なぜ航空機工場に飛行場がない? : とんきち(01/2/19 16:32)
水上機工場に飛行場はいらない : SADA(01/2/19 16:40)
Re:水上機工場に飛行場はいらない : とんきち(01/2/19 17:10)
工場で全て完成する訳ではありません。 : BUN(01/2/19 18:17)
BUNさんありがとう : とんきち(01/2/19 23:38)
牛車ネタ : tackow(01/2/19 23:55)
Re:牛車ネタ : とんきち(01/2/20 00:32)
Re[2]:牛車ネタ : tackow(01/2/20 08:31)
牛車 : BUN(01/2/20 07:13)


4827 Root [4828]
なぜ航空機工場に飛行場がない?
とんきち(01/2/19 16:32)

中島や三菱といった国内の主要な航空機工場は飛行場が隣接しておらず、出来あがった飛行機は一度分解して、遠くはなれた飛行場まで牛車で運んだそうですね。
当時は国家総動員法とかもあったのに、なぜ国家権力で飛行場用地を確保できなかったのでしょうか?(良い悪いの問題ではなく民族存亡の危機なのに)住民だって勝ち戦のときも、将来空襲されるかもしれない、と思い用地買収に協力したかもしれないじゃないですか。
航空機増産の時も牛を大量に確保するのに苦労したそうですね。なぜそんなことになったのか不思議です。


4828 [4827] [4830]
水上機工場に飛行場はいらない
SADA(01/2/19 16:40)

> 当時は国家総動員法とかもあったのに、なぜ国家権力で
> 飛行場用地を確保できなかったのでしょうか?(良い
> 悪いの問題ではなく民族存亡の危機なのに)住民だって
> 勝ち戦のときも、将来空襲されるかもしれない、と思い
> 用地買収に協力したかもしれないじゃないですか。

 えー、御題の様に、水上機・飛行艇専業状態だった
川西は、工場の目の前が海面になっており、そのまま
機体を押し出せるようになってました。しかしながら、
紫電、紫電改といった陸上機も手がけるようになると
飛行場が必要になり、競馬場を潰して飛行場を作った
ようです。

 これは、港湾地区という人口密度の低い地域故に
できたことでもあったようです。

 しかしながら、この飛行場建設、紫電一号機の完成には
間に合っていません。試験飛行は陸軍の伊丹飛行場で
行いましたが、バラす時間も惜しいために団平船に乗せて
輸送したと有ります。

> 航空機増産の時も牛を大量に確保するのに苦労した
> そうですね。なぜそんなことになったのか不思議です。

 必要のない家畜など無いのです。みんな、農耕に
使われたり、肉になったり、乳を絞ったりして
いるのです。
 そして、食糧生産も兵器生産も、総力戦の前では
どちらも等しい後方任務なのです。どちらも
おろそかにはできないからこそ、確保に
苦労するのです。



4830 [4828] [4835]
Re:水上機工場に飛行場はいらない
とんきち(01/2/19 17:10)

えーと、親記事の書き方が悪かったかな?
主力戦闘機、三菱の零戦とかを作る工場でも飛行場がついておらず、運搬に苦慮したそうなのです。あと運搬用の牛を会社が買い占めて裁判沙汰になったりしたこともあるそうです。
なぜこのように先見性がなかったのか?(工場と飛行場をいっしょに建設する)それとも別のやむにやまれぬ事情があったのでしょうか?
という問いでした。失礼しました。


4835 [4830] [4838]
工場で全て完成する訳ではありません。
BUN(01/2/19 18:17)

工場で完成した機体はそのまま部隊に引き渡されるのではなく、原則として鈴鹿や霞ヶ浦に存在した航空廠へ運ばれ、そこで各種装備を搭載して引き渡されます。ですから工場完成後にそのまま飛行させるメリットは考えるほどに大きくありません。むしろ鉄道等での分解搬送の方が一機ごとのフェリー飛行よりも合理的な面もあるでしょう。
ただ、末期の疎開工場には、それが機体工場であるならばほぼ離陸用滑走路が附属しますが、これは部隊が直接完成機を受領する切迫した状況が出来した為に採られた方策と考えて良いと思われます。


4838 [4835] [4840] [4847]
BUNさんありがとう
とんきち(01/2/19 23:38)

うん、なるほど納得です。
そういえば「誉」エンジンは正式採用になっても不良品が多く、四式戦は受領前の試運転で耐用時間をオーバーしてしまうという話を聞きました。それ以外の機体も軍に受領される前にいろいろやることが多かったのでしょうね。
しかし輸送に牛車を使っていた、というのをどう思われますか?
当時としては最良の方法だったのかも知れませんが輸送効率としては悪いと思うのですが・・・


4840 [4838] [4841]
牛車ネタ
tackow(01/2/19 23:55)

の大元は吉村昭の「零式戦闘機」だったと思うのですが、牛車の立場から零戦を眺めた本も珍しいと思うので、一読をお勧めします。

結局、それが次善の策であったというような書き方だったと記憶します。


4841 [4840] [4849]
Re:牛車ネタ
とんきち(01/2/20 00:32)

> の大元は吉村昭の「零式戦闘機」だったと思うのですが、
もちろんこの名著はよみましたよ。
そのこと書いとくべきでしたよね(^^)
読んだ上でみなさんの意見を聞きたかったのです。tackowさんどう思われますか?
吉村昭氏の「戦艦武蔵」も読みましたよ。
名著です!他の人にも広く読んでほしいですね。


4849 [4841] なし
Re[2]:牛車ネタ
tackow(01/2/20 08:31)

読まれてましたか、これは失礼しました。

 ただ、それがどうだったか?と言われれば、そんなもんかなあ?と思うほか無いです(笑)
 あの本では「牛車=悪(言い過ぎ?)」的なイメージで書かれていた筈ですが、その前提としてインフラの未整備などを挙げていたと思います。従って、「牛車が駄目」と切り捨てるのはどうでしょうか。

 それに、当初から「量産」するつもりであったら、その辺は考慮されていたと思うのですが。


4847 [4838] なし
牛車
BUN(01/2/20 07:13)

誉エンジンが試運転で耐用時間を過ぎてしまう、というのは、数字を名前にした作家の筆の滑りだと思います。誉に起きていたトラブルは市販の書籍では「丸メカニック」の後ろの方に四七戦隊での整備の様子が回想されています。
その他の史料でも誉のトラブルが試運転時間を大きく取るようなものではないらしいことが判ります。
牛車ですが、三菱名航での零戦の月産機数を考えたら、一日に牛車隊を二隊や三隊仕立てた所で、それが生産上の隘路となる気遣いは無用であったと思います。


FlasH BBS Pro v1.41 [Shigeto Nakazawa]