戦慄の緊急報告で10万記念おまけ
印度総督府
総督:しかし最近の「兵器生活」はドウだね、ようやく10万ヒットをこえたと喜んでみりゃ、列強諸国は20万、30万の大台を易々と乗り越えているぢゃあないか。投入するネタもウケているんだかいないんだか、サッパリわかりゃあしない。
助手:…そりゃアンタがいつまでも「おまけ」を更新せんからやないの。どうもこの人は「兵器生活」の本質を理解してなくて困るよ…。
総督:何か云うたか?
助手:いえ、何も…。総督! 珍しく読者様からのタレコミが入っておりまっせ!
総督:「前略。MMRのみなさん…」
バカモン! ネタが違うではないか!
助手:申し訳ありません、こちらでした…
総督:「総督府のみなさん、最近「おまけ」の更新がなく、とても残念でなりません。私はフライトシムが好きで、いろいろと情報を集めているのですが、その過程で、とても恐ろしいモノを見つけてしまったのです…」
総督:1999年も遠ざかりつつあるけど、まだまだ世間には謎が多いとみえるわい。
助手:(謎はあんたや…)これが同封された写真です…
助手:別に恐ろしくもなんとも無いぢゃあないですか、ただの雷電のCGですよ…
総督:バカモン、写真の説明を良く読むのだ。「Japanese Zero in action」と書いてあるぢゃあないか。ナワヤ!早速調査だ!!
助手:総督!ネタが違います…
翌日我々は、そのゲーム会社のウェブサイトをたずねてみた。(ハンガリーのゲーム会社のサイトに飛ぶ)
総督: 全部雷電ぢゃないか!
「Monday, 9 September 2002 22:00 - Japanese Zero in action」の中身がコレかい!
ふたたび 印度総督府
助手:総督、現在地球上にどれだけの零戦が棲息していると思います?
総督:零戦が絶滅危惧種に指定されていることぐらいは知っておる。
助手:もう種としての零戦は終わっているのです。わずか千馬力の心臓、軽量化のゆえの脆弱な肉体、過酷な生存競争の中で、彼等の一部が種族の延命をはかるために、自ら肉体の改造を選択したとしたら…。
総督:???(何を云うとるんじゃ、コイツ)
助手:三次元世界での限界を感じた彼等は、二次元世界での覇者を目指して写真やマンガに勢力を広げていますよね
総督:うむ。実際われわれが「零戦」として捉えているのは二次元の情報がほとんどだ。
助手:その他プラモデルのような模型の世界もあったりはしますが…。なんにせよフライトシミュレーションの世界だけが、生きている戦闘機として活躍できる場所なんです。しかし、その世界においても過酷な生存競争のルールは追いかけてくる…。
総督:雷電の肉体を手に入れることで、フライトシム世界の覇者を目指そうとしているのか!しかしナゼ雷電なんだ? 零戦の後継機なら烈風に走りそうなもんだが…。
助手:実戦に参加していない飛行機になるのは後ろめたいんじゃないでしょうか。
総督:じゃあ紫電改は?私が零戦ならこっちを選ぶが…。
助手:会社が違うでしょ。
総督:うーむ。つまりなんだ、将来を嘱望されていながら、なかなか熟成出来なかった雷電の肉体に、偉大な零戦精神を注入することで、最強の戦闘機になれる、と彼等は考えているわけだな。
助手:零戦が実のところ何を思っているのかなんて分かりはしませんけどね。でも総督、ハンガリーのゲーム会社の零戦のカタチが雷電になったからといって、そんなに驚くべき事なんでしょうか?
総督:ふむ、君の云うことにも一理ある、しかしね、事態は大変な方向に進むかも知れないのだよ…
助手:それは?
総督:形態共鳴だよ!!
総督:群れの中で少数の個体がある新しい行為を始めたとする。その行為をする個体の数が、ある閾値を超えると、通常では情報伝達不可能な空間を超えた別の群れまでその行為が伝播してしまうんだ!!
この現象が起こるメカニズムは、現代科学でもまだ解明されていない。だが現実にこの理論が当てはまる現象がいくつも起こっているんだよ。
助手:(…)
総督:そして、もし、この理論が今回の事象にあてはまった時…
助手:総督! この状況を我々人間が止める手だてはないんですか!?
総督:形態共鳴が科学的に説明できない以上、我々に打つ手はない…。
多くの人々は零戦も雷電も同じだと思っている。しかし日本人もアメリカ人も同じだ、と思っている人は、零戦と雷電を見分ける人よりも、ずっと少ない…。
この作品は当時の事実をもとに構成したフィクションです。