国内の輸送作戦 2002.09.23
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八丈島は米軍の硫黄島上陸後の主目標
フィリピン派遣から7ヶ月後、硫黄島への輸送を目的として、潜水輸送第2派遣隊が編成される。当初第7号艇(ゆ7)、8号艇(ゆ1001)と母船が参加し、昭和20年2月12日に第9号艇(ゆ1002)、第12号艇(ゆ1003)が翌13日に第6号艇(ゆ6)が東京に向けて出発し、昭和20年5月頃、先行していた部隊と合流した。続いて第14号艇(ゆ1005)が増派されるが、第14号艇はついに輸送作戦に参加できなかった。昭和20年7月には、第一潜航輸送隊と改称された。
潜水輸送第2派遣隊の次ぎに南西諸島への補給を目的として、口之津派遣隊が編成された。参加したのはゆ1007、ゆ10、ゆ11、ゆ12の4隻である。この中で、南西諸島に実際に補給に出撃したのがはっきりしているのはゆ10のみである。ゆ10は黒島に不時着した陸海軍の航空機搭乗員を救出した事でも知られている。昭和20年7月には口之津派遣隊は第二潜航輸送隊と改称された。
昭和20年6月になると、朝鮮−本土間の輸送が困難となり長崎県御厨を基地とする御厨派遣隊を編成する事になった。派遣されたのは高木部隊本部の一部とゆ1007、ゆ11の2隻、三島からゆ13、ゆ14の計2隻、の合計4隻であった。