こういうものを作って見ました。
型式 | 主翼面積 | 公称馬力 | 高度5000m | 高度6000m | ||||
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馬力 | 翼面馬力 | 速度推算 | 馬力 | 翼面馬力 | 速度推算 | |||
零戦52型 | 21.3 | 980 | 980 | 46.01 | 515.1 | 980 | 46.01 | 531.2 |
キ61-1 | 22.0 | 1100 | 1030 | 46.80 | 518.3 | 942 | 42.80 | 517.4 |
キ100 | 22.0 | 1250 | 1250 | 56.82 | 556.2 | 1220 | 55.30 | 567.9 |
雷電21型 | 20.05 | 1520 | 1338 | 66.71 | 589.6 | 11135 | 56.61 | 572.8 |
雷電33型 | 20.05 | 1400 | 1400 | 69.83 | 599.5 | 1400 | 69.83 | 618.2 |
N1K2-J | 23.5 | 1700 | 1700 | 72.34 | 607.2 | 1700 | 72.34 | 626.2 |
馬力制限状態 | 1500 | 1500 | 63.83 | 580.2 | 1500 | 63.83 | 598.3 | |
キ84 | 21.0 | 1700 | 1700 | 80.95 | 632.6 | 1700 | 80.95 | 652.3 |
馬力制限状態 | 1500 | 1500 | 71.43 | 604.4 | 1500 | 71.43 | 623.3 | |
A7M1 | 30.86 | 1700 | 1700 | 55.09 | 549.9 | 1700 | 55.09 | 567.1 |
馬力制限状態 | 1500 | 1500 | 48.61 | 525.5 | 1500 | 48.61 | 541.9 | |
A7M2 | 30.86 | 1930 | 1930 | 62.54 | 575.9 | 1673 | 54.20 | 563.8 |
Fw190A-3 | 18.30 | 1440 | 1440 | 78.69 | 626.1 | 1390 | 75.96 | 637.4 |
F6F-3 | 31.03 | 1975 | 1975 | 63.65 | 579.6 | 1880 | 60.59 | 587.1 |
翼面馬力から推算した最高速度です。
紫電改と疾風、そしてA7M1は誉の馬力制限を加味して1500馬力状態で計算してみました。
重量や空力は考えていませんので、零戦や飛燕がかなり遅い計算になりますが、まあ、概ねの傾向は判ると思います。
1500馬力状態でも、疾風や紫電改の翼面馬力は60〜70あり、これは零戦の40前後から見たら相当大きい訳で、だから速度が出るんですね。
そして、烈風は・・・。1500馬力状態では翼面馬力は48.61ですから、これは零戦52型よりマシで54型以下って世界です。これじゃ零戦並みの速度しか出ないのも当然ですね。
また、ハ43-11に乗せ換えても、翼面馬力は62.54です。これは紫電改の1500馬力状態と同レベルですから、試験飛行で630+に烈風が届いたのも、まあ空力が良かった事も併せて考えれば当然。というか、誉の運転制限が解消されていれば、ハ43-11と大して変わらない馬力を(高度6000では)発揮しているでしょうから、それなりの速度にはなったんじゃないかと思います。
もう一度書きますが、空力や重量を考えていませんし、馬力は推定数値ですし、各機の計測時の整備状況やプロペラの性能も加味してません。よって、この数字には何の意味もありません。
単に、翼面馬力と速度の関連性の高さと、烈風の翼面馬力が異常である事を理解してもらいたかっただけです。
ついでに参考としてFw190とF6Fの計算もしてみました。つまり翼面馬力で凡そのところの性能が判ると言えるわけです。