 標定中隊 数箇
      10. 中央教習所 数箇
      11. 諸廠 及 諸廠附部隊 数箇
      12. 輜重部隊
      13. 対空防御砲兵 数連隊
    流石は砲兵の模範国丈けに偉大なると謂うべし
  • 右の如き大砲兵軍に於ける砲兵各級指揮官の職責の大要 左の如し
    • 砲兵総監

      本科専門事項に関し 総司令官の代表者にして全砲兵部隊に対し常時監督するの権限あり

    • 砲兵総予備団司令官

      砲兵総監に直属し 所管に関する全砲兵部隊の代表者にして 部隊の教育 及 材料補充の監督を為し 人事を掌る 又 砲兵の戦闘参加要領の研究任務を受領し 戦線に参加せる砲兵総予備団部隊を検閲すべき責任を有す

    • 軍砲兵司令官
      1. イ、
        軍砲兵に関する全部の事項に関し 常に軍司令官の代表者たるものとす
      2. ロ、
        軍に砲兵群を編組せられたるときは 之を直接指揮す
      3. ハ、
        軍砲兵廠を指揮す
      4. ニ、
        砲兵各部隊の協調 及 教育改善の為 軍の全砲兵を監督す
      5. ホ、
        砲兵情報勤務を指導し 標定中隊の使用を規定す
      6. ヘ、
        軍の砲兵部長として 弾薬の補充 及 技術的勤務(保存修理)を指導す
    • 軍団砲兵司令官
      1. イ、
        軍団砲兵に対する一般の職責は 軍砲兵に対する軍砲兵司令官に準ず
      2. ロ、
        師団に属せざる軍団内全砲兵を指揮す
      3. ハ、
        技術的事項に関し 師団砲兵を監督す
      4. ニ、
        軍団司令官に対する意見具申事項 左の如し
        1. 増加砲兵配属の件
        2. 若干師団間に於ける砲兵の一時的配属換の件
        3. 軍団重砲兵陣地の為 師団の残置すべき場所の件
        4. 軍団重砲兵と師団砲兵との 任務 及 戦闘区域配当の件
        5. 要すれば 師団砲兵廠を軍団砲兵廠へ併合の件
        6. 師団砲兵対砲兵戦参加の件
      5. ホ、
        遠戦 特に対砲兵戦の為 軍団司令官を直接補佐す
      6. ヘ、
        軍団内情報勤務の指導
      7. ト、
        弾薬補充指導 及 材料の保存修理の為 軍団内全機関の統一
    • 師団砲兵司令官
      1. 師団に属せられたる全砲兵を指揮す(配属砲兵を除く)
      2. 任務の範囲内に於て 左の如く戦闘を指揮す
        1. 攻勢
          1. イ、
            攻撃準備間の破壊射撃
          2. ロ、
            直接支援 及 掩護
        2. 防勢
          1. イ、
            攻撃準備破砕
          2. ロ、
            阻止射撃に依る歩兵直接掩護
        3. 所要に応じ 軍団重砲兵 時として隣接師団砲兵を支援す
      3. 左の諸件を決定す
        1. 師団砲兵を砲兵群に編組の件
        2. 各砲兵群相互 及 歩兵との連絡の件
        3. 各砲兵群に 特別任務、戦闘区域、目標、観測所、陣地配当の件
      4. 陣地変換事項を師団長に意見具申し 実行条件を決定す
      5. 砲兵群の作業、観測 及 情報勤務を組織し 点検し 且 通信機関の使用法を規正す
    • 軍団重砲兵隊長

