五式空八糎砲
 日本海軍が開発した最大の航空機搭載砲
直線上に配置
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2002.3.9 New !

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海軍機銃

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1.概要
命中弾1発でB29を必ず撃墜するとともに、B29の防御砲火の有効射程圏外より射撃し、命中弾を得るような飛行機搭載用の固定砲を目標に開発されました。
B29を1発で撃墜するためには、砲弾の炸薬量は最低500グラム必要であり、8センチ砲が選定されました。試作期間および量産開始までの期間を短縮するため、既存の砲の弾及び砲尾機構をできるだけ採用することにし、重量と容積の低減のため、砲身の周囲にバネと駐退液が入った駐退機を設けています。ところがこの駐退が恐ろしく不均一で安定せず、反動力過大で途中で設計を変えて、駐退液とバネを別々にするはめになった。試作は19年末研究設計に着手、20年3月末試作実験終了、5月には実用機数機を出す予定でしたが、既述のような誤算があって終戦までに完全に解決するに至りませんでした。
2.採用後の状況
採用に至らず
3.その他
実際の試作は、当時海軍に40口径3年式8センチ高角砲を納入していた、日本製鋼所広島製作所が担当しました。「戦局の推移と広島製作所」(日本製鋼所発行)によれば「なんとかして敵機を迎撃しようと図る海軍は、2月に入るや爆撃機「銀河」に8センチ高角砲を改造搭載してB29を追跡砲撃する作戦をたて、この砲の試作を日本製鋼所広島製作所に命じたのである。このため夜に日を継いで工事が行われ、たびたびの発射試験の結果、ようやく発射の際搭載機の空中分解を食い止める段階まで成功したが、結局実戦に参加するに至らずして終戦を迎えたのである。」とあります。