・はじめに
空中戦闘教程の半分は索敵・警戒・接敵に関することです。
図等を使ってかなり詳細にかかれています。
いかにこれらが大切かを物語っていますね。
あとは突進方法について4ページにわたって解説されています。
世間一般に言われているような機動面に関することはほとんど書かれていません。
機動面について書かれているとなると、キ−43操縦の参考くらいでしょうか、それくらいしか見当たりませんん。
機種を見てみると、戦闘機には既に疾風が配備されているせいでしょうか、それを意識して書かれているようです。
以下抜粋とメモになります。
つまんなかったらexitしましょう(笑)
パイロットの色々耐久事項について以下抜粋
加速度と失神の状態を概説すれば左の如し
速度250km/hにおいて4乃至5の加速度徐々に受くれば普通失神し易き者は5乃至10秒間にして
既に失神或いは視力の喪失状態に陥り更に旋回を持続し35乃至40秒せば失神者は更に増加するものと
稱せらる而して斯かる速度、加速度及び旋回時間においては失神者の生起は一部の者なるも旋回時間の
短切、急上昇例へば300km/hを以てする急旋回の初動等に於いては通常5乃至6の加速度を瞬間的に
受くるものにして其の瞬時に於いては大多数の者は失神或いは其の直前状態に在るものなり而して
敵に優る速度と機動力とを最高度に発揮して敵を空中に捕捉撃滅するを主任務とする戦闘操縦者
に於いては之が影響は特に大なるものあり
第7抜粋
高空における耐久性は鍛錬により或る程度其の持久力を増加し得るもある限度以上は不可能にして
通常普通の者は5000メートル以上に於いては酸素吸入の必要を生ずるものとす
第6章各種戦闘の特性
単座戦闘機
- 特性
- 性能要求は通常速度、急上昇、急降下、旋回の順序なり
- 航続距離は有する手段を講じ其の増大を計り進行戦闘の任務を達成せざるべからず
- 型式
- 単発動機或いは双発動機にして極力空気抵抗の減少を図り速度の増大を期せるべからず故に翼面荷重は自ら増大するものとす
- 尚、双発動機と為す場合は技術上胴体内に縦に装備すること可能なれば其の性能は更に増加すべし
- 単発動機に在りて「クールホーヘン式」の如く胴体内に之を収容し得ば双発動機に劣らざる性能を期待し得べし
- 装備
- 現今に於いては一般に13ミリ級2門、20ミリ級2門が装備し更に其れ以上の火気を装備する趨勢に在り
- 戦闘法
- 尚防空戦闘を目的とする近距離用の戦闘機に在りては特に上昇力及び火力の強大を図るものとす
複座戦闘機
- 特性
- 装備
- 後方火器は弾倉よりも保弾帯を使用しえれば更に可なり
メモ:
戦法は単座戦闘機に準ずるも状況に依り後方火器を利用することあり
即ち単座戦闘機と同様、高速疎開戦をやれと書いてあります。
単座機と違う所はこの機種が期待されていることが遠距離戦・夜戦も担当するということです。
海軍みたいに零戦や雷電に斜め銃つけるような節操のないことは陸軍ではしないようですね。
多座戦闘機
司令部偵察機
- 特性
- 主として航空作戦指導の資料を迅速に収集する為の捜索に任ずる
- 性能
- 高高度の行動に適し且速度に優越するを要す要すれば他の性能を総じて犠牲にしても戦場に現出を予想する如何なる敵機よりも高速なることを
企図せざるべからず
メモ:
戦法は敵機に補足されたら離脱しろ、ようはとっとと逃げろとあります。
軍偵察機
- 特性
- 軍作戦の資料収集の為遠距離の地上捜索を実施し時として地上攻撃に任ずるもの
- 性能
- 敵の妨害を排除する為適当なる機動性を必要とす従って速度航続距離は共に司令部偵察機よりも小なり
- 戦法
- 司令部偵察機に準ずるも状況により機動を以て敵機と戦闘せざるべからずこの際固定旋回火器の何れに依るべきやは1に彼我の性能差によりて
異なるものとす
直協偵察機
- 特性
- 性能
- 軽易に狭小なる地域に離着陸を為し得るを要し低速高速の範囲を大ならしむを要す常用高度は一般に低し
軽爆撃機
- 特性
- 主として敵機・地上の軽易なる諸施設の破壊並びに地上軍隊の攻撃
- 性能
- 型式
重爆撃機
遠距離爆撃機
メモ:
これでいくと、B-17やB29は陸軍にとっちゃあ重爆撃機じゃなく遠距離爆撃機の範疇なのでしょう・・・
襲撃機
- 特性
- 性能
- 型式
- 比較的大なる火砲を装備するか多砲装備にして爆弾を併用するを通常とす