      師団に属せざる全砲兵を指揮し 対砲兵戦に任じ 所要に応じ軍砲兵 師団砲兵 時として隣接軍砲兵を支援す

  • 戦闘間に於ける各種砲兵の任務 左の如し
    • 師団砲兵
      障害物破壊、直接支援 及 掩護等 歩兵に密接なる協力を要するもの
    • 軍団砲兵
      対砲兵戦 但 他兵団の砲兵も 射程 威力 戦況の進展に伴い参加す 為し得る限り 広大なる正面 及 縦深に亙りて実施す
    • 各兵団砲兵
      交通遮断 戦線を遠ざかるに従い上級砲兵の関係重大となる
  • 師団砲兵、軍団砲兵、軍砲兵は 兵力の大なるに従い指揮実行を鈍重ならしむるものなるを以って 各其内部に於て 砲兵群に区分するものとす
  • 砲兵群は 最大限 三 乃至 四大隊を以って編組し 任務の近似せる各種口径砲を一指揮官の隷下に編合し 建制(連隊を以って一砲兵群とするか 又は 其核心とす)を尊重し 協力部隊の配置に適合せしむ
  • 砲兵群編組に関し 各兵団に就いて示せば 左の如し
    師団砲兵
    1. 直接協同砲兵群
      第一線部隊たる歩兵連隊の数に同じ
      編組
      軽砲 時として短重砲を包括す
    2. 全般任務砲兵群
      一 乃至 数個
      編組
      短重砲 為し得れば軽砲
    3. 塹壕砲兵を有するときは 状況に応じ 一個の砲兵群とするか 以上の各兵群に分属す
  • 之れ我国現行操典発布前のものに類し 仏軍の如き砲兵力豊富なる国軍には適するも 我国往時の砲兵群は 形式を模して実質なき編組なりしを知り得べし
  • 軍団砲兵
    • 対砲兵戦砲兵群
      軍団内師団数
      編組
      砲程略近似せる口径砲、目標の性能に応じ異種口径砲
      任務
      対砲兵戦 時として師団砲兵の増援
    • 全般任務砲兵群
      一 乃至 数個
      編組
      対砲兵戦砲兵群に同じ
      任務
      交通遮断砲撃、擾乱砲撃、臨機目標の砲撃、時として軍団内の作戦地域内 或は 隣接軍の作戦地域内の対砲兵砲兵群の増援
    軍砲兵
    数個の砲兵群
    編組
    • 一五五粍 大威力重砲
    • 一五四粍砲
    • 一九四粍 無限軌道重砲
    • 二二〇粍 長重砲
    • 二四〇粍 被牽引重砲
    • 列車砲
    任務
    射程の延長 威力の強大に依り 軍団重砲兵の戦闘増援
  • 砲兵は任務達成の為 戦闘区域を受領す
  • 之に二種あり 固有戦闘区域 及 臨時戦闘区域 之なり
  • 固有戦闘区域は 主なる任務達成区域にして 地形目標の探求、情報収集、射撃準備、監視 並びに 射撃の必要を認めたるときは独断射撃すべき責任地域なり (他部隊の固有戦闘区域内の目標には 命あるか 他部隊の要求承諾なければ射撃せず
  • 固有戦闘区域の側方限界は 歩砲連絡の容易を期せんが為 歩兵の戦闘地域と一致し 縦深限界は 陣地変換の要否に依り異なり 陣地変換を要するときは縦深を狭小ならしめざる如くす 而して 此限界は戦闘間変更し得べきものとす、固有戦闘区域の分配は地上の明確なる地線に依り与えるを可とす
  • 臨時戦闘区域は 固有戦闘区域を団繞する地域に対し射撃し得るとき与えらるるものにして 指揮官は其概要を指示し得るに過ぎざるを以って 此区域の限界は 実施者自ら決定し報告するものとす 此区域に対する射撃の準備 及 観測の研究は 第二次的性質のものとす
第二款 赤軍砲兵
  • 赤軍砲兵の区分は 部隊砲兵 及 大威力砲兵の二より成り 部隊砲兵は運動性大にして他兵種と行動を共にし得るものにして 一般団隊の編組に属し 七六粍平射砲、一〇七粍 乃至 一二〇粍平射砲、一一四 乃至 一二二粍榴弾砲 及 一五二粍榴弾砲なり 大威力砲兵とは 一五五粍以上の口径を有する平射砲 又は 榴弾砲にして 其運動性は主として舗装道路に依るを要し 舗装なき道路は土質乾燥し 橋梁 及 道路の景況特に良好なるとき 短距離を運動し得るのみ 陣地戦に使用する大威力砲兵は 列車 舗道上を 特種運搬機材に依る分解搬送に依るを要し 展開には数時間 乃至 七日を要す
  • 大威力重砲兵は 一般団隊の編組に属せず 独立せる縦隊として行動す
  • 部隊砲兵の種類を 編制の基礎に依り示せば 左の如し
    • 部隊砲兵
      連隊砲兵
      所属連隊に直接の支援を与え 多くは連隊内中隊等に一門宛配属す 時として統一使用することあり
      師団砲兵
      歩兵師団 又は 騎兵師団に属する砲兵連隊にして 主任務歩兵の援助とし 時として対砲兵戦に任ず
      砲種は 平射 及 榴弾砲にして 最大口径一二二粍とす
      軍団砲兵
      師団砲兵の威力を補い 遠距離射撃対砲兵戦敵後方機関の擾乱、師団砲兵の威力不足の堅固なる術工物破壊に任じ 最大口径一五二粍とす
    • 軍 及 方面軍

      固有の砲兵を有せず

    • 総司令官の予備砲兵

      部隊砲兵 及 大威力砲兵と同一火砲にして 某期間を限り軍司令官に配属し 軍司令官は重要方面の軍団 又は 独立師団に配属し 量 及 質を補うものとす

    • 師団砲兵の兵力は 師団砲兵と連隊砲兵の総和にして 軍団砲兵は 各師団砲兵と軍団砲兵との力を総合せるものなり
    • 砲兵連隊の編組 左の如し
      砲兵連隊
      1. 指揮 及 経理機関
      2. 大隊 若干 (平射砲 及 榴弾砲
        中隊 若干
        中隊を分割使用するは稀有の場合なり
      大隊は戦術単位、中隊は射撃単位なり
    • 砲兵群は 軍隊区分により成立せし各部隊を援助する為 一時採用する砲兵の区分とす、一群の兵力は 若干大隊なることあり 若干中隊なることあり 両様式を混用することあるも 建制を破らざるに注意す
    • 砲兵内の軍隊区分は 左の如き群区分とす
      1. イ、 師団砲兵
        歩兵支援(直協)砲兵群を形成す
        1. (1) 数 及 編組
          • 成るべく多数の火力を重要方面に集中す
          • 時として 重要度小なる方面には設けざることあり
        2. (2) 任務
          • 通常歩兵一連隊支援を任とす
          • 歩兵連隊長の要求は 隷属関係なきときにも履行すべき義務あり
          • 群内の大(中)隊は 限定せる 歩兵大(中)隊の支援を命ぜられ 歩兵隊長の要求を履行す
        3. (3) 隷属
          通常 師団砲兵隊長之を統一指揮するも 歩兵連隊が複雑なる機動を為すとき、地形断絶の度甚だしきとき、戦闘経過迅速なるときは 歩兵連隊長に属す
      2. ロ、 連隊砲兵
        • 常に歩兵連隊長に隷属す
        • 但 左の場合には 歩兵支援(直協)砲兵群に属す
          1. 陣地戦防御に於て 阻止任務の砲兵数を増大せんとするとき
          2. 障害物破壊に任ずる砲兵数を増加せんとするとき
          3. 第二線歩兵連隊の砲兵を 第一線の砲戦に参与せしめんとするとき
      3. ハ、 軍団砲兵

        既述の如しと雖も 遠距離射撃砲兵群を組織する場合の用法を述ぶべし

        遠距離射撃砲兵群
        1. 軍団砲兵を以って組織す
        2. 統一指揮し得ざるときは 各師団に分属す 此際 師団砲兵の一部も之に任ず
        3. 使用を許さざれば 歩兵支援砲兵群の一部 之に任ず
        遠距離射撃砲兵群より 小群に分つ
        1. 一小群は 歩兵師団に協力
        2. 所要に応じ 小群全部 又は 数個小群の火力を某師団に集中す

        遠距離射撃砲兵群は 常に軍団 又は 師団の 砲兵部長に隷属す

      4. ニ、 砲兵予備

        総司令官の区処を以って 軍団 又は 師団に配属せらるるときは 歩兵支援砲兵群とし 或は 師団 又は 軍団の遠距離射撃砲兵群となる

        砲兵軍隊区分の一例 左図の如し

        <<挿図>>

      • 各指揮官の職責を述べれば 左の如し
        1. イ、 師団砲兵部長(師団砲兵連隊長兼務)
          • 砲兵業務に関する師団長の補佐官にして 概ね本邦の師団砲兵指揮官に同じ
          • 但 師団の作戦計画 及 補給計画の立案に参画す 戦闘を予期するに至れば 地図に依り地形を研究し 砲兵の軍隊区分 及 使用法に関し意見を具申し 戦闘計画 及 命令を立案す
          • 状況の変化に応じ 部下隊長に所要の区処を与え 之を師団長に報告し 歩兵連隊長の隷下に在る砲兵に指示する必要あるときは 師団長の認可を得て直接命令す
        2. ロ、 砲兵群長

          部下大隊に任務を与う

        3. ハ、 大、中隊長

          皇軍に同じ

      • 時として砲兵司令部を設くることあり
      • 砲兵司令部の職責中 質疑文の立案なる文字あるに留意すべし
      • 砲兵司令部内の編成は不明なるも 操典の字句に依り察するに 作戦班 及 捜索班を有するが如し
      • 作戦班の任務 左の如し
        1. 部下部隊、隣接部隊 及 歩兵の位置 及 戦闘に関する情報を蒐集整理す
        2. 捜索班より得たる情報を整理す
        3. 砲兵使用に関し立案す
        4. 補給機関の配置 及 弾薬補給線を計画す
        5. 命令報告を立案す
        6. 作戦情報を作製配布す
        7. 戦闘日誌の記載
        8. 定時 及 臨時報告の作製 及 発送
        9. 各時期に於ける作戦情報の記録
      • 捜索班の任務 左の如し
        1. 敵情地形に関する情報蒐集
        2. 空中 及 地上観測所に於て作製せる 写真 及 見取り図を取り纏め 判明せる状況を 地図 又は要図に記入
        3. 捜索情報の作製、報告、部下団隊への配布
      • 砲兵の射撃区域に関しては 次の如く規定せり
        1. イ、 砲兵群

          主要射撃地帯と若干の補足射界(射撃地帯)とを有し 歩兵直接支援砲兵群の補足射界の一部 又は 全部は 隣接砲兵群の主要射界と重複せしむるを原則とす

          砲兵群の射界を図示すれば左の如し
          <<挿図>>

        2. ロ、 中隊

          主要射撃地帯 又は 方向と補足射界とを有す 主要射撃地帯は 当該方向重要の度と火砲の様式 及 観測の便否に依り差異ありて 砲兵大隊長(群長)より地物に依り配当せらる

          補足射界は 射程の許す範囲に於て 隣接部隊との協同動作を行わしむるを目的とす

          右の外 弾幕射撃 若は 特に重要なる敵の近接方向上に在る隣接中隊の死角を射撃する為 特別の射撃方向を与えることを得

          中隊の射界を図示すれば左の如し
          <<挿図>>

      • 砲兵射撃指揮に関する 砲兵各級指揮官の職責 左の如し
        1. イ、 師団砲兵部長(時として軍団砲兵部長を設く)の処理すべき主なる事項 左の如し
          1. 砲兵の軍隊区分を為す
          2. 全砲兵を統一指揮するときは 各砲兵群に主要射撃地帯 及 補足射界を配当す
          3. 一部の砲兵を掌握するときは 之に対し 主要 及 補足射撃地帯を示す
          4. 隣接砲兵群(指揮下にあらずして歩兵支援に任ずる群)に 補足射界 及 特別射撃方向を指定す
          5. 部下砲兵の動作を定め 師(軍)団長に報告す
        2. ロ、 大、中隊長

          概ね皇軍砲兵に同じ

第三款 獨軍砲兵
  • 師団の全砲兵は師団砲兵指揮官に属し 之を左の如く区分す
    1. イ、 一般の場合
      師団砲兵
      • 連隊群
        (群)
      • 大隊群
        (小群)
    2. ロ、 師団の兵力十分なるとき
      師団砲兵
      • 遠戦砲兵
        対砲兵戦 及 遠戦に任ず 陣地戦に在りては両任務を各別の二群に命ず
      • 近戦砲兵
        歩兵の編組に恰適せしめ 直接支援に任ず

      時として 遠戦 及 近戦の砲兵に反対任務を与えることあり

      近戦砲兵を歩兵指揮官に配属することなし 配属すべき状況に於ては近戦砲兵の一部に個々の歩兵部隊を指摘し 密に連絡せしめ 歩兵の要求に基き射撃を実施し 之を砲兵指揮官に報告せしむ

      唯 遭遇戦に於て 地形上展望不十分なるか 砲兵を広正面に配置せざるべからざるとき 一部を配属する事あり

  • 指揮の関係中 注目すべきは 高等司令部に戦闘指導の指揮機関を配属する主義を取れること之なり

    即ち 大なる攻撃 及 防御に於て 軍には一の高級砲兵司令部を配属し 参謀本部と連繋して砲兵の招致 砲兵配当の処置、隣接地区との砲兵的協同動作、射撃指揮、弾薬補充に従事せしむ

    命令の下達は 司令部を経由して下すものにして 砲兵の勤務系統に依るものにあらず

    集団高級指揮官は 集団直属砲兵を某師団に与え 且 稀に他師団の砲兵をも某師団に与え 或は 砲兵の一部を自ずから控置す 時として 師団砲兵の使用 及 射撃 隣接師団相互の砲兵援助に就き 詳細に規定することあり

    又 戦闘動作の進展したる際 諸集団司令部に増加砲兵を配属せらるることあり

    集団、軍団、最高級司令部には 本部を有する数名の高級砲兵将校あり 其職務は所属司令部之を規定するものとす

    此砲兵将校は通常参謀本部と連繋して左の業務に従事するも 命令権を有せず 唯随所直接に情報を求むることを得るのみ

    1. 戦闘序列上 師団に属せざる砲兵用法
    2. 砲兵部隊の砲兵的偵察任務
    3. 砲兵部隊の戦闘任務 就中 対砲兵戦 及 遠距離目標に対する射撃
    4. 隣接部隊の砲兵との協同動作
    5. 観測機関 及 材料の使用
    6. 弾薬補充
    7. 地図に関する件
  • 師団長は 戦闘加入砲兵力 及 控置砲兵力を命令す 師団長と砲兵指揮官とは 絶えず意見の交換を為すを要す
  • 砲兵各級指揮官の任務は 皇軍と異なるものなし